今日のカルデア   作:大神 龍

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ワイキキストリート占領逃走ゲーム!(大会進行はBBちゃんでお送りいたします!)

「さぁさお集まりの皆々様!! ついにやってまいりましたワイキキストリートを占領しての地獄の逃走ゲーム!! 今回の逃走者は一味も二味も違うかもしれません!! また、今回からは私BBが大会管理をしますので、皆様お馴染みBBスロット搭載となります!! ワクドキのデンジャラスタイム完備! 予定では合計三回、最高六回までのステキタイム、お楽しみに!!」

 

 その宣言によってライブ映像が流れ始める。

 ワイキキストリートの空撮ライブ映像が流れつつ、BBは説明を続ける。

 

「まずはこのイカれたイベントのスタッフ陣営から! 本日の司会兼実況担当、皆のアイドル! 月のスーパーAIことBBちゃんです!! 知らない人も知ってる人も皆よろしくぅ!!」

 

 その紹介に飛び交うのは、歓声よりもブーイングの方が多いように思えるのはおそらく気のせいだろう。

 

「は~い! 今ブーイングした人達、顔覚えましたからね? 覚えててくださいよ? 後でまとめて虚数送り一か月しますから。貴重な夏休みや地獄の夏季出勤を虚無の彼方に消し飛ばして、帰ってきたら夏休みは終わり、一か月間無断欠勤という惨劇が貴方達を襲うので、頑張って生き残ってくださいね?」

「ナチュラルクズじゃねぇかテメェ!!」

「あっ、そういう事を言うロビンさんはブタさん状態で頑張ってくださいね! 最初のスロットまでブタさんモード、先行体験です!」

「ふざっ、マジでやる奴があるかってんですよ!!」

「チッ……なんでこっちのカルデアにはあの残念魔女がいないのにそんな対策出来るんですか……!!」

「師匠の方はいなくても弟子の方は揃ってるんでな! 残念でした~!」

「そうですかそうですか。じゃあそれは今発覚したので、削除しておきますね! 邪魔ですし! って、ロビンさんに構ってる場合じゃありませんでした。紹介をしないとですね」

 

 後ろでロビンが事前にBB対策に仕込んでいた術式が無残に破壊されていく映像を流しながら、BBは咳ばらいを一つする。

 

「さてさて。お次に紹介するのは同じく実況担当、今回は運良く手に入れた水着でやるそうです。渚の魔王、織田信長!!」

「うわはははは!! 儂じゃ!! ワールドワイドに輝く予定じゃからみんな名前を憶えて行くんじゃよ!! この後ライブの予定もあるから見てってネ!l」

 

 イエーイ!! と声を上げるノッブに、盛り上がる会場。

 

「なんで私よりノッブの方が人気なのか全くわかんないんですけど、ここで一々突っかかるほど私は子供じゃありませんので。それじゃ、次のメンバーです!! スキル構成が有能過ぎておよそどこのカルデアでも召喚されたら吐くほど振り回されることで有名! 恒常と言う現実に震えて今日も眠れない! 諸葛孔め……あれ、ノッブ。孔明さんはどこ行ったんですか?」

「んあ? 今朝休養が出来たから休みって言ってたぞ。代理で白フードが来てるんじゃが」

「うんうん。こういうのには僕も混ぜてほしいな。面白そうじゃないか! 特に見てることとか、僕の専売特許だよね! 解説とかは噛むから遠慮したいけど!」

「……マジスカ。仕方ないですね……じゃあ改めまして。第三スキルで脳筋育成一直線! こいつが見たら大体英雄! バスターゴリラ育成所! 王の話を聞かせて喉枯れた! 実は現界したのを後悔してそうなグランド候補キャスター! 本日諸葛孔明代理で解説として参戦!! お話マスター、マーリン!!」

 

 直後、歓声とブーイングが真っ二つに分かれた会場。おおよそバスターゴリラにされてしまった方々と、その余波で休みが増えたサーヴァントたちだろう。

 

「あれ、解説なの? 本当に? 孔明君には実況だって聞いてたんだけど。騙されたの?」

「なんですかこの人。騙されたんです? グランド候補なのに? さては馬鹿ですか?」

「いや、千里眼使えても現在時間にしか対応しとらんし、どうせ裏取りしとらんかったんじゃろ。つか、儂気付いたんじゃけど、さては周回キャスター組って、さては仲悪いな?」

「そりゃ、誰かが犠牲になってる間だけ助かるんですし。ノッブ的に言うなら、是非も無いってやつです」

「……まぁ、その話はそれ以上はやめておいた方が良いんじゃないかな。うん。次の紹介に進もう?」

 

 そう言って進行を促すマーリン。

 BBは仕方ないとばかりに了承すると、

 

「さて、それでは次は逃走者の紹介をしますね!! エントリー№1番!! いつもみんなと騒いでる! 基本編成はエウリュアレとメルトに囲まれる! それで付き合ってないとか一周回って不純では? われら技術部のリーダー、このイベントの主催者! なんでお前はこっちじゃないんだ! 部下に全部分投げてるんじゃねぇぞと約二名から怒涛のブーイングお手紙大量投函されて昨日はツンデレオルタとホテルで一夜を過ごしたと密かに有名! 主催者特権で1番先取、オオガミだぁー!!」

「説明に悪意しかないんじゃないかな!?」

 

 歓声とブーイング入り混じるコールに、個人的事情が多大に含まれているであろうみんなのマスターことオオガミ。

 既に名声が悪い意味に振り切れていそうなオオガミは、何をしても殺されそうな雰囲気を感じて、カメラから隠れる。

 

「さてさて。では引き続き行きましょう! 逃走メンバー№2!! 指定席はマスターの膝の上! 実質マスターの嫁だよね! 男性皆彼女の餌! ランサーだろうが消し飛ばす! さり気にマシュさんに次ぐ権力者! なんでこんな女神に渡したんだと疑問が尽きない! 責任者は痛い目見るゾ! えげつない悪戯をたまにするのが日課です! お嫁権限で二番を先取、エウリュアレだぁー!!」

「ふふっ。BB、後で憶えてなさいよ?」

「おっと。みなさん、イベント終了したら私の盾になってくださいね?」

 

 満面の笑みを浮かべてカメラに宣言するエウリュアレに、頬を引きつらせるBB。

 誰も解説に宣言しない辺り、誰もが納得しているのだろう。

 

「さてさて、三人目の紹介に行きたいですが……ここで一旦CMです!」

 

 そう言って、BBはキラッ! とポーズをとるのだった。




 さりげなく100万文字突破。やったぁ。わーい。

 くぅっ……やっぱり無理……今日中に終わんなかった……スマホ壊してデータ復旧に時間を取られた……
 正直、明日も終わるかな……と言う気分です。少なくとも明後日には終わるはず……

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