今日のカルデア   作:大神 龍

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ダメージストップ……かしら(やはりキャス狐か! キャス狐が必要なのか!!)

「ぐぬぬ……止まったわね……」

「400万が限界みたいじゃな」

「キャス狐が育つまでの辛抱なのだろうが……余は何というか、許せぬ……」

「吾はむしろ、何時になったら奴から逃げずに済むようになるのか……」

「マスター? それで、私のレベルは何時上がるんですか?」

「あはは……貯蓄は使いたくないんだよねぇ……」

 

 ダメージ量の伸びが無く、ここが限界かと考えつつもどうやってダメージ更新をするかを考えるエウリュアレとノッブ。

 ネロはそれについて少し考えはあるようだが、納得のいくようなものではないという表情で、茨木はエウリュアレが持ってきていたミルクプリンをもぐもぐと食べながら難しそうな表情をしていた。

 玉藻は満面の笑みで、早く成長させろと言外に言っているが、それに対してオオガミは目を逸らしつつ、倉庫に眠る103個の星4オール種火が頭の中を駆け巡っていた。

 

「マスター? 手段があるなら早く言いなさい?」

「いや……でも、あの貯蓄は使いたくないんだよねぇ……」

「使うべきよ。全力で。えぇ、全力で」

「いや、儂に聖杯を渡して儂のレベルを上げればいいのぐぼはぁ!!」

「やらせませんよ? 私がもらうんです」

「なんでもう貰う事になってるのかな!?」

「いやですね。私はそんなこと少しも思っていませんよ? ただ、ちょ~っとばかり、強化素材が欲しいな~ってしか思ってませんよ?」

「全力だよね! 目が本気だもんね!!」

「良いから、用意しなさい!」

「しないから! これは何時かのためだから! 玉藻はのんびり育てる予定だから!」

 

 倉庫の種火を消費しようと画策しているエウリュアレ達に頬を引きつらせながらも、必死でやらせまいとするオオガミ。

 どうにかして阻止しなければ、どうにかして貯めた100個を超える種火を全て消費されてしまう。

 

「大丈夫ですよ、先輩。そもそも、あの部屋に誰も入れさせませんから。エルキドゥさんの巡回エリアの中心ですよ?」

「完全にオオガミを説得するしかなくなっちゃったのだけど」

「流石の儂も乗り込むのは無理じゃよ……死んでしまう……」

「神性キラー死すべし慈悲は無い」

「おぉぅ、辛辣ぅ……」

「エルキドゥさんは神性持ちにスタンを入れさせるだけなんですけどね……拘束専門ですから」

「あぁ……それで風紀委員……」

 

 土方が来たことで、取り押さえ役と拘束担当の二人が出来、最強になっている事をオオガミは知らないのだった。

 

「むぅ……仕方ないですね。では、諦めてしばらく待機するとします」

「ごめんね。出来るだけ早く種火は用意するから。具体的には、次のイベントの時に」

「その前に何かある様な気がするんじゃがな」

「ちょっと。次こそ私は待機だからね?」

「それは分からんから。まぁ、とりあえず、終わっとらん珊瑚集めじゃな」

「本当……何時になったら終わるのかな……」

「行かんと終わらんからな。ほれ、マスター。行くぞ」

「うぅ……頑張るよ……」

 

 オオガミはそう言うと、ノッブと共にメンバーを集めながら鬼ヶ島の山道へと向かうのだった。




 この貯蓄はメルトリリス復刻用なんだ……!! 当たったら、一日で90にするためなんだ……!!

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