「センパイ……今さらなんですけど、いつまでこのメンバーなんですか?」
「うん? BBは不満?」
今にも眠ろうとしている孔明を横目に言うBBに、なんて事はないように聞き返すオオガミ。
BBは視線をオオガミに向けながら、
「いえ、ふと気になっただけです。ダヴィンチさんが来てからアーツシステムが構築できたとか言って騒いでいたのに、どうしてこのメンバーのままなのかって。普通にダヴィンチさんを運用すればいいんじゃないかと思いまして」
「あぁ……まぁ、そうなんだけどさ。問題は、レベル不足にスキル不足。二重に足りないから現状宝物庫専用だよ。正直、まだ運用する予定はないし」
「そうなんですか? てっきりすぐに運用するものだと思っていたので予想外です。QP不足ですか?」
「ふはは。分かってるなら黙ってるんだよBB。マシュに殺されちゃうからね」
「まぁ私は黙ってますけど……種火周回なら私たちって事ですか」
「そうそう。更に言えば、ロリンチちゃんはライダーだからアサシンに弱いわけですよ。だから、やっぱりBBちゃんの方が有利なわけです」
「なるほど……って、それ結局私を使いまくるって事じゃないですか……? というか、その余波で北斎さんと孔明さんにもダメージが入ってるんですが。大丈夫ですか?」
「……まぁ、致し方のない犠牲という事でここはひとつ……」
とはいえ、実際に倒れているのは孔明だけで、今は北斎によって顔に落書きをされていた。
なぜ孔明だけ倒れているのかは分からないが、きっと疲れているのだろう。とりあえず休憩時間なので放置していた。
「それにしても、孔明さんは体力なさすぎじゃないですか? あれで大丈夫なんです?」
「いや……どちらかと言うと、帰ったらイスカンダルがいるからじゃない? なんか浅からぬ思いがあるみたいだし」
「悪い方面じゃないとは思いますけど、たぶん孔明さんが複雑にしてるだけじゃないですかねぇ……まぁ、本人が嫌なら仕方ないですけど。それで、今回はいくつですか?」
「ん~……まぁ、7000くらい?」
「無茶ぶりですねぇ……まぁ、頑張りますケド。というか、早く集めないとなんじゃないですか? 期間限定交換でしょう?」
「本当にねぇ……終わる気がしないよ……」
そう言って苦笑いをするオオガミに、BBは楽しそうに笑いながら、
「このままだと、メルトよりも先に私の方が絆MAXになりそうですね?」
「いやそれは無い」
言いきられたBBは笑顔を凍りつかせ、
「そうですかそうですか……よし。後でセンパイには酷い目に遭ってもらいますので安心してください。私はちゃんと報復しますからね?」
「えぇ……マシュに報告しておくね……」
「両成敗になるのが確実じゃないですか……自爆はよくないと思いますよ。ちゃんと立ち向かってください」
「じゃあ、メルトとエウリュアレに報告しておくね」
「悪質な嫌がらせが始まるじゃないですか……」
容赦のない嫌がらせをしてくる二人を思い描きながら、苦い顔をするBB。
「私はそのうちでいいですよ~だ。じゃ、一回帰りましょう。ノッブの様子も気になりますし」
「そうだね。いったん帰るよ~」
そう言って、オオガミは北斎と孔明にも声をかけ、シミュレーションルームを出るのだった。
種火は今ゴリ押ししかしてないんですよね……まぁ、孔明先生の絆レベル上げを含めてるからなんですけども。