「よぅし明日からラスベガス! でもお出掛けスポット調べてもどうせルルハワみたいに地形変動起こすんだから要らないよね!」
「完全に前回の邪ンヌに起こってた現象を引きずっているのだけど……」
「そうね……それでも調べておいて損はないと思うのだけど。だって、変わらない店もあるかじゃない? その可能性を考えておきなさいよ」
ベッドの上に横になり、調べるつもりがないかのような様子だった。
それを見てやれやれと首を振るエウリュアレとメルトに、オオガミは複雑そうな顔をする。
「いや、水着イベントってことは、つまり水場じゃん……? でもさ……ラスベガスって内陸な訳だよ……地形変動確定では……?」
「それは本気で何も言い返せないわ……海があるのならそこは確実におかしいもの……」
「でもカジノって聞いたのだけど。実は水着はそんなに関係無かったりしない?」
「……一昨年はレースだったもんね……水着関係ないよね……レースクイーンだよねあれは……」
エウリュアレに言われて夏のレースをした事を思い出し、仕方ないとばかりに起き上がるオオガミ。
「まぁ、現地で散策してから考えようかと思ったけど、どうせなら一緒に行く方が良いしね」
「えぇ、そうね。外れならそれはそれでいいものよ」
そう言って笑い合う二人を見て、メルトは一瞬複雑そうな顔をすると、
「……不思議ね。何故だか分からないけど、その一緒にって言うのの中に私はいないというのが分かるわ。まぁ、そんなに長くないでしょうし、その時くらいは私も適当に遊んでくるわ」
「あ~……うん、その、ごめんね? 埋め合わせはいつかするから」
「別に良いわよ。でも、その視線をすぐにエウリュアレから奪ってみせるわ」
「あら……面白いわね。楽しみだわ」
「えぇ、楽しみにしていて? もちろん貴方もよ、マスター?」
そう言って、不適に微笑むメルト。
オオガミはそれを聞いて、腕を組んで真剣な顔で悩むようなポーズをすると、
「う~ん……嬉しいけど、一体何が来るのかなぁ……水着とかなら大歓迎だけど、ダイレクトアタックは頭真っ白になる。自信あるよ」
「そんな自信要らないわよ」
「もっと過激に攻めるのもアリよね」
「それは確実にキャパオーバーだね。分かるとも」
オオガミは頷くと、大きく伸びをし、
「それじゃ、軽く調べて明日に備えますか!」
「えぇ、そうね。仮決めは大事だもの」
「そのうちのどれだけの店が無事か
そう言って、三人はラスベガスの店を調べ始めるのだった。
ワクワクが止まらない……水着メルトまだかな……! お財布の中身すっからかんだけど!