「ん~……流石に10億QPとか無理だよね」
「そうねぇ……まぁ私はあるから入るけど」
「えっ、ズルくない!? 置いていくんですかエウリュアレ様!」
「ハイハイそうね。だったら手早く着替えなさい。執事っぽいのがいいわ」
昨日に引き続きドレスを着ているエウリュアレに言われ、アニバーサリー・ブロンドに着替えるオオガミ。
それを見て満足そうに笑うエウリュアレは、
「それじゃ、行きましょうか」
そう言って、エウリュアレは進んでいく。
* * *
「レートが改正されてるわ……」
「前回と比べてだいぶ安くなったね……担保も減額されてたし」
「ん~……遊びやすくなったのは良いけど、代わりにスリルも減ったわね……残念。まぁ、それでも遊んでいくのだけど」
そう言って、当然のようにカードゲームを選ぶエウリュアレ。
オオガミはついに置いていかれたロビンを思いつつエウリュアレの左後ろに立つ。すると、
「やぁ、お二人さん。お邪魔させてもらうよ」
「ふん。
そう言って、両サイドの席を埋めてくるマーリンとギルガメッシュ。
それに対して、エウリュアレは不敵に微笑み、オオガミは苦笑いになる。
「残念だけど、相手は私よ。マスターは付き添いなの。それでもかしら?」
「もちろんだとも。というより、君達は二人一組だろう?」
「無論
言いながら、チップを積む二人。
それを見て、エウリュアレは若干不機嫌になりつつ、
「良いわ、負けないもの。宝物庫の一割は貰うんだから」
「フハハハハハ! 威勢だけで終わってくれるなよ!
「一割とか、途方も無さすぎて先に王様が飽きるんじゃない?」
「良い良い。なに、その威勢が良いのだ。して、ドルセントですら使いきれんほどのこの財宝を一割奪うと豪語するのだ。なに、こやつらならば飽きることも無いだろうよ」
そう言って、楽しそうに笑うギルガメッシュ。
それに呼応するようにエウリュアレも笑みを浮かべ、
「それじゃ、行きましょうか。どんなイカサマも純粋な運で叩き潰してあげる」
「フッ。やれるならやってみよ。だが、
「イカサマ出来る幸運野郎とか迷惑極まりないよね。でもなんだろう。今回一番損をするのは僕な気がするぞぅ?」
しかし、二人はマーリンにそれ以上話させず、勝負を始めるのだった。
ギル様元気。夏になると毎度おかしくなってないかなこの人。あ、運動会シーズンもでしたね……