「……なんかもう、慣れてきてる自分がいるよね」
「……だからって、どれだけ詰め込めるかみたいな事しなくて良いから。そろそろ蹴るわよ」
そう言って、自分で買ってきたマカロンを食べさせるようにオオガミに催促するメルト。
「今日はメルトなの? スタァはおやすみ?」
「……見たい?」
「うん。見たいけど、お願いできる?」
「えぇ、貴方が見たいならね」
そう言うとメルトは全身を水に変え、次の瞬間にはリヴァイアサンパーカーを着てラムダへとなっていた。
「今日はオフのつもりだったけど、貴方の部屋だもの。気にしなくて良いわよね」
「流石にここまでは……いや、可能性はある……?」
「あら、それならやめておこうかしら。スキャンダルはダメなの」
「今さらだと思うけどね……食べさせてる時点でカッコいいより可愛いの方が強い、じゃなかった。スキャンダルになると思うよ?」
「……やっぱり戻すわ」
「あぁぁ! ごめんなさいパパラッチは始末しておきます!」
「物騒すぎるのだけど。極端じゃない? 別にそこまでしなくても、責任をとって貰えるならそれで良いわ」
そう言って、舌舐めずりをしてニヤリと笑うラムダ。
オオガミは少し戸惑いつつ、
「う、あ……あの、それはつまり、アレですか。邪魔するものは殲滅しろってことですか」
「いや、だからそこまで言ってないわよ。あぁごめんなさい。もしかしなくても、私の蹴りがご要望だったのかしら。仕方ないわね膝で落とすわ」
「や、やめ、ぐはぁ!」
笑顔に青筋を浮かべながらオオガミの鳩尾に膝蹴りを叩き込むラムダ。
オオガミはその場に崩れ落ち、
「やっぱり……パパラッチは、始末すべきだと……」
「まだ言ってる……私としては、記者の取材に耐えれるかって聞きたかったのだけど。でもそうすると、エウリュアレはライバルになるのかしら。争った方がいいの?」
「それで争い始めたら真っ先に殺されそうなのはこっちなんですが。主に周囲に」
「別に、一夫多妻制を取り入れちゃいけないわけでもないでしょうに……あぁ、貴方が日本国籍だからそっちで判定されてるのかしら」
「たぶんね。どのみち、エウリュアレの所だと確か一夫一婦制だったと思うし」
「面倒ね……いえ、まぁ、気にしなくても良いかしら。たぶん、カルデア内ならそんな気にしないでしょ」
「嫉妬の視線は痛いのですが……」
「ふふっ。この姿の私は、ちょっと嫉妬深いわよ?」
そう言って、蠱惑的な笑みを浮かべるラムダにオオガミは微笑み返してマカロンをひとつ取ると、
「嫉妬深くても、別段困る事はないかな」
「……もう」
そう言ってオオガミが差し出したマカロンを、ラムダは食べるのだった。
メルト、そろそろ私の制御を離れそうなんですけど……
そして、アンケートのメルト率よ……メルト書かなきゃ……
次のデート回をどうするか
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エウリュアレ一択
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メルトを忘れるな
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技術部二人とぶらり旅