「遊園地?」
「えぇ。ONILANDって言うんだけどね?」
イリヤの疑問に、楽しそうに答えるアビゲイル。
それを一緒に聞いていたクロエと美遊は、
「ふぅん? ONILANDって、何があるのかしら」
「パンフレットとか、そう言うのってありますか?」
「えぇ。去年のがあるわ。はい、これ」
そう言ってパンフレットを取り出すアビゲイル。
三人は物珍しそうにパンフレットを開き、
「これ、本当に特異点?」
「フツーに遊園地よね、これ。楽しそうなんだけど……」
「でも周りは雪だらけ……場所はどこなんだろう」
「えっと、確かジパングの、カムイ……だったかしら」
「じ、じぱんぐ? え、なにそれ。そんな国あったっけ?」
「日本よ日本。それとカムイは北海道。わかる?」
「わ、分かるよ、北海道くらい。行ったことないけど……ってことは、寒いの? 大丈夫?」
「防寒着をちゃんと用意しないと……あ、でも、英霊になってるなら対策しなくても大丈夫なのかな。変身すれば大丈夫?」
「美遊様、そちらはお任せを。姉さんもきっと用意しているはずですのでお二人は問題ありません」
ひょっこりと、美遊の後ろから現れるサファイア。
クロエはそれを聞いて少し考えてから、
「ってことは……もしかして、わたしだけ何もない? ん~……なら何か投影して行くしかないわね」
「なんて卑怯な……!」
「私に関しては、再臨したら服がなくなるのだけど……そもそも、ONILANDはそんなに寒くなかったはずよ?」
苦笑しながら言うアビゲイルに、三人は少し残念そうな顔をする。
「まぁ、寒冷地用の装備はまた今度ね。そのうち使うことになると思うけど」
「うん……というか、クロは戦闘用の服しか持ってないし、私と美遊は制服だし……普段着は? 普段着はないの?」
「イリヤ……たぶん一般服はここにはないから、作るしかないと思うよ。安心して。イリヤの分も作るから。だからほら、採寸させて……!」
ジャッ! と音をたてながら伸ばされたメジャーと、若干焦点の合ってない目。
身の危険を感じたイリヤはジリジリと後退しつつ、
「待って待って美遊の目が怖い! どこからメジャーとか取り出してきたの!?」
「賑やかで楽しいわね」
「和やかに言いながら私を拘束しないで!? なにこの触手ぅ!」
「あら、じゃあわたしも参加しようかしら」
「ギャー! 二人ともやめてぇー!」
にっこりと笑うアビゲイルの触手に拘束されたイリヤは、目を爛々と輝かせた美遊とクロエに飛びかかられるのだった。
久しぶりの魔法少女メンバー。アビゲイルはこっちに入れていいのだろうか……分類魔女ですけど……まぁ、可愛いので良し。アビーの変態性は落ち着いたし。
マスターレベルが150になったのでついにリンゴ以外でAPが回復しなくなってしまった……私は悲しい……(ポロロン