「ボランティアって、聞こえは良いですけど、要するにタダ働きですよね」
「戦果を上げても何も貰えぬとは、鬼より待遇が悪いのではないか。人間は」
呆れるようにため息を吐くバラキー。
だが、カーマは気にした様子もなくフィッシュバーガーを食べ、
「まぁ基本自分第一ですし、そんなものですよ。どんなに落ちぶれても、私は愛しますけど」
「そうか……
「……何か納得いかないんですけど、まぁいいです。というか、このフィッシュバーガー、ハワイで食べたのにも負けず劣らずですね……やっぱり新鮮と言うのはそれだけで武器になりうるんですね……くぅっ、舌を肥えさせられている気がします……」
「うまいものを食べるために皆頑張るものだろう? なら、活力の源だ。知っておくことに問題はあるまい?」
「そうなんですけど、そうじゃなくて……いや、やっぱりダメです。これ以上されると私のイタズラの精度が落ちる気がします……!」
「むっ。それは確かに一大事よな……そこは失ってはいけない部分……うぅむ、うまいものとイタズラ力。両立させねばならぬのが吾等の辛い所よな……」
「いや待ってください。なんで私まで巻き込まれてるんですか。嫌ですよそんなよく分かんないのに入れられているの」
「む? 今更だと思うが……既に手遅れだぞ?」
バラキーに言われ、食べようとしていたフライドポテトを思わず取り落とすカーマ。
そして、理解すると同時に、
「な、なんでですか!? まさか、貴女と一緒にいたからとかそんな理由ですか!?」
「まぁそんな理由なのだが」
「はあぁぁぁぁ!? なんでですか! 別に何かやったわけじゃないんですけどぉ!?」
「いやまぁ、吾もそう言う扱いをされているのは知っていたし、てっきりカーマも知ってるものだと思っていたのだが、うむ。全くそんな雰囲気を感じられなかったから、予感的中と言った所だな」
「こっちからすれば想定外も良い所なんですけど!? なんてことをしてくれたんですか!」
「でもほら、カーマ一人になると、今度は『甘味爆弾』と呼ばれることになるのだが……」
「誰ですかそんな名前名付けたのは!」
「BB」
「あのポンコツですか分かりました今から殴りこみに行ってきます!」
「あっ、今は信長と一緒に医務室にいるから行ったら死ぬ……って、もう行ってしまった……」
急いでバーガーとポテトを平らげて走っていくカーマ。
バラキーは一連のそれを見送り、まぁいいかと思って自分のカレーを食べるのだった。
甘味爆弾。サーヴァントすら太らせる特大のカロリー爆弾を落としてくるのでこのあだ名がつくという。被害に遭った一部のサーヴァントからよく陰で呼ばれていたりするカーマ。大体あってる。
今回のONILANDはバラキー&カーマ縛り……思えば、なぜこんなことをやっているんだろう……うぅむ? まぁほのぼのしているので良し。