「サンタの季節がやって来たわ!」
「今年は早めなの!」
「繰り上げクリスマスってどうなんでしょう……大きい方の私は頭の中が漫画でいっぱいなのと世界を海水で満たしたいのしかいないから相談できませんし……」
楽しそうに声をあげるナーサリー達の後ろで、悩ましそうに頭を抱えるジャンタ。
しかし、そんな彼女の悩みなど関係なく、今年のクリスマスはかなり繰り上げて始まる。
* * *
「ん? くりすますぅ? うむ、吾に関係ないなそれ。呼び出されなかったからな。吾には分かる」
「いやまぁ、確かに関係ないですけど……普通そこまで確信を持って言いますか?」
ドーナツを食べながらドヤ顔で言うバラキーに、ため息を吐くカーマ。
ちなみにだが、オオガミとエウリュアレ、ラムダの三人は、特効サーヴァントといつものアーツパーティーを連れてイベントへと旅立っていた。
それもあって、カーマは不満そうな顔をすると、
「マスターさんもいないですし、監視役も減っているので今が遊び時だと思うんですが」
「ん……まぁ、それを言われると確かにそうなのだが……吾、まだ食べきってない……」
「完全に餌付けされてるじゃないですか……」
「否定はしない。吾絶対にキッチンにだけは手を出さぬからな」
「ダメダメじゃないですか。完全に手遅れなくらい餌付けされてますね……?」
「まぁ、カーマの作るものも美味いがな。比べられはせぬ」
「……まぁ、私は素材で殴ってるだけですし。あれ。もしかして厨房の食材に私の使っているのを紛れ込ませられたらカロリーパンデミックを起こせる……?」
「や、やめろカーマ。それ以上は殺される……!」
「えぇ~? 怖じ気づいちゃったんです?」
青い顔をして言うバラキーに、カーマはニヤリと笑いながら言う。
だが、バラキーは苦い顔をしながら、
「同じような性能を持っていたチョコレートを使って同じようなことをしたのがいて、即座に斬り捨てられたのがいてな……見ているこちらが痛くなるような凄惨な事件だった……」
「マジなやつじゃないですか……というか、バレンタインにそんなのあったんですね……」
「うむ……あの時は本当に無謀なことをするものがいるんだなぁと……吾ビックリ。真っ黒な人は何でもやるなぁと感心してしまった。人間ながら天晴れよな……」
「バラキーがそこまで言うなんて、とんでもないですね……一体何者なんでしょう」
「まぁ、今はアビゲイルのおもちゃ状態なのだがな」
「えぇ~……」
感心していたカーマは、最後の言葉で一気に不満そうな顔をするのだった。
書き終わるくらいにはメンテも終わってるだろうと思いつつ、さては明日までできないなこれ? と嫌な予感がしている私です。
ログインは……していたはず……
次のデート回
-
王道のエウリュアレ
-
メルトしかあるまい
-
技術部二人と散歩でもいいのよ
-
いいから全部だ