「あらオオガミ。エウリュアレに寄りかかられて、良いご身分ね」
「あぁ、ラムダ。お疲れ様」
夜も遅くなり、寝ているエウリュアレに寄りかかられているオオガミは、やってきたラムダに挨拶を返す。
それを見てラムダはため息を吐くと、
「貴方ね、否定くらいしなさいよ」
「なんで? 女神さまに気を許されている時点で結構良い身分だと思うけど。そんなに安くないでしょ」
「ぐぅ……否定できないじゃない」
「まぁ、当然ラムダの隣も安くないけども。お隣いかがですか。スタァ」
「……バカにしてるのか、本気で言ってるのか。どちらにせよ、一発蹴って良いかしら」
「暴力反対ですよスタァ」
「大丈夫。調子乗ってる犬に躾をするだけだから、何の問題もないわ」
「う~ん、後でで良いですか」
「……まぁ、エウリュアレを起こしたら大変なのはこっちだもの。そのうちやり返すから」
「ありがとうね。で、隣に座る?」
「言うまでもないわよ」
ラムダはそう言うと、オオガミの隣に座り、エウリュアレと同じようにオオガミに寄り掛かる。
オオガミはラムダの足に膝掛けをかけてカイロを渡し、たき火に薪をくべる。
ゆらゆらと揺れる炎に目を奪われているのか、じぃっと見つめているラムダを横目に、今度は余っていたマシュマロを焼き始める。
「ねぇオオガミ?」
「どうかしたの?」
「その、鬼ランドの時みたいにまた二人で出掛けるとか、出来るかしら。無理なら無理で良いのだけど……」
「うん? 全然良いけど……良さそうなところが見つかったときで良いかな。楽しめるところとか分かんないし」
「初見で良いのよ。一緒に新鮮に遊べる方が良いでしょ。面白いものでも、何度もやってたら飽きるわ」
「まぁ、確かに。じゃあ、なんか面白そうなところがあったらその時は誘うね」
「良いわねそれ。私の時はまた別のでお願いね?」
突如入ってくる声にビクリと震えるラムダ。
オオガミは起きているのに気づいていたので、大して驚いている様子は無かった。
そして意気揚々と入ってきたエウリュアレは、
「さてさて、どんな所かしらね。ラスベガスはもう行ったし、初見で行くならどこかのイベントか次の夏イベントかじゃない?」
「そうねぇ……というか、ラスベガスとかはステージで何もできないのだけど。その時は二人で遊んでなさいよ」
「ん~……もう遊んだのだけど、まぁ楽しめると思うわ。一年も経ったら一周回って新鮮よね」
「うんうん。じゃ、ラスベガスではエウリュアレとかな……あれ、そう言えば、BBとノッブにどこかに連れて行けって騒がれた覚えがあるなぁ……」
そんな事を思いながら、オオガミは残り少ないマシュマロを焼いては左右の二人に渡していくのだった。
最近距離感が一気に近付いている気がするこの三人。まぁ唯一夢火使ってる勢なので是非も無し……?
次のデート回
-
王道のエウリュアレ
-
メルトしかあるまい
-
技術部二人と散歩でもいいのよ
-
いいから全部だ