「結局私に帰ってくるのね」
「ふっ。宣告通り成し遂げたぜ……」
「不屈の精神過ぎないかしら」
昨日宣言した通り、礼装ドロップと同時にラムダ編成を構築したオオガミ。
その勝ち誇ったようなドヤ顔を見て、エウリュアレはオオガミの足を執拗に一点だけを軽く蹴り続ける。
対して、編成に組み込まれたメンバーの目は既に死んでいた。
「あぁ、なるほど。これはいつものメンバーです。玉藻さんは……留守番のようですが」
「アーツパーティーなら本来余の場所はキャス狐がいるはずでは……? 何故余が周回メンバーなのか……」
「考えるまでもなく第一スキルの影響ですよ皇帝。私は全スキルが原因ですが」
「メンバーの目が澱んでいて、もはや周回どころの話じゃないのだけど」
「ネロはスキルだけだけど残り二人は攻撃してるでしょ」
「ほぼ誤差だ」
「あまり変わらないですね」
「カタパルトに詰め込まれたい?」
「横暴が過ぎる……!」
「なるほどこれが暴君ですか」
「散々な言われようね?」
「ここまで言われたら否定できないわ」
ついに否定することを諦めたオオガミ。
そして、少し考えたオオガミは、
「よし。じゃあクリスマス終わったら三人とも休憩!」
「よし! それでこそ我がマスター!」
「久しぶりに研究が出来そうですね」
「余は寝る……後美味しいお菓子を食べる……余は疲れた……」
そう言って、喜ぶ者ともはや喜ぶ気力すらない者とでわりと別れていた。
しかし、そんな三人に追い討ちをかけるようにオオガミは言う。
「ただし、代償はスカディ様で」
「「「!?」」」
「巌窟王は頑張ってくれると思うので、種火周回はなんとかなるはず」
「な、なんだこのマスターは……素直に休みを出せないと言うのか……!」
「超回復薬を調合するしかなさそうです」
「……余、別に関係無いのでは?」
悩む二人と、真実に気付くネロ。
やがて悩んでいた孔明はハッと気付いたように顔をあげると、
「マーリンで手を打てるのでは?」
「マーリンなら良いんだ……」
オオガミの静かな突っ込みにキリッとした顔でサムズアップする孔明。
何気にマーリン単品だけ嫌われているような気もするが、気のせいだろう。
「まぁ、マーリン単品で周回するならちょっと工夫しなきゃなぁ……」
「前はカレイドスコープに虚数魔術でゴリ押していただろう」
「あぁ、懐かしのあの戦法! それなら確かに。じゃあ、休憩期間はマーリンが周回ですね。よぅし、そのためにも箱開けしますか」
「……結局周回からはまだ逃れられんと言うことか……」
孔明はそう言いながら、頭を抱えるのだった。
ラムダ周回……! これでモチベーションが無限大ですね。なんでこんなにラムダにこだわるのか……自分でもわからないけど推しで周回できるならその方が良いですよね!
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ