「……これ、一緒に回ったらどっちが多く落としたのか分からなくないですか?」
「うん? あぁ、そう言えば勝負じゃったな。ま、別にどっちでもエエじゃろ。それともあれか? ちゃんと決めないと嫌なタイプか? 儂、普通に殴り合うのでも良いが」
「はぁ……もう良いです。普通に手伝って帰ります。とりあえずやるだけやって帰るので良いですよね」
カーマは疲れたような顔をしながらオオガミに聞く。
聞かれたオオガミは親指を立てつつ、
「交代の時は言うね!」
「あ、そういう感じですかぁ……ノルマ式なんですね。じゃあ頑張りますか」
「うむ。儂も逃げ出せないみたいだしな! BBが阻止してくる!」
「……実は仲悪いんですか?」
「うん? まぁ、仲が悪いと言うか、これが平常運転と言うか……あくまでも互いに楽しんでるだけじゃし。わりと愉快だから楽しいからな。儂もやり返すし、どっちもどっちじゃな」
「なるほど……それはまぁ、愉快そうですね。羨ましい限りですよ」
「うはは! お主とバラキーみたいなもんじゃよ!」
「……あぁ、なるほど。それは確かに楽しいんでしょうね」
「うむ。この楽しさが分かるじゃろ?」
「えぇ、はい。じゃ、私も戻るためにもう少し働きますか」
カーマはそう言って、オオガミの方へと向かうのだった。
* * *
「そう言えば、カーマは何処へ?」
「あ~……うちのノッブと一緒にセンパイと周回してますよ」
「うげ、BB……いつの間にいたのだ……」
食堂で一人ボリボリとクッキーを食べているバラキーの背後から声をかけるBB。
バラキーはそれを見て嫌そうな顔をする。
「人の事を幽霊みたいに言わないでくれます? 泣きますよ?」 「いや泣かれても……吾にはどうしようも出来ぬ……」
「まぁ、茨木さんは何も出来ないって言うのは分かっているので。まぁ今は機嫌が良いので特に気にしてないんですけどね」
「……汝の機嫌が良いと、吾は嫌な予感しかせんのだが……今回は何があったのだ?」
「いえいえ、特に特別なことは何も。ただ単純に、バーサーカーノッブの戦闘データが取れて、私が反撃のための材料が増えたってだけですし。皆さんにはとくに還元されないやつです」
「……まぁ、汝らの問題ならそれでよし。ところでマスターはいつ菓子を更新するのだ。吾結構待ってるのだが」
「あ~……伝えておきますね。私はたぶんセンパイの言うところのノルマは終わっているので。まぁ帰ってきたらだと思うので気長に待っていてください」
「うむ。任せたぞ~」
そう言って、バラキーはBBに手を振るのだった。
ノッブはこういうところあると思う。
まぁ、今まで暴れられなかったからね。是非もないね!
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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