おっすおらオリオン!(俺もいるっすよ~)
「おっす! おらオリオン! カルデアに召喚されたぜ!」
「う~っす、俺も来たっすよ~。マンドリカルド参上っす~」
「あれ、一人足りなくない?」
マイルームでだらけていたオオガミの元にやって来た二人。
召喚時に挨拶はしているが、それはそれである。なので、オオガミは召喚したはずなのにいない一名を二人に聞くと、マンドリカルドは手を挙げつつ、
「まだ異聞帯で会ってないでしょ~って言って隠れました~」
「マンドリくんのそのダル~っとした感じ嫌いじゃないよ」
「それ素直に受け取って良いやつか……?」
オオガミの言葉に困惑するマンドリカルド。
だが、次の瞬間背後から蹴り飛ばされたマンドリカルドは、短い悲鳴を上げて倒れる。
そんな彼を倒した本人は、
「おいマスター! 水着の父上しかいねぇんだがどう言うことだオイ!」
「ヤクザキックバスターですかモーさん!」
白い甲冑を着て、ドスを効かせた声で言うモードレッド。
だがオリオンはマンドリカルドに近付き、
「やべぇよ……マンドリカルドが死んじまった……」
「いや、死んでないっすけど……あれ、死んだ方が良いっすか……?」
「いや待てそこで死なれると困る。モーさんに殺されちゃう……!」
「いや殺しゃあしねぇよ! オレをなんだと思ってんだよマスター!」
「てっきり皆殺しに来たバーサーカーかと……」
「よぅし、ぶっ殺されてぇみたいだな。ぶっ殺す」
「いやっほぅ! 殺意全開だぜにっげろぉ!」
「逃がすかぁ!!」
「……殺伐としてんなぁ、カルデア」
「やっぱり陰キャには辛いわぁ……」
「いやもう陰キャとか関係ないだろこれは」
魔力放出まではしていないにしても、声からして笑いながら斬りかかるモードレッドの攻撃を回避しているオオガミの動きはもはや慣れ切った雰囲気を感じさせる。
狭い部屋の中を縦横無尽に駆け回るマスターは一体何者なのかと考えるが、モードレッドがベッドを踏んだ瞬間、素早く出現した触手がモードレッドを拘束する。
「……めちゃくちゃ痛いのだけど……マスターの部屋って一番安全じゃなかったかしら……」
「一番修羅場だと思うよ。闖入者撃退で毎度荒れるから。でもアビーがそこで寝てるのは知らなかったんだけど?」
「編成外の時にはここにいるもの……」
「エウリュアレの方がいると思ったんだけどなぁ……」
そう言っていると、モードレッドが暴れ始め、ようやくモードレッドに気付いたアビゲイルは、
「えっと……新しいサーヴァントさん?」
「うん。丁重に食堂にお返しして上げて」
「分かったわ」
そう言うと、アビゲイルは門を開き、ふと気づいたように触手で殴りつけながらお帰り頂く。
「……おっかねぇな、カルデア」
「もう帰りてぇ……」
オリオンとマンドリカルドはそう呟くのだった。
ピックアップメンバー全員当てたかわりにPU2用の石は尽きたのです……
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ