今回からは前作である未来への架け橋の続きのストーリーとをやっていきたいと思います。
それではどうぞ!
日常という物は平凡でつまらないものである。俺はずっとそう思い込んでいた。彼女と出会って恋に落ち、お付き合いを始めるまでは。
俺、
部活はバスケ部。だけど幼なじみの高海千歌に誘われてスクールアイドルの手伝いもやっていて忙しいけど充実してる。
「今日は…Aqoursの練習か…」
今日はAqoursの練習があるから彼女と二人っきりで会うことは出来ないなぁ。少し残念だけど頑張る彼女のためだ。俺もしっかり支えなければ!
物事はそんなに上手くはいかないものだし連絡をすればいつでも会う事は出来る。何より俺が彼女と付き合うことが出来ただけでも奇跡だと言えるんだ!この機会に感謝しないと。
「さてと、そろそろ行くか!」
俺は少し早めに家を出て、彼女との待ち合わせ場所へと向かった。
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「海藤くん!」
「ん、来たか」
彼女は俺のことを見つけるとすぐに駆け足で俺の元へとやってきた。
「おはよう…海藤くん!」
「ああ、おはよう…梨子!」
「ごめん。待たせちゃった?」
「いや、大丈夫だよ」
俺はAqoursのメンバーの一人である桜内梨子とお付き合いをしている。彼女と出会ってから俺の平凡だった日常は突然に変わった。勿論いい意味でだ。
「海藤くん?どうしたの?」
「いや、ちょっと昔のことを思い出しただけだ…」
「ふふ…変な海藤くん…」
梨子を顔をキョトンとさせて俺の目を見つめてきた。彼女はこういう行為を無自覚でやってくるのだから余計心臓に悪い。
「ん。それじゃ…行こうか」
「あ…うん///」
俺の差し出した手を彼女は恥ずかしがりながらも優しく握ってくれた。梨子と付き合ってから結構経つんだけど彼女は未だに手を握ったりすると恥ずかしがってしまう。いつまでも初々しい感じで良いかもしれないんだけどね。
「早くいこーぜ!練習に遅れるとダイヤさん達に怒られちゃうしな」
「そうね。急ぎましょ!」
龍吾と梨子は仲良く手を繋いで学校へ向かって行った。
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十数分後、俺と梨子は学校に到着した。今日は俺の部活が無いからAqoursの活動に集中できるな。
「お待たせー」
「みんな、おはよう」
「おはよう!龍ちゃん!梨子ちゃん!」
部室には三年生組以外が揃っていた。ダイヤさんと鞠莉さんはそれぞれの仕事。果南姉さんは二人の仕事の手伝いをしているらしくてこの場にはいなかった。
「ほうほう…龍くんと梨子ちゃんは仲良く手を繋いで学校まで来たのか…」
「え?曜ちゃんそれほんと?」
「おい、曜!」
「曜ちゃん!?」
曜に言われるまで気づかなかったけど俺と梨子は未だに手を繋いでいたままだった。普段は梨子が恥ずかしがるから学校に入る前には手を離したんだけど…やってしまった…
「ふむふむ。やっぱり海藤さんと梨子ちゃんはラブラブずら」
「花丸ちゃん!?」
「はいはい。ご馳走様」
「よっちゃんまで!?」
梨子は曜や花丸ちゃん達からの総攻撃を受けていた。さて、俺はダイヤさん達が部室に来るまでのんびりと…
「してる暇はありませんわよ!」
「おはよーっす。早かったですね」
「ほら!海藤さんも自分の準備を進めてください!おいていきますわよ!」
俺がのんびりする暇もなく、ダイヤさんは部室へとやってきた。その後ろには果南姉さんと鞠莉さんもいる。
「お姉ちゃん。仕事はどうしたの?」
「すぐに終わらせましたわ。私達の目標であるラブライブ優勝を果たすためには何処かの誰かさんみたいにのんびりなんかしていられませんからね」
「誰かさんって誰のことですかね?」
「さぁ?誰でしょうか?」
これ以上ダイヤさんを問い詰めても無駄だ。俺は大人しく練習と自分の準備を始めるとするか…
「海藤くん…」
「ん?どうした?」
梨子は頬を膨らませて俺の方を見ていた。これはかなり不機嫌な様子だ。
「なんで私のことを助けてくれなかったの?」
「それは…ダイヤさんと話をしてたから…」
「ダイヤさんと話をしてたことは関係ないの。だって…千歌ちゃん達から私にばかり質問されて…その…は、恥ずかしかったんだから…」
確かに俺は千歌達のこととか面倒なことは全て梨子にばかり押し付けていた気がした。これは俺が悪いし少し反省しなければな…
「ど、どうすれば許してくれるんですかね…?」
「んー…頭をなでなでしたら許してくれるんじゃないですか?」
色々と彼女に言いたいことはあったけど俺はぐっと堪えて梨子の頭を優しく撫でてやった。
「ん…今は時間無いからこれで許してくれるか?後で何でもやってあげるからさ…」
「仕方ないから…許してあげます///」
少しチョロいような気がするが、こんな姿を見せてくれるのは俺の前だけだから安心している部分もある。他の人の前だと恥ずかしがったりするから気をつけないといけないからなぁ。
「龍ちゃん!私達に惚気話聞かせて!」
「は?急に何?」
「梨子ちゃんがそういうことは龍ちゃんに聞いてって言うんだもん!」
「え?梨子……?」
「ごめんね。海藤くん♪」
梨子は小さく舌を出して笑い、練習場所の屋上まで走って行ってしまった。おのれ梨子…謀ったな。
「あっ!コラ!待ちやがれ!」
「待ちません♪」
「二人とも!私をおいてかないで!」
俺が練習後に千歌達からの質問攻めにあったことは言うまでもなかった…
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「あー。もう疲れた…充電させてー…」
「ふふ。海藤くんったら…」
時刻は夜の七時を回っていた。練習を終えた俺と梨子は二人っきりで海辺の帰り道を歩いていた。
「そういえば海藤くんはもうバイクは使わないの?歩いて行くよりも速いでしょ?」
「そりゃ速いよ。でもよ、俺は梨子と一緒に登下校したいんだ。ずっと夢だったんだよなぁ…恋人と二人でこうやって歩くことが」
「そ…そうなの///」
そう言うと梨子は俺と腕を組んで歩いてくれた。俺もこれに答えるように梨子の肩を優しく抱いた。
「なぁ…梨子」
「なぁに?」
「その……梨子が良ければなんだけど…今度の日曜に俺ん家に泊まりに来ないか?ほら俺の親は仕事で当分帰ってこないからさ…」
「………いいの?」
「勿論。だから誘ってる」
健全な高校生カップルが恋人の家で二人っきり。そんな状況で何が起こるのかは少し考えたらわかることだろう。龍吾も梨子もその事は理解していた。
「あ!でも無理だったら別に気にしなくてもいいんだぜ?そっちにも都合とかあるだろうし!」
これは俺の勝手な願望だから彼女が嫌がるのなら仕方ない。急がずゆっくりと俺達の関係を進展させていけばいいと思っていたけど…
「泊まりに行くよ…海藤くんの家に///」
「あ…ありがとう///」
お互いに顔は真っ赤になっていた。そのまま二人の間に会話のないまま梨子の家の前についてしまったから今日はここでお別れだ。毎度のことだけど寂しくなるなぁ…
「今日はこれでお別れだね。それじゃ…」
「あ、ちょっと待って!」
腕から離れた梨子が俺の方へ戻ってきた。少し俯いている梨子のその顔はさっきよりもずっと赤かった。
「梨子…?」
「海藤くん……」
瞬間、俺の唇に柔らかい感触が伝わる。それが梨子の唇であることに気づくまで時間はかからなかった。
「り…梨子…?」
「またね。海藤くん♪」
そう言い残して梨子は早足で自分の家へと入って行ってしまった。俺はその場から動くことが出来ず呆然と立ち尽くしていた。
(や、やられた…///あんなの反則だろ…!)
彼女の意外な一面を目の当たりにした俺の顔はさっきよりも熱くなっているのを感じた。これは当分治りそうにないな。
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「私からキス…しちゃったんだよね…?思い出すだけで恥ずかしい…///」
自分の家に帰ってからシャワーや食事を済ませ、ベッドに入った私は海藤くんの家に泊まった時のことを想像して顔が真っ赤になってしまいました。もう誰が見てもわかるぐらいに…
(今度の日曜は海藤くんの家で二人っきりでお泊まり…ってことはあんなことやこんなことを…///どうしよう…緊張して眠れないよ…)
梨子の眠れぬ夜はまだまだ続きそうなのであった。
説明文にもある通り、未来への架け橋という私の作品を見なくても楽しめるようになっているつもりです。
オリ主のプロフィールは活動報告に載せておきますのでぜひご覧ください。
それではまた。