まあ取り敢えずは31話です、どうぞ
「壇上に立つ姿を見た時から、ずっとかっこいいって思ってました…だから、どうか私とお付き合いしてください!」
「申し訳ない、貴女の気持ちには応えられません。」
昼食の時間を返上してまで呼び出しに応じて行った人気のない日陰で、待っていた呼び出し人らしき女生徒の口から紡ぎ出されたのは、誰がどう聞こうとも聞き間違えようのない、愛の言葉だった。一方で、感情を葬り去った怪物に対する愚かしくて向こう見ずなその言葉に、自分の口から返されたのは実にシンプルな文字列だった。
偽りの謝意を口にした事と、ザックリと傷ついた表情を覆い隠して走り去る女生徒の背中を見送ることに、全く痛みを感じない良心に辟易して、灰色の青空を見上げる。のっぺりとした青の下地に、乱雑に白い雲を配置しただけの無機質なそれは、紫の心そのものだった。誰を傷付けようが、誰が傷付けられていようが、変わらずあり続けるだけ。時折傷付いて泣いているように見えるのも、ただの機構に過ぎない。
「女の子泣かせも、良いところじゃないっすか?」
「勝手にむこうが玉砕しただけですよ。それに、僕の本性を知れば、誰だって嫌でも道端に投げ捨てるでしょう。」
「怖がりすぎじゃないっすか?」
「誰だって好き好んで、寿命関係なく破滅を迎える未来を選んだりはしませんよ。」
勝手についてきて覗き見していたらしい山葵を放って、わずかでも食事の時間を確保するために教室へ急いで戻る。女生徒の決死の思いを踏みにじった事の罪悪感を、微塵も感じさせないようなそんな行動は、山葵の目にどう映っただろうか。十中八九最悪なものとしてだろうが、それでも彼は自分について来ることをやめないのだろう。このお人好しは、人を見捨てられない。
いい加減突っぱねてしまえば良いと言うのに、そうしないのはただ彼を甘やかしているだけか、それとも彼に甘えている自分がどこかにいるのか。どちらでもいい、しかし、いずれどこかで線を引いて彼を巻き込まないようにせねばなるまい。
そう思いつつも、結局いつまでもダラダラと残り続けた甘さが取り返しのつかない不幸へと彼を陥れるのだが、それはまた遠い先の話だった。
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「おい、あれ…」
「うっ…」
「馬鹿ジロジロ見んなって…」
朝から周囲の目線がおかしい、というか、紫を取り囲む周りの空気自体が異様なものになっている。隣にいる自分にまで妙な視線が注がれていた。
「なんか、居心地悪いっすね。」
「どうも、また面倒なことになっているみたいです。」
「面倒?」
「害はないですし、今はよしましょう……今日は天気がいい、昼食は屋上で摂るのも悪くはないですね。」
含むところだらけな誘いを取り敢えず受けておいて、普段通りにしろと目で訴えてきた紫に合わせて平常を装う。けど内心、何処にいてもまとわり付いてくる気味の悪い空気が気になって、紫との会話の内容はほとんど頭に入ってこなかった。
昼になり、逃げるように屋上へ駆け込むと、遅れて紫と黒条もやってきた。紫のいう通り本当に天気が良い、しかし先客も後に続く他の生徒も全く居ないのが、異常を更に色濃く暗示する。
腹が減ったと先に食べ始めた黒条に習って予め買っておいた握り飯(しばらくパンは食べたくない)を頬張って、紫が口を開くのを待つ。しかし、必要がないことは自ら口に出したりしないのがこの二人、こんな時だというのに、今日の昼餐会の幹事はまたもや自分がやらねばならないようだ。
「えっと紫君、なんだって普段教室でお昼を済ませようとする君が、わざわざこんな所で食べようって言ったんすか?」
「偶には日光を浴びておかないと、適度に紫外線を浴びておくのも大切です。」
「わざとはぐらかしてないっすか、それ」
「別に偽ったりしませんよ。君も偶に誘ってきますからね、断ってばかりなのも悪いでしょう。」
「あまり揶揄われてばかりだと流石に怒るっすよ?」
「君を揶揄った所で、もう面白みもない。けど、機嫌を損ねてしまうのは僕の望む所ではありませんね、ならとっとと本題に入りましょうか。」
わざとらしい前置きをようやく終えて、紫はこちらが待っていた話を始めた。朝からずっと紫の周りに縋り付く、猜疑と嫌悪、警戒、加えて畏怖と若干の興味が混じったあの気持ち悪い他の生徒の視線について。
「黒条君は今日は何か特別普段と違う空気を感じたりは?」
「いつにも増して、お前に集まる視線が増えたな。ニュアンスも若干の違うように感じた。周りの目に映る俺も、いつもとは少し違うようだ。」
「どうも妙な噂が出回っています、僕と行動を共にする君たちも、多少なり同類扱いをされているのでしょう。」
「どんな噂っすか?」
「僕の素性を怪しむもの、昨日交際の申し込みを断った時の僕の非情さ、成績の真偽、性癖なんかも取り沙汰されているようです……ほら、今も『男二人を抱えているから女は必要ない』なんて言ってます。」
どれだけ耳を澄ませても全く聞こえてこない他人の会話を、まるで側で聞いているかのように拾い上げてくる彼を見て、かすかに悪寒を覚えた。口に出せば、どのような隠し事だろうと彼に筒抜けになる、友達とは言え流石に少しは恐ろしくなるというものだ。黒条と言えば、そんな彼の異能を気に留めるわけでもなく、階下の方へ目を向けながら箸を進めている。
「そうだな…噂に関しては俺の方である程度調べをつけておこう。まあ、出所は嫌でも想像つくがな。」
「けど黒条君も紫君とよく一緒にいるじゃないっすか。いくら元帥の後継とは言え、話してもらえないんじゃないっすか?」
「海鎮家の信者の子供ってのは案外多くてな、そのくらいのことであれば満足に駒はあるもんだ。」
まるで皮肉るような黒条らしからぬ言い回しは、駒と呼ばれた生徒を見下しているわけではないのだろう。何もできないのに威光と力だけは立派、そんな自分を彼は昔から嫌っていた。それでも受け入れて、課せられた責を投げ出さないあたり、つくづく立派だと思う。満足に不満も言えない彼を不憫だと言うのは、それこそ失礼というものだ。
「そうですね、あまり広い範囲に耳を澄ませるのは疲れるので遠慮したいですし、任せます。取り敢えずはこちらからできることは少ないでしょうし、君の報告を待ってそれから対策を練りましょう。」
「そうっすね、噂なんてすぐに消えるだろうけど、早いうちに対処するに越したことはないっすもんね。ここ割と印象を大事にするきらいがあるっすから。」
「それなら、しばらくは別行動といこうか。山葵は放っておくと呆気なく逝きそうだから、俺が盾になってやるとして。」
「元帥殿の息子を盾にしたって親に知れたら、僕帰る家なくなりそうなんで、別にいいっす…」
「なら精々、お前が盾になるんだな。」
「紫君と斬り合いするような人の盾に僕がなれるわけないじゃないっすか。」
いつものつつき合いが終わった辺りで話を切り上げて、三人は教室へ戻った。先ほど別行動と言ったが、教室が同じなのでそこまでは結局一緒になるのだったが、そこはまあ次からということだ。
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次の日、バラバラに行動し続けていた三人は、放課後紫の部屋に集まった。人目の少ない時間帯を狙って、一人ずつ時間をずらして入る、なんて面倒なことをするのは、なんだか悪いことをしているみたいで居心地が悪い。
「噂の出所は掴めましたか?」
「ああ、どうもこの前お前がふった女生徒が、私怨でばら撒いているらしい。表向きはな。」
黒条の言葉に、山葵は少なからぬ衝撃を受けた。だって、紫に告白していた時の彼女はとてもまっすぐで、そんな陰険なことをするとは思えなかったからだ。しかしまあ、人は見かけによらないとよく言う、少々女性に対する見識をキチンとしなくてはならないなと反省した。一方紫は驚いた様子もなく話を続けている。本当に悲しいまでに色恋沙汰には興味がないらしい。
「じゃあ裏は…まあ、それだけで察しはつきましたが。」
「ああそうだ、柘榴が手を引いているらしい。元々、その女生徒は柘榴のイロだったって話もあってな。お前が告白に乗るならそのまま色仕掛けで嵌めて、ふったら…というわけだ。」
「する事なす事つくづくヤラシイっすねぇ…で、どうするっすか?先生方の方にも噂は伝わってるみたいですし、評価かなり落ちてると思うっすよ?」
「粗方どんな噂が出回ってるかは把握しておきました。男色趣味というのがメイン、次が軍上層部の誰かと癒着したどこかの七光り説と言ったところでしょうか。」
「うわぁ、どっちも確認しようがないから、余計にタチが悪いっすね。」
「その二つだけならまだどうにかできるのですが、一つもっと面倒なのがありましてね…」
「深海棲艦のスパイ説…だろう?」
額に手の甲を当てて天井を見上げた紫に変わって、黒条がその続きを口にした。それに対し紫は久しぶりに聞いたような気がする溜息と共に、首を縦に振って肯定の意を示す。成る程、これは相当面倒くさい。噂というのは、信じやすいものよりも、信じがたいことの方がよく伝播する。放っておけば、全校に広まるのも時間の問題だ。
「けど、流石にそれを教官達が鵜呑みにするわけないと思うっすけどね。どっからどう見ても人間ですし。」
「今の教官達は、父上自ら人選に参加し、選ばれた面子だ。そんな愚行はあり得ないと思うが…所詮人間だからな、どこかに穴はある。それにもしも本当に紫が深海棲艦のスパイなら、それを養育した罪を問われることになる。」
「ちょっと、黒条君そんな馬鹿なことあるわけないじゃないっすか!」
「当たり前だ…!しかし、そう考える者がいれば、保身に走る者も間違いなくいるだろう。地位を得た人間程、足場を失うのを恐れる。」
「そんな…でも戸籍とかで幾らでも証明できるじゃないっすか。」
「生徒間で出回った噂を鵜呑みにして、生徒にその真偽を証明させる?噂が嘘だったとわかれば、それこそ能力を疑われて首を切られるだろう。密かに評定を下げて落第させる方がまだ楽だ。上に文句を言われない以上、それは覆せないからな。」
そこまで考えて噂をばら撒いたとなれば、縁 柘榴は本当に嫌がらせの天才だろう。ただ紫の方ができるからって、ここまで貶めるなんて、友達としてもそうだが人間として到底許せそうになかった。ぶん殴って鼻っ柱をへし折るくらいじゃ気が収まりそうにない。
「早い所見つけ出してボコボコにしてやらないと…これ以上黙っているのは御免っす。」
「お前が真っ向から挑んで勝てる相手だと思ったか?」
「え、そんなに強いんすか?こんな卑怯なことするのに?」
「小さい頃とは言え、よく俺と喧嘩して取っ組み合いをしていたような奴だぞ。生半可な鍛え方をしているわけがない。」
「うっ…けど、このまま泣き寝入りするんすか?」
「俺に言ってどうする。こっちに言えこっちに…で、紫どうする?流石に父に頼んではやれないぞ。」
二人の視線が集まる中、紫はどこか虚空を見つめて黙ったままだった。けど、この時の彼の瞳は、決して途方に暮れ絶望した光を宿してはいなかった。
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周囲の嫌な視線を集めるようになって数日、今日も紫は何もせずに日常を過ごしている。彼を取り巻く環境は非日常だというのに、彼輪郭になぞられた空間だけ、時間の流れが異なるようにさえ感じるその超然とした態度は、幾ら何でも日和見過ぎではないかと思う。何度もそれを指摘するのだが、耳を貸そうとはしない。ただ見ていろ、待っていろと言うばかりなのだ。放課になるまで、こちらは遠巻きに様子を伺うしかない。
「一体、どうするつもりなんでしょうね?」
「かなりロクでもないこと考えていたぞ、博打打ちなところは相変わらずだな。」
「何する気か知ってるんすか?」
「お前には教えてやらん、口が柔らかいからな。」
「すっごく不本意っすけど、正直反論できない…けど、そんな口外できないことなんすか?」
「まあな、父もかなり渋っていたぞ。」
「え゛…それってつまり元帥殿も巻き込んだんすか?」
何のこともないようにそうだと言うあたり、紫はかなり元帥と接点が多いらしい。けどよく考えたら、紫は去年の夏に艦娘に混じって行方不明者の捜索に参加している、そうでもなければあんな非常識なことができるはずがない。
元帥までをも巻き込むような大事をしでかそうとしている、そんな素ぶりを全く見せない紫の後ろ姿を追いながら廊下を歩いていると、不意に紫の前を行く男子生徒がハンカチを落とした。すかさずそれを拾った紫は声をかけてそれを返そうとするが、持ち主の生徒は素っ頓狂な悲鳴を上げ猛ダッシュで逃げてしまった。肩を抱いて何やら身ぐるみ剥がされた女性のようなポーズを取りながら駆けていくその生徒を見て、その場は唖然となる。いくら不穏な噂が立つ紫を目の前にしたとしても、あの反応は何かがおかしい。
「何だったんっすかね、今の?」
「さあ、すごく妙なものを見せられた気分だ。」
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「くくっ、ぶっははは!!腹いてぇ!笑わずにいられねえ!ぶふっ、ふはは!」
紫に声をかけられた男子生徒が女々しい叫びをあげて逃げていくその一部始終を見ていた柘榴は、溢れ出そうな感情と、腹筋に絞られて解放を待ち望む呼気を無理やり押さえつけてその場から全力ダッシュで離れ、ようやっと人気の無い所にたどり着き、大声を上げて堪えに堪えた笑いを爆発させているところだった。このように大声を上げることは滅多にしないのだが、この時ばかりはおかしくってどうにかなってしまいそうだった。みっともない男子生徒もそう、唖然とする紫とその周りも、見ていて滑稽極まりない。
「ははっ、苦労してあいつの身体データを調べ上げた甲斐があったって…ふははっ!……あー笑った笑った。さて、今日は誰を食っちまうかな。」
チロリと舌なめずりをして手元の名簿をめくる。入学して早々に調べ上げた各生徒の大まかな情報と特徴が、所狭しとそこには記されていた。所々にばつ印を付けてあるのは、その生徒が既に『天凪 紫』に襲われたことを意味する。普段は能面によって隠された表情を惜しげもなく見せつけられ、聞くだけで全身が震えるような甘言とねっとりとした執拗なボディタッチの暴力に屈した男たちは、皆面白いように背徳の道へ片足を突っ込むのだ。男の裸体など見てもなんの面白みもないが、恥辱に震えるその姿は女のそれに勝るとも劣らない興奮を与えてくれる。
適当な生徒を数人選び抜き、それらに上手く接近できるタイムスケジュールを練ったら、次はいよいよ変身の時間だ。骨格、四肢の筋肉、髪の質にいたるまで全てを完璧に盛り込み、仕草、発声の仕方、本人すら気づかないような癖を叩き込んで、縁 柘榴をこの場から完全に
似せて作らせた刀を帯びて、標的の元へ向かう。オリジナルの行動も把握した上でルートを決めているので、誰に不思議がられることなく堂々と二人目として存在することさえできる。
「さて、あと少しで
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「紫君、なんかものすご〜く凹んでなかったっすか?」
「あの無表情から読み取れたと言うなら、お前人相見にでもなった方がいいんじゃないか?」
「いや、そりゃ何となくっすけど…けど流石にだいぶ参ってるんじゃないっすか?」
「まあな、自分そっくりの成りすましが、男を食い漁ってるって知ったら、それは
「あ、それはそれで見て見たい気が…あ、いやなんでもないっす。」
ここ数日の間に判明した、紫が多くの男子生徒と如何わしい行為をしているという、嘘であり事実である、厄介な問題。これもまた一気に噂が広まり、今や紫に対する生徒達の態度はかなり険悪なものとなっている。実際、もう何度も彼を邪険に扱う者たちを見た。鉄面皮な彼は何とも思わない様子を見せているが、内心は辛いと感じているのではないだろうか?
「このままじゃいい加減マズいことになると思うんすけど…」
「そうだな…けど、それを考えているのはお前だけじゃないぞ。」
「へ?それってどういう…」
黒条が顎をしゃくって紫の方を指すと、台本にでも書いてあったかのように紫がこちらを振り返り、謎の頷きを残して再び元の方を向いた。黒条だけはその意図をわかっていたようで、それっきり黙ってしまう。もう長い間一緒にいると思っていたのに、いつまで経っても、この二人との間にある溝は埋まらないらしかった。
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「はぁ〜あ、だいぶ警戒されるようになったけど、取り敢えずはこんなもんだろ。今日あいつ休んでたし、そうとう参ってるなこりゃ。脱落組第1号はあいつで決まり、馬鹿な教官達は惜しいやつを手放したよ。あ、まだ手放してなかったか、ははっ。」
日も落ちきり、空が眩しいほどの星で飾られた夜、仕上げの仕事を終えた紫、もとい柘榴は独り言ちりながら、のんびりと寮に戻っている最中だった。近々やっと席次を一つ上げられると思うと、興奮で体がフワフワとしてくる。少し火照った体にあたる海風も心地よく、素晴らしい気分だ。ふと、いつにも増して星々が美しいのに疑問を感じてしばらく天を眺めていると、月が何処にも見当たらず合点。新月と言うだけでここまで綺麗に見えるものかと、珍しく感傷浸った。どうにかしている、いつもならたかが星程度に心動かされたりはしないのに、不思議と星空を見上げていたい気分なのだ。
「新月か…人間ってのは、よくわからないもんだな。」
満月や新月は、人を狂わせると聞く。世界が滅びても、その神秘だけは変わらなかったらしい。
阿呆のように天を見上げたまま歩みを続けていると、突然遠くから爆薬が爆ぜた時と似た轟音が聞こえてきた。こんな時、すぐに熱に浮かれていた頭がシンと冷えて冷静になるのは、幼少の頃から叩きこまれた、緊急時の心構えのおかげだ。距離と方角まではわからなかったが、十中八九深海棲艦との戦闘だろうなと言う予測はついた。こんな夜にダイナマイトを使用するはずがないし、花火なんて浮ついた代物も奪還記念日くらいしか打ち上げたりしない。人間同士で大砲を撃ち合うような戦争なんて世界が崩壊してから滅多に起こってないと聞く、些か近すぎるような気もするが、間違った推測はしていないだろう。
「近くまで来てるなら一度見てみるか。危なくなったらすぐ逃げればいい話だし、敵を見たこともないで戦えるか。」
この時、もし一時間後の自分がいたら、こんな阿呆な真似をしようとした自分の頬をぶん殴っていただろう。
闇夜に蠢く深海の怪物たちの脅威は、既にすぐ近くまで迫っていたのだから。
31話でした、嫌ぁこの頃かなり冷え込むようになりましたね、影乃さんはまだティーン後半だと言うのに、この時期になると体のあちこちにガタがくるので困ります。好きな水泳もスキーもここ数年全くできていないのが、かなりアダとなっているやも知れません。
さて、今回はここまで。短くて申し訳ないのですが、あまり割いていられる時間が無くなってきてしまっておりましてな…いや、孵化厳選で忙しいとかそういうことでは……
と、とまあそんなわけでまた次回、遅れてしまうかもしれませんが、首を長くして待っていていただければと思います。