話を考えるのは好きですが、文字に起こすのは苦手です。
いざ、異変へ
ある日、博麗霊夢が日課の掃除をしていると、
「よぉ霊夢、相変わらずやつれてるな」
などと宣いながら白黒の魔法使いが空からやって来た。
「何の用よ。お賽銭入れに来たの?賽銭箱はそこよ」
「ちげぇよ。空見ろよ空。なんだか不気味じゃないか?」
「そうねぇ、じめじめして嫌になるわね」
「なぁ、これってさ……」
「まぁ幻想郷なんだからそんな日もあるわね。お茶飲んでく?」
「いや、そうじゃなくてだな……」
思わず魔理沙は脱力した。明らかにおかしい異常現象に、何かしらの感想は持つものだろう。だが目の前の少女は特に何も考えていないようである。
「この霧のせいで何かあるかもしれないだろ」
「別に被害とかは出てるようには見えないんだけど」
「ここに来る途中、妖精達が喧嘩してるのを見たぜ。それもいくつも」
「この霧のせいって言うわけ?」
「私はそう考えてるぜ」
「人里の方でも、作物に悪影響だと苦情が出てますわよ」
霊夢の後ろから声が聞こえた。振り向くと、不気味な空間から上半身だけを出している女性がいた。
「あら紫、何の用?」
「霊夢にお仕事を持ってきましたわ」
聞けば、この霧を『異変』認定することらしい。博麗の巫女として解決してこい、という感じだろう。
霊夢は軽くため息をついた。
「残念だったな霊夢。仕事の時間だ」
「仕事なんて嫌ね。寝たいわ」
「仕事なんだから仕方ないな、じゃあ行こうぜ」
「魔理沙も来るの?」
「当たり前だろ、ちょっと面白そうだしな」
そう言うと魔理沙は軽く笑った。こんなの面倒くさいだけだろうと、霊夢は内心思った。
「なら準備してくるわ。少し待ってて」
まぁ仕事なら仕方ない。霊夢は重い足取りで、神社の方に向かっていくのであった。
霊夢が準備をするために神社に入っていった後、魔理沙は暇潰しがてら紫に話しかけた。
「なぁ紫、この霧って何なんだ?」
「それはこの霧を出した張本人に聞いた方がいいですわよ」
「なんだよ、気になるな」
「まぁまぁ、貴方も魔法使いの端くれならば、己で解を探した方が良いでしょう」
「そうかい」
「そうだ魔理沙ちゃん、これを渡しておきますわ」
そう言うと紫は、何やらゴツゴツした銀色の球体を魔理沙に手渡した。
「なんだこりゃ?」
「後々必要になると思います。」
「んん?」
「今夜は満月、吸血鬼の力が最も強くなる時期です。これは、保険のようなものですわ」
「んー、霊夢もいるし大丈夫だとは思うけどなぁ」
そう言いつつ、魔理沙はその球体を懐に仕舞った。備えあれば憂いなし、保険はいくつあってもいい。これでも魔理沙は物事を冷静に判断するタイプなのである。
「ところでこれってどうやって使うんだ?」
「魔力を込めて投げるだけですわ。後は勝手に動いてくれます」
「霊夢の陰陽玉みたいだな」
そんなことを話していると、霊夢が神社から出てきた。
なんともまぁ、やる気のない顔である。
「お、準備出来たか。それじゃ行くか、霊夢」
「そうね、行くわよ魔理沙。面倒事はさっさと終わらせるに限るわ」
「それでは、お気をつけて」
紫に手を振られながら、霊夢と魔理沙は神社を後にした。
向かうは悪魔の住む館、紅魔館である。
〇
「疲れた……」
猪の血抜きやら何やらをしてたら時間かかった。全部魔法でやれば楽なんだけど疲れるんだよね。
私が使う魔法は何というか、汎用性がない。身体強化とかは割と得意なんだけど、細かいことが出来ないのだ。具体的にはパワー系になる。
おかしいなぁ、ちゃんと手順通りやってるんだけど。マカちゃん泣いちゃう。この前包丁に強化掛けたら台所が真っ二つになった時は流石に焦った。紫に言ったら直してくれたからよかったけど。
さて、早速猪さんを調理していきますよ。今日はお外でバーベキューだ。家の中だと匂いが酷くなるのです。
お肉を焼くこと十五分。そろそろ食べようかと思ったら突然目の前が真っ暗になった。
「え、なにこれ。何も見えない」
「おなかすいた~」
私が突然の出来事にあたふたしていると、なにやら声が聞こえてきた。怖い。
「誰かいるの?」
「いるよ~。おなかがすいて死にそうなの。食べていい?」
「え、駄目よ。このお肉は私のなのです」
「違うよ~。あなたをだよ~」
突然物騒なことを言い出す闇。それは困る。食べるのは好きだけど食べられるのは御免だ。というわけで別の提案をすることにする。
「お腹が空いてるなら私じゃなくてこれを食べて」
「なにこれ~」
「お菓子よ」
嘘です。本当はレーションというものだ。先日、店で売っているのものを物珍しさに買ったが、後々後悔したものである。捨てるのももったいないので、持ち歩いていたのだが。せっかくなので目の前の闇に御馳走するとしよう。
前が見えないので取りあえず床に置いてみたが、発見したらしく咀嚼音が聞こえてきた。すると、
「なにこれ、まずい~」
という声と共に、目の前の闇が晴れた。そして目の前に現れる金髪の少女。
「あら、可愛い。あなたは誰かな?」
「私?私はルーミアだよ~」
ルーミアと名乗った少女は、辺りを見回した後、焼いていた肉を発見した。そしておもむろに近づくと、その肉にかぶりついた。
「ちょ、勝手に食べないでよ!」
「はら、へった。しにそう」
何やらカタコトで呟くルーミア。そんなに疲弊していたのか。しょうがない、お肉は全部あげることにしよう。あげなかったらこっちに襲いかかってきそうだし。私は優しいのだ、決して怖いとかそういうんじゃない。
やがて、骨まできれいに完食したルーミアは、
「足りない。もっと何か食べたい~」
などと、とんでもないことを言ってきた。一匹丸々食べたのにまだ食べるのか。お肉は貴重なんですよ、ルーミアさん。
「ん~、なら何か作ってあげましょう」
「本当?嬉しい~」
そういってルーミアはニカっと笑った。喜んでくれてなにより。私を食べるとか言い出さなくて良かった。
とりあえずルーミアを家の中に入れてあげよう。なんだかこの子とは仲良くなれそうな気がする。
何を作ってあげようかな、私もお腹が空いてきた。さて、家には何があっただろうか。私は頭の中で献立を考えながら、ルーミアの手を引いて家の中へ入っていった。
ルーミアが真華の方に行きました
なので一面は別のキャラを出そうかなと考えてます。