この転生者たちに祝福を!   作:サクサクフェイはや幻想入り

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かなり久しぶりにエリス様本編登場!

エ「ようやくですね!」

ク「あー、たまってたんだねエリス」

ア「本編どうぞ!」



二十五話

カズマ達御一行が洞窟に入ってしばらく、外で待っている俺たちはというと

 

「リュウヤー、紅茶まだー?」

 

「あ、私もお代わり貰っていいですか?」

 

「俺はお前らの執事かなんかか」

 

ダンジョンの外で紅茶を飲んでいた。 クエストに向かうなら、ということで長丁場になるかもしれないというダクネスのお父さんに好意により、お詫びもかねて荷物を持たされたのだが、その中に入っていた紅茶をアクアが見つけ、現在に至るというわけだ

 

「大体、カズマ達がダンジョンの中で頑張ってるんだぞ?」

 

紅茶を二人に手渡しながらそういうのだが、二人にはどこ吹く風、普通に反論してきた

 

「どうせ頑張ってるのは、ダクネスとクリスじゃない」

 

「カズマは後ろから姑息な作戦を考えているか、逃げる準備をしているに決まってます」

 

「お前ら......」

 

カズマは司令塔として頑張っているのだが、この二人にはそうは見えないらしい。 哀れカズマ、でも考えてみたら普段アイツもそれなりに騒ぎ起こしてるし、自業自得か

 

「でもリュウヤが待機なんて珍しいですね」

 

「そうか?」

 

「うーん、確かにそうね。 アンタってチート使って我先にって感じだし」

 

うんうん頷くめぐみん、俺って普段そんな感じなのか? そんな風に少し落ち込みながら、カズマ達が来るのを待っているのだが

 

「このダンジョンて結構深いのか?」

 

「どうでしょうかね、私も潜ったことがありませんので......あれ? 来たみたいですよ?」

 

「ん?」

 

めぐみんが指さした方向には、ダクネスがダンジョンの入口で立ち止まっていた。 いたのだが、何故か俺は違和感を抱く。 アクアはふらりと立ち上がり

 

「セイクリッドエクソシズム!!」

 

何故か対悪魔魔法を唱えていた

 

「「・・・・・・」」

 

これには流石に俺とカズマも絶句。 え、ダクネスになんで対悪魔魔法してんの? しかもあの様子だとダクネスに効いてるし

 

「なぁめぐみん、ダクネスはいつから悪魔になったんだ?」

 

「すみませんリュウヤ、私もいきなりすぎて状況について行けません」

 

ようやくカズマとクリスが追い付いたようだが、何故かクリスが結構消耗していた

 

「クリス!カズマ状況は?」

 

クリスを急いで回収し、カズマに状況を聞く。 どうやらアクアやクリスの予想は当たっていたらしく、ダンジョンの最奥一歩手前にいたのは悪魔で、魔王軍の幹部だったらしい。 作戦会議中に突っ込んだダクネスは仕方ないにしても、悪魔自体は不死身でダクネスにとりついたらしい、ダクネスとクリスの機転で一時的にダクネスに封印したのはいいのだが、乗っ取られて現在に至る、というわけか

 

「どうするか......」

 

「仮面が本体、というのなら仮面を破壊すればいいのでは?」

 

「ダクネスの力でも無理だったんだぞ、どうやって剥がすんだよ」

 

アクアはうまく立ち回っているようで、ゴッドブローとセイクリッドエクソシズムでうまく立ち回っていた。 やはり神と悪魔は相性が悪いらしい

 

「あのままアクアが倒すのを待てばいいんじゃないか?」

 

「お前はアホかカズマ、どう考えてもダクネスのあの動きは普通じゃない。 多分という絶対、あの体の持つポテンシャル百パーセント引き出してる」

 

「それってアクアは不利なんじゃ......」

 

「多分大丈夫だと思う、身体強化系のバフ使ってるみたいだし。 アクアさん真正面から対峙してるわけじゃないし」

 

クリスは冷静に戦況分析している

 

「ならリュウヤが押さえつけてその間に」

 

「俺まで浄化魔法の餌食だ」

 

「それに最初の一発で効かなかったんなら微々たるものだと思う、ダクネスそっち系にもスキル振ってると思うから」

 

「ダクネスの優秀なステータスに感心すればいいのか呆れればいいのか」

 

めぐみんは苦笑していた。 それはそうなのだが、さてどうするか

 

「仮面だけ破壊、なんていうのは、この際諦めた方がいいのかもな」

 

「やっぱりか?」

 

「ですがどうやって攻撃するんですか?」

 

「あ、リュウヤのアレでいいいんじゃない? スターライトブレイカー? だっけ」

 

「ベルディア浄化したやつか、ならカズマお前には囮を」

 

「あれに突っ込んだら死ぬわ!!」

 

そう言って硬直状態になっている方を指さす。まぁそうだわなぁ、だがクリスは消耗激しいし、これぐらいしか作戦が

 

「大丈夫、私がやる」

 

「クリス、本当に大丈夫なのか?」

 

条件から除外したのだが、クリスが声を掛けてくる。 少し神気が漏れているということは、エリス様が力を貸したんだろうが。 ピクリと向こうの悪魔も反応してこちらを見る。 わかったらしく、こちらを見てにやりと笑う悪魔

 

「なるべく早くお願いね」

 

ダガーを抜き悪魔に突っ込むクリス。 それを見たアクアは、バフをクリスにかけ自分も突っ込もうとするが

 

「アクアさんはリュウヤの方に! 私が時間を稼ぎます!」

 

互角とまではいかないものの、それなりに戦えるクリス。 俺は俺で、スターライトブレイカーのチャージを始める

 

「咎人に、滅びの光を。星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ.......術式解放、チェーンバインド!」

 

スターライトブレイカーを作りながら、遅延魔法を開放し、悪魔を縛り上げる

 

「アクア!」

 

「わかってるわよ!ゴッド、レクイエム!!」

 

まばゆい閃光に包まれ、閃光が晴れると仮面はきれいさっぱり消え去り、ダクネスは気絶していた。 なぜか顔が恍惚としていたが、なんかの見間違いだろう

 

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それから数日後、ギルドの調査の元キールのダンジョンの立ち入り禁止は解除され、俺たちの依頼は成功となった。 成功報酬およびギルドに冒険者カードを提示したところ、魔王軍幹部であるあの悪魔、バニルというらしいのだが、それを討伐したということが分かり、微々たるものだが報酬が上乗せされた。 ダクネスだが、神聖魔法とはいえあの砲撃を食らったのだ、いくら頑丈でもタダでは済まず、数日間絶対安静、という診断がアクアから下された。 鎧の方もがたが来ていたらしく、ダクネスのオヤジさんを通じて第一級鍛冶師の鎧を用意して、今回の功労者であるダクネスに渡した。そしていつもの通りの日常を過ごすパーティーなのだが

 

「手伝いに来ましたよーエリス様ー」

 

「エリスー、来たよー」

 

パーティーメンバーというわけではないが、今回力を貸してくれたエリス様に少しでも恩返しがしたいということで、俺とクリスはこうして天界まで来てお手伝い、というわけだ。 アクアも数日に一度はきているので、仕事がはかどる、と言っていた。 それとは別にうれしそうなのだが

 

「それにしても、あの状況で力貸してもよかったんですか?」

 

「そうだねー、助かりはしたけど、カズマ君やめぐみんもいたし」

 

「うっ......私だって本当は力を貸す気はなかったのですが、アクア先輩も必死に戦ってましたし、それに......」

 

そう言って言いずらそうに目をそらすエリス様、なんだ? とりあえずエリス様の言葉を待つ

 

「どうしたのエリス?」

 

「えっと、カズマさんが頼りなさ過ぎて」

 

「「あぁ......」」

 

まぁ、確かにあんなのと戦うのはカズマに向いていないが、アクアが戦ってカズマは逃げたからな、そう言われても仕方ない部分はあると思う。 俺とクリスも思わず納得したし

 

「まぁ、あの時は助かりましたエリス様」

 

「もぅ、その話は終わったはずですよ?」

 

苦笑しながら言うエリス様、そうなんだがお礼を言いたいから言っただけなのだが

 

「さて、仕事はいっぱいあるし片づけちゃお!」

 

 

 

 

 

 




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