エ「私の出番が多かったら多かったで、それも問題だと思うんですが......」
それにしても、善意でもカズマの行動はゲスイ
ア「続きはゲームを買ってない人もいるから喋らないように」
ういーす!ちなみに俺は最初めぐみんかクリスで迷いましたがクリスです!
ク「いや、そういうの言わなくてもいいから。 本編どうぞ!」
アルカンレティア二日目、俺は朝から温泉に入っていた。 と言うのも昨日はそのまま寝過ごし、起きたら今日の朝早くだったというわけだ。 やることもないので朝から温泉と言うわけだ
「あー、いい湯だわー」
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「おーっす」
「おはようリュウヤ」
「朝から温泉に入ったの? いい御身分ね」
「いいだろ温泉ぐらい」
なぜかアクアに絡まれるが無視。 うちのパーティーメンバーは全員そろっているようだ、朝食をいただくことにした
「それで、今日はみんなはどうするんだ?」
「私は観光かなー」
「私も、それに気になること聞いたし」
「私は、アクシズ教怖いです......」
「私は......親エリス派の方に行けば大丈夫かな、でもアクシズ教だし......」
「俺は散歩」
「私も散歩か?」
「ほーん」
若干二名トリップしているが、昨日強引な勧誘あったらしいし、仕方ないだろう
「リュウヤはどうするのさ?」
「昨日はついてすぐに寝ちまったし観光かな」
色々と綺麗な街並みなのだ、観光しないと損だろうし、それにこの街の雰囲気はどうにも気になるからな
「また命知らずな......」
「どんだけ昨日怖い目あったんだよ......」
濁った眼で見るのやめろめぐみん、怖いから
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「それで、なんでついてきたのよ?」
「なんとなく」
俺とアクアは街を適当にぶらぶらしていた。 何故アクアについてきたかと言うと、なんか気になることがあると言っていたからだ
「それで、気になること聞いたって何さ?」
「ん? なんか温泉の質が悪くなってるらしいのよ」
「温泉の質が悪く?」
何じゃそら? 質が悪くなるってどういうことだ、温泉の効能が出ずらくなってるとか?
「その顔はわかってないみたいね、私が何の神かはわかってるわよね?」
「水だろ?」
「そう、そしてこの街は私の加護を受けてる、だから温泉の質が低下する、なんてことは本来あり得ないの」
「へー、それで、原因は?」
吹けない口笛で誤魔化しやがった!まぁわかってたらコイツ一人でもなんとかすると言い出しそうだが
「んで、その原因を調べていると」
「まぁそう言うわけ、そうしないと不和が起こってる教団が、分裂しちゃうし」
「どういうことだ?」
「えーっと、話すと長くなるんだけど」
そう言って話し始めるアクア。 まぁ簡単な話。 最初はエリスと仲が良かったから、アクシズ教徒もエリス教徒も仲良かったけど、まぁアクアも長い期間神をやって色々な神に触れて心が腐って、俺達とあったような状態の時にはアクシズ教で熱狂的な教徒と古くからの親エリス派に分かれたと
「かなり意訳されてる気がするけど、そういうこと。 それで今回の騒動、原因は親エリス派の方じゃないかって意見も出てるみたいなの、親エリス派の方も被害が出てるにもかかわらず」
「なるほどねー、それで質の低下の原因はわかったのか?」
朝からいくつもの温泉を巡っていたのだ、たぶんわかってるのではないだろうか
「毒よ」
「どく?」
「どういう毒かわからないけど、そう」
「なぁ、ならさそのお湯ウィズに持って行って鑑定してもらえばいいんじゃないか? ゆんゆんとかもいるわけだしさ」
「・・・・・・」
おい、どうして考え付かなかったみたいな顔してるんだ。 仕方ないので、そこらへんで買った瓶に温泉を入れ、ウィズに鑑定してもらうと
「確かに毒ですね、薄まっているとはいえ、かなり強い毒です」
「種類とかまではわからないのか?」
「流石にすぐには......」
「おいおいおいおい!観光に来ただけなのになんでこう言うことになるんだ!」
カズマの言うことももっともなのだが、もはや巻き込まれたものは仕方ないだろう。 俺はカズマの肩に手を置き
「諦めろ」
そう言い放った。 がっくりとうなだれるカズマ。 そんなカズマを放っておいてゆんゆんとウィズに向き直る
「それで、質問なわけだが。 かなり強い毒を持つモンスターや植物って何?」
「えっと、まず植物で行きますと、こういう人里ではなく、森の奥深くなどに生えてるため、そっちの可能性はないと思います」
「なら加工品は?」
「販売にも規制がかかりますから、アクア様が周っただけでも、かなりの数の温泉がありますから、そんなに多く買ったら多分足がつくかと」
「ならモンスター? でも、モンスターができるのか?」
それは俺も思った、のだが意外にもその答えはクリスから帰ってきた
「出来るモンスターもいるよ? 例えばデットリーポイズンスライム」
「え!? でもそれって魔王軍幹部じゃ?」
「人に擬態できる、猛毒。 こんな条件がそろうのは、それぐらいしか考えられないよ」
ゆんゆんは驚いているようだが、ウィズに聞いてみることにした
「で、どうなのよ?」
「・・・・・・確かにハンスさんなら可能だと思います」
「なら決まりか?」
そのハンスと言うやつであらかた決まりだろう
「じゃあ決まったみたいだしぶっ飛ばしに行くわよ!」
「まてまてまて、居場所もわからないのにどうやってぶっ飛ばすんだよ?」
「・・・・・・気合で?」
「あほかー!!」
怒りに任せての行動だったのか、アクアはカズマに怒られていた
「ですが、温泉の質を低下させていたのなら、最後に狙われるのは源泉ではないでしょうか?」
「確かに一理あるな。 最終的にここら辺一帯の観光資源がなくなるわけだしな、アクシズ教には大打撃ではないだろうか」
「それよ!なら話は早いわ、源泉に行くわよ!」
「だーかーらー!源泉に行くにしても、簡単には入れるわけないだろ!!」
「・・・・・・気合で?」
「・・・・・・」
「いた!?」
流石に同じことを言われてカズマも無言で殴る
「流石に空飛んで入ってもいいけど、後でバレたときに面倒だし。 やっぱり正面から言った方がいいだろ」
「なら俺にいい考えがある」
カズマが悪い顔をしているがまぁいいか
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まぁ源泉には門番がいて、結果として通れたのだが、流石カズマやり方が汚かった。 まず門についてアクアが源泉が危ないと直訴したが、門番には取り合ってもらえず、いつものアクアの悪い癖、つまり自分は水の女神アクアということを言ったのだが、門番はエリス教徒で通じず、最終的にダクネスのペンダント、つまりダスティネス家の権力で通ったというわけだ
「流石カズマ汚い」
「人聞きの悪いこと言わないでくれよ、ああしなきゃ通れなかったってお前もわかってるだろ?」
「まぁな」
ダクネスの機嫌を直していたと思ったら聞こえていたらしく、そう返事をしてくるカズマ。 事実なので俺も目をつぶっているのだ
「見えてきましたね」
「なんか温泉黒くね?」
「毒よこれ!」
「もしかしたら源泉もすでに?」
俺たちは頷くと源泉の方に駆け足で移動した、すると
「待ってくれ」
カズマが制止するので止まると、人のシルエットが見えた
「なんだあれ?」
「今にも身投げしそうなんですけど......」
「おい、まずいぞ!」
「早まっちゃ駄目だー!」
カズマはそう言って飛び出したが、人影は止まれるはずもなく源泉に手を突っ込んでしまった
「なぁ、おかしくないか?」
「何がだ!? 早く助けに行くぞ!」
「いや待っておかしい、なんであの人源泉に手を突っ込んだままでいられるの?」
「はっ、確かに」
「待って、アイツの手の周り毒が.......」
「ビンゴだな」
俺たちは岩陰から出てゆっくりと男に近づくのだった
あークリスルート終わったんじゃー! 癒されたんじゃー!
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