さて、戦いが終わった後は宴である。
いやいや、論功行賞をしようよ。
一時の平和を、彼等はどう楽しむのであろうか。
2016年7月1日更新開始
2017年月日最終更新
2017年7月15日掲載(ハーメルン)
だが、これで全てが終わった訳ではない。やる事は山積みである。
たとえば……。
「何で
「お帰りなさい、桃香。お邪魔してるわよ♪」
とか、
「……
「貴女が帰ってくると聞いて、ジッとしていられなくなったのよ、
とか、
「ちょっとアンタ! なに涼に馴れ馴れしくしてんのよ!?」
「シャオは涼の婚約者だもーん。これくらい当然でしょ♪」
等についてである。
……論功行賞はしなくて良いのだろうか。
今、この場には青州から帰還した桃香達。
兗州から帰還した涼達。
兗州から涼と共に帰還し、そのまま居着いている雪蓮達。
兗州で戦後処理をしていたが、愛紗が帰ってくると聞いて飛んできた華琳達。
と、大きく分けて四つのグループに分かれている。
「女三人寄れば
「桃香お疲れ様。はい、貴女はこれでも飲んで疲れを癒やして。」
「あ、ありがとうございます……って、そうじゃなくてですね!」
「何よー?」
雪蓮から酒の
「私達は早馬を
「知ってるわよ。だからこうして貴女達の帰りを待っていたんじゃない。戦勝のお祝いぐらいしないと、同盟関係って感じがしないでしょ。」
「そう言って、涼
「そうよー♪」
臆面も無く言う雪蓮に桃香は流石に呆れ、反論しようとする。
が、機先を制したのは雪蓮だった。
「私と涼は正式に婚約したんだし、ここに居たって良いでしょ♪」
「こ、婚約!?」
「あら、知らなかったの?」
当然知ってると思っていた雪蓮は、驚く桃香の表情を見て軽く舌を出した。
驚いたままの桃香が慌てて涼を探し、何かを言おうとした瞬間、その涼の傍に居る人物からまたも驚くべき言葉が投げ掛けられた。
「シャオも涼と婚約してるよー♪」
「なっ。」
すると今度は、正反対の方向から声が上がった。
「……私も、婚約しているぞ。一応。」
お酒の所為かは分からないが、顔を赤らめた
桃香や傍に居た
一方、華琳は「意外に手が早いのね」といった表情を、雪蓮は当事者なのに「知ーらない」といった表情をしている。
そうした空気が蔓延する中、桃香はようやく我を取り戻し、この原因を作った人物の
「りょう、にい、さーん?」
とてつもなく可愛く綺麗な笑顔でそう言った桃香だが、声や雰囲気はそれに似つかわしくない感じがしている。
涼は苦笑しながら顔を背けたが、そっちにはそっちで地香が「諦めなさい」という表情で立っていた。
涼は
簡潔に経緯を説明した涼だったが、当然ながらそれで納得する程軽い問題ではないので、
「……まあ、理由は分かりましたけど、こういった事は軽々しくしないでくださいね。」
「はい……。」
そう言って深々と溜息を吐く桃香と、
その際に華琳が面白がって「私も涼と婚約しようかしら」と言ったりして、桃香たちや雪蓮たちや
そんな涼の地獄の時間(自業自得含む)が終わると、しびれた足をさすりながら寝転んだ。しばらくは起き上がれないかも知れない。
と、そこに、誰かが涼の頭を持ち上げ、自身の太ももに乗せた。所謂「ひざまくら」だが、その感触はこの上なく良い。
そんなひざまくらをしているのは、涼がこの世界に来て一番見知っている人物の一人だった。
「……どうしたの、桃香?」
「…………ちょっと言い過ぎましたから、そのお詫びです。」
そう答えた桃香は涼と視線を合わせず、あさっての方向を向いていた。
涼から見える桃香の表情は、頬に薄く紅が差しており、ひざまくらをしている照れ隠しの所為と思われた。それを指摘しては怒られたり、ひざまくらが終わったりするかも知れないので言わなかったが。