好き勝手にやっています。今回だけオリジナルキャラクターがでます。
原作が好きすぎてたまらないという方には、この話はお勧めできません。
それでもいいという方は第二話をお楽しみください。
「…異変の解決…やるんだろう?」
「………ああ」
異変を解決するという申し出に対してイエスと答えた私の返答に、アトラスは楽しみが一つ増えて満足そうな顔をしている。微笑して表情に笑みをわずかに含めた表情で“彼”は話を切り出した。
「…それじゃあ、君には異変の解決に向かってもらうとするかな」
“彼”はそう言いながら角砂糖の入ったコーヒーを鉄製の小さなスプーンで、円を描くようにしてかき混ぜる。
「…異変……か、私が今から行くところはどんな世界なんだ?」
私が聞くと“彼”は湯気が立っているコーヒーを一口飲み、一息つくとさらに透明の入れ物から角砂糖をいくつかカップの中に放り込みながら言った。
「君がいた世界とは…基本的なところは変わらないかな…すぐ真横のパラレルワールドだからね……ただ、君が今から行く世界にも霧雨魔理沙は存在する……だから君を送り込むと同じ人物が二人いることになっちゃって、とてもややこしいことになるから……君がそっちにいる間は、もともといた方の霧雨魔理沙にはこっちに来ていてもらうとしようかな」
“彼”はそういうとまたどこからかミルクを取り出すと、コーヒーの中に注いだ。
「…それはわかったが……私が解決する予定の異変はどんな感じの異変なんだ?」
私が聞くと、“彼”はコーヒーの入ったカップに口をつけ、カップを傾けて一気に中身のコーヒーを飲み干した。
「…ふぅ……行ってみればわかるさ…情報は君が自分のその足で歩いて集めてくれ」
“彼”は手に持ったカップを受け皿に置き、息を吐きながら私に言う。
「…どうせ異変の内容を把握してないとかだろ?」
私がそう聞くと“彼”は無視を決め込んだ。
「……。おっと、君が行く世界にいる霧雨魔理沙がちょうど一人で行動しているようだ…ちょっとこっちに来てもらうとするけど、一つ問題ができた」
「…問題?どうしたんだ?…そんなに深刻な問題なのか?」
私が聞くと、少し面倒くさそうな顔をした“彼”が、はあっと小さくため息をつきながら人差し指を空中に向け、円を描くように一回転させた。
すると、私のすぐ横の空中に黒い穴が出来上がり、そこから私と全く同じ格好、同じ顔の人物が降りてきた。彼女の体が地面から十センチ程度の高さで静止し、重力が働いていないように空中に浮かんだ。
目を閉じたまま微動だにしないもう一人の私は眠っているらしく、目を閉じて一定の間隔でぶれることがなく呼吸を繰り返している。
「…どうして眠っているんだ?」
「僕が眠らせたのさ、起きていたら面倒だろう?それと、問題が起きたってさっき言ってたけど、こっちの世界の霧雨魔理沙は君とはだいぶ体形が違うようだね」
“彼”に言われて改めてもう一人の自分を見直すと、彼女の身長は十センチ以上も私よりも高く、出るところは出て引っ込むところは引っ込んでいる。いわゆるナイスバディなボンッ!キュッ!ボンッ!な体型なわけだ。それに、顔立ちも整っていて、キリッとしたその顔は私とは似ても似つかない。
「……」
私が自分の体を見下ろすと、ナイスバディとはかけ離れた体が目に映し出され、社会の格差のようなものを一時的に味合わせられた。
「…同じ年とは思えないな」
もう一人の私をまじまじと見つめながら“彼”は私に言い、私は無意識のうちに歯ぎしりをしていた。あまり気にしたことはなかったが、いざ面と向かっていわれるととてもムカつく。
「…っち……」
舌打ちをした私を見て“彼”はフフッと意味ありげに笑うと、椅子から立ち上がった。
「…君のそのままの身長と童顔で行ったら速攻でバレるね。だから、今回は特別に君の姿を彼女の姿に似せてあげよう」
“彼”がそういいながら指をパチンと鳴らすと、私の体に変化が起こり始める。目線の高さが高くなって“彼”と同じかそれ以上にまで身長が伸び、まな板のように絶壁だった胸に膨らみができて、余裕で掴めるぐらいには丸みを帯びている。
「はい、OKだよ」
“彼”がそういうと私と眠っているもう一人の私を交互に見てうなづく。
「…いい出来だね、顔立ちから身長、体の質感まで同じにしたから…君がボロを出してバレるか、よほど勘のいい人じゃないと気が付かないと思うよ」
“彼”は自信があるのか、そう言い切る。
「…本当にバレなさそうか?」
「大丈夫大丈夫……。寝てる彼女は僕がなんとかしておくから、君はこの霧雨魔理沙がいた世界に行って来て」
“彼”は自分が座っていた椅子に座ると、しっしと手を動かして早く行ってこいと促してくる。
「へいへい、もういくさ………ただ、行くのはいいんだが、私が異変に介入して大丈夫なのか?」
「うん、大丈夫…もしかしたら君がいなければ異変を解決できないかもしれないんだよ?」
“彼”は私にそう言いながら今度は独特な香りを漂わせる紅茶をどこからか取り出し、入れ物から角砂糖を取って紅茶の中に投入した。
「買いかぶりすぎだぜ…それと最後に聞いておきたいんだが、こいつのいる世界で起こっている異変…それは私の手に負えるレベルの異変なのか?」
「…君なら大丈夫だよ、下手をしたら死ぬぐらいのレベルだから見た限りではそうでもなかったと思うけど」
“彼”はそういいながら紅茶の入ったカップを持ちあげて紅茶を一口飲み、もう質問は受け付けないぞと言うように鼻歌を歌い始める。
「…はあ、…わかったお前を信じよう」
私はため息をつきながら“彼”がしていした扉のところまで歩いて行き、ドアノブを握って捻りながら押した。
「それじゃあ、頑張ってね」
“彼”の愉快そうに笑うような声が聞こえてきたと思ったころ、強い力でドアの中に引きずり込まれ、私は明るすぎて何も見えない場所に放り出され、意識が消失した。
たぶん明日も投稿すると思います。気が向いたら見てやってください。