鉄華団のメンバーが1人増えました《完結》   作:アグニ会幹部

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最初の方なので、やる気を出して連日投稿。

今回は、原作で言う2話の部分です。
カットされた部分も多いですが、ご了承下さいm(__)m


#03 謀略

「今だ、全員後退!」

 

敵が三日月のバルバトスに気を取られている内に、アラズは全MWを後退させる。

 

「そんな、オーリス隊長が…! MSがあるなんて、聞いてませんよ…クランク二尉!?」

「アイン、貴様は援護だ!」

 

MSの1機が近づいて来るのを確認した三日月は、バルバトスを横に動かす。

動いたバルバトスの背後には、後退中のギャラルホルンのMW隊が有る。

 

「これなら撃って来れないだろ」

「クソ、何て卑怯な!!」

 

言いながら、アイン・ダルトンはMSを動かす。

バトルアックスを振り上げ、バルバトスに突撃する。

 

すると、バルバトスはメイスをグレイズに向けて投げる。

 

「何!?」

 

驚愕するアインの乗るグレイズに、メイスが直撃。

その勢いで、アインは後退を余儀無くさせる。

 

バルバトスはグレイズに急接近し、メイスを掴んで振り回す。

 

「ぐはあッ!」

 

メイスはグレイズの左腕を吹き飛ばす。

 

「アイン!」

 

クランク・ゼントは、バルバトスに接近してバトルアックスを振り下ろす。

バルバトスは高速で後退して、それをかわした…のだが。

 

「ん?」

 

スラスターの出力がダウンし、バルバトスは背中を地面に打ち付けた。

 

 

 

 

一方その頃、バルバトスが有った基地中心部では。

 

「しまったああああ!!」

 

おやっさん…もとい雪之丞が頭を抱えていた。

 

「どうしたんですか?」

 

近くにいたヤマギ・ギルマトンが、雪之丞に尋ねる。

すると、雪之丞はこう供述した。

 

「スラスターのガス…補給すんの忘れたああああああああ!!!」

「えっ」

 

 

 

 

「? 三日月の奴、どうしたんだ?」

 

オルガの疑問に対し、アラズはあまり考えたくない事を言う。

 

「…ガス欠じゃね?」

「えっ」

 

そう、ガス欠である。

初っ端から吹かしまくってたので、残量僅かだったガスが尽きたのである。

 

「おやっさんが補給し忘れたとか、どう?」

「おやっさん、しっかりしてくれえええええ!!」

 

しかし、嘆いても状況は変わらないのだ。

 

相変わらず、三日月は2機のMSを圧倒しているのだから。

 

「アイン、撤退だ」

「しかし!!」

「向こうはガス欠、こちらのMW隊も離脱した。今しか退くタイミングは無い」

「……了解です」

 

2機のMSは、速やかに撤退して行った。

 

「逃がすわk」

『戻れ、三日月。どの道ガス欠じゃ追い付けない。それに、お前も限界だろう』

「え…あ……」

 

そして、三日月は意識を失った。

 

「三日月の意識が戻ったら、バルバトスを帰還させる。今の内にMWを収容、被害確認。良いな?」

「あ、ああ…全員、帰還だ!」

 

こうして、バルバトスの初戦は終わった。

 

「三日月は、大丈夫何ですか?」

「ああ、多分な。いきなりMSに乗って戦闘までしたんだ。機体からの情報量に脳が耐えきれず、意識を失った…寝ている状態だ。起きた時には、情報の整理も出来てるだろうさ」

 

 

 

 

「失敗だと!?」

 

ギャラルホルン火星支部第3地上基地からの報告に、火星支部支部長コーラル・コンラッドは頭を抱えていた。

 

「ノアキスの七月会議」を成功させた事で、一部界隈では「革命の乙女」と呼ばれるクーデリア・藍那・バーンスタイン。

その父であるノーマン・バーンスタインの密告によって、コーラルは彼女がCGSの助けで地球に行く事を掴んだ。

 

だからこそこのCGSを襲撃し、彼女を亡き者にしようとした。

それにより、火星の独立運動がより大きくなる。

 

そして、それを裏で援助しているノブリス・ゴルドンに援助をより強めて貰う…そう言う魂胆だった。

 

しかし、現実はどうだ。

 

指揮官のオーリス・ステンジャは死亡。

出した兵の3割が戦死し、MSを1機失った。

 

じき、地球から監査局が視察に来る。

それまでに何としてでもクーデリア・藍那・バーンスタインを捕らえ、相手ごと戦闘の痕跡をもみ消し隠蔽しなければならない。

 

そう伝えるが、向こうの現最高責任者であるクランク・ゼント二尉は渋い顔をしている。

 

『相手は、子供でした』

「子供だと!? 雁首揃えて子供にしてやられたと言うのか!?」

『子供を! 子供を相手に、戦う事など出来ません!!』

「フザケた事を抜かすな!! 相手が子供だろうと何だろうと、1人も残さず殲滅しろ!! これは命令だ、失敗は許さんぞ!!!」

 

そして、通信は終了した。

 

 

 

 

戦闘終了から約2時間。

役立たず囮役の一軍が帰って来た。

 

「アラズ!!」

「はい?」

 

一軍の司令官がやって来て、俺の胸倉を掴む。

 

「そう言えば、社長はどこに?」

「んな事はどうでも良い! テメェ、やってくれやがったな!! よくも俺達をコケに…!」

「コケ? いやはや何の事だか。アンタらが挟撃作戦に向かう途中、不慮の事態に見舞われた事は知ってるが…それと、俺に何の関係が有るんだ?」

「黙れ!!」

 

司令官は右手を振りかぶり、俺に拳を放つ。

なので、それを左手で受け止めてから司令官を睨みつける。

 

「…ッ! よ、よくも白々と…! あの信号弾、設置したのはテメェだろ!?」

「だから、知らないと言ってるだろうが。いい加減離してくれ、俺もヒマじゃないんだ」

 

司令官の左手を払って、横を通り過ぎる。

一方、司令官は怒りが収まらないらしい。

 

「クソが…トド! ガキ共を呼んで来い!!」

「へいへい」

 

声を掛けられたトド・ミルコネンが、オルガ達を呼ぶ為に整備場に向かう。

 

「オイ待て、聞いてない事が有った。トド、社長はどうした?」

「とっくにずらかっちまったみたいですぜ」

 

ですよね。

 

「あのクソ社長…まあ良いや。アンタはどうするんだ? 良い感じでずらかりそうだが」

「そうさせて貰いやすぜ。旦那も、引き際を見誤らねえように」

「それで、行くとこが有れば苦労は無いさ」

 

軽口を叩きながらトドと別れ、一軍の被害確認に行く。

参番組の死者は57人、一軍の死者は34人。

後分かっていないのは、MWの被害のみ。

 

ため息を1つつき、最後の確認に向かうのだった。

 

 

 

 

夕方。

一軍の司令官から体罰を受けたらしいオルガと、参番組の何人かが何かの会議をしていた。

 

「どうした、こんなに集まって。クーデターか?」

「!? いや、あはは…」

 

笑って誤魔化す参番組メンバー。

 

「安心しろ、密告なんてしないさ。むしろ、全面的に応援したいくらいだ。社長がずらかりやがった以上、一軍には無能なクズしかいないからな。お前らが上になった方が、よっぽど良い」

「いや、上はアンタがやれば良いだろ…」

「オイオイ、冗談は前髪だけにしろよオルガ。俺はそんなの嫌だ。何故って、面倒だからだ」

 

組織のリーダーと言うのは、総じて面倒臭い。

加えて忙しい。

そんなモノ、俺はもう御免である。

 

「んじゃあ、作戦会議だな」

「三日月は、呼ばなくて良いのか?」

「ああ、そうだな…悪いが、ミカが反対したら中止だ。まあ、それはねえだろうがな」

 

 

 

 

「部隊を動かさない!?」

 

クランク二尉の決定を聞き、アインは衝撃を受ける。

 

「ならせめて、俺だけでも連れて行ってk」

「そんな体で付いて来られても、足手まといになるだけだ」

 

アインは先の戦いで負傷した。

MSに乗れない事は無いが、戦闘は不可能だろう。

 

「頼む、行かせてくれ。子供殺しの汚名を被るのは、俺だけで充分だ」

 

 

 

 

「遠路遙々、ご苦労様でした。ファリド特務三佐、ボードウィン特務三佐」

 

火星支部支部長コーラル・コンラッドは、監査局の使いを迎え入れていた。

 

マクギリス・ファリド特務三佐と、ガエリオ・ボードウィン特務三佐。

どちらの家も、ギャラルホルンのトップである「セブンスターズ」7家門に属する。

 

「私が力になれる事は、何でも言ってくれ。必要なデータもこちらd」

「待って下さい」

 

マクギリスが、コーラルを制止する。

 

「監査は、我々の裁量のみで行わせて頂きたく。そのお心のみ、頂戴致します」

…承知致しました。それでは、私は失礼致します」

 

そして、コーラルとマクギリス達は別れた。

 

「慌ただしい事だ、『後ろめたい事隠してます』と顔に書いてある」

「ああ、そうだな」

 

コーラルと別れた2人は、完全に見抜いていた。

当のコーラルも、このままではボロが出ると気付いている。

 

(クソ、若造共が…! 時間が無い…クランク、しっかり仕事を果たせよ…!)




主人公、オルガ側に付く。
まあ、一軍に付いても得は無いですし。

そして、トクムサンサー共が登場。
コーラルさん戦死へのカウントダウンが始まっております。

次回は、クランク・ニーがやって来ます。
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