IS-オーズの力を使いし者-   作:コウさん

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遅くなったのもスパロボが悪いんですよ、スパロボが


三十七話

「ふっふふ~、さあ大空をご覧あれ!」

 

束さんが示した方向を向くと物音をたてながら何かが落下してきた。それは灰色の正八面体の何かだった

 

「じゃじゃーん。これぞ箒ちゃん専用機の紅椿~」

 

そしてそこから紅いISが出てきた

 

「全スペックが現行ISを上回る束さんお手製だよ。なんたって紅椿は天才束さんが造った第四世代型ISなんだよぉ~」

 

「第四世代!?」

 

「各国でも第三世代型の試験機が出来た段階ですわよ」

 

「なのにもう……」

 

束さんの発言に一同驚く

 

「そこはほれ~天才束さんだから。さあ箒ちゃんフィッテングとパーソナライズを始めるよ~」

 

篠ノ之は実際に紅椿を纏い、束さんはその状態から空中で展開したコンソールを高速でいじる

 

「箒ちゃんのデータはある程度先行して入れてあるから、あとは最新データに更新するだけだね」

 

「すごい……」

 

「信じられないスピードだ」

 

俺は何度か間近で見たことがあったから慣れてなんとも感じなかったが初めてその光景を見る人にとっては驚きしかないだろう

 

「はい、フィッティング終了。ちょー早いね、さすが私♪ ねぇねぇ、えーくんえーくん」

 

ヒョコヒョコと俺のほうへ駆け寄ってきて

 

「どうしました?」

 

「束さんは頑張ったのでご褒美を要求~♪」

 

「……わかりましたよ」

 

頭を撫でる

 

「ぐへへへへ~♪」

 

汚い声を出しているも本当に嬉しそうに撫でられる束さんに不意をつかれドキッとしてしまった

 

「はい、おしまいですよ。続きをお願いします」

 

「うむ、今の束さんはちーちゃんをも凌駕できるほどだよ」

 

「(おそろしい)」

 

「そんじゃ、箒ちゃん試運転も兼ねて飛んでみてよ。箒ちゃんもイメージ通りに動くはずだよ」

 

 

「ええ、それじゃあ試してみます」

 

一気に急上昇してみせる

 

「なにこれ速い!」

 

「これが第四世代の加速……ということ」

 

「どうどう? 箒ちゃんが思った以上に動くでしょ」

 

『ええ、まぁ』

 

「じゃあ、刀使ってみてよ。右のが雨月で左が空裂ね」

 

一振りで雲をかき消し、もう一振りで束さんが放ったミサイルを全弾撃ち落とした

 

紅椿の性能に皆が驚いているが織斑先生だけ微妙な表情を浮かべていた

 

「た、大変です! 織斑先生~!!」

 

そんな中山田先生がこちらに駆けつけてきた。そして山田先生から手渡された端子からとある情報が出てきた

 

「-特命任務レベルA現時刻より対策を始められたし-か。テスト可動は中止だ。お前たちにやってもらいたいことがある」

 

 

 

 

-作戦会議室にて-

 

「二時間前、ハワイ沖で試験稼働にあったアメリカ・イスラエル共同開発の第三世代型のIS『銀の福音』通称、福音が制御下を離れて暴走。監視空域より離脱したとの連絡があった」

 

一呼吸入れてから

 

「その後、衛星による追跡の結果、福音はここから二キロ先の空域を通過することがわかった。時間にして五十分後。学園上層部からの通達により、我々がこの事態に対処することになった。教員は学園の訓練機を使用して空域および海域の封鎖を行う。よって、本作戦の要は専用機持ちに担当してもらう」

 

「暴走したISを止めろってことか」

 

「それでは作戦会議を始める……意見がある者は挙手するように」

 

「はい」

 

セシリアが挙手する

 

「目標ISの詳細なスペックデータを要求します」

 

「わかった。ただし、決して口外するな。情報が漏洩した場合、諸君には査問委員会による裁判と最低でも二年の監視がつけられる」

 

「了解しました」

 

提示された情報からその機体の特徴をある程度把握していき

 

「広域殲滅を目的とした特殊射撃型、私のISと同じオールレンジ攻撃を行えるようですわね」

 

「攻撃と機動の両方を特化した機体ね……厄介だわ」

 

「この特殊武装が曲者って感じがするね。連続しての防御は難しい気がするよ」

 

「このデータでは格闘性能が未知数だな。偵察は行えないのですか?」

 

「それは無理だな。この機体は現在も超音速飛行を続けている。アプローチは一回が限界だ」

 

「一回限りのチャンス……ということは一撃必殺の攻撃力を持った機体で当たるしかないですね」

 

この場にいる皆映司をまず思い浮かべたがすぐさまその考えを捨てた。いつまでも映司ばかりに頼っていてはどうする。なんのための専用機持ちなんだと

 

よって

 

「俺の零落白夜か」

 

「それしかありませんわね」

 

「だったら俺がコンボで―――」

 

言いかけたところでラウラがすすすっと俺の膝元に腰掛ける

 

「ええっとラウラ?」

 

「それはならん。今回は私たちで対処するから嫁は待っていてくれ」

 

どうしても考えを曲げないのは他の奴も同じらしいのがわかったので

 

「わかったよ。みんなの帰りを待っているよ」

 

「うむ。それでいいのだ」

 

「それでラウラさん? どいてくれません?」

 

「断る!」

 

「先生が睨み付けてるけど?」

 

「……また後でお願いする」

 

とぼとぼと元の場所へ戻っていった。先生は軽く咳払いしてから

 

「決まったようだな。では次に福音のもとへ最高速度で出せる―――」

 

「ちょっと待った~。ちょっと待っただよ~~」

 

割った入ってきたのは屋根裏から顔だけを出している束さんだった

 

「とぉ~~~」

 

屋根裏から飛び出してきて

 

「ちーちゃん、ちーちゃん! いい作戦が私の頭の中にナウ・プリンティング!」

 

「出て行け」

 

頭を抱えながらそう言う織斑先生

 

「聞いて聞いて~、ここはだ〜んぜん紅椿の出番なんだよ~」

 

と織斑先生を揺さぶりながら言う束さん

 

「何!」

 

その発言に織斑先生や周りの全員驚く

 

 

 

 

 

またも場所は変わり滝前へ移動する。

 

「行くぞ紅椿」

 

静かにそう言い、紅椿を展開した篠ノ之

 

「織斑先生、篠ノ之博士がここにいることを上層部は?」

 

織斑先生にこっそり聞く山田先生

 

「連絡はついている。今は暴走したISを止めることが最優先だ」

 

「それじゃー箒ちゃん、展開装甲お~ぷん」

 

束さんがそう言い、篠ノ之は展開装甲を出す

 

「展開装甲はね第四世代型の装備で、一言で言っちゃうと紅椿は雪片弐型が進化したものなんだよね~」

 

「なんと全身のアーマーを展開装甲にしました~。ぶいぶい」

 

天才恐るべしというかなんと言うか

 

「しかしあれだね~、海で暴走というと十年前の白騎士事件を思い出すね~」

 

「むっ!」

 

その言葉になぜか不機嫌そうな顔をする織斑先生

 

「うっふふふ~、白騎士って誰だったんだろうね~。ねっ、ねっちーちゃん」

 

「知らん」

 

「うんうん、私の予想ではバスト88―――」

 

容赦なく頭に一撃

 

「ひ、ひどいよちーちゃん~、束さんの脳は左右に割れたよ~」

 

「そうかよかったな。これからは左右で交互の考え事ができるぞ」

 

「あ!? そっか~、さっすがちーちゃん!! あったまいい~」

 

そう言い織斑先生に抱きつく束さん

 

「話を戻すぞ! 束、紅椿の調整にはどれくらいの時間がかかる?」

 

「ん~、七分あれば余裕だね~」

 

「よし、今作戦は織斑、篠ノ之の両名による目標の追跡、および撃墜を目的とする。作戦開始は三十分後、各員直ちに準備にかかれ!」

 

 




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