みかべるもの   作:まーぼう

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学園天国パラドキシアからのネタ。
個人的にはそこそこ上手くやれたと思ってる作品だけど、面白いのは元ネタのお陰だね、これは。
平塚先生のところは東方不敗っぽい辞世の句を入れて『婚活全敗アラサーシズカ、暁に死す』とかやろうと思ったんだけど、肝心の句が思い着かなくて諦めた。


女子力バトル!

『もはやドーピング!魔法のコスメで女子力爆上げ!意中の彼もこれでメロメロ♡』

 

 

雪乃「……」

 

雪乃「ふっ……バカバカしい」

 

雪乃「まったく、くだらない価値観ね。こんな頭の悪い言葉に振り回される人達の気がしれないわ」

 

雪乃「……」

 

雪乃「」チラッ

 

 

『意中の彼もこれでメロメロ♡』

 

 

雪乃「……」

 

雪乃「……これはあくまでただの気まぐれなのだけど」

 

雪乃「そういえば普段使っている化粧品が切れかけていたわね。化粧なんてあまりしない方だけれどまるきり無いわけでもないのだし、切らしておくわけにはいかないわよね」

 

雪乃「……」

 

雪乃「……たまには気分を変えてみるのも悪くないわね。新しいコスメを試してみようかしら。ええ、これはただの気まぐれであって比企谷くんなんてまったくこれっぽっちも関係無いのだけどちょうどここに見たことの無いコスメが売っているわね」

 

雪乃「これはただのあくまでも純粋な気まぐれであってこの私がこんな頭の悪い売り文句に影響されてこんな怪しい化粧品を購入するようなことは絶対無いし比企谷くんに振り向いてほしいとか比企谷くんに褒めてほしいとか比企谷くんに可愛いと言ってほしいとかそんなことは一切無いのだけどわざわざ他のお店まで探しに行くのも手間だし非効率的だわあくまで効率の問題であって決してこの魔法のコスメとやらに興味があるわけではなくましてや比企谷くんなんて全然まったくどうでもいいわけでやっぱりこんな馬鹿げた代物を買うなんてあり得ないわね」

 

雪乃「……」

 

 

 

雪乃「ふっ……バカバカしい」

 

 

 

アリアトヤシター

 

 

 

ガラガラ

ザワッ

 

 

??「こんな朝から寝ているの?起きなさい、比企谷くん」

 

八幡「……んあ?雪ノし……?」

 

雪乃「おはよう、比企谷くん」ゴゴゴゴゴッ

 

 

 

雪ノ下雪乃

女子力 24000

 

 

 

八幡「」

 

雪乃「どう、比企谷くん。今日の私、いつもと違わない?」

 

八幡「いや背負ってる闘気から何から違うが!?」

 

葉山「信じられない……!なんだこの女子力は!?」

 

結衣「ゆ、ゆきのん、どうしちゃったの!?」

 

雪乃「別にどうもしてないわよ、由比ヶ浜さん。女性が自分を磨くのは当たり前のことでしょう?」

 

 

??「へえ。もしかして雪ノ下さんもあのコスメ買ったん?」

 

 

八幡「今度は誰だ!?」

 

雪乃「ふっ、例え誰だろうと今の私に敵う者など……」

 

??「ふーん?それ、本気で言ってんの?」ドドドドドッ

 

 

 

三浦優美子

女子力 37000

 

 

 

雪乃「なっ!?」

 

葉山「バカな!?雪ノ下さん以上の女子力を!?」

 

八幡「いやつうかさっきからお前のキャラ何なんだ葉山!?」

 

三浦「ま、女子力なら元々あーしのが上だし?そこに同じコスメを使ったら……ねぇ?」

 

雪乃「そんな……!?容姿なら私だって負けてないはず!なのに何故こんな大きな差が!?」

 

結衣「ダメだよゆきのん……!女子力っていうのは見た目だけじゃないんだよ!」

 

雪乃「わ、私だって見た目ばかりじゃ……!」

 

結衣「ていうかゆきのんって、素の女子力で言ったらたぶんこの学校の生徒で最下位だよ?」

 

雪乃「げふっ!?」

 

三浦「漫才終わった?あーし待ちくたびれたんだけど」

 

雪乃「くっ……!」

 

三浦「考えてみたらさぁ、あーしって雪ノ下さんにはけっこう色々言われてたよねぇ。せっかくだしさぁ……このままガールズトークとシャレこむし!」

 

雪乃「おのれ、小癪な!」

 

八幡「ガールズトークで小癪って言葉使わないよね普通!?」

 

三浦「食らいな![[rb:爪鎧 > ネイル]]をも溶かす琥珀の矢……[[rb:剥爪 > ネイル・リムーバー]]!」

 

雪乃「くっ、この程度の攻撃……![[rb:吸油の楯紙> ティッシュ・オフ]]!」

 

三浦「!? リムーバーが吸収された!?」

 

葉山「よく見ておけよヒキタニくん……!これが、女の戦いってヤツだ……!」

 

八幡「女の戦いってこういう能力バトル的なモノだったの!?いや確かに化粧品の名前って必殺技っぽいけど!」

 

三浦「このくらいは防げるんだ?なら、これはどうだし![[rb:湿原の魔女 > モイスチュア・ライザー]]!」

 

雪乃「[[rb:時の防壁> アンチ・エイジング]]!」

 

葉山「なんという激しい戦い!『化粧道具は女の武器』とはこのことか!」

 

八幡「いや、俺も女性のことにはとんと疎いが……この展開が確実に間違っていることだけは分かる!」

 

 

プラチナナノコロイドサプリメント!!

 

オーガニックアロマサンミルク!!

 

 

八幡(そろそろ誰か止めろよ……いや、無茶なのは分かってるけど)

 

ガラガラ

 

??「おい、なんの騒ぎだ!もう授業が始まるぞ!」

 

八幡「平塚先生!」

 

平塚「何をしている雪ノ下!早く自分のクラスに戻れ!」

 

 

 

雪乃「女子力5か。ゴミめ」ピピッ

 

平塚「ひでぶっ」

 

八幡「先生ぇーーーー!!!!」

 

平塚「……ぁ……ひ、比企が……や……?」

 

八幡「先生!しっかりしてください!女性がひでぶはどうなんですか!?」」

 

平塚「ふふ……分かっていたさ……私のこの趣味が、男を遠ざけている原因だということくらい……」

 

八幡「先生……!?」

 

平塚「だけどな、比企谷……!私は許せなかったのだ……!お互いにヘラヘラと良いところばかりをアピールして、ろくに考えもせずあっさり結婚していくバカどもが……!」

 

八幡「先生!気を確かに!先生!」

 

平塚「私は、一度たりとも、婚活で自分を偽ったことは、無い……!」ガクッ

 

八幡「先生ぇーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」

 

 

※イメージ

東方不敗、暁に死す

 

 

 

八幡(先生、だから結婚できないんです……!)

 

 

葉山「平塚先生さえもダメだったか……!」

 

八幡「葉山!何か無いのか!?あいつらを止める何かは!?」

 

葉山「俺には何も出来ない……。知っているだろう?俺は、いつだって無力なんだ……!」

 

八幡「バカやろう!平塚先生の犠牲を無駄にするつもりか!」

 

葉山「だからって俺にどうしろって言うんだ!俺だけじゃない!あんな戦いに割り込める人間なんて……!?」ゾクッ

 

八幡「……!?なんだ……いや、誰だ!?」ザワッ

 

 

ガラガラ

 

??「ごめんなさい!部活の朝練で遅れました!」キラキラ

 

 

 

戸塚彩加

女子力 530000

 

 

 

 

雪乃・三浦「げふうっ」バタン

 

 

八幡「戸塚ーーーー!!」

 

戸塚「お、おはよう八幡。三浦さんと雪ノ下さん、どうしたの?」

 

八幡「気にしなくていい!やっぱり戸塚は最高だぜ!」

 

戸塚「は、八幡。抱き着くのは、嬉しいけど恥ずかしいよ……」///

 

 

雪乃「と、戸塚くん……」プルプル

 

 

戸塚「何、雪ノ下さん?ていうか大丈夫?」

 

雪乃「一つだけ教えて……あなたは、どんなコスメを使っているの……?」

 

戸塚「え?化粧なんてしてないよ。僕、男の子だし」

 

 

雪乃「……無念……!」ガクッ

 

 

 

 

終れ


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