ロクでなし魔術講師と無限の剣製   作:雪希絵

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どうも皆様

Shadowverseにハマっている雪希絵です

面白いデッキを作って遊んでいるだけなので、あまり強くはありませんが(^_^;

さて、やって来ました更新日

皆様忘れてしまっているとは思いますが、短編『赤い弓兵』もそろそろ書き上がります

今回は今までの短編のような作者の欲望とリビドーを存分にぶつけた様なものではなく、真面目に書きました(^_^;

来週、遅くとも再来週には投稿出来たらと思います

それでは、ごゆっくりどうぞ!


混沌とする日常

「なんだこりゃ」

 

話を終え、ウェンディとの約束通り食堂へとやって来ると。

 

「………ん。ルイス」

 

リィエルが大人数に囲まれながら、一心不乱にイチゴタルトを齧っていた。

 

「いつの間にこんなに賑やかになった?」

「あ、ルイス!わ、わたしにもよく分からないんだけど……。とりあえず、ここに座って」

 

そう言い、システィーナが二人分の席を開ける。

 

総勢9名、賑やかな昼食だ。

 

「えーっと、ひとまず。ジャンヌ……でいいかしら?」

「はい。構いませんよ」

「良かった。それじゃあ、ジャンヌ。私はシスティーナ=フィーベルっていうの。何かわからないことがあったら、何でも聞いてね」

「ありがとうございます、システィーナさん」

 

システィーナを皮切りに、ジャンヌに対してその場の全員が自己紹介をする。

 

例によって、リィエルは名前だけだが。

 

その後、カッシュやセシルがジャンヌを質問攻めにしながら、食事は進む。

 

すると、

 

「そういえばルイス君。ジャンヌと何を話してたの?」

 

思い出したように、ルミアがそう言った。

 

「……ちょっとな。昔話を」

「皆さんにお話する程の話ではありませんよ」

 

二人で同時に微笑み、はぐらかそうとする。

 

「えー。何だか気になるなー」

「水臭いなぁ、話してくれよ」

「あー、わかったわかった。今度機会があったらな」

「ちぇ、約束だぜ?」

 

カッシュ達は不満そうにしているが、システィーナとルミアには分かった。

 

人に言えない何かが過去にあって、それを今話すのは嫌だ。

 

何でもない表情に見えるルイスの顔から、そんな感情を読み取った。

 

「……ひとまず、話してくれるまで待とうか。システィ」

「……そうね。私もそう思ってた」

 

カッシュに絡まれて苦笑いしているルイスを見ながら、二人の少女はそう決めた。

 

─────────────────────

 

「あのなぁ、リィエル。着任初日に居眠りしてた俺が言うのもなんだが……ちょっとは生徒らしくしろよ」

「………ん?」

 

隣に座るルイスの膝を借りながら寝ていたリィエルが、眠たげにおめめを擦りながら身体を起こす。

 

「……ルイスの膝。気持ちよかった」

「俺はルイスの膝の寝心地を聞いてるわけじゃないんだが?」

「まあ、ぶっちゃけいつも寝てるしな。寝心地いいのは間違いないんだろう」

「ルイス。自分で言うのかそれ」

 

ルイスにとってリィエルは、手のかかる妹のような存在だ。

 

セリカ邸でよく顔を合わせていたが、眠たくなるとリィエルはルイスの肩や膝を借りる。

 

本人曰く安心するらしい。

 

「やれやれ……」

 

リィエルとジャンヌが来てから一週間。

 

ジャンヌはもう既に人気者となっていた。

 

魔術師としての能力は十分、その神々しい美貌に性格の良さまで重なっては、人気が出ないはずがない。

 

初日こそ全員緊張していたが、今ではクラスメイトのほとんどと打ち解けることが出来ている。

 

一方、グレンが本気で不安に思っていたリィエルだが、こちらも杞憂に終わっている。

 

何しろ、リィエルの今まで猪突猛進ぶりと、それに追随する伝説を上げればキリがない。

 

一、敵が自分より多ければ、気合で全員叩き斬ればいい

二、敵が剣で斬れないほど硬い守りを持つなら、気合でその守りごと叩き斬ればいい

三、敵が自分より早ければ、気合でそれより早く動いて叩き斬ればいい

四、敵が罠を張っているなら、気合でその罠ごと叩き斬ればいい

 

以上、安心と信頼のリィエル戦法の一部である。

 

何より恐ろしいのは、実際にリィエルはこれで敵を打ち倒して来たのだ。

 

【愚者の世界】が通用しない上に、力技のゴリ押しだけで猛烈な威力を発揮するため、グレンもルイスも勝つのは難しい。

 

そんな色んな意味で普通じゃないリィエルだが、どうにか学院生活を安全に過ごすことが出来ている。

 

「リィエル。お昼の時間になったよ。今日も私達と一緒に、学食行こう?」

「……ルミア?システィーナ?……ん。わかった、行く。ルイスも、一緒?」

「ああ。一緒に行くよ」

「ジャンヌも一緒に来るでしょ?」

「はい、是非」

 

ここ一週間の定番メンバーが集まり、全員で学食へ向かう。

 

「でも、リィエル。貴女、まさか今日もイチゴタルトを食べる気?飽きないの?私が言うのもなんだけど、栄誉が偏るわよ?」

「大丈夫、システィーナ。イチゴタルトは……美味しいから」

「理由になってないな。もう少しご飯も食べろよ」

「ルイスさんは少し食べ過ぎです。若いうちはいいですが、後になってから大変なことになりますよ?」

「ジャンヌは俺の母親かよ……。実の母親そんなこと言わないけど」

「最初に勧めてから、すっかりイチゴタルトの虜になっちゃったね」

 

今日も今日とて学食に向かう五人をグレンは見送る。

 

リィエルが問題を起こさなかったのは、間違いなくシスティーナとルミア、それからルイスのおかげだろう。

 

ジャンヌは仕方ない、まだまだ編入したばかりで自分のことに手一杯なのだから。

 

ともかく、三人がリィエルにつきっきりでいてくれたおかげで、世間知らずなリィエルのことを上手くフォローしている。

 

護衛としては失格だが。

 

「ともかく、あのリィエルが普通っぽい学生生活送れるなんてな……」

 

それがグレンにとっては感慨深く、リィエルの過去を知るものとして、やっと肩の荷が降りたような気がした。




お読み頂きありがとうございました!

今回短めですが、次回長くするのでお待ちください!

それでは、また来週お会いしましょう!
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