ロクでなし魔術講師と無限の剣製   作:雪希絵

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どうも皆様

どうにか親指は良くなりました、雪希絵です

時間過ぎて申し訳ありません<(_ _)>

書いてる最中に寝落ちしました……

それでは、ごゆっくりどうぞ!


遭遇

見学も無事終わり、夜になった。

 

生徒達は思い思いに行動する。

 

宿舎に戻る生徒もいれば、街へとくり出して行く生徒もいる。

 

そんな中、ルイスはシスティーナ達と一緒に街へ食事に向かうところだった。

 

「ねぇ、リィエル。私達、これから町に食事に行こうかと思うんだけど、よかったら一緒に……」

「……やだ」

 

ルミアがリィエルを誘うが、リィエルは露骨に拒絶して、どこかに歩き去ろうとする。

 

「リィエル……」

 

悲しそうに、その背中を見つめるルミア。

 

僅かな苛立ちと共に、その背中を睨みつけるシスティーナ。

 

何を言っていいか分からず、唇を噛み締めて俯くジャンヌ。

 

「リィエル、どうした?何かあったか?」

 

そんなリィエルの腕を、ルイスが掴んだ。

 

一瞬だけハッとした顔をし、立ち止まるが、

 

「……ルイスには、関係ない」

 

そう言って、その手を振り払った。

 

「おい、いい加減にしろよ、リィエル」

 

リィエルにずかずかと歩み寄り、そう言ったのはグレンだ。

 

流石にこれ以上は看過できない。

 

仲違いはともかく、このままでは護衛の任務にまで支障が出る。

 

「いつまで一人で拗ねて……」

「うるさい!」

 

だが、リィエルは逃げるように駆け出して行ってしまった。

 

道行く人をはねのけて、路地裏に姿を消した。

 

「……ちっ。あの馬鹿……」

「追いかけてあげてください、先生」

 

頭を悩ませるグレンに、ルミアが声をかけた。

 

「私達は大丈夫ですから。それよりも、今はリィエルです。私達が追いかけても、多分、逆効果でしょうから……今は、先生がリィエルのそばにいてあげてください」

「……すまんな。ちょっと、リィエルと話をしてくるわ」

 

そう言って、グレンは駆け出した。

 

すっかり姿も見えなくなった頃、少しそわそわとしているルイスに、

 

「ルイス君も、行ってきて」

 

そう、微笑みながらルミアがそう言った。

 

「いや、俺はルミアを守らないと……」

「私は大丈夫だから、ね?」

 

咄嗟に首を横に振って否定するが、遮るようにルミアがそう言う。

 

「……わかった。ごめん、なるべく早く戻るよ」

 

(やっぱり、放っておけねぇよ)

 

内心でそう考えながら、ルイスも路地裏に向かって走り出した。

 

───────────────────────

 

「……見つからん。てかどこよここ」

 

とはいえ、二人の姿はもう欠片も見えなかった。

 

勘であっちへこっちへと歩き回るうちに、いつの間にかどこかの森の中にいた。

 

ここ、サイネリア島は進入禁止の森が多くを占めているわけだが、どうやらルイスはその中に入ってしまったらしい。

 

「帰り道は分かるけど……」

 

そんなルイスがポケットから取り出したのは、セリカ特製の魔道具だ。

 

一見するとただの懐中時計だが、一度行ったことがあるなら、その場所までの道を示してくれる。

 

知り合いに貰ったものを改造して、ルイスに渡してくれたのだ。

 

そうして樹海の中を歩いていると、

 

「てか、ここまで来ないな。普通に考えて」

 

ようやくそれに思い至り、懐中時計を握り締める。

 

「とりあえず、一旦戻ろう……」

 

そうして踵を返しかけた時だった。

 

「!?」

 

ルイスは猛烈な勢いで振り返り、睨みつけた。

 

嫌な気配、という次元ではない。

 

もっと歪で、もっと恐ろしい何かの気配を感じたのだ。

 

「……あらあら。バレてしまいましたか。たかが学生と侮ってはいけませんね」

 

ルイスが睨みつけている方角から、妖艶な女声が聞こえてきた。

 

メイド服に身を包んだ、一人の女。

 

目鼻立ちは整っており、ルイスが見た中でも相当に美人な部類だ。

 

だが、ルイスは警戒心を強める。

 

「《体は剣で出来ている》─────!」

 

そう詠唱し、幅広の双剣を投影する。

 

そして、静かに、無駄のない動きで構えをとる。

 

「あら……もう少し警戒心を解いて頂けると思っていましたが……そんなに魅力がありませんでしたか?」

 

そう言い、女……『エレノア=シャーレット』は、少し残念そうな顔をする。

 

「……黙れよ。ルミアの命を狙ったクソ女の顔なんざ、忘れるわけがねぇだろ」

「……直接の面識はないはずですが?」

「生憎だな。女王主催のパーティーに、俺は何度か出てんだよ」

 

エレノアの率直な疑問に、ルイスは忌々しそうに答える。

 

「なるほど、そういうことでしたか……。納得いたしましたわ」

 

ふふふっ、と笑うエレノア。

 

その姿は何も知らなければ魅力的だろうが、ルイスの目には悪魔の嘲笑にしか見えない。

 

変わらず構えを続けていると、エレノアがルイスの目を見つめた。

 

そして、ハッと驚いた顔をしたかと思うと、

 

「これはこれは……!」

 

と言いながら、怪しく口元を歪める。

 

「ああ……そういうことでしたか……!あなたが、アーチャーを引き継いだ方(・・・・・・・・・・・・)でしたか!」

 

言っている意味が理解出来ず、ルイスは動揺する。

 

そんなことにも構わず、エレノアは続ける。

 

「ちょうど困っていたのです。サーヴァントのうち、アーチャー、ランサー、ライダー、アサシン、そしてルーラーは消失……。残りも、異能力者や魔術師の手で無理やり繋いでいる状態でして……。あなたさえいれば、間違いなく第三団『天位』(ヘヴンズ・オーダー)の皆様もお喜びになりますわ……」

 

夢見がちな瞳でまくし立てる。

 

全てではないが、ルイスは理解した。

 

ジャンヌから聞いた話と、一致する部分がいくつかあったからだ。

 

少しして、エレノアは未だ妖艶な光を宿す瞳のまま、ルイスを見つめる。

 

「ああ、そうでしたわ。たしか……ジャンヌ=ダルクでしたか?彼女はルーラーと融合したそうですね。融合となれば、さらに有用そうですわね」

 

そう、にこにことすまし顔をしながら、呟いた。

 

「………てめぇ、ジャンヌに何するつもりだ」

「我々に協力して頂くだけですわ。もっとも……」

 

裂けそうなほど口元を釣り上げ、一般人が見れば気が狂いそうな笑みを浮かべて。

 

「どういった形で、とは申し上げませんが」

 

ルイスの逆鱗に触れた。

 

「………殺す」

 

ボソリと呟き、ルイスはエレノアに一瞬で距離を詰めた。




お読みいただきありがとうございました!

原作だとエレノアに遭遇するのはアルベルトさんですが、まずはルイスが遭遇しましたね

もちろん、アルベルトさんも出てきますので、この先をお待ちいただければ幸いです

それでは、また来週お会いしましょう!
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