Snow feelings   作:水無月春華

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Ⅰ:平凡な日常

つまらない

頭上を見れば空がある…当たり前

口を開けば呼吸ができる…これも当たり前

風が吹けば髪が揺れる…これもまた当たり前

何も“変わった出来事”なんてない

いや、死ぬほど退屈なこの世界でそんなことは滅多にないと思う

こんなことを考えるのは私だけかもしれないけど、本当に退屈でたまらない

私の日頃の行いが悪いからこんなに退屈な思いをすることになるのだろうか?

「はぁ…」

そんな思考を巡らせている内に、無意識にため息が出てしまった

私の名前は越泉 雪祇(こいずみ ゆき)

常に、当たり前の日常から解放されたいと思う女子中学生

頭はいい方か悪い方か分からないけど、学年で2、3位くらいなのでいい方だとは思う

賞も幾度なく貰ってきたが、そんなの私にとってはどうでもいい

周りとの他愛ない会話も、平凡すぎて退屈

大人になれば何か“変わった出来事”に出会えるのかと、僅かな希望を抱きながら今を生きるしかない

その時を待つしか…

「わぁっ!」

「きゃあぁっ!?」

いきなり背後から大声をかけられ、肩を叩かれ思わず叫んでしまった

「おはよう、雪祇!」

そしてこの子は私の同級生で親友の水無月 春華(みなづき はるか)

「おはようじゃないでしょ…」

「まぁまぁ、そんなに怒らないのっ!

あぁ、空気が美味しい〜っ!」

「朝からテンション高すぎる、うるさい」

「逆に雪祇はテンションが低すぎるんだよ…朝から」

「春華だって低いじゃないの、点数が」

「むむむ…雪祇は高すぎるんだよ…点数が」

私は何故か春華のことを憎めない

普通だったら腹を立てるであろう行為も、あっさり許してしまう

「でさ、雪祇が求めてるもの見つかりそう?」

「え?」

「“変わった出来事”に出会いたいんでしょ?」

「そうだけど…だったら何?」

「今日がその日だったりして」

「え、どういうこと?

まぁ、そうなったら嬉しいけど」

「…でもね、雪祇」

急に春華の声のトーンが低くなった

「“変わった出来事”に出会ったとしても、それが良いこととは限らないからね?

その時になってみないと分からないだろうけど、きっと“平凡な日常”に戻りたいって思うよ、雪祇なら絶対」

下を向いていたため、春華の表情は全く読み取れなかった

「………春華?いきなりどうし…」

「あっ!遅刻しちゃうよ、急ごう!」

パッと顔を上げた春華の表情はいつも通り明るかった

声のトーンも戻っており、どこもおかしいところはないようだ

「ほら、早く!」

腕を引っ張られ駆け足で学校に向かう

春華の言葉に不安を抱きつつも“変わった出来事”に出会えることを期待しながら…

 

Please expect the next story………

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