真央霊術院に行き始めてから、もう数年の月日が流れた。俺は、学生生活を謳歌…している訳では無く、1人稽古をしていた。
「ハァ…なんで上手くいかないんだろう?」
俺は一人、稽古場で溜息を吐く。あの日…俺がこの男に憑依してから、俺は自分なりに頑張った。この男のお陰で、知識面では困らなかったが、運動能力も高くなく、霊力も人より少ない…そんな中頑張ってきた。しかし、それが認められることは無かった。同級生は俺を嘲笑い、教員はそれと一緒に俺を見て溜息を吐く、『なんでこんな事も出来ないんだ』と
俺は別に好きでこんな事をしてる訳では無いんだ。身体が上手く動かない、霊力が足りない、仕方がないじゃないか…それは努力とかそう言う問題ではない。生まれながらの身体、霊力…努力でどうこうなるなら、俺は血反吐を吐いてでもやってやるよッ!!!
「ハァ…俺…調子乗ってたのかなぁ…1人BLEACHの世界に来てはしゃいで、死神になる?こんなんでならんのかよッ!」
俺はそう言いながら、支給された浅打を地面に叩きつける。
妬ましい…生まれつき身体が丈夫な者が…
妬ましい…生まれつき霊力の高い者は…
欲しい…このひ弱な身体を…霊力を補う力が…
欲しい!!!
俺がそう願った瞬間、何処からか声が聞こえた。
可哀想な人…
「誰だ!!!」
突然の哀れみの声、俺は声の主を探すため、辺りを探す。しかし
「いない…」
あら?ここにいるじゃない…貴方のことを他の誰よりも知っているものがここに
その声を聞き、俺はゆっくり、自分の手に持っている斬魄刀…浅打を見る。
「まさか…斬魄刀…なのか?」
俺が静かにそう呟くと、その声の主は同意する。
そうよ…貴方の努力を一番近くで見てきた。
貴方の悔しさを一番近くで感じていた。
貴方の願いの結晶よ…
斬魄刀がそう言った瞬間、俺の見ていた景色はいっぺんする。其処は枯れた木が並ぶ森だった。
『始めまして…我が主人』
俺が突然変わった景色に驚いていると、そこには、着物を着た女が立っていた。
「お前が…俺の…」
俺がそう呟くと、その女は俺を抱きしめる。
『あぁ…可哀想な欧許…あんなに努力しているのに他の奴らに馬鹿にされる。許せないわよね…』
女はそう言いながら、俺の背中を撫でる。
なんだろう…この安心感は…
『でも安心して、私は…私だけは貴方の努力を知っている…認めている」
優しい声…まるで…母親のような…
俺がそう考えていると、俺の頬に水滴が流れる。
「くっ…うっ…悔しいんだ…俺はただ…認められたいだけなのに」
俺は泣きながら女にそう言う。
「欲しいんだ…力が…他の奴らが認めるだけの力が!!!」
俺はそう言いながら、顔を上げ、女の顔を見る。
『分かったわ…それじゃあ…私の名前…教えてあげるわね。私の名は』
あれ…斬魄刀出すつもりなかったのに…何故か欧許君…始解をマスターしちゃったよ…欧許君凄スギィ!!!