今日は少し寝覚めの良い朝だ、昨日電と一緒に寝たからだろうか?、まぁ誰かが近くにいるというのはとても安心するものだ俺もそうだったというだけだろう。
電も少しは安心して眠れていたのなら幸いだな。
さて電を起こさないようにベッドから出ようとしたところ電が俺の服を掴んでしまっている、俺はいつものように朝練をするために一般的よりも早く起きすぎてしまっている、こんな時間に電を起こしてしまうのは申し訳ないので無理矢理引き剥がすのは却下だ。
ならば安心させてみよう昨日と同じように撫でてみる、すると電は少しにやけた顔をしたあとに力を緩めてくれた、寝ている人間でも効くらしい。
脱出に成功したあともう一度頭を撫でて部屋を出る、電を部屋に残しておいても心配はないだろう、見られて困るものはないしそもそもそんなことをする子ではないと心得ている、部屋の鍵はどうしようか迷ったが置いていくことにしよう、誰も侵入する人なんていないが電は鍵をしっかり閉めないと安心できなさそうだ。
まぁすべて顔を合わせて一日もしてないのでこの予想はすべて外れていてもなんらおかしくはないだろう。
「行ってきます」
何はともあれ室内に誰か居るんだこの台詞は言ってしかるべきだと思う、行ってらっしゃいは言ってくれないがね。
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一通りの訓練が終わり風呂に入ってさっぱりしたところで朝食の時間よりも少し早く終わってしまっていた、訓練内容を増やして尚且つ時間に遅れないように急ぎながら済ませた結果急ぎすぎたらしい。
今から作りはじめては電が来る頃には朝食が冷めてしまうかもしれない、飯は美味しいものを食べるに限る、折角なので電を起こしに行ってあげよう、そうすれば電も早くに起きる習慣がついてくれるかもしれない。
善は急げと自室に来てドアノブを捻ってみるが鍵はかかっていないやはり起きていないようだ。
中に入りベッドを確認、まだ電は夢の世界からの脱出に成功していないらしいな。
とりあえず揺すってみるが。
「ん~…しれぇ…かんさぁ…ん」
どうやら俺が夢の中に出現しているらしい、夢の中での俺はどうなっているのか気になるが今は現実に帰ってきてほしいのだ。
さっきよりも少し強めに揺すってみる。
「……ん~…、ふぁ?」
「おはよう電」
「んん~…おはようござい…ます……なのです…」
起きてはくれたが本調子ではないようだ、あまり不快になら無い程度に肩を持ち上げベッドの上に座らせる、パッと見てパジャマが少しはだけていたので直してあげる、寝癖もついていたので歯磨きなどもすませるついでに髪を解かしてあげておこう。
眠そうな電の背中を押しながら風呂場にある洗面台に促す。電に自分で歯を磨かせておきながら俺は電の髪に櫛を通していく、女の髪は命の次に大事らしいので丁寧に傷つけないように気を付けながら終えた、最後に電の顔を洗ってタオルで拭き取ってやる。
「ふぇ?…え!?」
ここで電がやっと覚醒したらしい目を見開き顔が赤くなっていく。
「おはよう電、…これでよしっと」
丁度顔も拭き終わったところだ、時間的にも良い具合になっていたし朝食を作りにいくことにしよう。
俺は電に着替えが終わったらすぐに来るようにと伝えて一度電の頭を撫でて自室から退出した。
俺が退出した三秒後、思考が追い付いた電の叫び声が鎮守府内に響き渡っていた。
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とりあえずは朝食が食べ終わったのだが電は朝の事を気にしてるのか「いただきます」を言った後は終始無言だった、まぁちゃんと「ごちそうさま」とは言ってくれたので電は良い子なんだと実感できるのが嬉しい。
そう言えば朝食が終わってしまったがすることがなくなってしまったな、大本営からの指令が無いので勝手に出撃をしてしまえば憲兵に捕まる可能性もあるんだよな。
でも鎮守府近海の見回りくらいならいいのか?よくわからない。
「司令官さんどうしたのですか?」
どうやら端から見ても心配される程度には困り顔をしていたらしい、マイナスな顔を見せてしまうと相手に悪印象を与えてしまう、いかんな人の前では笑顔を維持するようにしておこう、満面の笑みとまでは無理だが微笑ぐらいは俺でも保てるだろう、さて早速実践だにっこりと、笑顔の絶えない素敵な職場を目指そうではないか。
「大丈夫だよ電、少し考え事をしてただけさ」
笑顔が効いたのか電はちゃんと安心してくれた。
そうだ電には今のうちに今日は仕事がないと伝えておいたほうがいいな。
「それよりも電、今日は仕事がないから自由行動で良いぞ、体を休めるも鍛えるも自由だ、町に行くなら一応は外出許可を申請しに来い送ってやる」
「了解なのです」
さて俺は一応大本営に電が無事に到着できたと伝えるために報告書を書いて送っておこうか。
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現在俺は執務室にいる、報告書はまとめたがすることがない、今日も結局は訓練で一日が終わってしまうのか…、いやよく考えてみれば訓練しかしていなかったのは初日だけではないか?、いや初日はいろいろ書類をまとめた後に訓練を始めたから違うのか?まぁいい、今はどうするかだ、訓練ではいささか味気がない。
そうだ電に会いに行こう、思ってみれば電は今は一人だまだ小さな少女が一人で居るのは寂しく思ってしまうだろう、外出の許可を出してはいないし鎮守府の何処かにいるのだろう探してみるか。
ん?今聞きなれない音が…、ああ電話か間が悪いなこの椅子から腰をあげたときに呼び戻されると随分と間抜けに見えるじゃないか、まぁいいさこの固定電話が鳴ると言うことは仕事の電話の確率が高いだろうさっさと話をすませて電を探しに行こう。
「もしもし提督ですが」
「えぇ…はい、はい」
「いえ、そんな私なんか…」
「…え?、あぁいえ、確かに了解しました」
「それでは失礼します」
なかなかに重大な内容だった、どうやら新しい子が来るらようだ、元々は電と同時に来るはずだったのだがちょっとしたトラブルが発生したために少しずれていたらしい、だがなんにせよこれで先程心配していた電が寂しいのではというのは近々解決されるな。
いつ来るのかはまた後日連絡があるらしいがそれでも一年先は流石に無いだろうし楽しみだ。
早速電に連絡しよう、きっと喜んでくれるはずだ。
だが何処にいるのだろう?ここは無難に休憩室から見に行くか。
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結果電は休憩室にはいなかった、たが休憩室の窓から中庭のベンチで電が休んでいるのが見えたので早速来てみたところだ。
「おーい電ー」
手を振りながら近づく、電も気づいてくれたようでこちらを見てくれたがすぐにうつむいてしまった。
顔を背けてしまうほどの何かを俺はしてしまったのだろうか?、一応隣に座っていいかを聞いて許可をもらったので腰を下ろす。
電がこちらを向いてはくれなかったのだが。
「電どうかしたのか?、具合が悪いなら医務室に連れていってやるが、それとも何かしてしまったか?もしかして朝食のメニューに嫌いなものが入っていてそれで落ち込んでいるとか?それならば教えてさえくれれば次からは入れないように…もしくは気づかないように気を付けよう」
「ち、違うのです!電は好き嫌いしないのです!、というかそもそも一つも当たってないのです!」
「おぉ?、そうだったかじゃあどうしたんだ?」
「それは!…その…何でもないのです!」
おっと怒らせてしまったか、立ち上がって逃げていこうとしてしまう、だがここで逃がしてしまえば次に何処にいくかわからずまた探しにいくのは手間だ、捕獲してしまおう。
立ち上がった電を捕まえて座らせる、また逃げてしまわないように俺の膝の上に乗せてガッチリとホールドする、電は驚いて暴れているが女の子に振りほどかれてしまうほどやわな体はしちゃいない。
少し暴れ続けた電だったが疲れたのか暴れるのをやめたようだ、昨日やったように落ち着かせるために頭を撫でる。
「落ち着いたか?」
「…もういいのです…」
完全に抵抗を諦めたようだ。
「いやな?引き止めたのは理由がちゃんとあるんだ、近々新人がこの鎮守府に配属されるらしい、その報告だ」
伝え終わると捕まえていた腕を離してあげる、あまり長々とするものではないだろう。
「すぐに伝えたくて少し強引に引き留めてしまった、すまなかったな」
しかし離してあげたのに電は動こうとしない、どうしたのかと思って声をかけてみるが反応がない、顔を覗き込むと寝てしまっているようだ、ちゃんと報告を聞いてくれていると嬉しいのだが。
まぁ寝てしまっているのなら仕方ない落ちないようにまた腕で捕まえておこう、頭を撫でながら、次は誰が来るのかを考えながら電が起きるまでこうしていた。
起きた電が再度暴れ始めたのでまたなだめるのが大変だった。
気づいたらお気に入りにしてくれている人がいました、少ないですがこれが妥当なんだと思います。
お気に入りありがとうございます。
むしろお気に入りしてくれたかたに何処が気に入ってくれたのかを問いただしたい…
『【ありがとう】読者様、それしか言葉が出てこない』