ISとHALOが混ざってしまった件について…   作:コレクトマン

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第1章の第9話、始まります。


転生者よ、中国娘を救出せよ。(過去の出来事)


鈴音の過去を明かした結果… 前編

 

 

IS学園にSPARTANのカルとデイジーが学園の教師としてやって来てから女子生徒達は女性SPARTANに釘付けであった。その時の箒とセシリアは中国代表候補生の鈴と教師兼SPARTANであるカル達の事を考えていたのか授業に集中できていなかった。その結果、織斑先生の出席簿の餌食となった。あれはあれで痛いだろう……。その結果言うまでもなく……。

 

 

「「貴方(お前)の所為ですわ(だ)!」」

 

「「なんでだよ(さ)……」」

 

 

二人からとばっちりを受けた。本当になんでさ……。とりあえず二人の機嫌を直す為に僕と一夏は箒達と共に食堂に向かうのであった。そして食堂に着いた時には食券でラーメンを買った鈴が先にいた。

 

 

「待っていたわよ一夏!星矢!」

 

「鈴……待っていたのは分かるが、そこにいると食券を取ろうとする他の人の邪魔になるぞ」

 

「うっ…うるさいわね!分かってるわよっ!」

 

 

鈴は顔を赤くして一夏のいう通りに通路から外れるとそこにカルとデイジーが食事の為かやって来た。

 

 

「あっカル、それにデイジーも」

 

「星矢と一夏ね。今から昼食?」

 

「そうだけど、カル達も今から昼食か?」

 

「あぁ…しかし本来なら私の様なSPARTAN-Ⅱは戦闘食糧であれば一回の食事で一ヶ月間飲まず食わずに作戦行動は可能なのだが……」

 

 

それを聞いた箒達や女子生徒達はSPARTANの食事の内容に絶句していた。当然では有るが人間は一日に三食分を食べるがSPARTAN-Ⅱの場合は身体の改造手術と強化薬物によって身体のエネルギー効率が変わってしまうのを良いことに、一食分を接種することで一ヶ月の長期戦闘をかのうとしているのだが、あくまでそれはHALO世界の話であって此方の世界のSPARTAN-Ⅱの場合は人間と同様に一日三食分を接種しているのだ。……それでも理論上は可能かもしれないがそれだとSPARTANが只の殺戮兵器なりさがってしまう。それはこの世界のハルゼイ博士や僕たちSPARTANも望んでいない。カルはデイジーに話題をやめさせる様に言う。

 

 

「デイジー……その話は駄目。他の皆が引き気味になっているよ」

 

「む……すまない、間が悪かった様だ。皆、気分を削がして済まない。この話は聞かなかった事にしてくれると助かる」

 

 

デイジーはそう皆に謝罪してその場を後にするのであった。すると鈴が恐る恐る僕に質問して来た。

 

 

「ま…まさか星矢、アンタも一夏も一ヶ月に一回しか?」

 

「いやっそれはない。僕たちSPARTAN-Ⅱとは言えちゃんと食事を一日三食取っている」

 

「あぁ、俺の場合は星矢とは違ってSPARTAN-Ⅲ何だけど俺だって食事を必ず取るんだが」

 

「そ…そう。良かった…」

 

 

鈴や箒達、他の女子生徒達は星矢達が人間味が残っていたことに安堵した。流石にこの雰囲気の気まずさを思ったのか鈴は僕の方に振り向くと久しぶりに会う様な感じで話しかけて来て話題を変えるのであった。

 

 

「それにしても、久しぶりね。星矢」

 

「久しぶり?…もしかして、中国の視察の時に会った?」

 

「そっ!あの時のアンタは私のことを覚えてなかったと思うけど」

 

「それもそうだな…何せ三年前の事だからな」

 

 

僕と鈴音はまるで友達の様に会話していると一夏は僕に鈴音とは知り合いだったのかを聞き出す。

 

 

「なぁ星矢、鈴とは知り合いだったのか?」

 

「あぁ、ちょっと訳ありだったけど鈴は一度ONIに保護してもらった時に偶然知り合ったというべきかな?」

 

「そうそう、一夏には言ってなかったけどあたし一度ONIに保護してもらったの」

 

「そうだったのか。…それにしても鈴、久しぶりだな。ちょうど三年ぶりになるか元気にしてたか?」

 

「元気にしてたわよ。それにしてもまさか一夏がSPARTANになっていた事には驚いたけど…」

 

 

そんな感じで一夏と鈴音は久しぶりの再開に会話が弾むのであった。そんな会話に妬いたのか箒達は僕たちに鈴音について話しかけて来た。

 

 

「ところで一夏、そろそろどういう関係なのか説明して欲しいのだが」

 

「そうでしたわ!星矢さんのことを知っていましたし、まさか星矢さん、この方と付き合ってらっしゃるの!?」

 

 

そうセシリアに言われた鈴音は少し顔を赤らしていたが直ぐにセシリアの言い分を修正する。

 

 

「べ…別にあたしは星矢のことは友達と思ってるわよ!あたしには…」

 

「鈴、落ち着け。それとセシリア、僕はまだ付き合っていないよ」

 

 

鈴音は僕が言った様に一旦落ち着き、セシリアは僕がまだ付き合っていないことを説明するとまだで良かったと思う様に安堵した。……アレッ?よくよく考えれば最近セシリアがやけに僕にアプローチしてくるのが多い様な?すると一夏は箒に鈴のことを紹介するのであった。

 

 

「そう言えばまだ箒達にはまだ紹介してなかったな。彼女は鈴でフルは“凰 鈴音”だ。で、鈴。こっちは箒、前に話したろ?小学校からの幼馴染みで俺の通ってた剣術道場の娘」

 

「ふうん、そうなんだ」

 

 

その時に鈴は箒を見た瞬間、ある種のライバルであることを察した。無論、箒も同様である。目線が合うたびに何かしらの火花が散り合っているのが見えそうであるのは気のせいだろうか?

 

 

「初めまして…と言うベきかしら?これから宜しく」

 

「あぁ、此方こそ」

 

「……出来る限り荒事は起こさない様にな」

 

 

一夏はこの光景を見て何かを察したのか一応釘を刺す様に言うが果たしてそれが通じているのかどうかは分からなかった。食事を進めているその時に一夏は、鈴の左腕の動きを見て違和感を感じた。それを聞こうと一夏は鈴音に問いた。

 

 

「鈴…少し気になったんだけど、お前その左腕どうしたんだ?」

 

 

一夏に左腕のことを聞かれた鈴は右手に持つ箸の動きを止めた。鈴の左腕のこと知っていた僕は今この場で話すべきかと考えた。すると鈴は僕の方に向けて言った。

 

 

「大丈夫よ、いつかこの事は話さなきゃならなかった事だし」

 

「鈴……しかし」

 

「星矢?鈴がどうかしたのか?」

 

 

一夏は星矢に鈴は何が有ったのかを聞こうとすると鈴は一夏に有る事を聞き出す。

 

 

「一夏……アンタが第2回モンド・グロッソに行く前に言った事、覚えている?」

 

「約束……それってもしかして」

 

「うんっそれなんだけど、無理みたいなの……」

 

 

そう言って鈴は制服の左袖をまくって左腕を見せるがいたって普通の腕にしか見えなかった。しかし一夏は鈴の左腕の違和感に気付く。

 

 

「!?っ……鈴、お前腕を……」

 

「えぇっ……あたしの左前腕部分は見た感じは普通に見えるけど、実は違うの」

 

 

鈴は右手で左前腕をひねる様に回すと左前腕が()()()のだ。これを見た箒達は鈴の左前腕が義手である事に絶句する以外に他は無かった。

 

 

「う……腕が……!?」

 

「鈴さん……あなた腕を……!?」

 

「えぇっ……ONIの技術でもあたしの腕を直すことは出来なかったの。だからこの義手をつけている訳なの」

 

「……ONIにはクローニング技術が有るのだけど、それはあくまで医療目的の為に使われている。腕の損失や障害による腕の神経麻痺の回復の為に使われている。……だけど鈴の左腕は神経事態に異常が生じて上手く適合出来なかったんだ」

 

「その結果……鈴は義手を?」

 

 

一夏の問いに僕は縦に首を振る。本当ならあまり言いたくなかった真実だったのだが鈴の言う何れが今だったのだ。そしてそのまま鈴は説明を続ける。

 

 

「今あたしが着けている義手や左腕にはインプラントが埋め込まれているの。そのおかげで擬似神経が生成されて本物の腕の様に動かせる様になったの。見間違えるくらいにね。でもまぁ……一夏はそれを簡単に見破ったけどね」

 

「最初は気のせいと思ったけど、やっぱり鈴の左腕の動きが何かと若干ぎこちなかったんだ。なぁ星矢…教えてくれ、鈴に何があったんだ?」

 

 

一夏に言われて僕は鈴の方に向けると鈴は首を一度縦に振り、話し手も構わないと許可を貰った。

 

 

「……分かった。だけどこの事は他のクラスや上級生には他言無用で頼む。三年前、ちょうど一夏がONIドイツ支社のスタッフに発見されて医療機関に搬送されてから一ヶ月後の事なんだ。僕たちウルフチームはONI本社からの命令で中国のある研究所の視察に向かったんだ」

 

 

三年前……

 

 

僕たちウルフチームはONI本社の命令で中国のある研究所の視察に来ていた。その場所は中国の何処にでもある山頂に研究所を構えていた。降下艇でその研究所に到着した時にはここの研究所の警備スタッフ達が出迎えていた。あまり歓迎してくれなさそうな顔をいながらONIが作った旧式の兵器であるMA37を構えながら……。流石に武器を持ってそのまま強行視察を行う訳には行かず降下艇に武器を置いてそのまま警備スタッフに研究所の所長室に案内されて所長と対面するのであった。

 

 

「これはこれは…ONIのSPARTANの方々ではありませんか。こんな辺境な研究所にどんな御用で?」

 

 

研究所の所長が僕たちにごまをする様に事を荒立てない様な言葉を交わした。まるで僕たちには見せたくない何かを隠している様に……。

 

 

「すまないが、僕たちはここの研究所のある噂を聞いて視察に来た次第だ。ここの研究所を見回せてもらう」

 

「ほぅ…それはどんな噂ですかな?」

 

「ここの研究所で()()()()()()()()()をしているとの事でだ。何か心当たりはあるか?」

 

「いえいえっ我々はそのような事は絶対有り得ません!……そもそもその様な噂は女尊男卑勢の者達が流したデマでしょう。我々は男女平等が戻る日々の為に研究を費やしているのです」

 

 

そう僕が言うと所長はまるで聞き覚えが無い様な素振りをするが、所長の目が一瞬だけ泳いだ事を見逃さなかった。この研究所の裏には何かがあると僕は思った。

 

 

「……そうですか。先ほどの発言、失礼しました」

 

「いえいえっ、滅相もございません。あなた方SPARTANが謝罪する事などと……これも何かの縁、応接室でお茶でもいかがでしょう?」

 

「リーダー、どうする?」

 

「Ⅱ、大丈夫だ。では、お言葉に甘えていただきましょう」

 

 

そう言って僕たちはここの警備スタッフに応接に案内され、応接室に着いて此処で待つ様に言われ警備スタッフは応接室を後にした。その時に桂が僕にここのスタッフや研究所について話して来た。

 

 

「リーダー、ここの連中といいこの研究所は何かと怪しい感じがするぞ」

 

「同感だな、こいつはぜってーとんでもねえ裏が隠されているぜ」

 

「その事は分かっている。だが、それは相手の出方次第だ。連中はどうやら僕たちがここに来るのを予想してなかった様だし、特に所長に関しては僕が言ったあの噂を聞いた途端、知らない素振りしたと同時に目が泳いでいた。ここで間違いない筈だ」

 

 

すると志野は僕にさっきの噂はフリだったのかを聞き出した。

 

 

「ところで、あの噂は情報を引き出す為の()()か?」

 

「いやっあの噂は本当だ。ここの研究所はどうも怪しいが、今は白と黒の間の灰色だ。つまり、まだ決めるのは早い」

 

「しかしよ、もし連中が口封じにお茶に毒とか盛られてたらどうすんだ?」

 

「その前に臭いで気付くだろ。俺達SPARTANを簡単に毒殺させる事は不可能だ」

 

 

そう桂が言い、しばらくの間僕たちは応接室でお茶が来るのを待つのであった。

 

 

その頃、所長室にいる所長と警備スタッフ達はやって来た星矢達に対してどう切り抜けるかを考えていた。

 

 

「不味いぞ……このままでは、せっかく練り上げた超兵士化計画である“天龍人”があのSPARATAN共に台無しにされてしまう」

 

「所長、とにかくデータだけを持ち帰ってこの研究所を放棄し、脱出するのは?」

 

「駄目だ、この研究所の地下の存在をSPARTAN共に悟られる訳にはいかん……ん?」

 

 

すると所長用のデスク上に置いてあるホログラフィ通信を傍受した。発信先は応接室の入り口で待機している警備スタッフからだった。その顔付きは左目が失明していて、どこぞの戦闘民族の野菜の名前がついた宇宙人っぽいおっさんからであった。

 

 

「何だ、この様な時に!」

 

『何もかもおしまいだぁ……私は、八つ裂きにされたくない!お助け下さい!!』

 

「お前なんぞどうでもいい!『ええ!?』それと二度とその腰ぬけの面を私の前に見せるな!!」

 

 

そう所長に告げられた警備スタッフ泣きながら発狂していた。そして所長はある決断を下す。

 

 

「SPARTAN共がこちらに来たのは予想外だ。あの情報はONIにも漏れていたという訳か」

 

「ならば如何なさいましょう?」

 

「……幸い奴らがいるのはダミーの応接室だ。先ず奴らの帰りの足である降下艇を破壊し、その後にダミーの応接室に設置してある毒ガスでSPARTAN共を始末する」

 

 

所長の発言は今ここにいるスタッフ達を動揺させるのに十分な言葉だった。すると警備スタッフの男がある不安を抱く。

 

 

「……しかし、ONIからの報復の可能性も有りえるのでは?」

 

「その事は隠蔽すれば問題はない。お前が気にする必要は無い」

 

「…ならば直ぐに警備スタッフを総動員させ、SPARTANの抹殺の準備を」

 

「うむっ急げよ、連中はあの狂犬部隊と名を轟かせるほどの実力者のチームだ。くれぐれも慢心せずに真っ先に始末せよ」

 

 

警備スタッフは所長に敬礼を交わした後、直ぐに通信を入れ外で待機している警備スタッフに指示を出す。この行いが己の社会的人生の終わりの道だという事に気付かず……。そして降下艇にC4プラスチック爆弾を付け、安全圏まで下がった後にC4を起爆装置を起動させて降下艇を破壊する。

 

 

同時刻、僕たちはスタッフが持って来たお茶(確認した時、毒は盛られてなかった)を飲んでいた。その時に降下艇のシグナルが突如と消えたの皮切りに僕たちは直ぐにヘルメットを装着した。すると応接室から何かしらのガスが応接室に充満するのが分かる。

 

 

「ちっ……毒ガスか……」

 

「幸いこっちのアーマーは宇宙戦闘を想定して作られている。酸素はまだ持つな」

 

「…でもよ、俺達の武器は降下艇に置いて来たんだぜ?恐らく降下艇を破壊されたと同時に壊れていると思うぜ?」

 

「心配ない、ここの警備スタッフが使っている武器は世界各国の軍隊や警察用にライセンス生産用の旧式のアサルトライフルMA37だった。彼らから武器をいただくとしよう。彼らは僕たちの為に武器を用意してくれるのだからね…」

 

「なるほどな……じゃあ殺るか」

 

 

そう言って僕と桂はアーマーのショルダーユニットに内蔵されている専用のダガーを抜き出す。するとモーショントラッカーから敵性反応を感知した。数は8人で着々と此方に近づいていた。星矢達を始末する為にガスマスクを装備した警備スタッフ達は応接室入り口付近で止り、所長から次の指示を仰ぐ。

 

 

「所長、目的地に到着、次の指示を求む」

 

『いくらSPARTANとはいえまだしぶとく生き残っていると思われる。念のために奴らの身体をバラバラにしろ』

 

「了解。よしっ、お前達二人で確認しに向かえ」

 

 

そうスタッフが指名した二人のスタッフに指示を仰ぐと二人はガスが充満した応接室に入った。恐る恐る周囲を警戒し星矢達を探している時にその二人の背後から謎の手が目の前に出て来てそのまま装着しているガスマスクのフィルターを握りつぶされる。

 

 

「「!?…!!?!っ!?」」

 

 

フィルターを潰されて混乱に陥った二人はその謎の手によって後ろに引き込まれ、首に何かを突き刺された時には既に己の生命が切れていた事に気付かずそのまま絶命した。その謎の手の正体は星矢達が応接室に入って来た警備スタッフを背後から奇襲し、そのまま殺傷したのだ。そして警備スタッフが持っていたMA37アサルトライフルを奪い、マガジンを引き抜き装弾数を確認した。

 

 

「よしっ…Ⅲ、敵の流れ弾に当たらぬ様壁側で待機。入り口にいる奴らを制圧次第呼び出す。Ⅱは僕と共に障害の排除」

 

「「了解っ!」」

 

 

その頃、二人を応接室に向かわせて数十秒後に急に向かわせた二人のバイタルサインが途絶えたことに一瞬戸惑ってしまった警備スタッフは直ぐに他のスタッフに戦闘態勢の指示を出し、入り口にMA37を向けて構えているとコロコロと何かが転がってくる音が聞こえた。その音の発生源は応接室からで徐々に近づいていることが分かる。そして応接室からその音の正体が出てきた。それは警備スタッフが対SPARTAN用に持ってきたMK3手榴弾である。何故その手榴弾が転がってきたのかは不明だが、分かっていることが一つ。その手榴弾の安全ピンが()()()転がってきてると言うこと。

 

 

「!?っグレネードだ!」

 

 

しかし気付いた時には既に遅く、退避指示を出そうとした時には手榴弾が爆発し、その爆発による衝撃波により指揮していた警備スタッフとその近くにいたスタッフが無力化されてしまう。さらなる混乱が襲う最中応接室からM118 7.62x51mm フルメタルジャケット アーマーピアッシング弾の弾幕が残りのスタッフを襲い、その弾幕を防ぐ術も無くそのまま浴びてしまい、絶命する。そして応接室から出て来た星矢達はその絶命した警備スタッフ達からMA37アサルトライフル一丁と弾薬を回収した。そして回収したアサルトライフルと弾薬を志野に渡した。

 

 

「ここからは別れて行動しよう。桂、志野は二人で連中を片付けつつも所長室に向かい、所長を拘束し、研究所の研究データの回収。その後に脱出ルートの確保」

 

「分かった。リーダーは?」

 

「僕はこの研究所に隠し通路が無いかどうか探して見つけたら侵入するつもりだ」

 

「応っ分かった。気をつけろよ」

 

 

そう言い僕は桂達とは別行動を取り、研究所の隠し通路を探すのであった。辺りを捜索してから数分、あるエレベーターを発見した僕はそれに乗り込んだ。そのエレベーターにはLEVEL.1からLEVEL.3と書かれていた。その文字が書かれているところにはランプがあり、LEVEL.1のところだけ光っていた。ボタンは無いかと探してみても発見出来ず、あるのはカードキー用の挿入口だけだった。そこで僕は桂達と別行動する前に警備スタッフから奪ったカードキーを差し込んだ。すると運が良いのかLEVEL.1に灯っていたランプがLEVEL.3の方に移り変わり、乗っているエレベーターは下へと下りていくのであった。そしてLEVEL.3フロアに到達するとそこは暗く何も見えない所だった。只、死臭だけを除いて………。

 

 

「…何だろう、嫌な予感がする」

 

 

僕はヘルメット内に内蔵されている機能である暗視モードに切り替えて改めて全体を見ると其処には廃棄処分とされた()()()()()の痛ましい姿の死体が多数存在していた。

 

 

「ここまで酷いとはな……。んっ……死体の中に生命反応?」

 

 

死体達の中に生命反応を感知した僕はその感知した反応を頼りに死体を退かして行くと、其処には茶髮の少女が僅かだが息をしていたのだ。僕はその少女に問いかける。

 

 

「おいっ君。大丈夫か?」

 

「あ………………………ああ…………?………い……………………ちか………………?」

 

 

しかし、その時の僕は予想だにしなかった。少女はONIの専用の医療施設で入院している一夏の名を出したのだ。その時に僕の前世の記憶がフラッシュバックしてこの少女が誰であるのかを思い出したのだ。

 

 

「……………凰………鈴音?」

 

 

まだ会うはずの無かった少女がこの研究所にいたのだ。被験者として………。鈴はそのまま力尽きるかの様に気を失う。鈴の体をよく見てみると彼方此方に多数の切傷があった。そして鈴の左前腕が何かしらの薬物を投与されたのか肌が変色していた。それどころか左指すら動かせる気配がなかった。僕はすぐに鈴を運び易いように抱きかかえこの場所から離れるようにエレベーターに乗り、カードキーを使ってLEVEL.1のフロアまで戻るのであった。そしてLEVEL.1フロアに戻ってその隣の休憩所と思われる部屋に入る際にクリアリングをして安全を確保した後にベットを見つけて鈴を寝かした。そして部屋に引っ掛けていたダウンコートを取り、それを掛け布団の様に掛けた。すると気を失っている筈の鈴が魘されていた。まだ身体の痛みが残っているためか動ける右腕を前に出して助けを求める様に一夏の名を呼ぶのであった。

 

 

「いち……か………たす…………けて…………」

 

 

僕は何も言わずに鈴が突き出した右手を優しく掴み、安心させる様に握ってあげた。鈴は夢の中で一夏が助けに来たのかの様に鈴の顔が和らぎ、そのまま安眠するのであった。その時の僕………いやっ、俺は心にある事を決意する。

 

 

「奴らめ………唯じゃおかねえ………!」

 

 

俺はそう決意して鈴をここに残し、桂達と合流するために走り出す。奴らだけは絶対に生かして帰さんという怒りを溜めながら。

 

 

続く……。

 





箒達からとばっちりを受ける星矢達。
食堂で鈴と合流し、共に昼食をとる。
鈴は原作とは異なり、左前腕部が義手です。
星矢は鈴の許可のもと鈴の過去を話す。

次回は、一夏がいないウルフチームが大暴れします。(過去話)
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