ISとHALOが混ざってしまった件について…   作:コレクトマン

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第1章の第19話、始まります。


転生者よ、新たな脅威を撃退せよ。


ガーディアンの守護者と戦った結果…

 

千冬Side out

 

 

私はコヴナントとは違う存在に絶句していた。ラウラのISに異常が起きたのを確認した途端直ぐに ISを纏う教頭部隊を各生徒たちの護衛を指示を出した後にモニターを再び目を通すと、ラウラのISが当のパイロットを拒絶するかの様に弾いたのだ。その時に一夏が動き出して、地面に激突する前にラウラを救出した。するとラウラのシュヴァルツェア・レーゲンの装甲がの様に散っていき、ISコアが露出した時にISコアが分裂をして片方は星矢にもう片方はコアの上に何かしら白い光の粒を収束し、白い球体を形成させてそれと同化する。白い球体から橙色の光の線が脈打つ様に発光すると白い球体の中からラウラと同じ容姿の少女が出てきた。

 

 

「おっ織斑先生?!あ…あの白い球体から……!」

 

「分かっている、落ち着くんだ山田先生。(しかし……あの球体から人間が出でくるなど、先ず言って有り得ない。しかもその容姿がラウラと同じ顔だ。これは一体……)」

 

 

そう考えていると打鉄を纏う教頭達から通信が入って来た。

 

 

『織斑先生!なぜ私たちIS制圧部隊の出撃を許可しないのですか!?ISを纏った私たちなら直ぐに終わるはず!』

 

「そういう問題ではない。現に泉谷達SPARTAN部隊はあの様な正体不明の対処法を知ってるからこそ彼らに任せた。決してISが万能の存在ではない」

 

『……あーそうですか、だったら私たちは生徒達を避難させた後にその正体不明とやらを叩きます!以上!!』

 

「なっ…まて!!……くそっ!山田先生、至急泉谷との通信を!」

 

「はっはい!」

 

 

私は教頭等を抑えることが出来なかった。私はすぐに山田先生に泉谷に通信を入れる様指示を出すのであった。恐らく……いやっ、最悪の場合死人が出る可能性を考慮するべきかもしれん。

 

 

千冬Side out

 

 

 

星矢Side

 

 

ガーディアンの守護する者である存在“エヴォル ドミナント”と交戦を開始した星矢たちは、これまでに無い程の苦戦を強いられていた。桂と志野がM739SAWライトマシンガンでエヴォルに対して集中砲火するもエヴォルは後ずさるだけで殆どダメージを受けている様子が無かった。それに続く様に星矢はゼーレの集束射撃で強力な一撃を放つ。しかしエヴォルは星矢が放つ50マグナムラウンド高速徹甲弾を初代雪片で斬り裂く。その後に一夏は雪片二式で斬りかかろうとするもエヴォルは初代雪片で器用に一夏の攻撃を防ぎ、隙をついて一夏を掴んで星矢がいる方に方に投げ飛ばす。カルとデイジーはM319グレネードランチャーで火力を集中させるもエヴォルは再び衝撃波を放って40mm擲弾を軌道を跳ね返してカルとデイジーの方に返す。デイジー達は跳ね返った40mm擲弾から回避する。40mm擲弾が着弾すると爆風が起きると同時にサンジがエヴォルの背後から奇襲し、拳を叩き込もうとするが、エヴォルは先を読んでいたのか左拳でサンジの拳とぶつかり合うとエヴォルとサンジが拳でぶつかり合った間に強い衝撃波がアリーナ全体に響き、サンジはその衝撃波に耐えきれず吹き飛ばされる。その時のエヴォルはまるで何もなかったと言わんばかりに平然としていた。

 

 

〔どうした、貴様らの力はこの様なものか?〕

 

「ちっ……アレだけ攻撃してもビクともしねえとはな……」

 

「これじゃあジリ貧だぜ……!リーダー、どうするんだ?」

 

「それを今考えているところだ。唯でさえエヴォルの戦闘力に手を焼かされているからな……」

 

 

実際のところ星矢達の弾が底を尽こうとしていた。弾切れによる焦りを感じる中、星矢たちSPARTANはこの状況をどう打開するかを考えていた。

 

 

「このままいけば絶体絶命だな……私たちは…」

 

「そうね、万事休すなんて事も考えられるわ…」

 

「あぁ……まさに一巻の終わりだ」

 

「「「……って、それは縁起悪いだろ(でしょ)!?」」」

 

 

サンジが縁起が悪いことを言ったために皆がそれぞれサンジにツッコム。

 

 

「言ってみただけだ!とにかく、奴をどうにかしなければ………」

 

 

そうサンジが考えていると織斑先生から星矢達に緊急通信が入る。

 

 

『泉谷、面倒な事が起きた。そっちにISを武装させた教頭らがそちらに向かっている』

 

「教頭らが…?今の状況を分かっててこっちに向かっているのですか?」

 

『あぁ……私が何度も出撃するなと言ったんだが、一部の教頭らを抑えきれなかった。泉谷、すまないが……』

 

「……出来るだけ善処します。ですが、死者が出るのは覚悟してください。相手は殺す気で相手にしています」

 

 

織斑先生の指示を無視してまで出撃するとは……大方ISの優位性を示したいが故の表れか、僕たちSPARTANに対しての嫌がらせの表れのどちらかだろう。そう考えていると打鉄を纏った二人の教頭達がアリーナのシールドを破ってやって来た。

 

 

「IS教頭部隊の到着よ!そこの正体不明機、大人しく降伏しなさい!」

 

「あんた達SPARTANの出番はここまでよ!そこで指をくわえて見ていなさい!」

 

〔ISを纏う愚者供が……貴様らの様な存在はこの世界において不要な存在〕

 

「何わけの分からないことをほざいているのよ!」

 

 

そう言って教頭たちは打鉄の接近ブレード“葵”でエヴォルに攻撃を仕掛けようとする。星矢はその教頭にISでは太刀打ちできないことを伝えるが………

 

 

「よせっ!そいつにはISは通用しない!」

 

「これで倒れなさいっ!!」

 

〔愚かな……!〕

 

 

しかし星矢の言葉は届かず、エヴォルに攻撃を仕掛けた教頭はエヴォルの持つ初代雪片によって横一線に胴体を真っ二つに斬られる。SEがあるのにも関わらずである。斬られた教頭の胴体から血が流れると思われたがその様子がなく、エヴォルに返り血は付かなかった。何故ならば、その斬られた教頭は胴体を真っ二つにされた瞬間、身体が白い光の粒になる様に教頭が消滅したのだ。恐らくあの初代雪片はフォアランナーの武器のハードライト弾同様に斬った対象をデータ化させる効力があるのだろう。エヴォルによって斬られ、消滅する姿をみたもう一人の教頭は星矢達SPARTAN以上の恐怖を感じた。

 

 

「嘘……ISを纏っているのに……?」

 

「ISコアごと消滅した?………最悪な事態になった!」

 

〔己の力では無い他者の力に酔いしれるどころか相手の力量を測らず挑むとは、何処までも愚かな人間だ〕

 

 

IS以上の力を持ち、女尊男卑勢の天敵であるSPARTANですらフォアランナーという古代兵器に苦戦を強いられる存在を教頭たちは相手にしていたのだ。実力差に見せつけられた教頭はエヴォルと目が合い、次は自分が殺されると理解した瞬間にエヴォルに背を向けてでも上空に逃げようとした。

 

 

「いっ……嫌あぁぁっ!!?」

 

〔愚か者が!敵に背を向けるなど!!〕

 

 

エヴォルは逃げようとする教頭を見逃すはずもなく、初代雪片をその教頭に目掛けて投げる。そして初代雪片はISを纏っている教頭の腹部に突き刺さる。その時に初代雪片をデータ化させ、エヴォルの手元に再び出現させた。そしてそのまま落下していき、地上に居るSPARTANの桂が教頭を支える様に受け止めるが既に身体全体にデータ化進んでいて数秒後には教頭の身体がデータと化し、ISコアごと消滅する。

 

 

「……厄介な敵が厄介な能力となると最悪な状況だな」

 

「ああ、モタモタすると他の所でも被害が出そうだ」

 

「そうだな。……桂、これを使え」

 

 

星矢はこの状況を打開するべくIS内にある“W/AV M6 G/GNR ノンリニアライフル”、別名スパルタンレーザーを桂に渡す。

 

 

「こいつか、これならダメージを通せるかもな…」

 

「だったら俺はこいつだぜ!」

 

 

その次に志野はM739SAWライトマシンガンと背中に背負っているARC-920を志野が魔改造した“ギャラクシー・ライフル”と入れ替える様に取り出す。このギャラクシー・ライフルは電圧システムを改造を施し、ガウスキャノンより勝り、レールガンの最大威力を限界に引き伸ばした事で戦車やレイスといった重装甲車両の相手を破壊するほどの貫通、破壊力を得た志野の魔改造の一つである。

 

 

「よりによってそれか………威力は期待できるんだろうな?」

 

「モチのロンだぜ?こいつの威力は織り込み済みだ!こいつをエヴォルの野郎に当てれば…!」

 

「……よしっなら作戦はこうだ。僕たちがエヴォルの注意を引きつけている瞬間を志野がレールガンでエヴォルに攻撃、次に桂はスパルタンレーザーでさらに追い討ちをかける」

 

「シンプルすぎるが無いよりはマシか……」

 

〔……貴様らの相手には少しばかり飽きが生じてきたな。ならば、これならどうかな?〕

 

 

星矢たちが通信越しで作戦を決めあっている中、エヴォルは左手を上にあげるとエヴォルの周辺に多数のプロメシアン・クローラー、ソルジャー、ナイトが現れた。

 

 

「プロメシアン……分かっていたけど、まさか喚び出せるとは思いもしなかったけど」

 

「やれやれ……奴の次は奴の援軍か?数からして50は満たない様だな」

 

〔貴様らの相手はこれで十分だろう?私には使命がある故にここいらで引かせてもらう〕

 

 

そう言ってエヴォルはプロメシアンたちをアリーナに残し、エヴォルの後方にワームホールを生成させた後にそのワームホールに溶け込む様に入り、その場から姿を消した。

 

 

「よりによって自分だけは別の場所で高みの見物かよ!」

 

「そんなことはどうでもいい、今はプロメシアンたちを片付けるぞ。ウルフチームはナイトを最優先で倒す。デイジーたちはソルジャーやクローラーを頼む」

 

「「「了解!」」」

 

 

そうして星矢たちは逃げたエヴォルのことは後にしてエヴォルの置き土産であるクローラー、ソルジャー、ナイトの混成部隊を迎撃するのであった。星矢はデイジー達にクロウラーやソルジャーなどの相手を任せて、桂たちを集結させた後に12体のナイトを迎撃する為に行動を開始する。

 

 

「ナイトは12体。各個撃破で片付いたら直ぐにでデイジー達の援護に向かうぞ」

 

「了解だ。たくっ……あの野郎、厄介な置き土産を残しやがって……」

 

「実際起きてしまったことに嘆いてもこの状況が変わるわけじゃない。今はこいつらを早く倒そう!」

 

「応っそうだな!こいつらをとっとと倒してフォアランナーの武器を拝借しようぜ?」

 

「志野、程々にな。……ウルフチーム、GO!」

 

 

星矢の号令と同時に星矢たちは動きだし、各自ナイトを3体同時に相手をするのである。

 

 

 

星矢は三体のナイトを相手する為にM45Dタクティカルショットガン手元に出現させて突撃の体勢を取る。

 

 

「それじゃあ……仕掛けるか!」

 

 

それを合図に突撃すると同時に三体のナイトも星矢に向かって突撃する。最初に1体目のナイトが左腕に取り付けられているブレードで星矢に斬りかかるが星矢はその攻撃を上に軽く飛んで交わす。そして2体目のナイトが右腕に持つZ-180スキャッターライフルの銃口を星矢に向けて撃つが、星矢は咄嗟に身体を銃口から下に下げて拡散ハードライト弾を躱すと同時に最初に攻撃してきたナイトを踏み台にしてそのまま一気に距離を詰めたと同時に至近距離でM45Dの8ゲージマグナムシェルを2体目のナイトに撃ち込む。その時に3体目のナイトがブレード星矢に斬りかかろうとするが星矢は2体目のナイトを盾にして3体目のナイトの攻撃を防ぐと同時に2体目のナイトを倒す。

 

 

「先ずは一体目……次!」

 

 

星矢は咄嗟に倒した2体目のナイトが持っていたZ-180スキャッターライフルを回収してそして3体目のナイトにZ-180スキャッターライフルに入っている残りの拡散ハードライト弾三発を撃ち込んで3体目のナイトを撃破する。

 

 

「これで二体目………!」

 

 

星矢の背後から1体目のナイトがブレードで斬りかかろうとするが星矢は直ぐにそれを見切って回避して3体目が持っていたZ-250ライトライフルと星矢が持つZ-180スキャッターライフルと入れ替わる様に取り替え、Z-250ライトライフルで1体目のナイトの弱点の一つでもある左右のコアを破壊してナイトの後方の装甲を剥がす。そして星矢はナイトの背後に回ってナイトのブレードを奪い取る様にちぎり取って、正面からナイトのコアごとブレードを突き刺すのであった。

 

 

「三体目!」

 

 

三体のナイトを撃破した星矢は直ぐにデイジー達の援護に向かうのであった。

 

 

星矢Side out

 

 

 

桂Side

 

 

その頃桂はナイトの戦闘の際にスパルタンレーザーを捨て、素手でナイトに挑む。

 

 

「こういう相手は弱点を集中的に攻撃した方が良いがそれだと一々面倒だな。だったら、接近戦で確実に仕留める!」

 

 

そう桂は気合を込め、拳を鳴らせると同時に三体のナイトが桂に向かってくる。先ず桂は迫ってくる間近なナイトを標的にし、ナイトの足を払うように蹴り体勢を崩させる。それと同時にナイトのブレードを奪い取ってナイトの顔面に突き刺して1体目のナイトを倒す。2体目のナイトは仇討ちと言わんばかりにZ-180スキャッターライフルの銃口を桂に向けて撃とうとするが桂がナイトが持つZ-180スキャッターライフルを掴み、桂の強化された腕力とミョルニル・アーマーのパワー・アシストで銃口を上へと強制的に向けさせて敵の攻撃を躱す。そして桂はナイトの顔面を守っている鎧を引き剥がして骸の形をした頭部を掴んで首ごと引きちぎって2体目のナイトを倒す。そして3体目のナイトを別の方法で倒そうと桂は一気に3体目のナイトに近づきそのまま伸し掛かる。そのナイトは仲間を倒されたことで雄叫びをあげていた。その雄叫びは怒りの表れなのだと桂は悟ったがそんなことは気にせず腰に懸下しているM9手榴弾を取り出してそのままの信管を起動させてナイトの顔面に減り込む様に叩きつけた後にナイトから距離を取った途端にナイトの顔面に減り込んだM9手榴弾が起爆してナイトはダメージに耐えきれずにデータ化して、消滅した。

 

 

「これであらかた片付いたな。デイジー達の援護に向かうか……」

 

 

桂はナイトを片付いたことを確認した後にその場を後にしてデイジー達の援護に向かうのであった。

 

 

桂Side out

 

 

 

志野Side

 

 

その頃志野はエヴォルにお見舞いしようとしたギャラクシーライフルを代わりにナイトで試そうとしていた。

 

 

「本当はエヴォルの野郎にお見舞いしてやりたがったがしょうがねえ!お前達でこいつの威力を受けて見やがれ!」

 

 

そう言って志野はARC-920の魔改造レールガン“ギャラクシーライフル”の引き金を引き、電圧をチャージさせて銃口をナイトに向ける。その時のナイト達は偶然なのか縦一列に並んで志野に突っ込んで来た。これを好機ととらえた志野はギャラクシーライフルの弾丸であるM64 16mm×65mm FTP-HE弾をナイト達にお見舞いするのであった。

 

 

「唸れっ!ギャラクシーライフル!……発射ぁぁぁ!!」

 

 

チャージが完了したと同時に再度引き金を引いた瞬間反動がすざましく、500kgのミョルニル・アーマーでさえもその反動に負けて後ろへと引きずりながらもM64 16mm×65mm FTP-HE弾が縦一列に並んでいたナイト達を貫通してアリーナの壁に大きな焦げ跡を残した。

 

 

「うっへぇ……想定してた反動がこれ程とはな……こいつはかなりの課題点だな?」

 

 

そして志野はギャラクシーライフル撃った後に来る反動の改善案を考えながらもデイジー達の援護に向かうのであった。

 

 

志野Side out

 

 

 

一夏Side

 

 

その頃一夏は雪片二式を専用の鞘に収めて居合抜刀の構えを取る。

 

 

「あまり時間をかけていられない……一気に片をつける!」

 

 

一夏は最速の感覚で脳裏から予知を見る。ナイト達が三方向から一気に攻めてくる光景を。それを見た一夏はナイト達が己の距離に来るまで待った。ナイト3体の内2体は身体を光子化して一夏の左右に出現する正面と左右からナイトが迫ってくる最中一夏はここで雪片二式を抜刀し、目にも留まらぬ速さで正面と左右からくるナイト達の身体を両断したのであった。

 

 

「よしっ!最速の感覚も何とか自分のものに出来たな。後はデイジー達の援護だ!」

 

 

そう言って一夏はデイジー達の援護に向かうのであった。

 

 

一夏Side out

 

 

 

デイジーSide

 

 

ウルフチームは何とかナイト達の殲滅に成功した後に各メンバーはデイジー達の援護に向かう。そしてデイジー達はクロウラーとソルジャーの混戦部隊と交戦して敵を約半数を殲滅していた。

 

 

「これだけ相手にしてようやく半分か……」

 

「えぇ…ソルジャーはほぼ形が人間と同じだから対処は何となるけどクロウラーは……」

 

「クソッ!こいつら本当に素早い分厄介だな!」

 

 

そう言いながらもサンジはカルから借りたM247Hヘビーマシンガンでクロウラーに向けて制圧射撃を兼ねつつクロウラーを何とか次々と倒していく。その時にナイト達を殲滅した星矢達ウルフチームはデイジー達と合流する。

 

 

「応援に来た!状況は?」

 

「見ての通り敵は半数片づいている。残りはこいつらだけ!」

 

「了解だ。ウルフチーム、彼奴らで最後だ。残さず食い尽くすぞ!」

 

「「「了解っ!」」」

 

 

デイジーは星矢に状況を聞かれた時に簡潔に説明する。そして星矢は桂達にそのまま攻撃指示を出す。そして残りのクロウラーやソルジャー達を殲滅戦に移行するのであった。

 

 

デイジーSide out

 

 

 

星矢Side

 

 

星矢を含むSPARTAN部隊はエヴォルの置き土産であるプロメシアンの混成部隊を殲滅した後にそれぞれ被害を確認するのであった。

 

 

「全員、状況報告」

 

「SPARTAN部隊全員健在。されど介入して来たIS制圧部隊の教頭2名KIA。ISコア諸共消滅」

 

「了解。現時点を持って状況を終了とする。……最悪なことになったな」

 

「ああ……エヴォルによってISコアが2個消滅したからな。後始末が大変だな」

 

「それと、女尊男卑勢がああだこうだと言いそうだな」

 

 

今後の先のことを考えながらも星矢達はアリーナが安全になったのかロックが外れたピットのゲートに帰還するのであった。

 

 

 

この事件は“フォアランナー強襲事件”と後の世の後世に伝わり、IS学園の学年トーナメントはこの事件によって中止となる。その結果、IS学園は十日間の休校になるのであった。その十日間で色々な後処理に見合わされた。多数の生徒達の退学届け処理やアリーナの修復作業、フォアランナー強襲事件で死亡したIS教頭二名のお通夜と葬式。そしてIS委員会からの苦情処理などを終えた後には既に休校の十日間が終わっていた。そして僕はこの十日の間で未だに目を覚まさないラウラの見舞いに一夏や箒と共に来ていた。

 

 

「どうですか、容体は?」

 

「身体の全体をスキャンしてみたのですが、どこも異常もありませんでした。私の考えでは恐らく精神の問題と思われます。あのVTシステムもどきが起動してから非常に怯えていました」

 

「ラウラがトラウマを克服するどころか、もう一つのトラウマが出来てしまったというのか……」

 

「シャルから聞いた話によると、ラウラは自分の存在意義が見失っていく恐怖心が新たなトラウマの引き金になってしまった様だ。そして俺たちSPARTANに対する恐怖もあの事件で再発した様だ」

 

 

 

一夏の言う様にラウラは戦うことでしか己の存在意義を見出せなかった。ISの登場後、ISとの適合性向上のために行われたヴォーダン・オージェ(ラウラが左目の方に黒い眼帯をして隠れている部分)の不適合により左目が金色に変色し、能力を制御しきれず以降の訓練では全て基準以下の成績となってしまい、このことから“できそこない”と見なされて存在意義を見失っていたが、ISの教官として赴任した千冬の特訓により部隊最強の座に再度上り詰めた。この経緯から、ラウラは彼女を尊敬し“教官”と呼んでいる。しかし星矢達SPARTANの出現で千冬と互角かそれ以上の強さを誇ることに関して面白くないと思っていた。しかし、桂の軽率な行動でラウラにSPARTANに対するトラウマを植え付けてしまった。その結果、新たなトラウマの引き金になったのであった。

 

 

「…とにかく、一夏と箒は引き続きラウラの看病を頼めるか?」

 

「ああ、無論そのつもりだ。彼女のメンタルケアは最後までやり遂げる」

 

「私も一夏と同じだ。最初はラウラのことは気に入らなかったが、一夏からラウラのことを教えてもらってからほっとけないからな」

 

 

そうして一夏と箒はラウラが目覚めるまで看病を続けるのであった。そして僕はONI本社に連絡を入れて更にIS学園の警備強化を父の清十郎に伝えるのであった。

 

 

続く……。

 




エヴォルと交戦するもの全く効果なし。
教頭達の介入……しかし返り討ちにあい戦死。
エヴォルが置き土産という増援を呼んだ後に撤退。
エヴォルの置き土産を殲滅、IS学園の後処理作業。


次回は、シャルとラウラにあるイベントです。

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