1994年の夏、透き通るような青空は天高く突き抜け、それでもなお湖の水面は光の装飾を飾りながら、それを余すことなく映し出す。
そんな水面に目を細めながらも、先日ようやく7歳になった僕はタカミチ・T・高畑に手を引かれ歩いていた。
というのも、転生先の僕はどうにも孤児であるようで、物心付いたころにはすでに紅き翼の何人かに連れられて旅をする毎日だった。
原作介入をすべきか悩んでいたら既に介入してしまっていたという。
ちょっと心の準備くらいさせてくれても罰は当たらないと思うんですよ。ひどいっすよ!
それとそれに並びにその上に言わせていただきますと、この有名人どもを狙って襲撃とかも結構な頻度であるわけです。
オチオチ眠れもしない…成長期の子供を何だと思ってるんだ全く持ってけしからん。おかげで発育が悪いんだ訴訟も辞さない。
そしてナギ。ガンドしようとした僕もアレだが、子供の指を折るとかどういう神経してるんだボケ。あれから冬になると痛むんだぞボケ。
しかしまあ、なんだかんだ言いつつも健やかに育つことの出来た僕は、ナギの息子がいるというウェールズに預けられることになったらしく、こうして歩を進めているわけである。
わけであるが……。
僕の無駄だと思われる知識フォルダが記すところによれば、1996年の冬に村、襲われてます。行きたくない……。むしろ逝きたくないと表記しても誤字ではないはずだ。
抗議しようにも、未来のことなんて話せません。実際起こるかどうかもわかりません。
詰みやん。石化エンドまっしぐらやん。
そんな欝全開の僕を迎えてくれたのは、金色の髪の女の子。
幼いながらも包容力を感じさせる少女の名はネカネ・スプリングフィールドと言った。ネギまの主人公の義姉である。
紅き翼の時も感じたものだが、やはり『原作』に登場した人物を見るとこう、なんか、来るものがある。
うん。いい。
ネカネちゃん可愛ぇ。めんこい。『原作』の女性らしく成長した姿も楽しみだが、幼いネカネちゃん今しか見れない。僕しか見れない。どやぁ。
「はじめまして、ネカネ・スプリングフィールドです。これからよろしくね」
そういって微笑む天使。
うん、なんていうか、行きたくないとかいって正直ごめん。
きてよかった。
☆
あれから2年半がたちました。(キングクリムゾン!
はい、皆さんご存知の通り襲撃でございます。
思い返せばいろんなことがありました・・・・・・。
イタズラするネギに向ける困った顔もキュートなネカネたん。
寝起きのネカネたん。
夜中まで魔法の研究をする僕を心配して毛布を持ってきてくれるネカネたん。
躓いて僕に倒れ掛かってラッキースケベな思いをさせてくれたネカネたん・・・・・実際は発動中の魔法をそれで妨害されて僕の血管がとんでもないことになったんだけど些細なことだよね!
まあ、2年もあれば覚悟も準備もできるというわけで、いやまあ無力だったら泣き喚いてますけど、幸いなことに僕、魔法使えるんで?よゆーっすよヨユー!
フラグを立てるのはここまでにして、僕のやるべきことを再確認。
1、ネカネたんを守る
以上!
男は1だけ覚えときゃ生きていけるよ。僕の性別は内緒だけど。
ぶっちゃけ原作では足を石化されただけだったけど、あの綺麗な御御足を砕くなんてとんでもない。傷一つつけさせてたまるものか。
ついでに村を守るくらいでいいか。
よし、覚悟完了!足よ動け!
動いてお願い!家燃えてる!動かないと焼け死ぬから!
「シオン!?なにしてるの、はやく、こっち、へ!」
「あ、ありがとう、ネカネ」
・・・・・・もはや何もいうまい。