魔法先生バカなッ!?   作:もちマスク

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あくまで序章なので、本格的な戦闘はまだ先です。
け、けっして描写できないわけじゃないんだからね!



竜王の殺息「え、俺は?」

「『神よ、何故私を見捨てたのですか(エリ・エリ・レマ・サバクタニ)』発動準備完了。即時実行」

 

 

轟音と共に真紅の奔流が迸り、燃え盛る家を貫き悪魔たちを薙ぎ払う。

悪魔たちは何が起こっているのか把握することすら儘ならず、なすすべもなく光の奔流に巻き込まれていく。

 

これはどういうことなの……?

あれは、魔法…?

この見た事もない魔法は、シオンが―――?

 

 

「なんだアレは!?情報にないぞ!」

 

悪魔たちの怒号が耳に届く。

情報?どういうこと?

意図的にこの村を襲った…?

ならばこの悪魔たちは召喚魔で、誰かに指示された可能性が高い。

やはり目的は―――!

 

 

「やろう…ぶっ殺してやらぁぁぁぁ!」

 

一匹の召喚魔が、てめぇなんて恐かねぇ!とばかりに大口をあけ、シオンに向けてまばゆい閃光を放たんとする。

 

「―――あっ」

 

いけない、あれを浴びると石化してしまう!

先ほどから散らばっている、物言わぬ石像と化した村人を思い出し、思わず声にもならない音がこぼれだす。

 

 

TTTR(右に歪曲せよ)

 

 

が、その直前にシオンが何事かを呟くと、その召喚魔はあろうことか、味方である悪魔へと石化光線を浴びせかけた。

石化光線を浴びた悪魔はわけも分からず石像と化す。

 

 

「な、なにをやっているか貴様!」

 

「ち、ちがう、野郎、俺に干渉して―――」

 

「対象を補足。恐慌たる烈風。還れ。虚無の彼方―――『フィアフルストーム』」

 

 

唐突に起こった現象を認識できず、悪魔たちが仲間割れを起こすが、シオンはただ無感情に詠唱を終え、彼らを逆巻く嵐の中に叩き込み―――

 

 

「『我、契約文を捧げ、宙を覆う精霊の力を放つ』」

 

 

嵐の中の彼らをあっさりと屠ってしまった。

一欠けらの容赦も無く、一部の無駄もなく。

シオンはただ、召喚魔を索敵し、殲滅してゆく。

 

私は事態を飲み込むことができず、ただ立ち尽くす事しかできなかった――――

 

 

 

 

 

どうやら、気を失っていたらしい。

とりあえず、ひしゃげた骨の痛みに苛まれ奇声が漏れたことを思えば、僕は生きているようだ。

 

 

「~~ッ!痛いのは嫌です怖いのも辛いのも嫌です一生を暖かい布団に包まれて誰かの庇護下の元で過ごしたいゲファッ」

 

うごご、なりませぬ、なりませぬ、静まりたまへ、この痛み!

 

 

「シオン、目が覚めたのね!ああ!よかった!!」

 

 

おおう、なんということだ。マイエンゼル、ネカネたんが泣いている。僕がもやしなばかりに不安にさせてしまったようだ。

 

む、あれ、起き上がれない。ひしゃげてるどころか砕けた?

思った以上に僕はもやしだったらしい。もはやカイワレか。

 

……さて、ネカネたんが無事で本当に良かったのだが―――ところで、『自動書記(ヨハネ)』は上手くいったのだろうか?ちゃんと僕は彼女を護れたのだろうか?

もし失敗してたら恥ずかしいなんてレヴェルじゃない。

それとなく聞いてみよう。

 

 

「ぼ、僕は、いったい……?あの悪魔たちは?」

 

「……あなたは、ええ。私を庇って悪魔に……。その後、ずっと眠っていたのよ。ネギの話だと、サウザンドマスターが助けてくれたらしいの。あの子も無事で、本当に良かった……」

 

 

あれ、僕の話が殆ど…不安になってきたぞ…?

 

 

「僕は、何かしなかったかい……?」

 

 

僕の問いにネカネたんは、小さくため息をつき、

 

 

「――――えぇ」

 

 

辛そうに僕から目を背けた。

 

 

 

 

 

 

こんなに細い身体で、私を護ろうとしたのか―――。

再び苦しげな寝息を立てるシオンの前髪をそっとなでる。心なしかうなされている気がするが……。

 

どうやら事件当時のことを、シオンは覚えていないようで、私がとっさについた嘘にも取り立てて反応を示さなかった。

しかし、あの時のシオンはいったい何だったのだろう。

 

何にしても、ただ事ではなかった。

 

そもそも『紅き翼』が、サウザンドマスターの息子のいるこの村にわざわざ足を運んで預けたことを考えるに、シオンがただの子供であるはずがなかったのだ。

 

きっと何か事情がある。

そして、同棲する私たちに何も知らされてないのは、きっとあの無機質なシオンは知られてはならない『存在(モノ)』だったのだろう。

 

シオンは不安そうな顔で、自分が何かしなかったかを尋ねてきたのも、きっと秘密を知られていないか心配で仕方なかったからに違いない。

 

だから私は、シオンに嘘をついた。

いつか、秘密を話してくれることを待とう。

それまで、知らないふりをしていよう。

私のためにこんな大怪我まで負って、そのうえ不安まで抱えさせるなんてできない。その不安は私が背負う。

 

 

あなたの秘密を、決して明かしはしない。

いつも私を護ってくれた分―――今度は私があなたを護るから。

 

 

 

 

おうふ。

 

目を反らされた…だと…?

辛そうに目を反らされた……だと…!?

 

発動、しなかった?

 

……え、まさかまたなの?不発?

 

ださっ!かっこわる!

 

あとは頼んだぞ――――『自動書記 ヨハネのペン』起動。(キリッ

 

うわぁ…痛い痛い痛い。

 

 

なんにせよ、僕は思っていた以上に役立たずだったらしい。

 

なんとか。なんとかしなければ。本編開始までに、なんとかせねば……。

そうだ、もう魔道具を一から作ろう、改造とかじゃなくて―――

 

ぼんやりとそんな思考をしながら、僕の意識は再び安寧の中へと溶けていった―――。

 

 

ネカネたんの膝枕はやはり素晴らしかったことをここに特筆しておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




モンハン4、トリシューラの帰還、ロードオブナイツ、ブレイブルー、仮面ライダークウガの小説、エヌアイン完全世界。
これだけの誘惑が俺を勉強から遠ざける…!

やめろ、俺は資格を取らなければならんのどぁ!!


ズェア!!!

魔法の元ネタ:
神よ、何故私を見捨てたのですか(エリ・エリ・レマ・サバクタニ)』&TTTR(右に歪曲せよ)→とある魔術の禁書目録
『フィアフルストーム』→テイルズオブシリーズ。D2、リバースより。
『我、契約文を捧げ、宙を覆う精霊の力を放つ』→伝説の勇者の伝説
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