ユグドラシルサービス終了日、モモンガは最後こそは仲間達に会えるはずという期待を裏切られ、寂しさをまぎらわすためありったけのNPCを玉座の間に集めていた。
「俺にはもうお前たちしかいない・・・お前たちは俺を見捨てたりはしないだろう・・・?」
「・・・」
玉座の間には、決して少なくはない人影はあるがその問いに答える声はない。
当然だろう、彼らはNPCであり単なるデータでしかないのだから。
(もちろんでございます、私たちのすべては至高の御方のためだけに存在するのです。)
NPCの誰もがそう思っていることだろう。
だがその言葉が主人へと届くことは決してない。その不甲斐なさにすべてのNPC達は心を痛めていた。
ただ一人、最後までこのナザリックに残ってくださった慈悲深き至高の御方。
ナザリックを守護するものとして創造されたもの達ではあるが、その主人の廃れ行く心までも守ることはできない、なんと無力だろうか・・・。
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返答がないことははじめからわかっていたことだがなんとも言えない虚しさがモモンガの、いや鈴木悟の心を苛み、それと共に、怒りがこみあげてくる。
それは、自分を見捨てた仲間たちへか、それとも自分の不甲斐なさからだろうか・・・
どうしようもないことだとわかってはいるが、沸々と怒りがつのり仲間たちの子供も同然であるNPC達へとあたってしまう。
「なんとかいったらどうなんだっ!!」
23:59:56...
23:59:57...
「・・・」
「・・・俺を一人にしないでくれ」
今にも消え入りそうな声が、玉座の間に響いた。
23:59:59...
目を閉じ、最後まで捨てきれない希望とともにサービス終了を待つ。
(だれか、誰か来てくれ・・・)
だが、ついにその言葉に答えるものは無かった。
(あぁ、俺はみんなに見捨てられたのか)
00:00:00...
00:00:01...
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予定時刻を過ぎてもユグドラシルが終了しないことに運営への苛立ちを感じ、モモンガは目を開ける。
そこには先ほどまで、待機させていたNPCの姿はなく、ただ玉座の間が広がるばかりであった。
空虚な広間を目にすると予定通りサービス終了しない運営への苛立ちなどどこかへ消え、仲間達だけでなくNPCにまで見捨てられたという悲しみがどこまでも心を埋めつくた。
「あぁ、お前達まで俺を見捨てるのか・・・」
本来であれば世界が変質しアンデットとなったモモンガは、過度な感情は抑圧され冷静を取り戻すはずである。
だがアンデットの特性をもってしても、どこまでも心を埋め尽くすこの孤独という絶望を消し去ることはできない。
やがて抑圧は絶望に飲み込まれ、モモンガの心はどこまでも沈んでいった・・・。
かつてユグドラシルで名を馳せたアインズ・ウール・ゴウンのギルド長である死の支配者の面影はない。
そこにあるのは超級の装備をまとった、ただの「屍」であった。
・・・その日ユグドラシルという一つの世界は滅びた。
ということで、ナザリックメンバーが散り散りに転移してしまうというお話です。
プロローグの段階で既に捏造満載ですが、暖かく見守ってください。