ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

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プチコーナー:ある日の訓練風景③


し「はっ、はっ、はっ、はっ…!!」←町内をジョギング中

彼「おや~、しずくちゃん?」

侑「奇遇だね♪」

し「あ、彼方先輩に侑先輩!! お二人もジョギングですか?」

彼「そうだよ~。戦闘職だからね~」

侑「剣を作るのに、体力は必須なんだ!!」

し「でしたら、一緒に走りませんか?」

彼「イイね~、彼方さんは賛成だよ」

侑「もちろん私も!!」

し「では、行きましょうか」



―3人揃って1周目終了―



侑「よ~し!! こっからは競争だよ!! じゃ、おっ先~♪」←【弧線のプロフェッサー】【円弧のマエストロ】発動

し「あッ!? 侑先輩ッ!?」

彼「おっと、そう簡単には逃がしませんぞ~?」←【逃げ牽制】【ハヤテ一文字】発動

し「彼方先輩までッ!? でも、私だって負けません!!」←【末脚】【きっとその先へ…!(Lv.3) 】発動

2人「「固有スキルはズルくないッ!?」」

一「おっ、なんか面白そうな事やってんじゃねぇか。俺も混ぜろォ!!」←【汝、皇帝の神威を見よ(Lv.6)】【シューティングスター(Lv.6)】【勝利の鼓動(Lv.6)】発動

3人「「「後ろから更にヤバいのキタァァァァッ!?」」」

善「………………あれ、なにやってんの?」

梨「ダービーでしょ、たぶん」


定められたLimit

ヴァーリ達が転移する数分前、サーゼクスの案内でVIP席に移動したリゼヴィム一行。その中で侑は、リアス達グレモリーチームに渡した聖剣の調整をしていた。

 

「グレモリー先輩、界時(かいじ)の感じはどうですか?」

 

「とっても手に馴染むわ、ありがとう」

 

「なら良かったです」

 

「でも、よろしかったのですか? 界時や狼煙(のろし)のような素晴らしい剣を私達に預けて…」

 

調整してもらった侑特製の聖剣【時刻剣界時】を数度振り、感触を確かめた後に感謝するリアス。そこに少し申し訳なさそうにした朱乃が【煙叡剣狼煙】を持って聞いてきた。

 

「私は剣術の才能なんてありませんし、ましてや生き物を殺す覚悟も持てませんから…だったら、せめて皆が無事に帰ってこれるように剣を作るのが私の戦いなんです。それじゃ、私はかすみちゃんに渡すものがあるので…」

 

朱乃の問いにそう答えると、侑は一本の聖剣を持ってかすみの方へと向かっていった。

 

「……強い子ですわね。本当は自分が一番、友達を助けに行きたい筈ですのに…」

 

「それでも、自分が今出来る事を理解して最大限動く…簡単に出来る事じゃないわ」

 

「部長、ここでしたか」

 

「あら、小猫……ッ!?」(スッ…)

 

そこに背中に聖剣【土豪剣激土】を背負った小猫がやって来るが、その姿を見てリアスはすぐに顔を背けた。正確には、彼女の背負う激土を入れてる鞘を見てだが…。

 

因みに朱乃もリアスと同じ様に顔を背け、手で口を覆い小さく震えていた。まるで笑いを堪えるかのように…

 

「ど、どうしたの?」

 

「リゼヴィム様が、渡したい物があるから来てほしいと…」

 

「そ、そう…わかったわ……ところで小猫、その鞘はどうしたの?w」

 

何とか笑いを抑えようとするリアスだが、どうしても気になり思いきって鞘の事を尋ねた。

 

「これですか? 私の背だと剣を引きずってしまうので、高咲先輩が付けてくれたんです」

 

そう、彼女の鞘には剣先の峰側に小さな車輪が付いていた。それを見た2人は、とあるアニメのキャラを思い出して笑いを堪えていたのだ。

 

「あの……どうしてこっちを見ないんですか?」

 

「ねぇ小猫、ちょっとお願いがあるんだけど…いいかしら?w」

 

「はぁ…なんですか?」

 

「頭にチョンマゲのカツラを被って、語尾に【ナリ】ってつけて喋ってくれない?www」

 

「ブフゥwww」

 

「ハッ倒すぞ、ゴラァ」

 

グレモリー達がそんな会話をしている頃、侑はかすみに新たに作った聖剣を渡していた。

 

「はい、かすみちゃん。頼まれてた2本目の聖剣だよ」

 

「わぁ~!! ありがとうございます、侑先輩!!」

 

黄雷を振るって型の練習をしていたかすみは、それを止めて剣を受け取り、軽く振ってみる。

 

「それの名前は【無銘剣虚無】!! その名の通り、剣で触れてる相手の力を無効化しちゃうすごい剣だよ!! これなら魔法の力も怖くないよ!!」

 

「おお~!! めっちゃスゴいじゃないですか!!」

 

「でっしょ~!! 私の傑作の1つだよ!!」

 

「これでようやく、かすみんの本領発揮です!! バッサバッサと敵を斬りまくってやりますよ~!!」

 

「かすみさん、調子に乗りすぎです…」

 

「まあ、新しい剣を貰って嬉しいのはわかるけどね~」

 

ハイテンションで剣を振りまくるかすみに、栞子と彼方は呆れていた。

 

「ですが、これでかすみも全力で戦えます。だから待っていてください、侑先輩。宮下先輩達は必ず…私達が助け出します」

 

「うん、皆お願いね?」

 

「はい!!」

 

「お任せあれ~」

 

「かすみんが、チャチャっと助けちゃいますから!!」

 

栞子達の決意に頼もしさを感じながら、肩慣らしを始める3人を見る侑。そしてまた別の場所では、一誠がグラファイトから右手のみの籠手型ガシャコンウエポンを受け取っていた。

 

「一誠、受けとれ」

 

「…コイツは?」

 

「【ガシャコンマルチナックル】……籠手と鉤爪、ボーガンの機能を一纏めにしたお前専用の武器だ」

 

「俺専用…」

 

一誠はそれを腕に填めて感触を試した後、拳を突き出したりする。

 

「思った以上にしっくりくる…」

 

「お前専用だからな。後は赤と青のボタンを交互に押してみろ」

 

「ボタン?……コイツか」

 

グラファイトに言われ、赤いボタンを押すと籠手の上部に折り畳まれていた爪が前面に展開された。

 

『muscle crow!!』

 

さらに青いボタンを押すと爪が折り畳まれ、左右から刃の付いた弓型のパーツが展開され、手首の上から矢尻が出てくる。

 

『sonic bow!!』

 

「おお…籠手に戻す時はどうすりゃいい?」

 

「赤と青のボタンを同時に押せ」

 

『standard knuckle!!』

 

グラファイトに言われた通りにボタンを同時押しすると、弓が仕舞われ元の籠手になる。

 

「へぇ…けど、俺は籠手以外はあんま使わねぇぞ?」

 

「あるのとないのじゃ、戦い方の幅が変わってくる。無理にとは言わんが、使い方の研究ぐらいはしておくんだな」

 

「へいへい、ありがとよ」

 

「礼なら、それを使いこなせてからにしろ。後はコイツを渡しておく」

 

さらに一誠に渡されたのは、ブランク状態の3つのガシャットだった。

 

「ん? こんな何もないヤツを渡されてもよぉ…」

 

「それはヴァーリからだ。恐らく、お前の体質を鑑みての事だろう」

 

「俺の体質だぁ?」

 

それはバグスターウィルスに適応している事だと思った一誠だが、グラファイトはとんでもない事を口にした。

 

「そうだ。アイツの考察だとお前の中にあるのは、何にも染まってない原初のバグスターウィルス。そしてお前は…俺達()()()()()()()()()()()()()らしい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

曜side

 

「あ、そうそう…渡辺ちゃんと松浦ちゃん、ちょっとおいで」

 

「はい?」

 

「?…なんですか?」

 

私が果南ちゃんと話していたら、急にリゼヴィムさんに呼ばれて行くと…

 

「はい、おじちゃんからのプレゼント♪」

 

そう言って、ガシャットを2つずつ手渡された。私のには大きな扇子を持った女の子とたくさんの…鏡?みたいなのが浮いている絵が描いてあるのと、全身に銃やミサイルを装備した女の子の絵が描いてあって、果南ちゃんのは刀を持った女の子が怪物を切り裂いてる絵が描いてあるのと、蛇腹状の剣を新体操のリボンのように振り回している女の子の絵が描いてあった。

 

「これは?」

 

「渡辺ちゃんのは【歪鏡 シェンショウジンガシャット】と【魔弓 イチイバルガシャット】で、松浦ちゃんのが【絶刀 天ノ羽々斬ガシャット】と【銀腕 アガートラームガシャット】。最近、ヴァーリ達が行った世界の力を模したガシャットだよ」

 

「それを、なんで私達に…?」

 

コレを貰っても私と果南ちゃんは戦った事なんてないし、戦いに出ても邪魔になっちゃうだけなんじゃ…

 

そう思っていると、優しい笑顔だったリゼヴィムさんの顔が真剣なものに変わって…

 

「正直、今回はワシ達でも君達を守りきれるか分からない…だからこそ、自衛の為にコレを渡しておこうと思ってね」

 

「「ッ!?」」

 

告げられた言葉に、私と果南ちゃんは驚いた。

 

えッ!? どういう事…!!

 

「ディオドラの背後には、恐らくクロノスがいる。そうなると、君達を連れてこなかったら確実に拐われて人質にされる。そうさせない為に連れてきたけど、それすらも奴等にとっちゃ想定済み…おそらく、アーシアちゃんの次に狙われるだろうね」

 

その内容はつまり、私達は敵にとって絶好の獲物だといいこと。私達を狙えば、皆の動きを妨害できるから…これじゃあ、ただの足手まといだよ…

 

「なるべくそうはさせないつもりだけど、戦う心構えだけはしておいてね♪……あ、そうそう…コレを忘れてたよ」

 

その意味に困惑していた私に、リゼヴィムさんが()()()()を手渡してきた。

 

「これは…?」

 

「この戦い、鍵を握るのは兵藤君だ。もしかしたら、それが彼の危機を打開する切り札になるかもしれない……だから、君に預けるんだよ」

 

見慣れたこれが……一誠君の…?

 

「でも、一誠君の切り札なら直接渡せば…」

 

「万が一を考えてだよ。だから君は、彼の傍にいてあげてね♪」

 

そこまで言って、今度こそリゼヴィムさんはVIP席に来ている他の神話の神様達に挨拶に行っちゃった。

 

(一誠君の傍にいてあげて…か……)

 

それはリゼヴィムさんに言われても、私自身が足手まといにしかならないのは理解している。でも、私は彼と離れたくなんてない。だけど、1人だと心細かったから果南ちゃんにも頼ろうとして…

 

「頑張ってね曜ちゃん。私はダイヤ達と一緒にいるから」

 

そこで果南ちゃんがそう言って、私から離れようとし始めた。

 

「え? いや、果南ちゃんも一緒に…」

 

「今回は一誠1人で、私達2人を護るのは厳しいよ。ここは分かれた方が得策だって……だから、一誠をお願いね」

 

「ちょッ!? 果南ちゃん!?」

 

私の呼び止めにも、果南ちゃんは振り返らないでダイヤさん達の方へと歩いて行った。

 

「………………私にできるかな?」

 

一誠君の危機に、私は今まで何かできた事は1度もない。正直に言えば、不安しかない…

 

「でも、任されたからには…頑張らないと!!」

 

そんな弱気な自分を振るい立たせて、一誠君の所に行こうとした時だった…

 

『STAGE SELECT!!』

 

その音声と共に、周りの風景が一変したのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい!! 皆いるか~い?」

 

「はい、全員います!!」

 

突然の転移…もとい、ステージ変更で遺跡のような建物の残骸が広がる空間に放り出されたリゼヴィム一行。彼の呼び掛けに全員揃っていることが確認できたのは運が良かったが…

 

「やられたね……ゲームエリアと転移魔法の組み合わせで、探知されにくい場所に飛ばされたか…」

 

「携帯はもちろんだが、会社に残してきたラヴリカとの連絡も出来んとはな…」

 

科学と魔術の混合で探知を妨げられ、おまけに連絡手段も絶たれており、救援すら望めない状況になっていた。

 

「皆、勝手な行動はしないように「やっぱり、爺さん達もいたか」っと、ヴァーリか…」

 

周囲を警戒するリゼヴィム達。そこに、レーティングゲームに参加している筈のヴァーリ達も合流する。

 

「あらら…そっちも此処に飛ばされちゃってたのか…」

 

「ああ、ゲーム会場と違うのに困惑してたら爺さん達の魔力を感知して、ここまで来たんだ」

 

「ヴァーリは今回の件、ディオドラとクロノスが手を組んでいると思うかい?」

 

「まず間違いないな。ゲームエリアの能力は俺達以外だと……クロノス陣営しか使えない」

 

「やっぱりね…」

 

周りは互いの無事に安堵している間、リゼヴィムとヴァーリはお互いの推測を話し合う。その時だった…

 

「油断が過ぎるな」

 

「キャアッ!?」

 

「「ッ!?」」

 

聞こえた声と悲鳴に全員がそこへ顔を向けると、少し離れた場所でアーシアを抑え込んでいる風魔がいた。

 

「いつの間に…!!」

 

「私のゲームは忍者アクションだ。これくらいどうという事はない」

 

「「アーシアさんッ!!」」

 

―バキュン!!―

 

「「くッ!?」」

 

そのアーシアを助けに行こうとするリアスと朱乃だが、足下で銃弾が弾けて動きを止める。

 

「悪いわね、その子を依頼主がご所望なの♪」

 

「朝香さんッ!? ヴェルデさんに天王寺ちゃんも!!」

 

「愛ちゃん!!」

 

「花丸ちゃんッ!?」

 

撃ってきたのは、朝香果林率いる【滅亡迅雷net】だった。

 

「久し振りね、ゼノヴィア♪」

 

「イリナ…!!」

 

「ほう…以前よりもメンツが増えてるな」

 

「ありゃりゃ…コカビエルまで来ちゃったのね」

 

更にコカビエルや紫藤イリナ、セイリュウグラファイトといったクロノス陣営の幹部級メンバーが勢揃いしていた。

 

「ようこそ皆様、我々の特製ゲームエリアへ…」

 

「特製だと…?」

 

恭しくお辞儀して告げるセイリュウに、ヴァーリが問いかける。

 

「その名の通り、今回のゲーム用に作り上げたステージという事ですよ。そしてここを脱出する方法はただ1つ……時間内に()()()()()におよぶエリア内にいる、10体のバグスターを倒す事です」

 

「ちょッ!? さすがに広すぎでしょッ!?」

 

脱出方法の無理難題に善子が吠える。それもその筈、半径数百㎞と曖昧な範囲に10体のバグスターを見つけるなど、広大な砂漠でコンタクトレンズを探せと言われているようなものなのだ。

 

「因みに、制限時間は2時間となります。それを過ぎると、駒王町全域に大量のバグスターウィルスが散布される様になっておりますので」

 

「短ッ!? そしてやり過ぎよッ!!」

 

更に制限時間は短く、おまけに時間を過ぎれば、駒王町が壊滅的被害を受ける仕様となれば、誰だって善子のような文句も言いたくなるだろう…

 

「説明は以上です。因みに我々はクロノス様より、貴方達への妨害役を仰せつかっています」

 

「ようやく、俺も暴れられる」

 

「アッハハハハハハハッ!! それじゃ、始めましょうか?」

 

セイリュウがそう告げると、コカビエルとイリナがあるものを取り出す。

 

「そ、それは…!?」

 

「【エボルドライバー】だとッ!?」

 

そのアイテムを見た梨子とヴァーリは驚く。なぜならそれは以前、ヴァーリ達を襲った地球外生命体エボルトが使用していた変身アイテムなのだから…

 

「これはコピー品で、奴ほどの力は出ないらしい」

 

「で・も♪ そんじょそこらのアイテムより強くなれるわよ?」

 

そしてコカビエルは以前見たゲムデウスの顔が付いたボトルと、何かの機械の付いたボトルを取り出してキャップを回してドライバーにセットし、イリナは龍が描かれた紺色のボトルと、コカビエルの持つ機械のボトルを持つとキャップを回してドライバーにセットする。

 

『ゲムデウス!!』『ライダーシステム!!』

 

『ドラゴン!!』『ライダーシステム!!』

 

『『エボリューション!!』』

 

それから2人はレバーを回し、ベートーベン作曲の交響曲第9番に似たメロディを流しながら前後に金のリングが浮かぶライドビルダーを形成する。

 

『『Are you ready?』』

 

「「変身!!」」

 

ベルトの問いに2人はそう答え、ライドビルダーに挟まれると、その姿を変えた。

 

両者共にボディと両足、両腕はエボル・コブラフォームと同じだが、コカビエルは両肩がくすんだ金色の龍の頭部を模したものになり、顔はスリット状のバイザー型の複眼に額には一本の角、後頭部にリングのようなパーツの付いたものになっており、イリナにいたっては両肩と頭部がゼノヴィアの変身するクローズと殆んど同じものになっていた。

 

『デウス!! デウス!! エボルデウス!!』

 

『ドラゴン!! ドラゴン!! エボルドラゴン!!』

 

『『フッハッハッハッハッハッ!!』』

 

「俺は仮面ライダーエボル・フェーズD…」

 

「私は仮面ライダーエボル・フェーズ2よ♪」

 

「エボルが2体も…!!」

 

まさかのライダー登場に驚愕する面々。そこに風魔が近づき、エボルドラゴンにアーシアを渡した。

 

「貴方は彼女をディオドラの所へ」

 

「はいはーい♪ おっ任せ~♪」

 

エボルドラゴンは風魔に楽しそうに答えると、その場から走り出す。

 

「ッ!! 待て、イリナッ!!」

 

「ゼノヴィアさんッ!?」

 

「リアス、私達も!!」

 

「待ってくださいよ~!!」

 

それを見たゼノヴィアはエボルドラゴンを追うように走りだし、リアスとその眷属達もその後を追いかけていった……セイリュウ達に妨害される事なく…

 

「……なぜ妨害しなかった?」

 

「ディオドラから頼まれてましてね…向こうでも遊びがしたいから誰か1チーム寄越せと…こちらとしても好都合なので、見逃しました」

 

「そういうことか…!!」

 

見逃した理由の答えを聞いてヴァーリは歯噛みする。つまり、セイリュウはディオドラからの依頼を利用して人数を分断し、ヴァーリ達のゲーム攻略の可能性を下げられたのだ。

 

「それじゃ歩夢、私達も始めましょうか!!」

 

「きゃッ!?」

 

「歩夢さん!?」

 

「歩夢先輩!!」

 

「2人は私達が相手してあげるよ」

 

「いざ、勝負」

 

「「なッ!?」」

 

続けて歩夢が果林にサウザンドジャッカーで襲われ、アタッシュカリバーでそれを防ぐも、そのまま押し込まれるかたちで離され、せつ菜としずくもエマと璃奈によって引き離されてしまった。

 

「歩夢ちゃん達がッ!?」

 

「3人を信じろッ!! 俺達はゲーム攻略に専念する!! 善子!! フィールド全域をサーチしろ!!」

 

「もうやってる!! 後、ヨハネ!!」

 

ヴァーリの指示より先に全域探査をしていた善子だが、その結果に苦虫を噛み潰す。

 

「ダメ!? ダミーが沢山設置されてて、特定に時間が掛かっちゃう!!」

 

「くそッ!?」

 

しかし、それすらも予想されてたのか、ダミーによって特定できず、結局走り回るしかなくなってしまったのだ。

 

「ルシファー、ここは俺らに任せろ」

 

「コイツらの相手は俺達がやってやるよ」

 

『ガッチャーン!! マザルアップ!! セイヴァー・サバイバール!!』

 

『ガッチャーン!! マザルアップ!! パーフェクト・ノックアーウト!!』

 

「む?」

 

そんな時、変身した一誠とパラドが全力でエボルデウスへと殴り掛かった。

 

「オラァッ!!」

 

「デリャアッ!!」

 

「フン…!!」

 

ドラゴネスとパラドクスの一撃を両手で受け止めるエボルデウス。だが、2人がゆっくりとエボルデウスを後ろへ押し込んでいた。

 

「中々の力じゃないか…!!」

 

「テメェこそ……あん時の決着、此処で着けてやるよ!!」

 

「これ以上、俺達の心を滾らせるな!!」

 

『『FORCE RIZE』』

 

それを見ていた亡と雷が変身し、双剣と爪を出してエボルデウスの援護に入ろうとしたが…

 

「「変身ッ!!」」

 

『流水抜刀!!』『ライオン戦記~!!』

 

『黄雷抜刀!!』『ランプ・ド・アランジーナァ~!!』

 

―ガギィン!!―

 

「む?」

 

「あ?」

 

「おっと、行かせないよ~」

 

「ここからは立ち入り禁止です!!」

 

ブレイズとエスパーダに変身した彼方とかすみが間に入り亡の爪を流水で、雷の双剣を黄雷と虚無で受け止めた。

 

「なら私が…」

 

「させません!!」

 

『烈火抜刀!!』『ブ~レ~イ~ブドラゴ~ン!!』

 

次に風魔が動こうとしたが、それはセイバーに変身した栞子に遮られる。

 

「貴方の相手は、私がします」

 

「フン…やれるものなら、やってみろ」

 

「では、ゲーム開始といきましょうか」

 

この状況に、セイリュウはゲーム開始を告げると風魔と共に大量のバグスター兵と忍者プレイヤーを呼び出し、攻撃を始めてきた。

 

「んじゃ、ヴァーリ達は早く行っちゃいな。ここはおいちゃん達が抑えておくから」

 

「皆さんはバグスターを!!」

 

「……わかった。皆、行くぞ!!」

 

「「「「「(うん/ええ)ッ!!」」」」」

 

リゼヴィムとダイヤの言葉にヴァーリは頷き、千歌達と方々に散らばって行く。

 

「悪夢の中でお眠りなさい!!」

 

『ガッチャーン!! レベルアップ!! ジュエリートレジャー!! アガッチャ!! 世界の終わりが…今、始まる!!』

 

「培養!!」

 

『INFECTION!! レッツゲーム!! バッドゲーム!! デッドゲーム!! ワッチャネーム? ザ・バグスター!!』

 

ジュエルブラッドリィになったダイヤは、ガシャコンギガナイザーを振り回し、バグスター兵を凪ぎ払い、バグスター体になったグレングラファイトがグラファイトファングを振るって忍者プレイヤーを両断していく。

 

「果南さん達は私達の背後に!!」

 

「わかった!!」

 

果南と曜、侑とルビィが下がるのを確認したジュエルは、ダークゼットライザーを取り出して怪獣メダルをセットしていく。

 

「ゼットンさん!! パンドンさん!! マガオロチさん!!」

 

『ZETTON,PANDON,MAGA-OROCHI』『ZEPPANDON』

 

「ゴルザさん!! メルバさん!! 超コッヴさん!!」

 

『GORZA,MERBA,SUPER-C.O.V』『TRI-KING』

 

「ホロボロスさん!! ギルバリス!! ギャラクトロンmk-Ⅱ!!」

 

『HOROBOROS,GILBARIS,GALACTRON Mk-Ⅱ』『METSUBOROS』

 

そして3体の合体怪獣(人間サイズ)を呼び出し、戦力を拡充させた。しかし、雑魚を倒しても倒してもその数が一向に減ることはなかった。

 

「一体どれだけいるんですの!?」

 

「倒された瞬間、即時に補充されるようにしてますからね「フンッ!!」おっと…」

 

叫ぶジュエルにセイリュウが答え、その隙をグレングラファイト(以降グレンと呼称)が攻めるも、すんでのところで防がれた。

 

「なるほど…つまり、貴様を倒せば出てこなくなるという事か」

 

「その通りですが……貴方ごときに私が倒せますかな?」

 

「その大口…どこまで言えるか試してやる!!」

 

グレンとセイリュウはそのまま戦い始める。それを見てリゼヴィムも前に出る。

 

「これは、おいちゃんも頑張らないとだね」

 

そう言ってリゼヴィムは懐に手を入れ、取り出したのは別世界のレイヴェル・フェニックスが使っていた【ビヨンドライバー】だった。

 

「えッ!? なんでリゼヴィムさんがそれをッ!?」

 

「君達が別世界に飛ばされた時に、ヴァーリが色々とデータを取ってきたからね。それを使って作っちゃった♪」

 

「いや、作っちゃったって……ええ…」

 

リゼヴィムのチートっぷりに呆れるジュエル。そんなのはお構いなしと言わんばかりに、これまたいつの間にか作っていた【ウォズミライドウォッチ】を右手に持って起動させる。

 

『ウォズ!!』

 

それをベルト右側のレバーのスロットにセットし、ウォッチのボタンを押して表面カバーを開く。

 

『アクション!!』

 

ベルトから軽快なリズムの待機音が流れ、リゼヴィムの背後にはスマートウォッチの幻影が現れ、周りを緑のレーザーライトが照らす中、リゼヴィムは右腕を大きく回して頭上に来たとき…

 

「変身」

 

お決まりの決め台詞と共に一気に腕を回し、前に突き出しながらベルトのレバーを倒した。

 

『投影!! フューチャータイム!! スゴイ!! ジダイ!! ミライ!! 仮面ライダーウォズ!! ウォズ!!』

 

「じゃじゃ~ん!! 新しいおいちゃんを誰か祝ってちょ~♪」

 

「「「「できるかッ!!」」」」

 

仮面ライダーウォズとなったリゼヴィムが調子よさそうに言うが、それをする花丸が敵側にいるのと状況が状況の為、誰からも祝われなかった…

 

「ありゃりゃ、ざんね~ん……ま、ここからは真面目にやりますか」

 

『ジカンデスピア!! ヤリスギ!!』

 

専用武器であるジカンデスピアを持つと、非戦闘員の4人を守る様に立ち回る。

 

(それにしても、なんだろうね…この頭に引っかかる感じは……)

 

そんな中でリゼヴィムだけは、この状況にどこか嫌な予感がするのを感じずにはいられなかった…




いかがでしたか?

だいぶ遅くなってスンマセン……スランプ過ぎて気分転換に別物少し書いて、やっと持ち直してきたので…

次回から、ほぼギャグは無くなります。だから更新遅れます(なんでや!?)


次回【裏切りのBrother】

「お前……親父達に何をしたァッ!!!!」


それでは次回で、お会いしましょう。

スラッシュライザーを使った、滅の強化形態を出すかどうか?

  • 出してほしい
  • 出さなくていい

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