ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

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一誠「オイ作者…遺言はあるか?」

作者「初手から物騒!?」

花丸「残当ズラ」

ルビィ「どうしていつも遅いんですか?」

作者「ネタが浮かばないんだから、しょうがないだろ!? 俺は衝動で書いてるんだからなッ!?」

花丸「番長先輩、ギルティズラ」

一誠「おう」(ネクサスキセキドラゴーネス♪)

作者「ファッ!?……えーと…見逃して♪」

一・花・ル「「「駄目(です/ズラ)」」」

作者「そりゃそう…ぎゃああああああああああああああッ!?」

花丸「計画性のない作者はほっといて…本編をどうぞズラ♪」


そのSWORDは何を語る?

前回とは場所を変え、仮面ライダー雷となった愛と戦うかすみことエスパーダ。

 

「てぇぇぇりゃあああああああッ!!!!」

 

「甘いッ!!」

 

ゴールデンアランジーナとなり、雷鳴剣黄雷と無銘剣虚無の二刀流で勇猛果敢に攻め立てるエスパーダ。対する雷もヴァルクサーベルでその猛攻を捌ききる。

 

「どしたどしたァッ!! その程度じゃ、俺には届かねぇぞッ!!」

 

「こんのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」

 

「懐ががら空きだ!!」

 

「があッ!?」

 

雷の挑発に、エスパーダの動きが一瞬大振りになる。その隙を逃さず雷は右足を突き出し、エスパーダの鳩尾にトゥーキックを叩き込む。

 

「くぅ…!!」

 

虚無をホルダーに戻し、左手で痛む鳩尾を押さえながら下がるエスパーダ。雷はそれに追撃するでもなく、その場に立っていた。

 

「ハン…剣士と聞いてそれなりに期待したが…この程度か…」

 

「ち、違うもん!! かすみんはまだまだ本気じゃないんだから!」

 

「だったらさっさと本気を出せ。何時までも腑抜けていると………その頭に雷落とすぞ?」

 

「ヒィッ!?」

 

何時までも全力で来ないエスパーダに業を煮やしたのか、雷が拳に息を吹き掛ける仕草にエスパーダは頭を両手で覆った。

 

「で、でも!! 本気でやったら宮下先輩に…!!」

 

しかし、彼女が本気になれないのは、雷の変身者が体を乗っ取られた宮下 愛だからだ。自分の攻撃で彼女を傷つけてしまう事を恐れてしまい、自然と全力が出せずにいたのだった。

 

「ああ、それなら心配すんな。この姿は肉体にダメージが行かないよう調整されてるし、痛覚も俺が肩代わりしてる。だから、幾らお前が全力で来ようが、コイツには何のダメージもいかねぇよ。ま、筋肉痛は別だろうけどな…」

 

「え? それホント?」

 

「これに関しちゃ、嘘は言わねぇよ」

 

だが、その懸念は敵である雷自身の言葉によって払拭された。

 

「そっか…それなら、遠慮はいらないよね♪」

 

その心配が無くなった途端、エスパーダが再度二刀流になって構え、それを見た雷は仮面の下で笑みを浮かべる…

 

「そうだ!! さっさと全力で(ズドォン!!)グハッ!?」

 

が、それは突如襲ってきた衝撃によって驚愕へと変わり、地面を転がりながら何が起きたのかわからない雷が顔を上げれば…

 

「片手剣ソードスキル…ヴォーパルストライク」

 

黄雷を突き出しているエスパーダがいた。だけど、雷は攻撃を受けた事より別の事で驚いていた。

 

(何だ今の速さは…!? 全く反応できなかった!!)

 

それはエスパーダの速さだった。先程までは余裕で対応できたのに、いきなり捉える事すらできなくなった事に雷は戦慄する。

 

「かすみん、手加減がスッッッッッッゴイ下手くそなんです。しお子が言うには、力加減が極端過ぎるんだとか…」

 

「なるほどな…なら、こっからは気にせず戦えるだろ?」

 

だが、元々戦闘狂の雷には嬉しい誤算でしかない。仮面の下で僅かに口角をあげる。

 

「もちろん!! だからぁ…」

 

そんな雷に応えるように、エスパーダが再度構える。

 

「こっから先は…かすみんの独壇場だよ!!」

 

瞬間、エスパーダが稲妻のごとき速さで雷の懐に飛び込む。

 

「なッ!? この…!!」

 

何とか反応した雷はヴァルクサーベルを振り下ろす。その時、エスパーダが両手の剣を何故か地面に突き刺した。

 

「はあッ!?」

 

「体術ソードスキル…」

 

それに驚く雷に、エスパーダは両手をCの形にして突き出し、ヴァルクサーベルを掴み取った。

 

「なにッ!?」

 

「《空輪(くうりん)》!!」

 

そのまま雷の手からヴァルクサーベルを奪い取ると遠くへ投げ捨て、黄雷と虚無を再度掴んで引き抜く。

 

「マジかよッ!?」

 

「一気に決める!!」

 

『必殺読破!!』『黄雷抜刀!!』

 

『虚無居合』『黙読一閃』

 

「二刀流ソードスキル…ジ・イクリプス!!」

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!?」

 

そして素早く必殺技を発動させると、雷に高速の連撃をお見舞いしていく。武器を失った雷は何とか両腕で防ごうとするが…

 

(くそ…!! 1発1発が重すぎてガードをぶち抜いてきやがる!! しかもその威力の攻撃が矢継ぎ早に襲ってくるときたもんだ!! どこまで耐えられるか…!!)

 

防御が意味を成さず、どんどんとダメージが蓄積していった。それでも出来る限り攻撃を防いでいき、27連撃目で遂にエスパーダの攻撃が止まった。

 

「今だッ!!」

 

雷はそれが絶好の隙だと判断し、拳を振り上げる。しかし…

 

閃打(せんだ)ッ!!」

 

「うおッ!?」

 

突如、顔に向けて放たれたエスパーダの左ストレートに、思わず回避行動を取ってしまい、それが致命的なミスとなってしまう…

 

『必殺読破!!』『黄雷抜刀!!』

 

「細剣ソードスキル!! スター・スプラッシュ!!」

 

その回避先目掛けて、エスパーダの5連続刺突が繰り出される。それは寸分違わず雷の胸元を突く。

 

「ぐあッ!? この…!!」

 

しかし雷もやられっぱなしではない。体勢を立て直して左の拳を振るう。

 

「フッ!!」

 

「んなッ!?(ザシュザシュ!!)うぐッ!?」

 

だが、それはしゃがんだエスパーダに避けられ、それと同時に両足が斬られ激痛が走り、膝を着く。

 

「くそ…!!」

 

「そこッ!!」

 

そんな雷に、エスパーダの2連続突きが胸元に直撃し、地面を転がる。

 

「ゴハァッ!?…コノヤロー…!!」

 

「刀ソードスキル・辻風(つじかぜ)!!」

 

『虚無居合』『黙読一閃』

 

その隙にエスパーダは虚無の必殺技を発動、立ち上がったばかりの雷だが、エスパーダの神速の居合いで逆袈裟に切り裂かれる。

 

「グオォッ!? だが…こんぐらいでぇッ!!」

 

その一撃で吹き飛びそうになるのを全力で堪え、雷はお返しに必殺技を発動しようと、ドライバーへと手を伸ばす…

 

「そんな事はさせない!! 投剣スキル・シングルシュート!!」

 

「なにぃッ!? うおッ!?」

 

が、それを察知したエスパーダは逆手に持ち変えた虚無を雷へと投げつけた。その予想外の攻撃に雷は動揺して反応が遅れ、右腕に剣が当たって必殺技の発動を阻止される。そして投げられた虚無はエスパーダの手に戻る。

 

「これで本当のトドメだぁ!!」

 

『必殺読破!!』『黄雷抜刀!!』

 

『虚無居合』『黙読一閃』

 

「二刀流ソードスキル・スターバーストストリームッ!!」

 

『ケルベロス! ヘッジホッグ! アランジーナ! 三冊斬り!! サ・サ・サ・サンダー!!』

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおッ!?」

 

そこから素早く必殺技を発動。両手の剣を高速で振るい、片腕を弾かれた事で防御が間に合わない雷は、エスパーダに切り刻まれていく。

 

「フィニッシュッ!!」

 

「があぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」

 

そして16連撃最後の上段斬りを受け、雷は吹き飛び全身から火花を散らす。

 

「ハァ…ハァ…!! かすみんの勝ちです…!!」

 

肩で息するエスパーダに、仰向けの雷は頭を上げて彼女を見る。

 

「ハハ…もう………限界か…いいぜ…今回は………お前さんの…勝ちだ………次は…こうはいかねぇぞ…」

 

「え? 次?」

 

「そんじゃあな…」

 

エスパーダに雷は気になる言葉を残し、変身が解除され愛が解放された。

 

「宮下先輩ッ!!」

 

倒れてる愛にかすみは変身を解除して駆け寄る。

 

「大丈夫ですか!?」

 

そして抱き抱えたら…

 

「アタタタタタタッ!? いったぁ~いッ!! 何でアタシ、全身筋肉痛になってんの~!?」

 

「よかった~…」

 

筋肉痛になってはいるが、愛が無事な事にホッとするかすみだった。

 

「うう~…全身の筋肉が~…特にお腹が痛いよ~…」

 

「お腹ですか?」

 

「うん……だって()()()は腹()()()()だから~…アハハ!! あいたたたた…」

 

「………ダジャレ言う余裕があるなら、自分で立って帰ってもらえますか?」

 

「ええッ!?」Σ(Д゚;/)/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、亡とブレイズの戦いも決着が着こうとしていた。

 

「ハァ…ハァ…」

 

「いくら速くても、そんな単調な攻撃なら、彼方さんはやられないよ~?」

 

「まだです」

 

ブレイズの言葉に亡は自身の最大速度でブレイズの懐を侵略し、構えてない彼女へと両腕の爪を振るうが…

 

「ほいっと~」ガキィン!!

 

「く…!!」

 

それが丸分かりとばかりに、ブレイズは超反応して亡の爪に剣を当て、そのまま刀身を滑らせながら後ろへと受け流す。彼女達の戦闘はこれの繰り返しで、ブレイズはいまだに余裕を保っており、亡は逆に肩で息をするほどに消耗していた。

 

「まるで手応えがない…」

 

「水に形はない…だから、どんな形にもなれるんだ~。例えば目の前に障害物があっても、その形を変えてすり抜けられるんだよ~? そして時に…全てを押し流す災厄にもなる」

 

そこで初めて構えるブレイズに、亡は警戒をしめ…

 

「全集中、水の呼吸・漆の型…雫波紋突き」

 

ガギィン!!

 

「うッ!?」

 

す前に剣が目前に迫っていたのに驚愕しつつ、腕を動かして爪で剣の軌道をギリギリでずらす。

 

「まだまだ行くよ~? 参の型・流流舞い」

 

「く…!! はあッ!! ぐあッ!?」

 

しかし、そこから緩急をつけた独特なステップからの連撃に、亡は防御一辺倒になってしまう。反撃をしようにも、ブレイズの移動距離・方向・タイミング・攻撃の全てがランダムなので、次の予測がすぐに立てられない。

 

(しかし、この攻撃は平面のみ…垂直なら!!)

 

だからこそ、この連撃から逃げる為に亡は、全力で跳び上がった…

 

「それも読めてるよ~」

 

「ッ!?」

 

だが、それすら読まれており、目の前に跳んできたブレイズは、その場で一回転しつつ亡を斬りつける。

 

「弐ノ型 水車」

 

「くぅッ!?」

 

―ギィン!!………ズドォン!!―

 

逃げ場の無い空中での攻撃に、亡は爪で防ぐも勢いを殺しきる事はできず地面に叩きつけられた。

 

「が…はぁ…!!」

 

「そろそろ、後輩ちゃんを返してもらうよ~?」

 

仰向けに倒れる亡に、着地したブレイズが剣を突きつける。

 

(ここまで力の差があるとは…ですが、私自身の役目はもう終わっています。潮時でしょう…)

 

亡も、与えられた役割は既に完遂しており、ここで倒される事に迷いはなかった。

 

「良いでしょう………この体はお返しします」

 

「…やけにアッサリだね~?」

 

「私の役割は完了してます。後は……ゼロワンと……サウザーの決着次第に…なります」

 

「役割…?」

 

「それが知りたければ………ゼロワンが勝つことを……願っていて…ください…」

 

そう言い残すと、亡は変身を解除し花丸を解放した。

 

「国木田ちゃん!!」

 

倒れている花丸にブレイズも変身を解いて駆け寄り、抱き上げようとしたが…

 

「イダダダダダダッ!? 痛いッ!! 痛いッ!! 痛いィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!!!!」

 

「うわわわわッ!?」

 

ものすごい表情で絶叫され、さすがの彼方も驚いてしまった。

 

「だ、大丈夫ッ!? どこが痛いの…!?」

 

「ぜ…全身が………痛いズラ…」

 

「え?……………………………そい」(チョン♪)

 

「ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!?」

 

「あ~…これは筋肉痛だね~」

 

彼方が軽く触り、花丸の反応から筋肉痛と判断し少しホッとする彼方だったが、触られた花丸からすれば堪ったものではない。

 

「ひ、ひどいズラ…」

 

「ごめんごめん~♪ お詫びにおぶってってあげるよ~」

 

「揺らしちゃダメズラよ!? ダメだか「よいしょっと~♪」ズラァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして更に別の場所では…

 

「フッ!!」

 

「はあッ!!」

 

風魔とクリムゾンドラゴンとなったセイバーが、周囲に火花を散らしながら、高速で斬り合っていた。

 

風魔は二刀の忍者刀による連撃、セイバーは磨きあげた剣技で互角の勝負に見えた…

 

「せいッ!!」

 

「う…ッ!?」

 

が、力量の差が出始めたのか、風魔の連撃の隙間に、セイバーがカウンターを決め始めていた。

 

「八葉一刀流…」

 

「ッ!! させるかァッ!!」

 

―ガギィン!!―

 

風魔がよろけたところに、淀みの無い動きで放たれるセイバーの横一閃。風魔はそれを2刀でもって全力で弾き返すが…

 

―グルン!!―

 

セイバーはその弾かれた勢いを利用して逆回転。今度は反対側から襲ってきた。

 

「なッ!?」

 

「一ノ型」

 

全力で弾いた事で腕が硬直していて、風魔の防御は間に合わず…

 

「螺旋撃ッ!!」

 

「キャアアアアアアアアアッ!?」

 

その一撃をまともに喰らい、吹き飛んでしまう。だが、痛む脇腹を気にしつつも、すぐに起き上がった。

 

「くぅ…!! この程度で…!!」

 

風魔は苦無を取り出して投げるが、セイバーは冷静に軌道を見切って烈火で叩き落とす。

 

「そんな攻撃では…」

 

「でも、時間は稼げる」

 

苦無に気が向いた瞬間に呼び寄せたのだろう、風魔の傍に忍者トルーパーが3体も集まっていた。

 

「いくら貴方でも、数で攻めればッ!!」

 

そしてトルーパー達と一斉に襲いかかる風魔。だけどセイバーは腰を落とし、右腕を後ろに伸ばしながら剣先を風魔に向ける構えを取り…

 

「二ノ型・改…」

 

そう呟くと、その場から消えた。

 

「ッ!? 何処に…!!」

 

消えたセイバーを探そうと風魔が視線をさ迷わせた瞬間………右端にいたトルーパーがいきなり爆散した。

 

「なッ!?…其処かッ!!」

 

突然の事態に一瞬動きが停まるも、セイバーの攻撃だと理解し、彼女の移動場所を予測して苦無を投げるが、当たる事なく飛んでいき、その間に残り2体のトルーパーも倒され、自身にも左肩から右脇腹まで斬られたような衝撃が襲ってきた。

 

「うあッ!?」

 

その痛みで体勢を崩した風魔の視界に、抜刀術の構えをしたセイバーが映る。

 

『烈火居合!!』

 

「しま…!?」

 

「【(うら)疾風(はやて)】」

 

『読後一閃!!』

 

そして抜き放たれた剣から炎の斬撃波が飛び、風魔に直撃した。

 

「うああァァァァァァァァァァッ!?」

 

変身解除は免れたものの、全身から火花を散らしながら倒れる風魔にセイバーが近づいていく。

 

「ここまでですね」

 

「く…ぐぅッ!!」

 

立ち上がろうとする風魔だが、ダメージが大きく顔を上げて睨む事しか出来ない。そんな彼女を見つつセイバーは言葉を続ける。

 

「諦めてください。貴女では私に勝てません」

 

「諦めろ………ですって?」

 

セイバーとしては無駄な戦闘を止めさせるつもりで言ったのだが、それは風魔の怒りに火を着けた。

 

「そんな事…できるわけ無いでしょッ!!!!」

 

「ッ!?」

 

怒りによって痛みを忘れた風魔は起き上がると、セイバーへと突撃し2刀で斬りつけるが、セイバーは烈火で受け止める。

 

「私には…負けられない理由があるのよッ!!」

 

そこから風魔が叫び…いや、もはや悲鳴にも近い声で忍者刀をがむしゃらに振るっていく。

 

「その理由は何ですか?」

 

「お前には関係ないッ!!」

 

その刀を捌きながらセイバーは問い掛けるも、風魔は聞く耳持たずといった状態だった。だけど、セイバーは諦めずに問い掛け続けた。

 

「何が貴方をそこまで駆り立てるのです?」

 

「関係ないって言ってるでしょッ!!!!」

 

「いいえ、止めません。貴方のような…」

 

「もう黙れぇぇぇぇぇぇぇッ!!!!」

 

セイバーの言葉に苛立ちを募らせた風魔は、双剣で挟む様にして烈火を抑え込むと、思いきり振るってセイバーの手から弾き飛ばした。

 

「…………!!」

 

「剣さえ無ければッ!!」

 

相手の武器を手放させた事で、勝機を確信して突っ込む風魔。

 

 

 

だが、武器が失くなったくらいでセイバーの………三船栞子の心は揺らがない。

 

 

 

「八葉一刀流…」

 

セイバーは右腕を素早く後ろに引くと、右足を前に出して地面を思いきり踏み込む。

 

「そんな付け焼き刃がッ!!」

 

顔目掛けて突き出される忍者刀…それをセイバーは頭を左に傾け、紙一重で回避する。

 

「な…!?」

 

()()()()

 

そして全身の動きを連動させ、その力を右手に集約させながら突き出し、掌底を風魔の胸に叩きつけた。

 

「【破甲拳(はこうけん)】ッ!!」

 

―ズドォン!!―

 

「ガ…!?」

 

カウンター気味に放たれた一撃に、怒りに飲まれた風魔は回避出来ず、まともに喰らって地面を転がっていき、止まったところで変身が解除される。

 

そこにいたのは、暗めの青紫色の髪を左のサイドテールで纏め、紫色の瞳を持つ少しタレ目の高校生くらいの少女だった。

 

「ゴホッ!! カ…ハッ!?」

 

「勝負あり………ですね」

 

装備を貫通する程の衝撃に、上手く呼吸出来ずに咳き込む少女に、セイバーは烈火をベルトに納めながら近づいた。

 

「カァ…!! ガ…ま………まだ…ゴホッ!!」

 

「無理しないでください。今は喋るのも苦しい筈です」

 

「い……………ま…の…わ……ざ……は…?」

 

「八葉一刀流にある型の1つ…手元に剣が無い時に使う【無手ノ型】という()()です。この型は剣を使った型を覚える前から、師範に徹底的に叩き込まれました。故に、付け焼き刃ではなく、私の中では最も練度が高い技なんですよ」

 

「そう………な……の…ね…」

 

少し呼吸が楽になったのか、少女は立とうとするがそこまで力が入らず、あお向けなるのが精一杯だった。

 

「ごめん…理亞…ごめんね…私…!!」

 

「………それが、貴方の戦う理由だったんですね…」

 

そして両腕で目を覆い、涙する少女の言葉に事情を察し………何もない空間を睨み付けた。

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

「………………………………そこにいるのは解ってます。出てきたらどうですか?」

 

「ほぉ、我が隠形を見破るとは…」

 

勝負が始まった時から感じていた視線………その元の場所を睨みながらそう告げると、睨んでいた空間が揺らめき1体の怪人が姿を現した。

 

腰には小太刀や苦無に手裏剣をぶら下げ、右腕には鉤爪を装備しボロボロでやや黒ずんだ紫の忍装束から、相手は忍者の怪人…恐らくバグスターでしょう。

 

「確かに貴方の隠形は完璧でした。ですが、完璧すぎてそこだけぽっかりと、認識の穴ができていましたので…逆に誰かがいるとすぐに解りました」

 

「なるほど。完璧すぎるのも問題…ということか。見事なり」

 

忍者のバグスターは私を褒めると、地面に降りてきた。

 

「拙者の名は【サスケ】。そこにいる敗者のガシャット【ハリケーンニンジャ】から生まれたバグスターだ」

 

「…三船 栞子。八葉一刀流の剣士です」

 

相手の名乗りに礼儀として私も名乗り、すぐさま烈火を突きつけ殺気をぶつける。

 

「今すぐ、彼女の家族を返しなさい。さもなければ、貴方を斬ります」

 

「………何故、拙者が彼女の家族を連れていると?」

 

私の最大ではないにしろ、かなり強めに殺気をぶつけたのに、サスケは全く動揺を見せない。どうやら、かなりの強者のようですね…

 

「貴方の目的が私達の偵察なら、戦いが終わった時点で戻ればいい…なのに、それをしないという事はそれ以外にも目的があるという事。次に思い浮かんだのは彼女の援護でしたが、それもしなかった。他には隙を見て私の暗殺ですが、貴方の視線は風魔に向けられていた。だとすれば、貴方の本当の目的は彼女…【風魔の監視】なのでしょう。そして何故、監視が必要なのか…それは裏切りの可能性があるから。つまり、風魔は外部から無理矢理仲間にしたからです」

 

サスケの疑問に対し、私は自分の推理を口にする。向こうも黙って聞いていたので、その間に私は左手を背中に隠し、()()()()を手にする。

 

「そんな彼女を従えた方法は【人質】…彼女の家族を確保していたから出来た。そしてこの場でも彼女を脅すために連れている………どうでしょうか、私の推理は?」

 

最後まで話し終えると、サスケは感嘆するかのように拍手を送ってきた。どうやら、私の推理は当たりのようです…

 

「お見事だ。貴様は相手の心でも読めるのか?」

 

「そんな大層なものではありません」

 

実際、八葉一刀流には【観の目】と呼ばれる物事の真意を読み解く技術がある。でも、師範の方がもっと鋭い読みをするし、総師範たる人は住む大陸が違っていても、相手の事を正しく知っているらしいから、私はまだまだ未熟。

 

「貴様の言う通り、拙者はその少女の妹をクロノス様より預かっている」

 

サスケは右手に保持したバグヴァイザーを私達に見せつけてくる。その画面には風魔の変身者に似たツインテールの少女が映っていた。

 

「理亞…!!」

 

「あれが…」

 

「だが、それが解ったとして…拙者のやる事は変わらない」

 

「ッ!? 止めてッ!! 妹は…理亞だけはァッ!!」

 

「敗者の言葉など、我が耳には届かぬ」

 

「させませんッ!!」

 

風魔さんが悲痛な叫びをあげるも、サスケはバグヴァイザーの削除コマンドを実行しようとする。

 

元々は敵でしたが、今の彼女はクロノス達の被害者…それに、この状況を作り出したのは間違いなく私………だからこそ、私が絶対に助けてみせる!!

 

そう決意し、私は左手に隠していたモノをサスケ目掛けて投げつけた。

 

「下等な人間のやる事など…無駄だ」

 

サスケは体を反らしてそれを避けますが、この時点で私の勝ちです。

 

「そうやって相手を見下してばかりいると…勝機を逃がしますよ?」

 

「何を言っ(ドォン!!)ぐあッ!?」

 

ただの煽りだと思っていたサスケでしたが、私が投げたのは【プリミティブドラゴンワンダーライドブック】だ。投げる前に精神世界で打ち合わせし、タイミング通りサスケの背後で衝撃波を放ち、予想外の攻撃にサスケはまともに喰らって、バグヴァイザーを手放した。

 

「理亞ッ!?」

 

「今ですッ!!」

 

私はそれを見逃さず、縮地で一気に移動して地面に落ちる前にバグヴァイザーを回収した。

 

「大丈夫でしたか?」

 

『え、ええ…少しビックリしたけど』

 

「今、お姉さんの所にお連れしますね」

 

中にいる少女の無事を確認し、私は少しホッとしつつも縮地で風魔さんの元へと戻った。

 

「はい…貴方の家族、取り戻しましたよ」

 

「あ、ああ…理亞…!! 良かった…良かったぁ…!!」

 

『お姉様…!! やっと会えた…!!』

 

(良かった…助け出せて)

 

私からバグヴァイザーを受け取った風魔さんは、涙しながらそれを抱きしめ、妹さんも涙声で再会を喜んでいた。その光景に頬が少し緩むけど、すぐに気を引き締めながら振り返って、サスケを再度睨む。

 

「不覚…!! 人質を奪われてしまうとは…!!」

 

「これで心置きなく戦えます…覚悟はいいですか?」

 

忍者としてのプライドが傷ついたのか、サスケの声に怒気が混じるが、それは私とて同じ。

 

同じ姉妹がいる身として、今回の行為は絶対に許せない…!!

 

「たかが下等生物風情が!! 拙者自ら引導を渡してくれる!!」

 

「なら、私の全身全霊をもって…貴方を斬ります!!」

 

忍者刀と苦無を持って臨戦体勢のサスケに対し、私は目を閉じて烈火を上段で構え…

 

「コォォォォォォォォォォォォォ…」

 

()()()()()()()()()で大きく息を吸い、同時に体内を巡る気を極限まで練り上げていく。すると、私の体を薄い金色のオーラが包み始める。

 

「な、なんだ…!?」

 

「綺麗…」

 

驚くサスケと見惚れる風魔さん。そして気が練り上がり、目を開けると私の瞳が()()に変わる。

 

「これが師範達から会得した秘技…」

 

最後に剣を正眼の位置まで振り下ろしながら、練り上げた気を一気に全身へと駆け巡らせ、それによって私の身体能力は数倍にも強化される。

 

この技は本来、師範しか出来ない筈だった。だけどある時、私は師範の【姉弟子】を名乗る女性から、劣化版ではあるが、それを再現する術を教わった。

 

そこから何度も練習し、時には師範の力を借りて何とか再現させた師範を代名詞とも言える技。その名は…

 

「【心気合一(しんきごういつ)】!!」

 

「な、なんという覇気…!?」

 

凄まじい強化をした私に、サスケは若干怯む。

 

その間に烈火をドライバーに戻し、右手に戻ってきたプリミティブドラゴンを、左手にエレメンタルドラゴンを持つと、同時に開いてからプリミティブドラゴンとエレメンタルドラゴンを1つにする。

 

『プリミティブドラゴン!!』『エ!!』

 

『エ!!』『ゲット!!』

 

それをドライバーの右スロットにセットし、烈火を勢いよく引き抜いた。

 

「変身ッ!!」

 

『烈火抜刀!!』

 

『バキボキボーン!! メラメラバーン!!』『シェイクハーンズ!!』『エ・レ・ル! ドラゴーン!!』

 

『エマシマシ!!』『キズナカタメ!!』

 

仮面ライダーセイバー・エレメンタルドラゴンになった私は、烈火を構える。

 

「貴方のその首、貰い受けます」

 

「やれるものなら、やってみよ!!」

 

瞬間、サスケは3体に分身して私に襲い掛かり、私も同時に飛び込みながら剣を振るった。




いかがでしたか?

剣士組の強さですが…

栞子(心気合一)≧彼方>栞子>かすみ

といった感じです。


今回も次回予告は無しです

では、何時になるかわかりませんが…次回でまたお会いしましょう。

スラッシュライザーを使った、滅の強化形態を出すかどうか?

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