ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

そろそろ一章も終わりに近づいてきました。

今回はルシファーチームが暴れます。

それではどうぞ。


Churchへと突撃‼

ヴァーリside

 

「皆、用意は良いな?」

 

俺がそう言うと、眷属の全員が頷く。

 

つい先程、鞠莉の携帯に松浦先輩から連絡が入りルビィと他1名が拐われたらしい。しかもイッセーは他の誰かと一緒にはぐれ悪魔祓いに襲われて、無双してるそうだ。

 

本拠地は松浦先輩がいうには、廃教会らしい。囚われたもう一人の子がそこに派遣されるなんて話を聞いておかしいと思っていたそうだ。

 

「メンバーとしては善子「ヨハネッ‼」は万が一に備えて国木田の家で護衛に入ってくれ。」

 

「了解ッ‼」

 

善子の魔法は強力だが大規模な物が多いため、狭い室内だと力が十全に発揮出来ないから、今回は国木田の護衛に回ってもらう。

 

「他は俺と一緒に廃教会に向かって敵を撃破、人質を救出する。」

 

「「「了解ッ‼」」」

 

そして密かにグレモリーに援護要請をし、善子を除いたメンバーで廃教会前まで一気に転移する。

 

「今回は作戦は奇襲だ。敵が計画とやらの準備中を襲撃してアイツが来るまでの時間を稼ぐ。」

 

皆が頷いたら梨子はゲーマドライバーとガシャットギアデュアルβを取り出して腰に装着、ガシャットを起動させる。

 

『BANG BANG SIMULATIONS!!』

 

「第伍拾戦術、変身。」

 

『デュアルガシャット‼ガッチャーン‼デュアルアップ‼バンバンシミュレーションズ‼発進‼』

 

そしてスナイプレベル50になると、再びレバーを閉じて必殺技の態勢に入る。

 

「ミッションスタート。」

 

『ガッチョーン、キメワザ‼』

 

両手の艦首部分を合わせ、両腕と両肩の砲身を廃教会の入り口へと向け、エネルギーを充填していき溜まったらレバーを開いた。

 

『ガッチャーン‼BANG BANG!! CRITICAL FIRE!!』

 

「発射ッ‼」

 

その掛け声と共にエネルギー弾が撃ち出され、廃教会の入口を粉々に吹き飛ばした。

 

「今だッ‼突入‼」

 

俺が走り出すと千歌と鞠莉が続き、反動から立て直した梨子と廃教会に入る。

 

「何事だッ!?」

 

「おい、しっかりしろ‼」

 

「何処のどいつだッ‼」

 

中は予想通り混乱しており、怪我人もいるのか倒れている奴等もいる。

 

「術式レベル50。」『TADDLE FANTASY!!』

 

「GEAR FIFTY。」『HIGH SPEED HIGH WAY!!』

 

『マイティブラザーズ・ダブルエーックス‼』

 

「「「変身‼」」」

 

『デュアルアップ‼タドルファンタジー‼』

 

『デュアルアップ‼ハイスピード・ハイウェーイ‼』

 

『レベルアップ‼マイティブラザーズ・エーックス‼』

 

そして俺達も変身する。

 

「な、なんだお前達はッ!?」

 

「これより、はぐれ悪魔祓いと堕天使切除手術を開始する。」

 

「ノリに乗ってくわよッ‼」

 

「ノーコンティニューでッ‼」『クリアしてあげる。』

 

この気を逃さず、俺達は悪魔祓い達に襲いかかった。

 

 

 

 

鞠莉side

 

「どうしたの、動きがVery Slowよ?」

 

「この…‼ウガッ!?」

 

私は後ろから襲いかかってきた神父を振り返り様の回し蹴りで叩き落とす。そして正面から来た奴には右腕に装着されたガトリングガン(非殺傷性のゴム弾)を喰らわせる。

 

次に左から来たのを左腕のブレードで受け止め、右腕のガトリングガンをブレードに換えて、峰打ちで吹き飛ばす。

 

「右はガトリングガンだった筈‼何故ブレードにッ!?」

 

「私のGAME【ハイスピード・ハイウェイ】は、自分でカスタマイズした車でトップを目指すレースゲーム……もちろん、ARMSもカスタマイズOKなの♪」

 

ホ~ッント便利よね、この能力♪

 

向こうが驚いている間に両腕をガトリングガンに切り換え、弾丸をばら蒔いていく。

 

「「「ウワアァァァァァァァァッ!?」」」

 

「このぉッ‼」

 

沢山の神父がやられる中、一人の神父がなんとか弾幕を回避して近くまでやって来る。

 

「喰らえェッ‼」

 

「Sorry……お断りするわ‼」

 

弾幕を止め、近づいて来た神父の手を蹴り光剣を落とさせる。そしてがら空きになった脇腹に回し蹴りを喰らわせる。そこから頭に踵落としを決めて倒した。

 

「もう、Ladyに気安く触るのは……セクハラよ?」

 

『ガシャコンスパロー‼』『ス・パーン‼』

 

私はガシャコンスパローを取り出して鎌モードにし、腰を低くして何時でも駆け出せる体勢になる。

 

「GEAR CHARGE!! SPEED MODE!!」

 

そしてそう叫ぶと、体が軽くなる感覚が全身を駆け巡った。

 

これもゲームの能力で、戦闘スタイルを機動重視、防御重視、攻撃重視の3つに切り換える事が出来る。私は自分の駒に合った高機動をよく使っている。

 

「レディー……GO‼」

 

掛け声と同時に駆け出し、一瞬で前にいた6人を悲鳴を上げさせる事無く倒す。

 

「さぁ…‼RACEはここからが本番よ‼」

 

 

 

 

 

梨子side

 

「フッ‼ヤアッ‼」

 

「グアッ!?」

 

「テメェッ‼」

 

「ハアッ‼」

 

「ブハッ!?」

 

私は近づいてくる相手に至近距離で砲撃を浴びせる事に専念しながら戦っていた。

 

シミュレーションゲーマーは10の砲台からの遠距離攻撃を得意としているけど、こういう室内戦闘の場合では下手に撃ってしまうと建物を崩してしまう可能性がある。だから、1発も外さずに敵に当てる為この戦い方を選んだ。

 

そして左右から同時に来たのを、両腕の主砲ユニットで受け止めて両肩の砲台で撃ち抜く。

 

「「ギャアッ!?」」

 

「なんだアイツッ!?まったく近づけねぇッ‼」

 

「だったら遠距離からやるぞ‼」

 

一人がそう言うと他の神父も銃を取り出して、私へと撃ってくるがレベル50の中で最も防御力の高い私には、まったくと言っていい程効いてはいない。

 

この隙に左目にレーダーサイトを表示して、神父達をロックオンして砲台の向きを調整する。

 

「ファイヤッ‼」

 

そして一斉に放ち、攻撃していた神父達に直撃させた。

 

「悪いけど……加減なんてしてあげられないから。」

 

再びレーダーを起動させ、ロックオンした相手に私は砲撃を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

千歌side

 

「おい……何だ、あのゆるキャラは?」

 

「格好いいとは思うが……何か微妙だな。」

 

「つか、この町にゆるキャラなんていたか?」

 

「いや、この町のゆるキャラは確か……チェスの王の駒を模した【キンこま君】だぞ?」

 

「…………ゆるキャラちゃうわあァァァァァッ‼‼」

 

「「「「ギャバンッ!?」」」」

 

はぐれ悪魔祓い達の勘違いにキレた私は、神父達に連続飛び蹴りを浴びせた。

 

まったく…‼私は結構気に入ってるのに、微妙とか酷くない!?

 

『ホントよ、何で悲鳴がアレなの?武器を鑑みてもここは普通ガン○ムかジ○ダイでしょ?』

 

「それこそ知らないよッ!?………………はッ!?」

 

もう一人の私のボケにツッコンでいたら、頭にティキィン…‼と何かが走ったので、その場を転がりながら移動したらそのすぐ後に何かが落ちてきた。

 

「ああ~んッ!?キンこま君なんざ、ゆるキャラと認める訳ねぇ~だろ。俺が認めるゆるキャラは只一体………………ふな○しーだけダゼッ‼ヒャッハー‼‼」

 

「どうでもいいよッ!?ていうか、貴方はあの時の神父‼」

 

そこに立っていたのは、前にヴァーリ君と一緒に戦って逃げられた、少しイカれた神父だった。

 

「おや~ん?よーく見てみりゃあの時の2色ヤローにホンの少し似てますな…?ま、チョンパしてみりゃわかっかッ‼」

 

そう言って高く飛び上がって光剣を振り下ろしてくるので、私は素早くバックルのレバーを閉じた。

 

『ガッチョーン』「だ~い変身‼」『ガッチャーン‼ダブルアップ‼マイティ・マイティ・ブラザーズ(HEY‼) ダブルエーックス‼』

 

そこからすぐにレバーを開き、レベル20になって上段からの攻撃を左右に分裂して、剣はその間を通り過ぎた。

 

「うっそぉッ!?」

 

「「ソリャッ‼」」

 

「カビェッ!?」

 

この避け方に驚いて動きが止まった隙を、二人で顔面を殴り飛ばした。

 

「「ここからは、超協力プレーでクリアしてあげる‼」」

 

『ガシャコンキースラッシャー‼』

 

そこでオレンジの私(以降、千歌sideではチカと呼称)が武器を掴み取って駆け出し、私も後に続いていく。

 

「嘗めんなよッ‼俺っちもレベル上がったんだぜ‼」

 

するとイカれた神父はもう1つの光剣を取り出して、二刀流になった。

 

……完全に中の人ネタだよね……

 

「ヤアッ‼」

 

「おっと‼」

 

「くッ!?」

 

チカがキースラッシャーを振るうけど、右手の剣に止められ左手の剣でキースラッシャーを弾き跳ばされてしまった。

 

「よっしゃチャー『ズキュ・キュ・キューン‼』「テヤァッ‼」シューッ!?」

 

その弾き跳ばされたキースラッシャーを私はジャンプして掴み、銃モードにしてイカレ神父を撃った。

 

「ナイスアシスト。」

 

「エッヘン‼」

 

「あっぶね~……剣が2本無かったら即死だったぜ…」

 

しかし、神父は少し後退しただけで無傷だった。

 

「あら、よく無事だったわね?」

 

「お陰で1本お釈迦っすけど…」

 

そう言って見せた左手の剣は火花を散らし、刀身を消して沈黙した。

 

「咄嗟にそれを盾に使ったのね…頭が回ること。」

 

「やっぱ二刀流は合わねぇな。オレッチはこれがぴったりダゼッ‼」

 

神父は懐に左手を入れ、銃を取り出して見せびらかしてくる。

 

「この俺様独自のスタイルで、お前らをブッコロしてやんよぉ‼」

 

「それ、GG○でやってたわよ?」

 

「待って!?そこを伏せ字にしちゃダメだよ‼何にも隠せてないからッ!?」

 

「なん……だと……‼」

 

チカの発言に神父は驚きの表情と共に崩れ落ちた。

 

「オレッチが苦節数ヶ月かけて編み出したスタイルが……既にやってたなんて…‼」

 

そこまでショックな事かな……

 

「今のうちね。」『ズパ・パ・パーン‼』

 

チカはキースラッシャーを承けとり、アックスモードにして振りかぶった。

 

「しかぁ~しッ‼オレッチは負けられないんだ‼」

 

「ッ!?くあッ‼」

 

しかし、顔を上げると同時に左手の銃を撃ち、直撃したチカは火花を散らしながら下がったので、私は抱き止めた。

 

「ちょッ!?大丈夫!?」

 

「ええ、大丈夫よ。」

 

「俺は負けられねぇし死ねねぇんだよ‼ ()()()に会うまではッ‼」

 

「ある奴?それって…」

 

それが誰か聞こうとしたら、神父の足下から大量の剣が生えて、神父はなんとかジャンプしてかわすも今度は長椅子が飛んできたのでそれを光剣で切り捨てた。

 

「誰だッ‼椅子は座るもんで、投げるもんじゃねぇぞ‼」

 

「それくらい知ってます。」

 

そこに聞こえた声の方を見ると、小猫ちゃんと木場君がいた。

 

「二人とも、どうして…」

 

「部長から、ルシファー様達の援護に行きなさいと言われてね?」

 

「増援にきました。」

 

「そっか……ありがとう。」

 

援軍に来てくれた二人を頼もしく思いつつ、私は少し落ち込んだ。

 

ああ……まだ私一人じゃヴァーリ君みたいに、誰かを助ける事も出来ないんだ……

 

「落ち込んでてもしょうがないわ。今は目の前のアイツを倒しましょう。」

 

「……そうだね‼」

 

チカの言葉に私は、無理矢理テンションを上げた。

 

「それじゃ、四人協力プレーでクリアしてあげる‼」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァーリside

 

「確か原作だと地下だったな…」

 

既に朧気になっている原作知識を何とか思い出して、俺は階段を発見し地下へと向かった。すると正面に大きめの扉が現れた。

 

「この奥……間違いない、ルビィの気配がある。」

 

もう一人の気配は原作キャラの……………………ダメだ、思い出せないな。まあ、俺は俺の守りたいものを守るだけだ。

 

そう決めたら、俺は目の前のドアを蹴破った。

 

「ッ‼何事!?」

 

中に入ると女の堕天使が1体に神父が多数、十字架に張り付けにされているルビィと金髪の……あ、思い出した‼アーシア・アルジェントだ‼…がいた。

 

「何だ貴様はッ!?」

 

「貴様が拐った少女を奪い返しに来た。」

 

俺がそう言うと神父達が武器を構え始める。

 

「あらそう…でも、儀式は後3分で終わるわよ?」

 

「充分だ。」

 

『ガシャコンソード‼』

 

俺が武器を出すと、神父の一人が向かってきた。

 

「死ねぇッ‼」

 

「煩い。」

 

『コ・チーン‼』

 

刀身を氷剣に変えた俺は神父の光剣を上に弾き、がら空きの胴を横一閃に切り裂き氷結させた。

 

「次に凍らされたいのは誰だ?」

 

これを見た神父達は少し後ずさるが、そこから二人飛び出して同時に剣を振るってきたので、俺はマントを翻して視界を奪いその間に背後に瞬間転移して二人を斬って凍らせた。

 

「二人なんて生温い……全員でかかってこい。」

 

そう言いながら右手人差し指をクイクイッと曲げて挑発したら、神父全員が額に青筋を浮かべながら突っ込んできた。

 

やれやれ……これだと猪の方がまだ利口だな。

 

最初に突っ込んできた奴に波動を放って吹き飛ばし、それに驚いて他が足を止めた瞬間に二人目を凍らせ、すぐに持ち直した二人が飛び掛かってくるが、透明のバリアを展開して防ぎ、二人を念動力で捕まえたら互いにぶつけ合わせて気絶させる。それを見た一人が背を向けて逃げようとするがその前に正面に転移して切り捨て凍らせた。更に周囲に残っていたのは、面倒だったので剣のBボタンを5連続で叩き、地面に突き刺す事で周囲を凍てつかせながら氷の像に変え、最初に吹き飛ばした神父はマントを腕に巻き付け、槍みたく伸ばしながら鳩尾に当てて気絶させた。

 

所要時間は約1分……まあまあだな。

 

「くッ!?でも儀式の術式は複雑で簡単に解除は出来ないわよッ‼」

 

「問題ない。」

 

俺が手から波動を放つと、十字架の下にあった魔法陣が粉々に砕け散った。

 

「そ……そんな…‼こうもあっさり術式をッ‼」

 

「俺に魔法や魔術は通じんぞ?」

 

ファンタジーゲーマーが持つ【エナジーアイテム無効化】の能力を何とか改造して、更に【魔法・魔術無効化】とじいさんのデータから【神器無効化】を取り入れる事に俺は成功した。

 

ただし、神器無効化は波動を当てなくてはいけないので、じいさんみたく体が触れたら即解除は再現出来なかったが……

 

「くそッ!?私の計画をよくも…‼お前は私が殺してやるッ‼」

 

「まあ待て。」

 

怒りを露にしている堕天使に対して、俺は右手を上げて制止させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルビィside

 

私は捕まってからずっと、震えが止まらなかった。拐われてしまった上、私の神器を抜いて殺すと言われたからだ。

 

(恐い……恐いよ…‼)

 

そして儀式が始まると、何かが私の中を這いずり回る不快感が襲い、それは段々と強くなって私の力を奪っていった。

 

(わたし…………ここで…死んじゃうのかな……?だったら、もう一度…先輩に…………会いたいよ…)

 

薄れ初めてきた意識の中でそう思っていたら、部屋の扉が吹き飛び、前に見たルシファー先輩が変身した【仮面ライダーブレイブ】が入ってきて、神父さん達をあっという間に倒してしまい儀式もあっさりと解除してしまった。そのお陰で体の中の不快感も無くなった。

 

「くそッ!?私の計画をよくも…‼お前は私が殺してやるッ‼」

 

「まあ待て。」

 

ルシファー先輩は右手を上げて、堕天使さんを止めさせた。

 

「お前を倒すのは俺じゃない。」

 

「はあ?」

 

「それに俺は主役(ヒーロー)よりも、補助役(サポーター)の方が好きなんだ。」

 

突然そんな事を言い始めたルシファー先輩に、私は意味が分からなかった。

 

「俺は目立つのがあまり好きじゃないんだ。だけど何もしないのも嫌っていう我が儘があってね?だったら俺の変わりに表立ってくれる奴を、精一杯支えてやろうと思ったのさ。」

 

「だから何なのよッ!?」

 

「つまり、お前を倒す主役がこれから来るって事だよ。」

 

それを聞いて、私はある期待が胸に膨らんだ。

 

(もしかして、兵藤先輩が助けに来てくれる?)

 

そう思っていたら、扉があった場所の隣の壁が吹き飛んで誰かが入ってきた。

 

「兵藤せんぱ…………………………あれ?」

 

「ア~ッハッハッハッハッハ‼最強の主人公、兵藤錬二‼ただ今参上‼‼待ってな二人とも、この俺が華麗に…「お前は空気を読めやアァァァァァァァァァァァァッ‼‼」マソップッ!?」

 

入ってきたのは兵藤先輩は兵藤先輩でも、私が嫌いな方の兵藤先輩だったのでショックを受けてたら、ルシファー先輩がドロップキックをお見舞いして壁にめり込ませた。

 

「たく…人が暖めてた場面を台無しにするなよな…安心しろルビィ、アイツじゃないから。」

 

「え?あ、はい…」

 

「なら、誰が来ると言うの…‼」

 

今のにイラつきが増している堕天使さんがそう聞くと、ルシファー先輩は上を指差した。

 

「もう来るよ。」

 

その瞬間、天井を突き破って、何かが部屋に落ちてきた。それはゆっくりと立ち上がると、視線を私へと向けた。腰にはルシファー先輩と同じベルトを巻いていて胸はゲームのコントローラー風でライフゲージと武器のアイコンが描かれていて、ボディスーツには巨大な爪に引っ掛かれたような模様が入っていて、頭は逆立った赤い髪みたいで翠の瞳の存在がいた。

 

初めて見たけど、私はそれが誰かすぐに分かった。

 

「よう……待たせたな、黒澤?」

 

「兵藤先輩ィ…‼」

 

あの人は今、私が最も会いたかった人……兵藤一誠先輩なんだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パラドside

 

「ア~ア~、勝負は俺の負けか…」

 

俺は公園のベンチに寝転びながら、さっきの戦いを思い出していた。

 

一誠とのはぐれ神父撃破対決は、26対24の僅差で一誠の勝利だった。

 

「しかし、あのゲームにあんな機能があったなんて……心が踊るなぁ…‼」

 

しかもアイツなら必ずアレになれる。俺はそう確信できた。

 

「先ずは一つだな。何時か……俺とガチで戦おうぜ、一誠。」

 

懐から出した奇抜な色のバックルを見ながら、俺はそう呟いた。




いかがでしたか?

たぶん次回で一章を終わりにします。

次回は一誠対レイナーレのリベンジマッチです。

では、次回でお会いしましょう。

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