ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

今回からフェニックス編になります。レーティングゲームはド派手にやりますよ‼

まあ、先ずは特訓とかに成りますけどね。

ではどうぞ。


フェニックス編
来訪者はPhoenix?


一誠side

 

「ハァ……ハァ……ハァ……‼」

 

俺は今、小さい頃に見つけた秘密の広場の中にいる。ここは色々な思い出のある場所だ。そこで俺はガシャットの能力を把握するための特訓をしていた。

 

「しかし、ルシファーも面白い能力を持たせやがる…‼」

 

俺のガシャットギアデュアルΣに入っている2つのゲーム、【セイヴァー・ストーリー】と【サバイバル・ドラゴン】はなんか昔に大暴れして封印された馬鹿なドラゴン【赤龍帝ドライグ】と【白龍皇アルビオン】の能力を元にしてるらしい。

 

セイヴァー・ストーリーはガシャコンガントレットを使って自分や相手を好きなだけ、エナジーアイテムは1回だけ強化・半減できる上、防御力が高いので最初はこの形態になることが多い。しかし、倍加・半減は長くもたないし、身に纏っている鎧が邪魔で動きが制限されちまう欠点がある。おまけにエナジーアイテムを2回以上倍加してから触れると爆発するから厄介だ。

 

次にサバイバル・ドラゴンだが、これはガントレットでの倍加・半減能力が無くなる代わりに大幅な肉体強化が施され鎧も脱げるから動きやすさも上がる。それに敵を倒せば倒すほど自分の力が倍加され、次の相手を倒した分力を半減させる面白い能力を持っている。しかも効果は変身してる間は永続するなんて破格の代物だが、ようは雑魚掃除をやらねぇと何の強化も出来ないし、鎧が無くなったから打たれ弱くもなっている。

 

つまり、お互いが真逆の特徴と弱点を持っている事になる。

 

「2つを使い分けんのは面倒クセェし……いっそ良いとこ取りの一纏めに出来ねぇもんかね……?」

 

そんな事を思っていたら、ふと…ある事を思いついた。

 

「そういや、ダイヤルを回さないで差したらどうなんだ?」

 

いっつも回してから使ってたしな………やってみっか?

 

思い立ったが吉日って事で、ゲーマドライバーにダイヤルを回さずガシャットギアデュアルΣを差………

 

「あ、こんな所にいたッ‼」

 

「ん…?」

 

そうと思ったら、何故かカナ姉の声が聞こえたので振り返ると、そこにはカバンを肩に掛けて仁王立ちしているカナ姉がいた。

 

「何やってんだ、こんな所で…?」

 

「それはこっちのセリフ!何時もの時間に迎えに行けば家にいなくて、探したんだからね!?」

 

「あ?もう、んな時間なのかよ?」

 

腕時計を確認してみると、そろそろ学校へと向かわなければならない時間になっていた。

 

チッ…これを試すのは放課後だな。

 

「なら、とっとと行くぞ。」

 

「ちょッ‼置いてかないでよ‼」

 

その辺に置いてた鞄を拾い、さっさと歩きだす俺の後をカナ姉が慌てて追い掛けてくる。

 

「で?彼処で何やってたの?」

 

「コイツの性能をちょっとな。」

 

ガシャットをカナ姉に見せ、分かった事を話した。

 

「確かに、イッセーの頭じゃ2つを使いこなすなんてのは無理だよね……フフッ!」

 

「おい、今俺を笑ったな?」

 

「気のせい、気のせい♪」

 

「テメェ……」

 

そんな会話をしながら歩いて、あることに気づいた。

 

「そういや曜は?」

 

「曜ちゃんは部活の朝練だよ。もうすぐ大会があるからね。」

 

「ああ、そうか。確か前は準優勝だったんだっけ?」

 

「うん、だから今度こそは優勝するって意気込んでるよ。」

 

あの時はかなり悔しそうだったからな…

 

「応援に行くんでしょ?」

 

「たりめーだ、約束してっからな。」

 

「なら、一緒に行こっか?」

 

「おう。」

 

そんな会話を楽しみながら歩いていると、正面にルシファー達がいた。でも……

 

「あ、鞠莉達だ。」

 

「何でルシファーの奴、あんなにフラフラなんだ?」

 

「遅くまで何かやってたのかな?おーい、鞠莉~ッ‼」

 

「え、あっ果南‼Good morning‼」

 

「「「おはようございます。」」」

 

「…………………………どうも…」

 

高海達が挨拶を返す中、ルシファーはやはり覇気がなかった。

 

「お前、どうしたんだ?」

 

「なぁ~に……新しいガシャットの開発に行き詰まってるだけさ…」

 

「ほう…それは心が高ぶる話だな?」

 

新しいガシャット……つまりまた強い相手が出てくるって事だ。高ぶらねぇ訳がねぇ。

 

「今度はどんなのなんだ?」

 

「聞いて驚け…‼今度のは…………レベル100(ハンドレッド)だッ‼」

 

「うおッ‼マジかよ!?」

 

そんなレベルの相手と戦えるのかと思うと…………くぅ~ッ‼ワクワクが止まらねぇじゃねぇか‼‼

 

「で、完成は何時なんだッ‼」

 

「まだデータが全然足りない……だから暫く先の話だな…」

 

「マジかよ…」

 

ここまで期待させてそれかよ……ルシファーのヤロー、毎回狙ってんじゃねェだろうな?

 

「はいはい、そこのケンカ屋君?少し自重しなさい。」

 

「うっせ、これが俺なんだよ。」

 

「はぁ~……まったくもう…」

 

「『でも、そんな彼も大好きッ‼』と心の中でときめく果南だった♪」

 

「鞠莉、ちょっと大人しくしててネ…?」

 

「へ?……NOOOOOOoooooo~‼‼」

 

カナ姉は小原……先輩に耳元で何か言われた瞬間、顔を赤くしながら俺でも見事だと思えるコブラツイストを小原……先輩にやっていた。

 

「ギブギブッ‼give upよ‼」

 

「鞠莉の運命は…………私が決めるッ‼」

 

「ギャアアアアアァァァァァァァァッ‼‼」

 

「…行こっか?」

 

その光景を見ながら、呟いた桜内の呟きに全員で頷き俺達は学校へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァーリside

 

「グレモリーめ……何の呼び出しだ?」

 

放課後、俺は1度帰って寝ようと思っていたのだが、グレモリー達から旧校舎に来て欲しいと連絡があったので、皆とそこに向かっていた。

 

「新しい眷属でも出来たのかな?」

 

「まさか、今度は白龍皇なんじゃ…?」

 

「もしそうだったら、私があの腐った頭を撃ち抜いてやる…‼」

 

「あ、ブラック梨子ちゃんが降臨した。」

 

「落ち着け、もうアイツの残り駒数で白龍皇はさすがに無理だ。」

 

しかし、旧校舎に近づくにつれ、新たな魔力の反応を感じ取った。

 

この強大な魔力は…………あの人が来てるのか…

 

その持ち主が分かった所で、オカルト研究部の部室に着き、ドアをノックした。

 

「ルシファーだ、入るぞ?」

 

『ええ、どうぞ。』

 

グレモリーの許可が出たので中に入るとグレモリーと姫島、塔城とそして銀髪でメイド服を着た女性がいた。

 

彼女は【グレイフィア・ルキフグス】、魔王サーゼクス・ルシファーの妻であり、冥界最強の女王と呼ばれている悪魔だ。

 

「ごめんなさい、急に呼び出してしまって…」

 

「構わない。それで、彼女がいるのは呼び出しと関係があるのか?」

 

「ええ、もうすぐ私の眷属も来ると思うので、揃うまでゆっくりしててください。」

 

そう言われソファーに座って皆と喋っていたら、木場が兵藤練二を連れてやって来た。

 

「すみません、遅くなりました。」

 

「んげッ!?何でテメーがここにいんだよ‼とっとと出てけよ‼女の子は俺が可愛がってあげるからな?」

 

「「「「お断り‼」」」」

 

「レンジ、話が出来ないから黙っててちょうだい。」

 

兵藤練二の言葉を皆は拒絶し、俺はゲーマドライバーを装着しようとしたがグレモリーの言葉で兵藤練二が押し黙ったので、俺もドライバーをしまった。

 

「これで揃ったわね。」

 

「お嬢様、話しにくければ私が代わりましょうか?」

 

「いいえ、大丈夫よ。実は…」

 

グレモリーがそこまで喋った所で部室に新たな魔法陣が浮かびあがり、そこから炎が広がっていく。

 

「まったく…」『TADDLE FANTASY!!』《Let.s going king of Fantasy!!》

 

誰の仕業か分かった俺はガシャットギアデュアルβを出して起動、ファンタジーゲーマが張った魔法陣で梨子達を守った。

 

そして炎が消えると、そこには赤いスーツに金髪のエセホスト風の男が立っていた。

 

(どう見てもカ○レーザーのモノマネ芸人みたいだ。似てないけど…)

 

「ふぅ……久々の人間界だが、相変わらず酷い空気だ。」

 

「だったら来なくても良かったのに…」

 

「そうつれない事を言うなよリアス~、俺とお前の仲だろ?」

 

グレモリーの嫌味も気にせず、男はグレモリーのすぐ傍に座った。それを兵藤練二は憎悪の表情で見ている。

 

「さあ、一緒に式場を見に行こう。良い場所を見つけたんだ。」

 

「イヤよ【ライザー】、私は行かないわ。」

 

何時までもこの三流劇を見ている気もないので、俺はグレイフィアさんに話しかけた。

 

「俺達が呼ばれたのは、彼女の婚約が関係してるんですか?」

 

そうこの男、【ライザー・フェニックス】はリアス・グレモリーの婚約者であるのだ。本人達の合意は無いがな。因みに俺はコイツが嫌いだ。

 

「はい、正式に結婚ともなれば今後の裏の活動に影響が出ますので、その対応策の相談をと思いまして。」

 

なるほど、どうせそこの焼鳥(フェニックス)の事だ。夜は夫婦の営みだとかなんとか言って連れ帰らせるだろうから、今後のはぐれ討伐等の事を考えないとな……

 

「いい加減にして頂戴ッ‼ライザー、私は貴方と結婚なんてしないわッ‼」

 

「あのなぁリアス、俺もフェニックスの看板を背負ってるんだ。ここでハイそうですかと言って引き下がって家の看板に泥を塗るくらいなら、君の眷属全員を燃やしてでも連れていくぞ…‼」

 

が、その事に意識を取られていたせいか、二人が臨戦態勢に入って膨大な魔力を周囲に解き放っていた……てッ!?

 

「マズイ‼二人とも、魔力を抑えろッ‼‼」

 

「お嬢様、ライザー様‼‼いけませんッ‼‼」

 

このままだと、一般の生徒に…‼

 

が、時既に遅く校庭の方から悲鳴が聞こえてきた。

 

このバカどもが…‼‼だが、説教は後だ‼

 

「チィッ‼…皆は急いで校庭の被害を確認してきてくれ‼怪我人は保健室、もしくは救急車だ‼」

 

「「「「うんッ‼‼」」」」

 

梨子達が部室から出ていくのを見送ってから、俺はグレモリーとフェニックスを睨み付ける。

 

「二人とも、やってくれたな…‼‼」

 

「え?…………あ…‼」

 

「フン、何の事だ?」

 

グレモリーは自分のした事に気づき体を震わせるが、フェニックスはまるで悪びれた様子がなかった。

 

「この土地は日本神話から借り受けて管理してるんだ。ここで悪魔のせいで多くの人間が傷つけられれば日本神話の連中は黙ってはいない、確実に何か言ってくるぞ‼」

 

それがこの土地からの追い出しだけだったら良いんだが……下手に今回ので死人なんて出ていたら、確実にグレモリーかフェニックスの首を差し出せと言うだろうな。

 

「だったら貴様が生け贄になればいいだけだろ、【混血】風情が。」

 

「あ?」

 

俺が神話相手にどう交渉しようか悩んでいたら、フェニックスがムカつく一言を言ってきた。

 

「俺とリアスは貴族の【純血】悪魔だ、元魔王だろうが混血なんかよりよっぽど重要なんだよ。貴様の様な人間との混ざり物の半端者なんざ存在する価値すらない‼」

 

「おい……あのクソ親父をバカにするのは構わんが、母さんをバカにするのはやめてもらおうか…‼」

 

例え記憶が無くても、あの人が俺を愛してくれていたのは間違いない‼それをコイツは…‼

 

俺は怒り任せにゲーマドライバーを装着しようとしたが、部室の入り口からよく知る気配を感じたので、それで何が起こるか予想した俺は、すぐにお辞儀の様に頭を下げた。

 

「はッ‼今さら頭を下げ(バキャアァァンッ‼‼)ホグバッ!?」

 

その瞬間、ものすごい音と共に俺の頭の上を何かが通り過ぎ、フェニックスの悲鳴が聞こえた。そして頭を上げるとフェニックスの顔に部室の入り口の扉が刺さっていた。

 

なにこれ、チョーノレるッ‼

 

「クソッ!?誰だッ‼」

 

扉を抜き、炎によって復活しながら立ち上がったフェニックスの視線の先には……

 

「おい……今さっき変な力を放った馬鹿は…………何処のどいつだああぁぁぁぁぁぁぁッ‼‼‼」

 

完全にぶちギレてる一誠がいた。




いかがでしたか?

次回は一誠がキレた理由から始まり、特訓の冒頭ぐらいまでになり、そこで赤い龍と戦い始めます。

では、次回でお会いしましょう。

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