ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

今回は錬二と木場達の戦いに、ヴァーリ側のメンバーとの戦闘前になります。

そして、エグゼイド本編で登場したあのライダーも出ますよ‼‼

では、本編をどうぞ。


並び立つSisters

ヴァーリside

 

教会からやって来た二人のエクソシスト【紫藤イリナ】と【ゼノヴィア】からの話を纏めると、教会に何者かが侵入してエクスカリバーを3本奪取。犯人はその後、この町まで逃亡したらしい。

 

「犯人は誰なのか判明してるのですか?」

 

「ああ……かの三勢力戦争を生き残り、聖書にも名を連ねた有名な堕天使【コカビエル】だ。」

 

「「なッ!?」」

 

告げられた事件の黒幕の名前に、リアスとソーナは驚愕しているが、俺としてはよく今までやらなかったなという感じだ。

 

コカビエルは戦う事が大好きな【戦争狂】として有名だ。暫くは堕天使の総督が抑え込んでいたのだろうが、遂に鬱憤が爆発したんだな。

 

「我々が今日ここに来たのは、この町での活動の許可と君達には一切合切手を出さないで欲しいと伝える為だ。」

 

「それは、私達もこの事件に関与している…………そう疑われていると判断しても?」

 

「悪魔側にもメリットはある……そういう事よ。」

 

イリナの言葉に会長も口を閉ざす。確かに聖剣は悪魔にとっては天敵とも言える装備、関与を疑われてもしょうがないだろう。だが……

 

「そのメリットは悪魔側のメリット足り得ないぞ?」

 

「……どういう事かしら?」

 

俺が口にした言葉にイリナが睨む様な視線を向ける。

 

「簡単だ。エクスカリバーを奪取するのはいい、確かにメリットだろう。だが、悪魔にはそれを使用することが出来ないうえ、もしまた奪い返されたらそれこそ意味がない。俺が犯人だったら……奪取よりも破壊を優先する。」

 

「「……………………………………」」

 

その内容は的を得ているのか、二人は考え込む。そりゃそうだろ、自分達には使えず逆に弱点になるものを何時までも持っているほど御偉いさん方は肝が据わってない。さっさとブッ壊そうとするのがオチだ。

 

「確かに、貴方の考えも一理あるわ。」

 

「やはり、コカビエルの独断か…?」

 

「さあな……それと奪われた聖剣の能力は分かるか?教えてくれると助かるのだが…」

 

「それは構わない。自分を透明に出来る【透明(トランスペアレンシー)】、幻覚を見せる事の出来る【夢幻(ナイトメア)】、高速で動く事が可能になる【天閃(ラピッドリィ)】だ。」

 

ゼノヴィアからそれを聞いた俺は、対抗策を考える。

 

(天閃なら高速化のアイテムで対応は可能だな。だが問題は夢幻と透明だ。今あるエナジーアイテムだと攻略方が浮かばないぞ?…さて、どうするか……)

 

「とりあえず貴女方の行動は許可しますが、私達もこの町の住人を守るために独自に動きますので。」

 

「解ったわ、その代わり少しでも怪しい行動をしたら、コカビエルもろとも切り捨ててあげるから。」

 

「君達二人でコカビエルに勝てるのかい?」

 

「……なに?」

 

そんな思考の海に沈んでいたら、何か不穏な空気を感じ意識を戻したら、グレモリー眷属の木場がエクソシストの二人を睨み付けていた。正確にはゼノヴィアが持っている包みをだが…

 

「なんだ、何があった?」

 

「木場君があの二人に喧嘩を売ってる、以上‼」

 

「分かりやすい説明ありがとう、千歌。」

 

そこで俺も考えるのを止め、止めに入る。

 

「落ち着け、木場。」

 

「少なくとも、貴方やそこの赤龍帝よりかは強いわよ。」

 

「だったら証明してくれないかい?口では何とでも言えるんだからさ。」

 

しかし聞く耳は持たず、そう言うと木場は自身の周りの大量の魔剣を作り出した。

 

「………………良いわよ、やってやろうじゃない。」

 

「確か日本ではこういう時にこう言うんだったな……表出ろやコラァッ‼」

 

「いや、それは違うから。」

 

ゼノヴィアの変な日本知識に思わずツッコンだ。

 

「手を貸すぜ木場ッ‼」

 

そこに更に場を煽る兵藤錬二に俺は呆れるしかなかった。

 

「だったら戦えそうな場所に案内しなさい。」

 

「こっちだ。」

 

木場の案内にエクソシスト二人と兵藤錬二が生徒会室を後にする。

 

「……グレモリー、言いたい事は解るな?」

 

「はい、後できつく叱っておきます…」

 

「ならいい。」

 

それだけをグレモリーに告げると、俺達も後を追う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

錬二side

 

俺は最近戸惑いっぱなしだ。折角ハイスクールD×Dの世界に転生して、特典に赤龍帝の籠手を一誠から奪いとりハーレムを築こうとしたら原作開始前にヴァーリはいるわ、仮面ライダーになるわ、一誠まで仮面ライダーになって俺の知らない女の子達と仲良くしてる。

 

原作が始まってからも、俺はアーシアに会うことは無かったし、ライザーの時はいつの間にかゲームオーバーしてた。

 

今度こそはと思って、教会からやって来た幼馴染みのイリナに話し掛けたら……

 

『やあイリナ、久しぶり‼』

 

『はあ?アンタ誰?』

 

等と言われて、それ以降話し掛けても辛辣な態度ばかりされてしまう。

 

(クソッ‼何処で原作と違ったんだ!?)

 

そんな事を考えるが、頭を振って考えるのを止め、目の前で【擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)】を右手に持つイリナを見据える。

 

「面倒だし、さっさと始めましょう?」

 

彼女は剣先を地面に刺し、柄尻に両手を置いて首をコキコキと鳴らす。

 

ここから少し離れた所でも、木場とゼノヴィアが剣を構えている。

 

「イリナ、本気で行くからな?」

 

「ふあ…私は手を抜いてあげる。」

 

「この…‼」

 

あくびをしながら原作とはまるで違う態度に、怒りが込み上げてくる。

 

(いや落ち着けッ‼大体の踏み台どもはここで怒り任せにやるから失敗するんだ‼冷静にやれば勝てる‼)

 

「ほら、何時でもどうぞ?」

 

「なら…‼」

 

そう言われて神器を出し、駆け出そうとしたら……

 

ザシュッ‼‼

 

「え……あ、アアアアアアアアアアアアッ‼‼」

 

両手足に何かが当たったかと思ったら、とてつもない激痛が襲ってきた。

 

「はい、私の勝ち。」

 

そして眼前に剣を突きつけられた所で、僕は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌side

 

『随分呆気なかったわね…』

 

(そうだね、向こうもまったく本気じゃ無かったし。)

 

兵藤と木場君の戦いを見た私ともう一人の私は呆れていた。兵藤は地面から生えてきた聖剣の刃に両手足の筋肉を切り裂かれて動けなくされ、木場君は打ち合う度に剣を砕かれ、最後は作り上げた大型の剣を砕かれた所を柄尻で鳩尾を殴られて倒れ伏した。

 

『紫藤の方は最初に地面に剣を刺した所から仕込んでたのね。』

 

(ゼノヴィアさんの方はパワーを生かした戦術だったね。)

 

「ああ~ッ‼これじゃ不完全燃焼よ‼‼」

 

「確かに…この程度の雑魚じゃ準備運動にもならないな。」

 

「誰か、私達の相手をしてくれないかしらッ‼」

 

そう叫ぶ二人を見て、私は少し恐怖した。

 

(もしあのまま()()にいたら、私もあんな戦闘好きになってたのかな…)

 

『そんな事ないわ。貴女の優しさはワタシがよく知ってるもの。』

 

(ありがと。)

 

『それに、あれを見てるとアイツを思い出すしね…』

 

(アイツって……この前の白髪の神父の事?)

 

もう一人の私の言葉に以前戦った白髪の神父を思い出す。確かにあの人も戦闘狂みたいだったけど……

 

『千歌、お願いがあるの…』

 

(いいよ。)

 

『……まだ何も言ってないわよ?』

 

(それくらい解るよ。だって私は貴女で、貴女は私なんだから。)

 

『……ありがと、ちょっと苦しい思いをするけど…』

 

(それくらいだったら大丈夫。)

 

『なら、やらせてもらうわね。』

 

そこで私はもう一人の私に体の主導権を渡した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァーリside

 

「おもしれぇ…‼なら、俺が…」

 

紫藤の言葉にイッセーが行こうとするが、それを千歌が手を伸ばして遮った。

 

「……何のつもりだ?」

 

「あれはワタシ達が戦うからよ。」

 

その人格は入れ換わっていて、多少の怒気が言葉に含まれていた。

 

「………………わかった、譲ってやるよ。」

 

「あら、ありがとう♪」

 

珍しく勝負を譲ったイッセーに驚いていると、千歌が俺の前に来て右手を出してきた。

 

「この手は?」

 

「私にプロトガシャットを貸して欲しい。」

 

そう告げられた言葉に、俺は驚きを隠せなかった。

 

「ダメだ‼あれは負担が大き過ぎる‼使ったらお前の体が持つかどうか……‼」

 

「お願い、ワタシ達を信じて……‼」

 

そう言って俺を見てくる目は、覚悟を決めているのか力強さがあった。

 

「……………………わかった。ただし、俺が危険だと判断したら、すぐに取り上げるからな?」

 

「ありがとう。あの子には負担を掛けない様に「お前もだよ。」……え?」

 

「お前も俺達の仲間なんだ。どっちも無理はするな。」

 

「………………わかったわ。」

 

そこで何故か嬉しそうに微笑んだ千歌に、俺はプロトガシャットが入っているケースを渡した。

 

「それじゃ……………………やっぱりコレよね。」

 

そこから取り出したのは全体が黒く、モノクロで描かれたマイティがキックをしている絵のあるガシャットだった。

 

そして腰にゲーマドライバーを装着し、紫藤達の元へと歩いていく。

 

「あら、アンタが相手してくれるの?」

 

「そうよ、ただし……チーム戦にしない?」

 

「なら、貴女は誰と組むの?」

 

「今、教えてあげる…‼」

 

千歌はそう言って右手のガシャットを起動させて、ドライバーに差した。

 

『マイティアクションエーックス‼』『ガシャット‼』

 

その瞬間、彼女の体にオレンジ色のノイズが走り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「く……うぅ…‼」

 

(お願い千歌、もう少し耐えて‼)

 

目眩や発熱が千歌を襲う中、もう一人の自分の声を励ましにして彼女は必死に耐える。

 

(ウィルスの良性への書き換え開始……そこから私の意識を転写…………完了‼続けて体を構築………………終了‼もうOKよ、ベルトのレバーを開いて‼‼)

 

「ァァァアアアアアッ‼‼‼」

 

その声に千歌はレバーを掴み、思いっきり開いた。

 

『ガッチャーン‼レベルアップ‼』

 

すると千歌の体を走るノイズが一際強くなったかと思うと、オレンジと水色の粒子が彼女の中から出て、すぐ隣に集まると人の形へと変化していき、一瞬光ったらそこには色が黒と紫でシルバーのラインが入ったボディスーツ、瞳が赤色のエグゼイドが立っていた。

 

『マイティジャンプ‼マイティキック‼マ~イティーアクショーン‼エックス‼』

 

「ふう……成功よ。」

 

『ガッチョーン、ガシューン。』

 

その黒いエグゼイドがベルトのレバーを閉じてガシャットを抜くと、そこにいたのは髪が白く瞳が赤いがそれ以外は千歌そっくりな女の子がいた。

 

『『『『『はぁぁぁぁぁぁッ‼!?』』』』|

 

それに全員が驚く中、彼女はさっきの疲れで座り込んでる千歌へと手を伸ばした。

 

「こうやって会うのは始めてね、千歌?」

 

「そうだね、もう一人の私……ううん、【美歌(みか)】?」

 

「あら、それって私の名前?」

 

「うん、今さっき決めた‼」

 

「相変わらずね…」

 

千歌がその手を掴むと、美歌が引っ張り起こした。

 

「これで私の力も安定出来た。さて、やりましょう…千歌。」

 

「うん、あの二人に見せてあげよう‼」

 

そして握った手を強く組むと、美歌の体が再びオレンジと水色の粒子へと変わり、千歌の体へと入り彼女の目が赤く輝く。

 

「二人になったかと思ったらまた一人に…?」

 

「何が起きてる…?」

 

それを見ていたイリナとゼノヴィアは困惑するも、千歌はそれを気にせずマイティブラザーズXXのガシャットを取り出して起動ボタンを押すと、オレンジと水色の光に包まれ緑の部分が水色に変わり、書いてあるキャラの絵も緑のマイティが水色になり瞼にまつ毛が、更にはお揃いの黄色いリボンを左右対称につけ、ゲームのタイトルが【MIGHTY SISTERS MX】となった。

 

「ガシャットを作り替えただとッ!?」

 

ヴァーリはそれにまた驚き、彼女はもう一度起動ボタンを押す。

 

『『マイティシスターズ‼ミラクルエーックス‼』』

 

ガシャットから千歌と美歌の声でタイトルを叫び、オレンジと水色のゲームエリアが広がっていきながら千歌はいつものポーズを取り、ガシャットをバックルに差しレバーを開く。

 

「変身‼」

 

『『ダブルガシャット‼ガッチャーン‼レベルアップ‼』』

 

そして周囲に出てきたキャラアイコンの中から?マークを選び、それに髪の毛が右がオレンジで左が水色のツインテールのキャラが描かれて、千歌に重なっていく。

 

『『マイティシスターズ‼二人の願い‼マイティシスターズ‼二人のミラクール‼エーックス‼』』

 

そして千歌の体がレベルX(テン)の時の姿になるが、髪がアイコンと同じ物に変わっていた。

 

「イリナ、あれがジャパニーズゆるキャラか?」

 

「違うと思うし、ゆるキャラは日本独自の文化じゃないから。」

 

ゼノヴィアの勘違い的な発言に、イリナは呆れながら答えた。

 

「残念だけど…」『まだ終わりじゃないわよ?』

 

『『ガッチョーン』』

 

彼女は再びレバーを閉じると、待機音が鳴り響き彼女は両腕をグルグルと回して、レバーを開いた。

 

「ミ~ラ~ク~ル~大変身ッ‼」

 

『『ガッチャーン‼ダブルアーップ‼』』

 

すると、白い体が弾け飛び大きな顔が左右に別れるとそこから手足が出てオレンジと水色の二人となる。その時、彼女達の髪は自分の側の色のサイドテールに変わる。

 

『私が貴女で‼』

 

先ずは千歌の声で変身音を歌い……

 

『アナタがワタシで‼ (We're‼)』

 

次に美歌の声が、

 

『『マイティ・マイティ・シスターズ‼ (Hey!!)ミラクルエーックス‼』』

 

最後に二人が声を揃えて歌い、それと同時に変身が完了した。

 

「また二人に分裂したッ!?」

 

「何回繰り返すのよ?」

 

「細かい事気にしてるとハゲるわよ?」

 

「やっかましいわッ‼‼」

 

右のオレンジ側の美歌の言葉にイリナは叫ぶ。

 

「それじゃ行こうか‼」

 

そう言って左の水色側の千歌は左手を胸元に掌を上にしながら持っていき……

 

「超協力姉妹プレーでッ‼‼」

 

その手を美歌が左手で叩く。

 

「ノーミスクリアしてあげるわッ‼‼」




いかがでしたか?

ほら、出たでしょゲンム?(目剃らし)

仕方ないじゃないですか‼‼永夢とパラドの時にやったマイティブラザーズXXの変身をやりたかったんだよ‼‼

次回は二人が暴れします‼‼

では、また次回でお会いしましょう。

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