ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

先週のエグゼイドの大我、メッチャカッコ良かったわ……

あれ、確かに惚れてもおかしくないわ。私の中の大我株急上昇中です。

この作品はそこまでよくないけど、見てくれたら幸いです。


変身‼新たなKAMEN RIDER!!

果南side

 

授業が終わった後、私は友人のダイヤとお喋りをしてたけど、時計を見てそろそろ一誠の部屋に様子を見に行こうと思い、帰り支度を始めた。

 

「あ、そろそろ行かないと…」

 

「あら果南さん、何か用事ですか?」

 

「うん、イッセーの家に様子を見にね。」

 

どうせまたコンビニ飯かインスタントで済ませようとするだろうから、何か栄養のある物でも作ってあげようかな?

 

「甲斐甲斐しいですわね……まるで通い妻みたいですわ。」

 

「ふぁッ!?」

 

ダイヤのその一言に、私は変な声をあげてしまった。

 

あれ?でもこれってまさしくそうだよね?私がイッセーの奥さん…………………………良いかも……って‼

 

「な、なななななななナ~ニヲ言ってるのかなッ!?このオバカさんはッ!?」

 

自分で想像して、あまりの恥ずかしさにカミカミになりながら否定してみた。

 

「動揺が丸わかりな上に、顔が真っ赤ですわよ…自覚あったんですのね。」

 

でも、顔に出てた様ですぐバレた。

 

「い、言っとくけど‼これはイッセーのご両親に頼まれて、仕方なくなんだからねッ‼別に私が好きで行ってる訳じゃないんだからッ‼」

 

「典型的なツンデレのセリフによる自爆をどうもですわ。」

 

「うぅ~…‼」

 

ダイヤと話す度にどんどんボロを出てきて、どう言い返してやろうかと考えていたら……

 

『ひら~いた~花の香りかな~♪』

 

「ッとと、電話だ…………曜ちゃん?」

 

ケータイが鳴ったので画面を見ると曜ちゃんから電話が来てたのですぐに繋いだ。

 

「もしもし、曜ち『た、大変だよ‼果南ちゃん‼‼』ひゃあッ!?」

 

耳に当てた瞬間、曜ちゃんの大声が鼓膜を揺さぶり私は小さく悲鳴を上げながら耳から離した。

 

「いきなり大声出さないでよ……一体どうしたの?」

 

『私もさっき聞いたばかりなんだけど…‼』

 

そのひどく慌てた声に、ある不安が私の頭をよぎり……

 

『イッセー君がケンカに負けて、保健室に運ばれたってッ‼‼』

 

「え…」

 

そして的中した不安通りの内容に、私は頭が真っ白になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一誠side

 

「ん………………ここ…………は…知らねぇ天……ネタは止めとくか。」

 

目を覚ますとカーテンに仕切られたベッドに寝ていて、部屋には薬品の匂いが充満していた。

 

「保健室か……初めて来たな。」

 

体を起こそうとしたら、左右に黒澤妹と国木田が寝ていて、二人の顔をよく見ると涙の跡があった。

 

「まったく……情けねぇったらありゃしねぇ…」

 

あんな女に膝を着くとは……最初にナメて掛かった俺の失態だ。ルシファー達の戦いと見比べて勝手に弱いと判断した代償がこれか……

 

「はぁ……自分で自分にシラケるぜ…」

 

「あ……起きた?」

 

カーテンが開くとそこには桜内達ルシファーの眷属が揃っていた。

 

「……あれからどうなった?」

 

「私達と他の悪魔で捕まえようとしたんだけど、まさか閃光弾と音響弾を使ってくるなんて思ってなかったから、逃げられたの。」

 

「そうか…」

 

「ケガと制服は善子ちゃんが治してるから大丈夫だよ。」

 

「ヨハネだッつってるでしょ‼」

 

そう言われ左腕を見たら、あの時開いた穴が綺麗に塞がっていた。

 

「ククク……我が魔導にかかればあの様な傷を癒すなど、児戯に等しいわ‼」

 

「でも、一誠もとてもStrongね‼生身で堕天使にあそこまで戦えるなんて、普通は無理よ?」

 

「あ?そこまでの強さでもなかったろ、あの女。」

 

「いや、人外の時点で身体能力は普通の人間を遥かに越えてるからね?」

 

「「ん……………んう………先…輩?…………先輩ッ‼‼」」

 

その時、黒澤妹と国木田が目を覚まし、いきなり俺に抱きついてきた。

 

「お…おい、なんだいきな「ごめんなさい…‼」あ?」

 

「マル達が彼処に居なかったら……先輩があんなケガ「何を勘違いしてやがる。」うえ?」

 

泣きながら謝ってくる国木田の頭に俺は手を置いて少し乱暴に撫でる。

 

「あれは俺がアイツにそんな事をさせる余裕を与えちまったからだ。お前らは関係ねぇ。」

 

「で…でも「でももなにも無い。これが真実だ。納得しろ。」…………はい…」

 

落ち込む国木田を、俺は無理矢理な理屈で納得させる。

 

そうだ……責任なんざ全部俺に押し付ければいい。こいつらがそれを感じる必要はねぇ……

 

「それに今度は必ずアイツをブッ飛ばす。だから心配すん「「イッセー(君)‼‼」」ん?」

 

そこにまた聞き慣れた声が響き、カーテンを思いっきり開けてカナ姉と曜が息を切らせながら入ってきたら、俺の体をペタペタと触りだした。

 

「ケガはッ!?大丈夫なの!?」

 

「曜ちゃんから聞いてビックリしたのよ‼」

 

「それはいいから、人の体をペタペタと触ってんじゃねぇよ…」

 

二人をなんとか押し退けて、一息つく。

 

「たく……ご覧の通り無事だ。だから、んな大袈裟に心配なんざしなくても「するに決まってるでしょッ‼‼」うお…」

 

いつも通り軽く言ったら、カナ姉の想像以上の怒声に思わず俺は面食らった。

 

「イッセーが喧嘩を始めた理由は知ってるし、私も曜ちゃんもそれを止められないのもわかってる…………でもね、その話を聞く度に私達が毎回どれだけ心配してるのか、ちゃんと分かってるの‼!?」

 

「そ、それは…」

 

「なのに心配なんざするなですって?……ふざけるのも大概にしてよッ‼‼」

 

「果南ちゃん!?ストップ、ストップ‼」

 

「カナンッ‼ちょっと落ち着く‼」

 

「ちょ…離してよ、曜ちゃん‼鞠莉‼」

 

興奮のあまり、俺の肩に掴みかかってきたカナ姉を、曜と小原が何とか引き剥がす。

 

「…………別にふざけてるつもりはねぇよ。」

 

「その態度がふざけてるって言ってるの‼」

 

「んなの、こんな性格なんだから仕方ねぇだろうが‼」

 

「なによ‼そんな言い方ないでしょ‼」

 

「それはそっちもだろうがッ‼」

 

「「「「あわわわわわわ……!?」」」」

 

俺とカナ姉の口論はどんどんヒートアップしていき、周りが慌ててるのも気づかなくなっていた

 

「だったらもう勝手にすればッ!?」

 

「ああ、そうさせて貰うさッ‼」

 

そこで限界のきた俺はベッドから立ち上がると、近くの椅子に架けてあった上着を掴み取って足早に保健室から出た。

 

そこからはどう歩いたか覚えてなかったが、気がつけば日が沈みかけていて、俺は繁華街の裏路地にいた。

 

(ここなら廃ビルが幾つかあるから、憂さ晴らしの相手を探すには持ってこいだな…)

 

そうと決めたら、俺はその辺をぶらつく事にした。しかし、そんな時に限って相手に出会う事はなかった。

 

「クソッ‼今日はとことん自分自身にシラケるぜ…」

 

途中から売り言葉に買い言葉だったが、カナ姉や曜が俺を心配してるのは理解していた。そんな二人に俺はただ、甘えていただけだ。

 

「でも、これで良かったのかもな…」

 

カナ姉は今年受験生だ。そんな大事な時期に俺なんかと関わっていたら、後々影響が出てくるかもしれない。それにカナ姉は成績優秀だし、遥かに明るい未来を掴める。

 

「なら、このまま…「うわああぁぁぁぁぁぁんッ‼」なんだ…?」

 

思考の海に沈みそうになっていたら、近くから子どもの泣き声が聞こえてきた。

 

「やっとこさお出ましか……一暴れさせてもらうぜ‼」

 

その場所へと走って行くと、小学生位の一人の男の子が廃ビルの前で泣いていた。

 

「オイ、どうしたボウズ?」

 

「ヒグ……友達とね?……かくれんぼしてたら……ウグ……怪物が……友達を…連れていっちゃったの…‼」

 

「怪物だと?」

 

それを聞いた俺は、以前ルシファー達が倒していたあの化け物の事を思い出した。

 

「おい、中にいるのはどんな子だ?」

 

「隣に住んでる女の子と…………1つ上のお姉ちゃん…」

 

(おいおい……なんの因果なんだか…)

 

その子達の関係を聞いた瞬間、カナ姉と曜の顔が頭に浮かんだ。

 

ああもうッ‼しゃーねぇな‼

 

「いいかボウズ、俺が中に行って助けてきてやるから、お前はここを絶対に動くな、約束だぞ?」

 

「本当に……助けてくれる?」

 

「おう、だからさっき言った事は守れよ?」

 

「うんッ‼」

 

「いい子だ。」

 

その子の頭を一撫でしてから、俺はビルの中に入った。

 

「一体何処に……(ゴトッ)ッ‼上かッ‼」

 

天井からの音にすぐさま階段を駆け上がり、2階を見回したら奥に二人の人影があった。

 

「あの子達か。」

 

二人は気絶しており蜘蛛の巣みたいなのに、張り付けにされていた。

 

(どう見ても、罠だなこりゃ…)

 

そのあからさまな感じに、ゆっくりと近づいていき、後少しで手が届くと思った瞬間左側から殺気を感じ、すぐさま後ろに下がると俺がいた場所に白い糸が通りすぎていった。

 

「ありゃ?逃げられちった。」

 

「誰だッ‼」

 

糸が飛んできた方向の暗がりに向かって叫ぶと、そこから人間と蜘蛛を融合させた様な奴が出てきた。

 

「クヒヒヒヒヒヒヒ‼お前は粋が良さそうだ…‼」

 

「こっちも八つ当たり相手に会えてラッキーだぜ…‼」

 

俺は拳を握ると、すぐさま化け物へと突っ込んだ。

 

「クッヒャアッ‼」

 

向こうも口から糸の弾丸を飛ばしてくるが、それを左右の細かいステップでかわしていく。

 

「ちょこまかと…‼」

 

「オラァッ‼」

 

「グッ!?」

 

間合いに入った俺は後ろに思いっきり引いた右腕を、体を少し左に捻りながら突きだし、奴の鳩尾に喰らわせた。

 

「ソイッ‼」

 

「ヘビャッ!?」

 

そして前屈みになったところに踵落としを後頭部に決め、地面に叩きつけた。

 

「おい立てよ……そんなもんじゃねぇだろ、テメェの強さは?」

 

「く…‼このガキャ…ブボッ‼」

 

起き上がろうとする蜘蛛野郎の顔を蹴り飛ばす。

 

「ワリィが1度人外相手に痛い目を見てるんでな?手加減なんざ出来やしねぇぞ。」

 

「人間ごときが‼嘗めんじゃねぇぞ‼」

 

俺の言葉にキレたのか糸を出して、顔めがけて伸ばしてくるが首を左に傾けてかわし、両手でガッシリと糸を掴む。

 

「チャ~ンス♪」

 

「はッ!?お、おい‼やめ「オラアァァァァァ‼」ギイイヤアァァァァァァッ!?」

 

そしてその場で回り、ジャイアントスイングの要領で振り回していく。

 

「め……目が…目が回るぅぅぅぅぅぅぅッ!?」

 

「吹っ飛べッ‼」

 

ある程度回ったところで手を離すと、面白い位飛んでいき壁に激突した。

 

「さすがにくたばりはしてねぇだろ?」

 

「うえぇぇぇぇぇ……殺す…‼貴様は必ず殺してやるぞおぉぉぉぉぉぉッ‼‼」

 

よろけながらも蜘蛛野郎は立ち上がり、吠えると再び糸を伸ばしてくる。

 

「パターンが単調なんだよッ‼」

 

それを左に避けて突っ込もうとしたら……

 

「引っ掛かったな?」

 

「ッ!?しま…‼」

 

蜘蛛野郎の言葉に後ろを見たら、さっきの女の子達めがけて糸が伸びていた。

 

「先ずはあの子達から血祭りだッ‼」

 

「させッかよぉッ‼」

 

糸を掴んで止めようとするが、吐き出される糸の勢いが強すぎて、少し速度を緩めるのが限界だった。

 

(ダメだ……止められねぇ…‼)

 

摩擦で切れた皮膚から流れた血で汚れた糸が、女の子達まで後少しというところまで伸びていく。ならばと更に手に力を込めるが、糸が止まる事はない。

 

どうする…また振り回すか?いや、今の長さじゃあの子達にぶつかっちまう‼なら引きちぎるか?つってもこの糸、丈夫過ぎんだよッ‼おまけにこの手じゃそこまでの力はもう入らねぇ…‼策はもうねぇのか?

 

「ふざけんな…‼助けてやるって…‼あのボウズと約束したんだよ‼諦められっか‼」

 

諦めかける自分に気合いを入れたその時、ふと過去の思い出が頭を過った。

 

『そんなにケンカばかり強くなってどうするの?』

 

『さあ?そこまで考えてねぇし。』

 

『だったらボディガードでもやってみたら?』

 

『お前達の専属なら、考えるかもな。』

 

『アハハ‼それは心強いかもね。』

 

…………懐かしいな…中学一年の頃か?そんな未来はもう無理かもしれねぇけど…‼

 

「ここで諦めてたら…………カナ姉や曜に俺を先輩と慕ってくれる国木田や黒澤妹に顔向けなんて絶対に出来ねえ…‼だったら最後まで足掻いてやらぁッ‼‼」

 

「なら、向こうは任せろ‼」

 

そこに放課後と同じくルシファーの声が聞こえ、女の子の寸前まで迫っていた糸を切り捨てた。

 

「うおわッ!?」

 

「…………何でここが?」

 

「魔力を感知したから気になって来たら、お前が戦ってただけさ。」

 

そう言うルシファーは俺に大きめのアタッシュケースを投げてきたので、キャッチする。

 

「イチチ……なんだこれ?」

 

「約束のブツだよ。」

 

それを聞いた瞬間、俺はそれをすぐに開けて中にあるルシファー達が使ってるのと同じバックルを取り出し腰に当てた。

 

「本当ならもっと良い材質で作ろうと思ったが、時間がないから俺達が使ってる奴の予備パーツを使って最速で作り上げた。機能は問題ないから思いっきりやれ。」

 

「おうよ。」

 

ベルトが装着されたら、ルシファー達のと色違いの深緑のガシャットだったか?を手に持ち、騎士と魔王が描かれた方へとダイヤルを回した。

 

『SAVIOR STORY!!』《Saviour is Around the World!!》

 

すると俺の後ろにゲームのスタート画面が現れて、周囲にカラフルなメダルみたいなのと、赤と白2体のデフォルメされた機械の龍が飛んでいく。

 

「【セイヴァー・ストーリー】は、魔王に支配された世界で勇者が伝説の二天龍の鎧を纏って、魔王に立ち向かうロールプレイングゲームだ。」

 

それを聞いた俺は思わず苦笑した。

 

「勇者ね……俺には一番似合わねぇな‼」

 

そしてそのガシャットを上に投げ、回転しながら落ちてくるそれの下部が上にきたらそこに手を置いてバックルへと一気に差し込む。

 

『デュアル・ガシャット‼』

 

そういやルシファーは何か言ってたな……何とかレベル50だっけ?だったら……

 

「戦闘レベル50。変身…‼」

 

『ガッチャーン ‼ デュアルアップ ‼』

 

そう言ってピンクのレバーを握り、思いっきり開くと目の前に翠の瞳に赤い俺と似た髪型の頭部に白地に赤い爪痕柄のボディスーツに胸には何かのゲージに左下には拳と盾のアイコンがあるプロテクターが着いた人型が描かれたゲートが現れ、それを潜ると俺の姿がそれに変わり、そこから右肩に赤、左肩に白の龍の頭部がつき、胸には肩とは逆に左が赤で右が白の龍の胴体、両足は膝から上が赤で下が白の手足で出来た脚甲となり、背中には龍の翼が広がる。

 

『立てよ勇者‼纏え龍を‼セイヴァー・ストーリー‼』

 

「これは…」

 

俺は体を軽く動かすが、想像以上に体が軽く力も奥底から無限に沸き立つ感覚が俺の心を高ぶらせていく。

 

「それがお前の力、【仮面ライダードラゴネス】だ。」

 

「良いねぇ~…気に入った‼」

 

「アッタタタ…‼このや…ってお前誰ッ!?」

 

ルシファーが糸を切って吹っ飛んでいた蜘蛛野郎が起き上がると俺の姿を見て驚いていた。

 

「さて……ガチでやろうぜッ‼‼」

 

翼を畳み地を思いっきり踏みしめ、一歩を駆け出そうとしたら俺はその一歩で蜘蛛野郎の目の前にまで来てしまった。

 

「うえ?」

 

「ホラよッ‼」

 

「ゲボッ!?」

 

隙丸出しの顎に軽めのアッパーを当てて、体を浮かせ……

 

「オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラ‼オラアッ‼‼」

 

「ガブバァァァァァァァァァァァァァァッ!?」

 

試しにラッシュをやってみると、想像以上の速さで思い通りの場所に拳を叩き込む事ができ、最後に上段回し蹴りで蹴り飛ばす。

 

「すげぇ……コイツァ良いぜ‼」

 

「い……一体何が…」

 

「さて、他に何があるかな?」

 

すると目の前に1つのアイコンが周囲を回りながら現れ、俺の両手を腕から指先までを覆う赤い籠手となった。

 

『ガシャコン・ガントレット‼』

 

「籠手か…」

 

武器はいらねぇって言ったんだが……

 

「殴り捲ってると手にダメージがいくからな。その防御用だ。」

 

「人の心読んでんじゃねぇよ。」

 

「今だ‼」

 

そこに蜘蛛野郎が糸の弾丸を飛ばしてきたので、とっさに左手の甲にあるAボタンを押し、右手の甲のBボタンを1度押す。。

 

『ガ・キーン‼』『Divide!!』

 

すると左手の籠手の表面が開き、白い盾となって攻撃を受け止めた。しかも、衝撃も殆どなかった。

 

「それに遠距離型に近づくには、盾も必要だろ?」

 

「へッ‼……ものは言い様だな?」

 

「く、クソッ‼」

 

そこから更に弾丸が飛んでくるが、盾で防ぎながら一気に接近し、一メートル手前で軽く跳躍し左手のボタンを押す。

 

『バ・キーン‼』

 

それで籠手に戻し、今度は右手の甲のBボタンを2連打してから奴の顔を思いっきり殴った。

 

『Boost!!Boost!!』

 

「テリャアッ‼」

 

「あびるばッ!?」

 

それで地を転がっていき、壁にめり込んだ。

 

「こ……の……おれ…………が……」

 

「ここがテメェの末路だ。」

 

俺はベルトのレバーを握り、閉じる。

 

『ガッチョーン、キメワザ‼』

 

すると赤と白のエネルギーが両手足に集まり、充分に溜まったらレバーを開いた。

 

『ガッチャーン‼ SAVIOR!! CRITICAL BLAST!!』

 

「ドォウリャアッ‼‼」

 

そしてめり込んでいる蜘蛛野郎の腹に右ストレート、顎に左アッパーを喰らわせ、最後にドロップキックをお見舞いしてやった。

 

「ギャアアアアアアアアアアアアッ!?!?」

 

喰らった蜘蛛野郎は悲鳴を上げながら爆発した。

 

「あの世で反省してろ。」

 

『ガッチョーン、ガシューン。』

 

ガシャットを抜いて変身を解除した俺は捕まってた女の子達のところへ行く。

 

「どうだ、その子達は?」

 

「ケガも無いし、魔法で眠らされているだけだから時期に目を覚ますさ。」

 

「そうか…」

 

その事に少し安堵し、ルシファーに手の傷を治して貰い(魔法って便利だな)、二人を抱えて外に出るとあのボウズが待っていた。

 

「おにいちゃん、ほんとうに助けてくれたんだッ‼」

 

「約束したろ?」

 

「んぅ……あれ?わたし…」

 

そこで女の子達が目を覚ました。

 

「お、起きたか…」

 

俺は女の子達を降ろして、ボウズ達と同じ視線の高さになるようしゃがむ。

 

「いいか?次からはこんなとこで遊ぶんじゃねぇぞ?また怖い思いをしたくなかったらな。」

 

「「「は~い…」」」

 

「ほら、暗いから気を付けて帰れよ。」

 

「「「ありがとう、バイバ~イ‼」」」

 

そう言って3人が帰るのを見送ってから俺も家に帰ろうとする……

 

「待て、今日は家に泊まれ。」

 

が、ルシファーに肩を掴まれそう言われた。

 

「はあ?んだよ、いきなり…」

 

「初使用だから体に何か異常がないかチェックしときたいんだよ。それに不具合の調整とかもして、更にお前に合わせた状態に持っていく為に意見も欲しいんだ。」

 

それを聞いて断ろうかと思ったけど……

 

(そういや、今日はカナ姉が家に様子を見に来る日だったな……)

 

さっきの事もあり、もし来たら気まずさしかないと思い……

 

「わかったよ…」

 

その提案を受けて、曜にメールを一応送り俺はルシファーの家に行くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、とある公園で……

 

「あなた、面白いわね?いいわ、その命…私の為に使いなさい。」

 

この1つの出来事が、元から歪んだ歴史の始まりの告げた。




いかがでしたか?

一誠の新ライダーの見た目は頭がパラドクス・ファイターで胸部ゲージ部分や肩はブレイブ、ボディスーツはスナイプを意識した感じです。

次回は一誠が出ていった後の保健室から始まります。

では、次回でお会いしましょう。

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