ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

今回から数話にかけて海神アグル様の【ハイスクールD×M×U×R】とのコラボになります。

では、どうぞ。


コラボ編
Firstコラボ ONE


ここはとある異世界…本来の歴史とはまた違う道を辿った世界だ。

 

そこのある家で小さなパーティが開かれていた。

 

「いやぁ~、こうやって皆が一同に揃うのも久し振りやね、エリチ。」

 

「ええ…本当、そうよね。」

 

「皆、仕事やら何やらあるし。」

 

そこにいるのは9人の女性と1人の女の子に1人の男の子だ。

 

その中の9人は高校時代の仲間で、スクールアイドルをやっていて今回はその同窓会らしい。

 

「海未ちゃ~ん、追加の料理まだぁ~?」

 

「だったら穂乃果も手伝ってください‼」

 

「凛ちゃん、何かリクエストある~?」

 

「ラーメ「無理に決まってるでしょ‼」にこちゃん、最後まで言わせてにゃ~‼」

 

「凛ちゃん、さすがに準備しきれないからね…」

 

9人の女性の1人【天青 穂乃果】の催促に【土方 海未】は声を荒げ、【火神 花陽】の質問に【寺獄 凛】は好物を言おうとする最中に【地白 にこ】によって遮られ、【朱雀 ことり】がそれを宥める。そんな光景を【緋村 希】と【雨崎 絵里】、【氷川 真姫】は飲み物片手に見ていた。

 

「なぁ母さん、俺と美月もいていいのか?せっかくの同窓会みたいなもんなんだし…」

 

「ん~?気にせんでもええって。茜君達やリアスちゃん達は出掛けとるし、一誠の眷属達も美月以外お仕事でいないんやから。」

 

「これおいし~♪ムグムグ…」

 

「あ、俺もそれ食べよう。」

 

「ほい、追加の料理よ。」

 

希の子供である【緋村 一誠】と妹の【緋村 美月】も出ている料理を食べ始め、にこが出来立ての追加料理を持ってきた時、一誠の背後に銀色のオーロラが突如現れた。

 

「あれ?これって士君の…」

 

絵里が喋る途中でそのオーロラは彼女達に迫って飲み込んでいき、台所にいた海未と花陽を残して彼女達を他の場所に飛ばした。

 

「えッ!?皆ッ!?」

 

「何処行っちゃったの~!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、こちらの世界ではルシファー家の訓練施設でドラゴネスに変身した一誠と怪人態となったグラファイトが模擬戦を行っていて、ヴァーリやその眷属、果南や曜達にパラドといった、いつものメンバーがそれを見守っていた。

 

「ガハッ!?」

 

「どうした、何を焦っている?そんなお粗末な攻撃では、この俺に当てる事など出来んぞ。」

 

「うるせぇッ‼‼」

 

「フン…‼」

 

「ぐッ!?」

 

どこか焦りを見せながら戦う一誠にグラファイトは問うが一誠は構わず突っ込むも、アッサリと回避され逆にカウンターを決められる。

 

「何に熱くなってるのかは知らんが、頭は常に冷静でいろ。熱くなった頭では思考がろくに回らんし、行動が単調になりやすい。そんな事では敵の術中に簡単に嵌まってしまうぞ?頭はクールに、だが諦めないという心の火は絶やすな。諦めない思いは時にとんでもない力を産むそうだ。」

 

「………ケッ、見事に当てはまってて文句のもの字も出ねぇ…」

 

『ガッチョーン、ガシューン』

 

変身を解いた一誠はその場に大の字になって寝転んだ。

 

「だが、何かに焦るというのはまだ先があるという事でもある。考え抜いて自分なりの答えを出してみろ。それがお前に更なる成長を促すだろうさ。では、俺は仕事があるからこれで失礼する。」

 

人間態になったグラファイトは一誠にアドバイスを残し、粒子となってその場を去っていった。

 

(自分なりの答え…か………)

 

グラファイトに言われ、まず自分が焦る原因を考える一誠。しかし、それは何なのか既に理解していた。

 

(この前の異世界…俺は曜を守り切れなかった。アイツは何があっても守ると誓っていながら…‼)

 

「な~にしょぼくれてるのよ。」

 

「………カナ姉…」

 

そんな自身に辟易しながら天井を見上げる一誠だったが、そこに果南が上からひょっこりと顔を出した。

 

「別にイッセーが悪かった訳じゃないよ。あれは相手との相性が悪かっただけ…そこまで自分を責めなくていいから。」

 

「………………………ケッ…」

 

果南にすら慰められる自分が情けないと思った一誠は視線をずらすが、そこであるものが目に入った。

 

「………そういうカナ姉こそ、もう少し危機感持ったらどうだ?」

 

「どういう意味?」

 

「………………………薄い緑か…」

 

「へ?………………~~~~~~~~~ッ‼‼‼‼そりゃあッ‼‼」

 

「フンバッ!?」

 

彼の言葉に最初は意味が解らなかった果南だったが、自身の立ち位置と彼の視線でその意味を悟った。寝転んでる一誠の頭側から彼を立って見下ろしている自分、そしてスカートという服装に一誠の言葉………つまり、彼に下着を見られていたのだ。それに気づいた彼女は顔を真っ赤に染めながら右足を振り上げ、一誠の顔面を思いっきり踏んだ。

 

「何しやがるッ!?」

 

「イッセーのバカッ‼変態‼エッチ‼」

 

「そっちの危機感の無さが原因だろうがッ‼‼」

 

「うるさいッ‼‼今すぐ記憶から絶版してやるうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ‼‼‼‼」

 

そして始まるのは二人の全力疾走の鬼ごっこ、会話内容が聞き取れていたヴァーリ達悪魔組は苦笑し、曜とダイヤはおおよその内容を理解してため息、ルビィと花丸は首を傾げパラドは爆笑していた。

 

「待てコラアアアァァァァァァァァァッ‼‼‼‼」

 

「待てと言われて待つかy(ビタンッ‼‼)グバァッ!?」

 

「イッセーッ!?」

 

追い掛ける果南から振り返る余裕を見せながら走っていた一誠だったが、前を向いた瞬間に銀色のオーロラが彼の目の前に現れ、一誠は融合係数が低かった時の某ライダーシステムの如くそれにぶつかり、全身を強打してしまった。

 

「ちょっと、大丈夫ッ!?」

 

「いつつ…‼何だこれ…?」

 

果南に起こされながらそれを睨む一誠、その側にヴァーリ達もやって来る。

 

「これって………この前、ディケイドが出してたオーロラ?」

 

「だとしたら、異世界から何かが来る?………念のために全員ドライバーを装着、戦えない人達は俺達の後ろに。」

 

ヴァーリの指示で全員がすぐに動き、オーロラを注視する。すると、そこから9人の男女が雪崩れ込んできた。

 

「うわああああぁぁぁぁぁぁぁッ‼‼ぐえッ‼」

 

「「「「「「「「キャアッ‼‼」」」」」」」」

 

先に出てきたのは少年、続けて女性陣が出てきて少年を下敷きにする。

 

「うわッ‼なんかたくさん出てきたッ!?」

 

「いたた…うん?」

 

「あん?」

 

驚く千歌。そこに下敷きになってる男が顔を上げる。その顔を見た瞬間、全員が目を見開いた。その男の顔は一誠にそっくりだったのだから。

 

「「………………………………ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええッ‼‼‼‼‼‼‼誰だテメェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェッ!?!?!?!?」」

 

「「「「「あ………何かデシャビュ…」」」」」

 

相手の顔が自分と同じで驚く両一誠。そして曜と果南、花丸にルビィにダイヤは以前と何処かで同じ体験をしていたのか、デシャビュっていた。

 

「イタタ…あれ?千歌ちゃんに梨子ちゃん達。どうしてここにいるの?」

 

「え?えっと…どちら様?」

 

「初めて…ですよね?」

 

「え?」

 

「「え?」」

 

「………とりあえず、お互いの認識合わせから始めましょうか。そうしないと話が進みませんから。」

 

「確かにそうね。」

 

このままでは話が進みそうになかった為、ヴァーリの提案に真姫が乗り、数分程の話し合いでお互いの大体の事情を理解した。

 

「やはり平行世界………しかも此方より未来からか…」

 

「しかもかなり遠い世界みたいだね。」

 

「私達が知ってるイッセー君のお母さんと全然違う処か、名字まで違うし…」

 

「それに俺とヴァーリが赤龍帝や白龍皇じゃないのか…代わりに仮面ライダーだけど。」

 

「こっちの赤龍帝と白龍皇は変態の人でなしだからね…」

 

『この世界の俺よ………強く生きてくれ…』

 

「因みに未だ覚醒すらしてないぞ。」

 

『ブゴハァッ!?』

 

「ドライグぅッ!?」

 

こちらの赤龍帝の現状にもう一人の一誠に宿るドライグが吐血?したみたいな声をあげた。

 

「君達はまだ大変な戦いが一杯あるけど…大丈夫?」

 

「正直、戦力不足です。一応トレーニングで鍛えてはいますけど…」

 

この世界には禍の団にクロノスという厄介すぎる敵がいる。だが現状、今の彼らで倒せるかと言われればノーだろう。そこで、穂乃果はある事を思い付いた。

 

「だったら私達も特訓に付き合ってあげるよ‼」

 

「え?いいんですか?」

 

「全然問題ないよ‼ねぇ皆ッ‼」

 

「アンタは言い出したら聞かないからね………」

 

穂乃果の言葉に彼女達は(にこだけは呆れながら)首を縦に振る。ならば、このチャンスを逃す術はないと考えたヴァーリはその提案を受ける事にした。

 

「では、お願いします。」

 

「大船に乗ったつもりで任せてよ‼」

 

「なら1VS1で模擬戦形式にしましょう。」

 

「あ、因みにイッセーはそっちのイッセーと最後にバトルな?」

 

「何でさ母さんッ!?」

 

「そら、イッセー同士は戦う運命にあるからや。」

 

「何その運命…」

 

という感じに異世界組VSゲームチーム(名称は暫定処置)の模擬戦が始まった。




いかがでしたか?

次回から模擬戦開始です。

次回【Firstコラボ TWO】

「何が何でも、腰のボタンを叩かせるなよ。」

では、次回でお会いしましょう。

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