ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

本当に遅くなってスミマセンでした!!

スランプと仕事でなかなか執筆が進まず、こんなに時間が掛かってしまいました。

内容はちょっと微妙ですが、何とか書き上げましたのでコラボ編最終話、どうぞ!!


Firstコラボeight(FINAL)

気絶した千歌と穂乃果を観客席に移動させて休ませた後、フィールドには最後の模擬戦となった二人の一誠が立つ。

 

「ようやく出番か…!!」

 

「この世界の俺って、戦闘狂過ぎるだろ…」

 

片やこれから始まる模擬戦に目をギラつかせ、片やそこまでやる気が感じられない。

 

「おい…何時までも腑抜けてっと……ぶっ飛ばすぞ?」

 

「安心しろよ、やるからには全力だ。」

 

「ならいい…」

 

ゲーマドライバーを腰に巻き、ガシャットギアデュアルΣを持つ一誠に対し、一誠(D)もベルトを出そうとしたが…

 

(待て一誠、ここはウルトラマンでいくぞ。)

 

それにドライグが待ったをかけた。

 

(何でだよ、向こうがライダーなんだから俺達も…)

 

(この世界の奴等は俺達の力を知らない筈だ。そこに勝機があると思う。)

 

(なるほどな……よし、それで行こう。)

 

(ドライグぅッ!!ふざけるなぁ!!)

 

((黙ってろ神ッ!!!!))

 

(Σ(・8・))

 

心の中でそんな会話をして、一誠(D)は左手に赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を装着する。

 

「あ?お前も赤龍帝なのかよ。」

 

「ただの赤龍帝じゃないけどな。」

 

「へぇ…!!」

 

それに一誠は口元をニヤつかせながら、ガシャットをベルトに装填する。

 

『デュアルガシャット!!』《Saviour is Around the World!! Battle of Dragons!!》

 

そしていつものポーズをしつつ、ベルトのレバーを開く。

 

「マックス大変身!!」

 

『ガッチャーン!!マザルアップ!!赤き帝王・強化!!白き皇帝・弱化!!赤と白の真価!!セイヴァー・サバイバールッ!!』

 

ドラゴネスに変身する一誠、その姿に一誠(D)は確信を持つ。

 

「その姿…やっぱりドライグとアルビオンの力だよな…」

 

「オラ、さっさと変身しろよ。俺を焦らすんじゃねえ…!!」

 

「あ、ああ…!!」

 

一誠(D)は左手を天に掲げ叫ぶ。

 

「ドライグウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!」

 

『Welsh Dragon Ultlive!!』

 

すると彼の足下から炎の柱が現れ、その姿を包み炎が消えるとそこには赤と銀の身体に胸と肩には赤い鎧、左手には赤龍帝の籠手を装備し頭部は銀色に乳白色の瞳、額から頭頂部に伸びるラインの途中から黄色い角が生えている姿になった。

 

「なんだ、その姿?」

 

ドラゴネスはそれが何なのか解ってなかったが、観客席にいるヴァーリ達ルシファー眷属はすぐに解った。

 

「ウルトラマンだとぉッ!?」

 

「あれって特撮じゃなかった!?」

 

この世界ではウルトラマンは特撮として放映されており、現在までにジードが公開されていて、もうすぐ最新作のR/B(ルーブ)が放映される事になっている。

 

「ウチらの世界では普通におって、一誠の父親はウルトラマンマックスでもある茜君や。」

 

「「「「「なんですとぉッ!?」」」」」

 

衝撃の事実に全員が叫ぶ。

 

「これが俺の力…【ウルトラマンドライグ】だッ!!」

 

「ウルト○ンだかウルヴァ○ンだか知らねぇが、俺を楽しませろよ…!!」

 

そう告げ、背中の羽を広げるとドラゴネスはウルトラマンドライグ(以降Uドライグと呼称)へと突撃する。

 

「シェアッ!!」

 

Uドライグは赤龍帝の籠手に右手を乗せ、それを前に突き出す事で矢尻型の光弾を飛ばす【ドラゴンスラッシュ】を無数に放つ。

 

「しゃらくせえッ!!」『ガ・キーン!!』

 

だがドラゴネスは左手の籠手を盾モードにして、その光弾の中を受け止めつつ怯まずに突っ込んで行く。

 

「なッ!?」

 

「オラァッ!!」

 

そして間合いに入った瞬間、右拳を一気に突き出す。

 

「うおッ!?」

 

Uドライグは咄嗟に下がって拳をかわす。しかし、ドラゴネスの攻撃は終わらない。

 

「そらそらぁッ!!」

 

ホバリングする事で足技も多用した高速連続格闘、Uドライグはその攻撃に圧倒され始めていた。

 

(こいつッ!?動きに無駄がほとんどない!!)

 

(これはかなり戦闘慣れしてるな。恐らく師にも恵まれたんだろう。)

 

ドライグの推察通り、グラファイトによって鍛えられたドラゴネスの戦闘力は以前よりも格段に上昇している。

 

「フンッ!!」

 

放たれる拳を腕をクロスして受け止めるが、そのあまりの威力に後ろへと下げられ、両腕に痺れが残る。

 

「どうしたッ!?お前の力はそんなもんか!!」

 

「まだだ!!」

 

『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』

 

神器の力で一気に倍加したUドライグはバスケットボール大の魔力弾を飛ばす【ドラゴンショット】を放つが、ドラゴネスはそれをあっさりと回避した。

 

「受ける程バカじゃないか…」

 

「嘗めてんじゃねぇぞ!!」

 

『ガシャコンキーブラスター!!』

 

Uドライグへと向かうドラゴネス。しかし、さっきまでと違い左手に滅多に使わない武器(キーブラスター)を持つ。それを見たこの世界一同は驚いた。今まで拳しか使わなかった男が武器を手にするとは…

 

「チィッ!!」

 

Uドライグはドラゴンショットを連発するが、それは避けられるかキーブラスターで切り落とされていく。

 

『ガッチョーン、キメワザ!!』

 

そしてドライバーのレバーを閉じると右手を赤と白のエネルギーが覆っていく。

 

「グラファイト直伝…」

 

「この…!?」

 

その攻撃を止めようと動き出すUドライグだったが、ドラゴネスは指先を手刀の様に揃え、レバーを開きながらその場で十字に振るい赤と白の斬撃を飛ばしてきた。

 

『ガッチャーン!! SAVIOR SURVIVAL!! CRITICAL DESTROY!!』

 

「【激怒竜牙】!!」

 

「はあッ!?」

 

まさかの遠距離攻撃にUドライグは回避が遅れ、両腕でギリギリ防ぐもフィールドの端まで吹き飛ばされた。

 

「今のは…グラファイトの技ッ!?」

 

実はグラファイトは一誠の事をかなり気に入っていて自分の技まで伝授していた。しかも本来の武器仕様と一誠に合わせて作った格闘仕様の2つを。

 

「ちっ…やっぱ手刀じゃまだそこまで威力出ねぇか…やるならやっぱり剣だな。」

 

驚くUドライグを尻目に、ドラゴネスは右手を開いたり閉じたりして感触を確かめる。しかし、思っていたよりも攻撃力が出なかったらしい。しかし、それは慣れてないだけで更に特訓すれば、今以上の威力を出す事も可能である。

 

「何でお前がその技をッ!?」

 

「勝負の最中に問答してんじゃねぇ!!」

 

翼を広げ、Uドライグへと突撃するドラゴネス。だがUドライグもただ待っている訳ではない。即座に両腕を逆L字に組むと倍加を始める.

 

『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』

 

「ブーステッド・シュートッ!!」

 

それが終わると同時に腕から光線を放つ。

 

「チィッ!?」

 

突撃していたドラゴネスはその攻撃を回避するのは無理と判断、盾モードのままだった左腕で受け止めるが…

 

「ぐぅ…!!なんつー威力!!」

 

倍加によって強力な威力を持つ光線に、半減を使わずに耐える事は出来ずに押し飛ばされてフィールドの結界にぶつかり、爆発が彼を襲った。

 

「先輩ッ!?」

 

それを見たルビィは叫ぶ。

 

「これは、ウチの一誠の勝ちやね?」

 

希がイイ笑顔で勝利宣言する中、この世界の面々は誰も勝負が決まったとは思ってなかった。

 

「これは…着いたね。」

 

「間違いなくね…」

 

「「???」」

 

呟く曜と果南の言葉に希と美月が首を傾げていたら…

 

「ククク…ハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!」

 

フィールドから笑い声が聞こえた。それもかなり楽しそうな笑いが。

 

「な、何ッ!?」

 

「こっちのイッセーの心に火が着いたんですよ。」

 

全員が視線をドラゴネスが倒れているだろう場所に向けると、そこには身体を多少前のめりにしているがそれほどダメージを負っていないドラゴネスがいた。

 

「あれを耐えたのかよ…」

 

「いいぜお前、久々に俺の心に火が着いた……でもなぁ、まだ足りねぇッ!!!!」

 

『バ・キーン!!』

 

『Boost!!Boost!!Boost!!BoostBoost!!Boost!!』

 

籠手をナックルモードに変え、Bボタンを連打して倍加を行うとすぐさまUドライグへと突貫する。その速度はまるで一陣の風…

 

「はや…!!」

 

「点火!!」

 

その速さでUドライグの懐に飛び込むと、鳩尾へと勢いを乗せた左拳をめり込ませる。

 

「ガ…!!」

 

「爆熱ッ!!」

 

続けて右拳でアッパーを喰らわせる。

 

「グブッ!?」

 

「炎上ッ!!」

 

そこから更にサマーソルトで上へと蹴り飛ばす。

 

「ブハッ!?」

 

『ガッチョーン、ウラワザ!!ガッチャーン!! SAVIOR SURVIVAL!! CRITICAL DESTROY!!』

 

「ガハァッ!?」

 

そして落ちてきたUドライグを、必殺技を発動させた右足の後ろ回し蹴りで吹き飛ばして壁に激突、周囲に土煙が漂う。

 

「もっと俺の心を燃やしてみせろぉッ!!!!」

 

「「「頑張れ頑張れカシラ♪頑張れ頑張れカシラ♪」」」

 

雄叫びを上げるドラゴネスに、ルビィと花丸に善子の一年トリオが変わった声援を送った。

 

「やっとギアが入ったわね。」

 

「というか……暴走?」

 

「まさしくドラゴンね。」

 

周囲が色々と言うが、今のドラゴネスには関係ないとばかりにUドライグが飛んでいった方へと一気に飛翔する。しかし、煙に突然穴が開くと同時にドラゴネスが吹き飛ばされた。

 

「えッ!?」

 

「あ、あそこッ!!」

 

何が起きたか周りが困惑していたら、千歌がある一点を指差した。そこにはUドライグがいたのだが、鎧以外の赤い部分が青に変わっていて、左腕の籠手からは一本の剣が出ていた。

 

「色が違う!?」

 

「タイプチェンジか!!」

 

ヴァーリの言う通り、Uドライグは複数のフォームを有しており、最初の姿が基本形態の【タイプポーン】で今の姿が速度特化の【タイプナイト】である。Uドライグは今のままでは不利を悟り、煙の中でタイプチェンジしていたのだ。

 

「クソ……何が起きやがった!!」

 

起き上がったドラゴネスが視線を巡らせ、自分の頭上にいるUドライグを見つける。

 

「なんだそりゃ?……人を見下ろしてんじゃねぇぞ!!」

 

それが頭にきたドラゴネスは一気に飛翔して拳を振るうが、当たる直前でその姿がブレて空を切る。

 

「ッ!!何処に…!!(ズバッ!!)グアッ!?」

 

避けられた事を理解して周りを見渡そうとした瞬間、横から突然切り裂かれる。その場所を見ようとする頃にはそこには誰もおらず、再び別方向から攻撃を喰らう。

 

「くぅ!?……高速移動か!!だったら…」

 

そこでドラゴネスは何を考えているのか、全身の力を抜いて棒立ちになる。どうみても隙丸出しな姿にUドライグも怪しむ。

 

(何を企んでんだ…?)

 

しかし、このままでは埒があかないと思い全速力でドラゴネスの背後へと攻撃を仕掛けるとあり得ない事が起きた。

 

―――ガキィン!!!!

 

「はぁッ!?」

 

なんと、ドラゴネスは振り返りもせずにキーブラスターでUドライグの剣を受け止めていたのだ。

 

「お?まだまだ捨てたもんじゃねぇな。」

 

「何で攻撃が来る場所が解った!?」

 

「ああ?勘だよ、俺の第・六・感!!」

 

そう、脱力して棒立ちしていたのはすぐに動ける様にするためであって、ドラゴネスはUドライグの動きが見えている訳ではなかった。だから、ここだと思う場所に素早く剣を持っていったら見事に的中したのだ。

 

「まさかの直感!?」

 

自身の速さが直感に負けた事に多少のショックを受けつつ、また高速移動で奇襲を仕掛けるも再び受け止められる。

 

「悪いが…その速さは見切ったぜ?」

 

「んなろッ!!」

 

そこからUドライグが高速斬撃を行っていくが、ドラゴネスはキーブラスターとガントレットでそれらをあっさりと受け止めていく。

 

「こんな短時間で…!!」

 

「それがアイツですから。」

 

その適応力に驚く真姫にヴァーリは答える。これまでも一誠の成長速度は半端ではなかった。異世界から来たもう一人の一誠と戦った時も相手の攻撃にすぐに対応してしまうなど、常人ではあり得ない。

 

(これもアイツの体質が原因か…)

 

『ガシューン、デュアルガシャット!!キメワザ!!』

 

「ハアァァァァァァァァ…!!」

 

ヴァーリがそう考えている間にも戦局は動き、ドラゴネスがキーブラスターにガシャットを装填し、Uドライグは左腕の剣に光の力を集めていく。

 

『STORY DRAGON!! CRITICAL FINISH!!』

 

「激怒竜牙…!!」

 

「シェア!!」

 

そして剣での激怒竜牙とタイプナイトの必殺技である【ギャラクシーナイトブレード】がぶつかり合い、爆発を起こす。

 

「よっと。」

 

「フッ。」

 

爆煙から出てくる二人だが、それほどダメージは負っていない。

 

「良いぜぇ…!!俺の心がどんどん燃えてくる!!」

 

「こうなったら、あのタイプで終わらせるか!!」

 

『Bishop!!』

 

何かを決めたUドライグは左腕を胸元に持っていき振り下ろすと、周囲に緑の波紋が広がり青い部分が赤に戻るが、部分部分に緑が混ざった【タイプビショップ】となり、3体に分身する。

 

「忍者か?…だが、これでお楽しみが3倍だなッ!!」

 

分身したことに怒るどころかテンションが更に上がるドラゴネス。手始めとばかりに中央の1体に向かうが、3体が同時に光弾を飛ばして進行を妨害する。

 

「この…!!」

 

「シュア!!」

 

「なッ!?…ぐあッ!?」

 

それを防いでいたら1体がドラゴネスの背後にワープして蹴り飛ばした。そこから続けて他の2体がドラゴネスを殴り飛ばす。

 

「やるじゃねぇか…」

 

「ドラゴンサイキック!!」

 

そして1人に戻ると超能力による技【ドラゴンサイキック】で動きを封じる。

 

「ッ!?体が…!!」

 

思いもよらぬ技に動揺するドラゴネスに、Uドライグはすぐさま必殺技の構えをとる。このフォームは体力の消耗が激しく長くは使えない欠点がある。更にサイキックを発動しながらの必殺技など一発で変身解除もあり得る組み合わせだ。それでもドラゴネスを倒すためにはこれしかないと思い、光線を放つ。

 

「【ブーステッド・バスター】!!」

 

「ちッ!?クソがああああああああああッ!!!!」

 

拘束され身動き出来ないドラゴネスに光線が命中する。それを確認したらすぐに紫を基調とした姿の【タイプルーク】へとタイプチェンジするが、やはり消耗が激しかったのか、胸のライフゲージが点滅を始める。

 

「ハァ…!!ハァ…!!これなら…」

 

勝利を確信し、視線をドラゴネスが落ちたであろう場所に向けるが、そこには誰もいなかった。

 

「……まさか!!」

 

Uドライグが視線を上に……ドラゴネスを固定していた場所に向ける。未だ煙でよく見えないが突然煙が風で吹き飛ばされてドラゴネスが姿を現す。煙を払った風は翼で起こした物で、胸のゲージが残り20%を切った状態だがまだしっかりと立っているドラゴネスがそこにはいた。

 

「嘘だろ……」

 

「面白ぇ事してくれるじゃねぇか…さいっこうの気分だッ!!!!」

 

今の攻撃でテンションMAXになったドラゴネスは、キーブラスターを投げ捨てると一気に近づいてUドライグを殴る。

 

「グ…!!」

 

だがタイプルークとなったUドライグの防御力は全タイプの中でダントツであり、簡単には倒れない。すぐさま体勢を立て直したらお返しとばかりにドラゴネスを殴る。

 

「ガ…!!ハアッ!!」

 

そこからは戦略など一切関係ない殴り合いとなる。Uドライグは自身の特性を生かして、ドラゴネスは今までの経験を生かして相手を殴りまくる泥試合。それでもお互いに一歩も譲らない。そして何度か殴りあった後、二人は離れ必殺技の準備を始める。

 

『ガッチョーン、ウラワザ!!』

 

「オオオオオォォォォォォォォ…!!!!」

 

ドラゴネスは右腕にエネルギーを集束して顔の横に持っていき、Uドライグは胸元で巨大な火球を作っていく。

 

「シュアッ!!」

 

そして先に準備が終わったUドライグが火球【ルークバースト】をドラゴネスへと撃つ。

 

『ガッチャーン!! SAVIOR SURVIVAL!! CRITICAL DESTROY!!』

 

「オォォォォラァァァッ!!!!」

 

その火球をドラゴネスは右拳で殴る事で受け止める。しかし、その威力に徐々に後退していく。

 

「これでッ!!」

 

今度こそ勝ちを確信したUドライグだが、すぐにそれは驚きの顔へと変わっていった。

 

「ォォォォォォォォォオオオオオオオオッ!!!!!!」

 

なんと、ドラゴネスはその火球を吸収するかの如く、自身の右腕に纏わせていったのだ。

 

「俺の攻撃を自分のものに…!!」

 

「グラファイト直伝・改…!!【紅蓮爆龍拳】ッ!!!!」

 

ルークバーストを吸収し終えたドラゴネスが再度腕を突き出すと、そこから炎の龍がUドライグへと飛んでいく。Uドライグはそれをシールドを張る事で防ごうとするが、その攻撃力にシールドにどんどんと罅が入っていき、ついにシールドを破って命中し爆発を起こした。

 

この技は本来、自身のエネルギーだけで放つ技だがドラゴネスはそれを咄嗟に相手の力も加えて放つ様に変えたのだ。しかしダメージは防げなかったのか、ライダーゲージは残り1%しか残っていない。

 

「もう……限界か…」

 

体力の尽きたドラゴネスはその場に倒れ、それと同時にUドライグも爆煙の中から倒れた姿で現れ、二人同時に変身が解けた。

 

『両者、戦闘続行不能。よって、引き分けです』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ち…よりによって引き分けかよ、煮えきらねぇな。」

 

二人の回復後、模擬戦終わりということで再びもぐもぐタイムが始まった。

 

「いや~、俺の技を利用してくるとは思わなかったぜ。」

 

「ンなもんその場の思いつきだ。上手く出来る保証なんてなかったしな。」

 

「だからって、思いつきで無茶しない。」

 

「あたっ。」

 

即興で考えた技の無茶さに果南は呆れながら一誠の頭を軽く叩いた。

 

「さて、模擬戦も終わったところで…ウチらはどうやって元の世界に戻るん?」

 

「「「「「「あっ…」」」」」」

 

そこで希の疑問に全員が思い出した。彼女達は異世界から来た存在…元の世界に戻らなければどんな影響が出てくるか分からないので、長居する訳にはいかない。

 

「それならこちらのガシャットで…『ようやく見つけた!!』え?」

 

ヴァーリがパラレルトラベラーガシャットを使おうとしたら、訓練施設に新たな声が聞こえると同時に空間に穴が開く。

 

「なんだッ!?」

 

そしてその穴から赤と青、銀の体に白銀の鎧を纏ったウルトラマン【ウルトラマンゼロ】が飛び出てきた。

 

「ウルトラマンゼロッ!?」

 

『よっと……ここにいたんだな、探したぞ。』

 

「あ、ゼロだ。ヤッホー!!」

 

『呑気かッ!?向こうじゃお前達がいなくなったって大騒ぎで、情報からどれだけ世界を回った事か……ほら、向こうで海未や花陽が心配してたぞ。』

 

「あ、二人の事完全に忘れてたわ。」

 

『忘れるなよッ!?』

 

「ま、マジモンのウルトラマンゼロよ…」

 

異世界組が親しそうにゼロと話してる中、この世界の面々は驚きっぱなしだった。そりゃTVでしかいないと思っていた特撮の存在が目の前にいるのだから…

 

『おう!!俺様が有名なウルトラマンゼロだッ!!』

 

「ヤバい……急いでデータ収集を!!」

 

「いや、まずはサインでしょッ!!ううん、それより写真ね!!」

 

『「イェーイ!!」』

 

「マリーは邪魔ッ!!」

 

「(´・ω・`)」

 

善子に除け者にされてトボトボと離れる鞠莉に果南とダイヤは優しく肩を叩いた。

 

それから撮影会を終えて、異世界組はゼロの手に乗った。

 

「それじゃ、これでさよならだね。」

 

「今回は色々とお世話になりました。」

 

「気にしなくてもいいわ、こっちもいい練習になったし。」

 

「ただし、暴走はもう勘弁ね…」

 

「……早急に対応します、ハイ…」

 

「この世界の俺、頑張れよな!!」

 

「俺は俺の大事なモンを守るだけだ。」

 

「俺はそれでイイと思うぜ!!」

 

「今度はアルティメットとムテキの決着つけよーね!!」

 

「『勘弁してぇぇぇぇぇぇぇッ!?』」

 

『んじゃ、行くぜ!!』

 

ゼロが彼女達をバリアで囲むと、先程のワープゲートから元の世界へと飛び立って行った。

 

「何か…驚きだらけの1日だったね…」

 

「イカン…俺の才能がガシャットを作れと轟き叫ぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ!!!!」

 

「ちょっ!?待ちなさいヴァーリ!!」

 

その場を全力ダッシュで研究室へと走るヴァーリを、眷属達はそれを追いかけていく。

 

「ハァ……私達も帰りましょうか。」

 

「そうだね…」

 

ダイヤの言葉に残ったメンバーも帰宅することにした。一誠も疲れからすぐに家に帰ると、留守電が光っていたので聞いたら両親がヨーロッパ一周旅行が当たったとの事で色々喋っていたので途中で聞くのを止め寝る事にした。




いかがでしたか?

これでコラボは終わりです。コラボしてくれた海神アグル様、ありがとうございました。

次回からは活動報告に上げていた通りに劇場版を始めます。なので、しばらく次回予告はお休みします。

では、次回でお会いしましょう。

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