ル「でも大丈夫かな?前は移動の時にスゴい目にあったし…」
花「……それを思い出すと、途端に行きたくなくなるズラね…」
ヴァ「問題ナァァァァァァァァァァァァァァイ!!」
花・ル「ズラッ!?」「ピギィッ!?」
ル「ルシファー先輩ッ!?いつの間に…」
ヴァ「この神の(特典としてもらった)才能を持つ俺が、何時までも同じ失敗をするものかァッ!!今回は…!!」
梨「ちょっと失礼。」
ズバァン!!
ヴァ「ヴェハッ!?」バタリ。
花・ル「梨子ちゃんッ!?」
梨「邪魔しちゃってゴメンね?ヴァーリ君は私が連れて帰るから。」
ル「いや、ルシファー先輩気絶してますけど…」
梨「大丈夫♪」(首根っこ掴んで引きずっていく)
花・ル「うわぁ…」
花「と、とりあえず…!!」
梨「それでは、パラレルトラベラーガシャットがギュインギュインのズドドドドドドされた本編をどうぞ♪」
花・ル「さりげなく、いいとこ持っていかれた!?」
異世界に出発する日……指定された時間にいつものメンバー+グレモリー眷属とアーシアとゼノヴィアが集まっていた。
「今回は大所帯だな……」
「リゼヴィムさんがアーシアさん達にも教えてたみたいなの。」
「ハァ…爺さんらしい……まあいいか…」
リゼヴィムの行動の良さにヴァーリはため息を吐きつつ、ゲーマドライバーを装着しパラレルトラベラーガシャットを取り出す。
「ちょ~っとお待ちください!!」
しかし、それにダイヤが待ったをかけた。その顔は少し青い…
「まさか…また、そのガシャットを使うので?」
「そうですが?」
「ということは…前回みたく…」
その言葉で前回異世界に行った全員が青い顔で思い出す。前回、そのガシャットを使ったせいでバラバラに吹き飛ばされてしまった事を…
「フッフッフッ…!!それならば問題ナァァァァァァァァァァァァァァイ!!」
「うるさいよ。」『バ・コーン!!』
「スカサハッ!?」
いつものようにテンションが上がって叫ぶヴァーリ。しかし、現在の時間は朝早いのでご近所迷惑になると思った梨子はヴァーリの頭を叩く……ハリセンではなくガシャコンブレイカーで。
「ピギィッ!?」
「り……梨子ちゃん?それはさすがにやりすぎじゃ……」
「最近じゃこれくらいしないと、静かにならないから。」
曜にそう言ってブレイカーに付いた血を拭う梨子。その姿に全員(一誠以外)が彼女には絶対に逆らわないと誓った。
「アタタ……さて、では行こうか。」
頭のコブを撫でながら立ち上がるヴァーリ。その顔は血まみれだが、本人は気にしてないようだ。
『パラレルトラベラー!!ガシャット!!ガッチャーン!!』
そしてゲートを出すと、その中へと入っていく。以前だったら、この後暴風によって吹き飛ばされそうになったが、今回はそんな事はなく、虹色の空間をまるで泳ぐかの様に進んでいた。
「へぇ~、中はこうなってるのね?」
「あらあら、神秘的ですわ。」
この空間に初めて入ったグレモリー眷属は、興味津々とばかりにキョロキョロし、以前のメンバーも前回のように吹き飛ばされなくてホッとしていた。
「おお…これがギュインギュインのズドドドドドドなんズラね…」
「花丸ちゃん、擬音ばっかりで全然わかんないよ?」
「当然だろう…神の才能を簡単に表せられるものかァッ!!」
「ヴァーリ君……もう1発いっとく?」
「……………………サーセン…」
「お前、完全に桜内の尻に敷かれてるな…」
ガシャコンブレイカーを持つ梨子と、冷や汗を流して謝るヴァーリに他の眷属達は苦笑しかなかった。
「説明すると、爺さんが作った時はまだガシャットが未完成だったんだ。空間を安定させるピースが足らなくてあんな事になった…そこでこの私が、新たに手に入れたネビュラガスのデータを追加することで空間が安定し、ようやく完成に至ったという事さッ!!さすがは…………私だァ…!!」
「あッ!!終点だよ!!」
自画自賛するヴァーリを全員がスルーしている間に終点に着いたのか、千歌が正面を指差すと同時に周囲が眩い光に覆われ、それが収まると彼等は何処かの学園の校庭に立っていた。
「どうやら、無事成功したみたいだな。」
「ここは……どうやら駒王学園みたいね。」
リアスは校舎の外観や校章まで駒王学園と同じだったのでそう判断し、それは間違いでもなくここは異世界の駒王学園だった。
「だったらまずは旧校舎に行きましょ。そこなら、この世界の私達がいるかもしれないわ。」
だからこそ、まずはこの世界の自分達に会いに行こうとしたが、その前に学園全体を結界が覆った。
「ピギュッ!?結界!?」
「何でいきなりズラ!?」
「そりゃ、向こうから見れば私達は不審者以外の何者でもないでしょ?」
「「ああ~、なるほど~…さすが善子ちゃん!!」」
「ヨハネだっつってんでしょうがッ!!」
「三人とも…コントしてる場合じゃないから…」
一年トリオのコントに果南がツッコむ。
「美歌…やっぱまずかったのかな?何の連絡も無しに来たのって?」
「そもそも、異世界にどうやって連絡しろってのよ?」
「とりあえず話すしかありませんわ。」
「そうだね、それしかないかも…」
「グレモリー、気づいているか?」
「ええ…これはこの世界の私達が張った結界じゃない……これは堕天使の結界よ。それも、かなり上位の…じゃあ、この世界の私達は…」
周りの余裕そうな会話の中、ヴァーリとリアスは結界を作った者が堕天使であると理解していた。もしかしたら、この世界の自分達ももういないのではないかとも…
「たく……こりゃどういう事だ?」
その時、空から声が聞こえた。
全員が視線を上に向けると、そこには黒い翼を6対12枚広げた堕天使……しかもその総督である【アザゼル】がいた。
「まさか…総督自ら来るとは…!!」
「これはまずいわね…!!」
まさかの堕天使トップの登場に、どう逃げるか考えようとしていた二人だが…
「ちょっとアザゼルッ!!いきなり結界を張るなんてどういう事なの!?」
「「え?」」
そこに倒された(と思っていた)、この世界のリアス・グレモリーが現れたのだ。
「リアスか……いやな?アレを見ろよ。」
「え?…………………………………………私がいるッ!?しかもイッセーや朱乃達まで!?それにヴァーリや知らない子までいるし…」
そしてこちらを見て驚くが、一人だけ不機嫌になる。
「ああ?あの野郎…人を馴れ馴れしく呼びやがって…!!」
そう、一誠だ。こちらの一誠は本人がある程度心を許さないでそう呼ぶと、もれなく一撃必倒が待っている。
「とりあえず事情を説明したい、何処かで話す事はできないか?」
「フム、確かに事情は聞いておいた方がいいか……なら旧校舎に来い。そこで話すとしようじゃないか。」
「了解した。」
「待ってるぞ。」
そう言って二人は旧校舎の方へと飛んで行き,ヴァーリ達も旧校舎の方へと歩き始めた。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!?本当に俺や部長達がもう一人いるし知らない美少女達までッ!?おまけにヴァーリや知らない男までいやがるしッ!?」
「うるせーな…アレがこの世界の俺か?」
「うわー…違和感しかないなぁ…」
「てか、俺達男はおまけ扱いか…」
オカルト研究部に入るともう一人の自分達に驚く一誠。その周りにはグレモリー眷属の他にアーシアとゼノヴィアに
「自分がもう一人いるのは、なんだか違和感です。」
「確かにね。でも、前に別の世界の部長が来てたからそこまで驚きは無いかな?」
こちらの小猫と祐斗はエボルト戦の時に、もう一人のリアスとは出会っているので驚きは少ないが、やはり自分がもう一人いるのはなれないようだ。
「「ヒィィィィィィィィィィィッ!?ぼ、僕がもう一人いるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ!?」」
「「ギャー君、うるさい。」」
「おお…これは、何ともいえない光景ですね…ですが私がいないのは、まだ出会ってないという事しょうか?」
「というかッ!?何でそっちの私はイッセー君の傍にいないのッ!?」
「実はこちらのイリナは、かくかくしかじかで…」
「あの…ゼノヴィアさん?それは漫画か二次小説の中じゃないと通じま…「そっちの教会、許すまじ!!」通じてますッ!?」
外野が話しまくっている中、ヴァーリとこちらのリアスはアザゼルと向こうのリアスとソファーに座って話始めた。
「んで……お前達は何者だ?魔力とかはリアス達にそっくりだが……」
「信じられないかもしれないが、俺達は…」
それからヴァーリがアザゼルにこちらの世界の情勢の一部と、特訓の為に来た事を説明する。
「なるほどな…しかし、こりゃこっちのリゼヴィムが知ったら間違いなく襲ってくるぞ…」
「何やってんだ、そっちの爺さんは…」
「まあいい…模擬戦だったな、それなら受けてやろう。」
「ちょッ!?勝手に決めないで、アザゼル!!」
ヴァーリから頼まれた模擬戦を二つ返事で了承するアザゼルに、リアスは文句をつける。だが、アザゼルはそれが彼女達にも得があると思ったから受けたのだ。
「いいかリアス?これは滅多にない機会だ。相手はまさしくお前自身…つまり、戦い方は似たものになる。そうなれば、自身の弱点だって客観的な立場で見ることができる。それを今後直していけば、お前達はさらに強くなれるぞ?」
「むぅ…」
確かにアザゼルの言うとおり、自身と戦い機会は滅多にあるものではない。だが、戦い方まで似るとは限らない事もあるのを、アザゼルはわざと黙る事にした。
(それにコイツら……下手すりゃこっちのリアス達より強いかもしれない…だからこそ、自分に負ける経験をした方がコイツらも良い経験になるだろうさ。)
最近の彼女達は勝ちが続いている為、少し天狗になっているとアザゼルは感じていて、一度キチンと敗北を知らないと本番でミスをやらかしそうだと心配していた。
この模擬戦を受けた理由は、そんな彼女達の成長を願っての事だった。
「でも、果たして私達に勝てるのかしら?」
しかし、向こうのリアスはどこか余裕そうな態度で接していく。
「それはどういう意味?」
「だってそっちの私は眷属が少ないしイッセーとヴァーリは神滅具の気配が無い上、ヴァーリにいたっては魔力量まで一般悪魔と大差ないじゃない。一人魔王レベルがいるけど……」
この内容と再び馴れ馴れしく呼ばれた事にカチンときた一誠が殴りかかろうとするのを、ヴァーリは彼の前に手を出すことで止めた。
「オイ、なにす…「ほう……どうやらそちらは、さぞかし凄い力をもっているのだろうなぁ?」……ち…」
止められた事に文句を言おうとする一誠の言葉を遮り、ヴァーリがまるで挑発するような言葉を向こうのリアスに投げ掛ける。最初は無視された事に舌打ちする一誠だったが、すぐに彼が自分を止めた意味を理解する。
「当然じゃない!!こっちのイッセーは赤龍帝で禁手に至っている処か、覇龍すらものにしたのよ!!朱乃は堕天使の力を受け入れて【雷光の巫女】になったし、祐斗はグラムやダインスレイフといった本物の魔剣を5本も手に入れてるし、小猫も自身の力を受け入れた!!それにゼノヴィアはデュランダルとアスカロンの二刀流だし、ギャスパーも神器を使いこなし始めているわ!!そしてロスヴァイセは北欧のヴァルキリーだもの!!そこにアーシアの回復の力があれば、負けはしないわ!!」
なんと、リアスがヴァーリの言葉に乗せられて、自陣営の手の内をあっさりとバラしてしまったのだ。アザゼルは額に手を当ててため息を吐き、ヴァーリは内心で笑い、他のメンバーには…
((((((((あ……コイツ、バカだ))))))))
と、バカ認定されていた。
「さては向こうのグレモリー……バカだな?」
そこに、最近の好物はプロテインと豪語しているこちらのゼノヴィアがうっかり本音を口にするも、どうやら小声だったので気づかれなかったようだ。
「はぁ……んじゃ模擬戦をやるとして、場所は冥界でいいな?ここだと被害が出る恐れがある。」
「ええ、願ったり叶ったりだわ。」
アザゼルの提案で場所を冥界に移した面々は最初の対戦はどうするかとなった時…
「最初は私がやるわ。」
真っ先にこちらのリアスが一歩前に出た。
「先ずは王自らが先陣を切って、皆のやる気を上げてあげる。」
「だったらこっちも私が出るわ!!」
という事でまさかの初っぱな王対決となった。そして向こうのリアスはすぐに準備を終えて戦いが始まるのを待つが、一向に勝負が始まらない……なぜなら…
「これと…これならどうかしら?」
『ユニコーン!!ロボット!!』
「またハズレッ!?」
こちらのリアスが髪のあちこちを跳ねさせながら、フルボトルのベストマッチをずっと探していたからだ。
「だったら、これならどうッ!?」
『オバケ!!ウォッチ!!』
「これもダメなのぉッ!?」
「え~と…まだかしら?」
「もう少しッ!!もう少しだけ待って!!」
そう言うが、既にベストマッチ探しを初めて10分以上が経過している。さすがに他の面々も苛立ってきており、それを真っ先に爆発させたのが……
「だアアァァァァッ!!もう、我慢ならん!!」
「あ、ちょッ!?ゼノヴィアさん!?」
ゼノヴィアだった。アーシアの声も無視して彼女はリアスの元まで行くと、その首根っこを掴み引きずっていく。
「ほらッ!!とっとと試合を始めろッ!!」
「ああッ!?お願い!!あの戦兎初音に教えられたベストマッチ以外にも発見したいの!!だから…!!」
エボルト戦の時にやって来た少女【戦兎 初音】は彼女に10個のベストマッチ(ホークガトリング・クマテレビ・フェニックスロボ・ニンニンコミック・ゴリラモンド・カイゾクレッシャー・キードラゴン・スマホウルフ・ライオンクリーナー・サメバイク)を教えてくれたが、どうやら彼女は自分でも発見したいらしい。
その場を離れまいと必死に抵抗するリアスに再度キレたゼノヴィアは、彼女が地面に並べていたボトルを2つ無造作に手にし、ビルドドライバーに怒り任せに装填した。
『パンダ!!ロケット!!ベストマッチ!!』
そしたら、見事に彼女が望んでいた音声が鳴った。しかし、自分ではなくゼノヴィアに見つけられた事がショックだったのか、彼女の所々跳ねていた髪が戻るどころか綺麗なストレートヘアーにまでなり、トレードマークといえるアホ毛さえも無くなっていた。
「…………うそーん…」
「これで満足か?さっさと行け。」
その言葉にトボトボと歩いていくリアス。因みにこの時のゼノヴィアはどうやってベストマッチを見つけたのか聞いてみたら…
「もちろん、私の第・六・感!!」
と、仰っていた。
「あの…………大丈夫?」
あまりの落ち込み具合に、向こうのリアスも心配するが…
「フ…フフ…!!こうなったら…!!戦いながらベストマッチを見つけてやるんだからァッ!!」
目尻に涙を滲ませつつ、そう叫んでドライバーを装着した。
「そ、それは…?」
「私に質問するなァッ!!」
やけっぱちになっているのか、違うライダーの決め台詞を叫び、ラビットフルボトルとタンクフルボトルを装填する。
『ラビット!!タンク!!ベストマッチ!!』
レバーを思いっきり回してスナップライドビルダーを展開し、その中央でファイティングポーズを決める。
『Are you Ready?』
「変身ッ!!」
『鋼のムーンサルト!!ラビットタンク!!イェーイ!!』
そして仮面ライダービルドとなり、ドリルクラッシャーをガンモードにして構える。
「な、なによそれは…!!」
「通りすがりの仮面ライダーよ!!覚えておきなさいッ!!」
……それは物理学者ではなく、破壊者のセリフだ…
ショックで台詞が暴走している彼女だったが、それよりもショックを受けている者がいた…
「おいッ!!そっちのヴァーリィィィィィィィッ!!」
それは向こうの一誠だった。彼は何故か目から涙を流してヴァーリを睨みつける。
「なんだ?…というか、何で泣いてんだ?」
「どうしてそっちの部長にそんなアイテムを渡したァッ!!」
どうやら彼はリアスがビルドドライバーを持っているのが気にくわないらしい。
「彼女が望んだ事だ。その事に文句でもあるのか?」
「あるに決まってるだろォッ!!あんなのを部長がしたら…部長がしたら…!!」
両手を強く握り、ありったけの感情を爆発させる様に彼はその魂の乗った思いを叫ぶ…
「戦ってる時に揺れる部長のおっぱいを堪能出来ないだろうがァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!」
「「「「「「ズコーッ!?」」」」」」
だが、その最低な内容にこちらのメンバー全員がズッコケるのだった…
いかがでしたか?
最近スランプになっていて、ネタは浮かぶのに文章に出来ない日々が続いて、1ヶ月以上経ってました…
そんな中、何とか完成しました…まだスランプ抜けてないですけど……
次回【弾けるSPARKLING】
「だから私は戦うと決めた。人間界に住む人達の愛と平和の為に……ね?」
再び遅れるかもしれませんが、次回でまたお会いしましょう。
曜と果南、花丸も変身して戦う
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賛成
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反対
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我が魔王…存分に書かれよ
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止めて!!変身なんかしないで!!