幻想氷留記-A Humanbeing Trips Opposite World- 作:プエラリア炉端
《前回までのあらすじ》を書いといてあげるわ。
魔理沙に連れられて紅魔館へとやってきた氷秋。
そこで図書館の主パチュリー・ノーレッジと出会う。
住むには館主の許可が必要と言われ、この私、レミリア・スカーレットの元へ。
許可を得て住む事が決まった氷秋を待っていたのは?
それじゃあ始めましょう、物語の続きを・・・。
「美鈴、美鈴!・・・寝てるのかしら?」
咲夜さんに連れられ、紅魔館の門の前までやって来た氷秋。
曰く美鈴さんは門番らしいのだが、まさか寝てるなんて事はないだろう。だって門番だし。
と、咲夜さんは門を若干乱暴にこじ開けた。
ドサッと何かの倒れる音がして、同時に門外の景色が見えた。
「・・・美鈴」
「・・・」
美鈴さんは立っていた。そして寝ていた。
器用だなぁ、と見ていると咲夜さんは美鈴さんにデコピンした。グラリとバランスが崩れ、美鈴さんは倒れそうになったが、マト〇ックスの様な姿勢のまま、止まった。
「・・・はっ!!咲夜さん!?わわわ私寝てないです!!・・・よね?」
「ええ寝てはいないわ。永遠には」
「怖いですよ、勢い余って命まで奪わないで下さいね?」
と、美鈴さんが私に気付いた。
「・・・咲夜さん、彼女は?」
「私の遠い親戚なんだけど、預かって」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!?居たんですか親戚!!」
「酷いわね、いないけれど。
だけど、レミリアお嬢様のお申し付けだから」
「了解しましたっ!!」
美鈴さんは門番だが、見ている限りそれらしい働きをしているところは見ていない。
本当にそれが職業なのか、と疑いさえした。
が、すぐにその考えは撤回する事になる。
その日の晩、夜遅い時に私はお手洗いに行っていた。
私は美鈴さんと同じく寝床が外になったので、館内から出て門まで歩く事になる。
と、私は突然後ろから頭を殴られた。
痛みで感覚が麻痺する。
「こっちへ来い、この化け物め!!」
「早くしろ、仲間に感付かれるなよ!」
手足をギチギチに縛られ、三人程の男たちに引っ張られ、木陰まで連れていかれた。
「よし、縛ったままならヤれるだろ・・・」
「グヘヘ、可哀想だねェ初めてが俺たちみたいなので」
「おいそこのロリコン共」
「「「っ!?」」」
と刹那、紅が宵闇に鮮やかに飛び散った。
「手前ェ、この化け物の仲間かッッ」
美鈴さんが男を睨む。
恐ろしい龍の気迫が拳に宿る。
「その娘は・・・人間だ・・・!!
化け物呼ばわりは例え誰でも赦さんッッ!!!」
拳が飛ぶ。打ち出されるところが見えない。
空が唸り、野球バットを振った時のゴウッという音が男たちに叩きつけられる。
一撃で泡を吹いて気絶する程、美鈴さんの拳は強かったのだった。
「・・・大丈夫ですか?」
私を肩越しに見て、美鈴さんは言った。
その時、私は彼女を格好良いと思った。
「・・・美鈴さん」
私は美鈴さんに背負われて帰る道すがら、その名を呼んだ。
「・・・何ですか?」
「私、私・・・。美鈴さんみたいに強くなりたいです!!」
彼女はそれを聞いて驚いた様だったが、すぐに返答を返してきた。
「明日から・・・一緒に修業、します?」
「・・・はい!!」