東京永年戦争   作:人世一夜

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お久しぶりです。
ものすごく悩みましたぁ……
牢屋から始めるか、他から始めるか。

で、結局牢屋からは始まりません。

さぁ、よろしくお願いします。
更新が夜遅くなので、途中で寝てましたwww


救いの手、反逆の手
死刑執行前日の祭宴


 

 例えば、ある蜘蛛の巣に虫が引っかかったとしよう。蜘蛛は虫を捕食する。しかし、簡単には捕食しない。まずは糸で引っかかったものをグルグルと巻き、絡ませて巣に放置しておくのだ。そして、後でゆっくりと口に運ぶ。

 

 

 

 今日は、久しぶりに夜の千葉の繁華街で出店が並んだ。祭りである。姫咲えみるの機嫌が良い証拠らしい。出資からイベントまで指導者の許可が必要の千葉では珍しいことだ。

 アヤは、見慣れた顔に元気印の晴れ顔で声を掛ける。

 

「エリナさん、こんばんは」

 

「あら、アヤちゃんお帰りなさい」

 

 エリナ。えみるの黄色い参謀。カップアイスクリームを片手に、かなり祭りを満喫しているようだ。エリナは、アヤの顔より全身を見回す。

 

「体調はどう? 怪我はしなかった?」

 

「もう、心配性なのは相変わらずですね~……大丈夫ですよ! この通り疲労が溜まってしまっただけで、全身に何の問題もないですよ?」

 

「そう……」

 

 今度は顔の心配だろうか。よけいなことを言ってしまったようだ。やけに過保護なエリナがカップアイスクリームそっちのけで、アヤを色んな角度から視察。やっとのことで健康なことを確認すると、苦笑いなアヤの前でホッと息を吐き出した。

 時間は、夜11時くらいだろうか。数日連続で続いた寒い夜と違って、今回は服の隙間に抜ける風があるだけで、比較的温暖な夜だ。そういえば――祭りなのに見ない顔が一つある、とアヤはエリナに質疑を飛ばした。

 

「マユミは?」

 

「マユミ……そう、ね」

 

 表情を意味深に曇らせる。カップアイスクリームが溶け出していた。エリナは爆炎の能力者。感情に嘘をつこうとすると、体温が上がる。何かあったんだとすぐに悟ることができた。

 

「なにかあった……んですか?」

 

 アヤがおそるおそる口を動かしながら首を傾げ、エリナはいったん言葉がストップする。

 

「いえ、彼女自身には何もなかったのだけれど……ちょっと元気がなくなってしまって」

 

 元気印の晴れ顔に曇りが差す。マユミが急に心配になった。すぐさまその気持ちは行動に出る。『今、マユミはどこにいるんですか?』と、一度聞いた。が、数秒の間を挟んで首を横に振られる。アヤはマユミの思考をよく知っている。誰よりも誠実で気持ちに正直なマユミが、こんな盛大な祭りをすっぽかすわけがない。

 いつも今日の話ばかりしていた。それくらい楽しみにしていたんだ。あの病院にお見舞いに行った時も、チョコの話題からすぐにこのイベントが起こることを話していたから。

 

(どうしちゃったの……マユミ)

 

「私、ちょっと心当たりがあるので、探してきます!」

 

「あ、ちょっとアヤ!?」

 

 アヤはエリナの声を掻き消すようにして駆け出す。

 

――きっと、祭りのことなんて考えられないような出来事があったんだ。だから、こんな祭りを楽しみに野次馬がごった返す場所にはいない。人がいなくて、静かで、綺麗な風景が見れる場所、嫌な事があったら彼女は必ずそんなところに行くはずだ。

 

「そっか……たぶん、あそこね」

 

 その解はあの場所にある。人混みを掻い潜り、目指すはあの高い建物だ。

 

   ※

 

 虫の引っかかった巣に、もし人間が通りかかったとしよう。その人間は酷く他人のことを考える人格の持ち主だった。そのために頭を抱えるほど悩むことができた。

 最初、人間は蜘蛛に引っかかった虫を助けようとした。このままでは蜘蛛に虫が食べられてしまうからだ。しかし、差し伸べる手が止まる。もしかしたら、この蜘蛛はもう何日も食事をとっていないのではないか。そう一瞬の考え事をしている間に、蜘蛛が虫をグルグルと巻いて虫を動けなくしてしまった。人間はその束の間に感じた感情を葛藤と呼び、他の人に広めていった。

 

 

 

 

 星の光で明るく照らされている。千葉オフィスビルは、その星が掴めるのではないかというぐらい標高が高い建物だ。そのため、屋上の風は一段と厳しい。それでも、マユミは高い場所が好きだった。下を見下ろして、眺める電気色のコントラスト。子どもの頃に彼女は、よく東京タワーへ連れて行ってもらい、綺麗なその夜景をその目に焼き付けたものだ。

 しかし、今そんな夜景はない。せいぜいこの千葉と向こう側にある水平線で埼玉の微弱な光が見えるだけだ。神奈川や東京付近に至っては、光なんてほとんどない。

 あの繁栄様はどこへ行ってしまったのだろう。

 

「……お祭りの光」

 

 光に誘われたように一言呟くマユミ。彼女も葛藤していた。なぜ助けられなかったのか。それでも、千葉を裏切れない。そしてなぜだろうか。あのお祭りの光がこんな惨めに悩む自分を救ってくれるような気がした。

 今すぐあの光へ行きたい。そう思慮し始めたマユミは、だんだんと屋上の手摺りを乗り越え始めた。

 

――落ちちゃえば、きっと許してくれるよね。

 

 その最初から最後まで絶望したその時。

 

 グンッと。身体が逆方向へ引っ張られた。

 

 




いかがだったでしょうか?

あぁもう、フラグがたちまくりです←妄想の中でw

できればこの話は重要なので土台をしっかり作りたいと思います。
イコール、また更新が遅くなるということです。

大丈夫ですよ♪
先日の更新でも次とか言いながら同じ日にもう一回更新してたしww
つまり、今この後書きでもフラグがたったということですね。

では、次(?)の更新で会いましょう←本当に次かはわかんない
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