東京永年戦争   作:人世一夜

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更新が遅くなりすみませんでした。
プロバイダの解約日と再契約日に間ができてしまったので、その間パソコンが使えなかったんですよ;;

というわけで、これがその続きです。

ゆっくりしていってね?


悔い

 

「……一つ、聞いていいか?」

 

 ユージはおもむろに尋ねる。

 

「なに? この気に及んで死ぬのが怖くなった?」

 

 アイオリアに満ちる笑み。まるで時間を稼ごうとでも企んでいると先読んで、無駄、と言い付ける様な一言だ。アハハ、と楽しそうな声が漏れる。そんな状態をユージが質問で突き破った。

 

「お前は、なぜ殺戮を楽しむ? そんなに生命を奪って楽しいのか?」

 

「殺戮? 楽しむ? っはははははは!!」

 

 大空へ声を上げながら高笑いし、的外れでしたぁとばかりにアホ面を見下ろす。答えは舌を出しながら発言された。

 声はやがてユージに迫りながら近づく。殺気を感じ、後ろへと下がろうと足を動かすと、もう不意にアイオリアは回り終え、そこから天に上げた細い足から速く重いかかと落としが地を響かせた。

 

「そうやって、あなたみたいに邪魔をする奴が嫌いだからよ」

 

 衝撃で地面に沈むユージを何度も踏みつけながら続ける。

 

「私は、ずっと我慢してたっ! 弱い他人のためにいつだって私が気を遣って、時には他人を助けにしたりだってした。だけど、そいつらはなんて言ったと思う? 『もっと早く助けに入れ』、だってさ! 私が馬鹿みたいじゃない! なんで助けたのに感謝されないの? なんで助けなくちゃ死ぬような奴に上から見下ろされなくちゃならないの?」

 

 憎しみが増大していく。アイオリアの身体でグツグツと煮えたぎっている。ユージはやっと納得した。

 

「それが、お前が無闇に自分以外を破壊する理由か」

 

「そう、私にとって弱い奴は邪魔なのよ!」

 

「なら……」

 

 フッと、跪いていたユージが右足を力いっぱい入れて横へ押し出す。すると、アイオリアの踏みつける足からすり抜け、一回転しながら彼の体重とは思えないほど軽々しく立ち上がった。グルカナイフを突きつける。

 

「この俺が止める――」

 

「っはははは! 止める? そういうことは息を切らしながら言うことじゃないと思うけど?」

 

 ニヤリと笑うアイオリアの挑発は嘘やハッタリじゃない。さっきの光球体を打ち消すのに、かなりの力を使ってしまった。せいぜい小さな光球を8発、9発防ぐのが限界。身体だってガタがきている。

 ユージはバックステップを踏んで距離を取った。その動きに、アイオリアを殺すだけの力がないわけではないようだ。懐に入って喉元をピンポイントに狙えばまだ勝機はある。

 

「かわいそう……強いから許してあげようかと思ったのに、弱い奴を庇いながらまだ戦おうっていうの?」

 

「弱い奴……リョータのことか?」

 

 アイオリアは倒れているリョータを指差しながら言葉を返す。

 

「そうよ、なんでそんなズダボロの雑魚庇ってるの? 守る価値なんてないのにさ」

 

 仲間だから。

 

 ふとアイオリアはその言葉を、まるでユージの頭から逆輸入したように思い浮かべる。何度も聴いた言葉だ。しかし、その言葉を胸にしていた者はもうこの世にいない。全て弱者を庇って戦死した。

 次は私の番。強者は弱者を守らなくてはならない。いつしかその暗黙のルールは、アイオリアを恐怖させ、どんどんと持つ力の大きさとプレッシャーに押し潰された。そこから出る答えはあの時、マユミがアイオリアになり、大きな力の馴染みが身体中に行き渡ったと同時に出た。

 

――弱者を守るから自分を弱くするのだ。

 

 他人をカバーするから、危険や油断を伴う。いつだって怖い目に遭う。

 

「あなたも……一番大事なのは自分なはずよ。だからそんな雑魚庇って命を削るのはやめてよ。せっかく強い力を持って、自分を守れるのに」

 

「……」

 

「……そう、同意は無理みたいね。あなたのやっていることは自殺行為よ? そういう他人を守ろうとした甘い甘い考えが……私の殺意を湧きたてるんだからさぁ!!」

 

 アイオリアの地を蹴った足の力で、およそ数メートルの間合いが一気に狭まる。その右手には、光を凝縮して輝く拳が回転を加えながら炸裂しようとした。光球体を打ち消すなら、使い方を変えればいい。

 

「っ!」

 

「うあっ……」

 

 しかし、その巧妙な技はユージが放った見えない衝撃波で沈み込む。

 それはまるで、地球に紐で引っ張られているような一撃だ。

 

(この力……まさか)

 

 防衛反応だったのか、その理解不能な沈み込む攻撃は瞬時に止まる。アイオリアは恐ろしいことを知った。ユージの能力。それはただの辺り一帯を一瞬で破壊する能力ではない。下手をすればこの地球自体も危ういほどの力だ。

 

「…………なぁるほど」

 

 口を開いたのはえみるだった。

 

「《重力》を制御したんですね、ユージさん?」

 

 軽く目を見開き、ユージはえみるを睨む。重力――地球上にある物は全てこれによって引き寄せられている。それの力を自由自在に操っていたのがユージだった。

 

「確かに、力をいつ発動しているかわかりにくかったです。まさか目で相手をピンポイントに攻撃しているとは思い難いですよね~♪」

 

「だからどうした? 今更気づいたところで、俺の強さは変わらないぞ?」

 

「いやですねぇ♪ 戦うのはえみるじゃありませんもん♪ ほら、よそ見はいけませんよ?」

 

「っ!」

 

 気づいた時には既に上空からユージを捉えている白黒の姿が映った。まずはアイオリアを倒すのが先。ユージが頭に決めた最優先事項。ユージは構えながら両手に腰のグルカナイフを取り出す。

 

 




重力を制御って、地球を人質に取ったようなものですよねww

というより、東京ヒーローズウォーを知っていた方なら誰でもわかったと思いますよね。
バレバレなネタバレすみません。

実は、終わりまでのシナリオはもう頭の中で出来上がっています。
そこまでの道のりが遠い……。
さらに、起承転結でいう結の部分がまだ出来上がっていません。
もう少し更新が遅い期間が続きます。

ゆっくり待っていてください。
ではまた次の更新で。
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