人員。実力。信頼性など、簡単なところから挙げればいくらでも出てくるものだ。
しかし、現実的な問題として多くの騎空団が抱える問題で真っ先に挙げられるのは――
――金や備蓄といった運用資産である。
これはグランサイファーの運用に関してのやりくりを担う一人の男の話である。
最近まで何をしていたかは活動報告を参照してください。
――ある晴れた昼下がり。小難しい顔をした男がグランのもとへやってきた。
「だんちょー……今のペースだと、わりかし早い段階で活動貯蓄の底が見えてくるぞー」
彼の名はショウ。
よろず屋の紹介でグランサイファーの運用資金から食料品や消耗品などの備蓄管理を任された人間である。
「え? もう? でも先月末にカルテイラさんと確認した時はまだしばらく余裕があるって言ってなかった?」
「その後に今後の旅に必要だからってシェロさんからポーションメーカーと士気向上用の銅鑼買ったろ? 不具合がないようにシロウとエアロバイスが整備してくれてるけど…実際に使ってみるとアレ、消耗パーツの減り具合がやばい。むしろやばいを通り越してエグい。統計とったら三日に一度は交換しないといけないらしいから、このまま使い続けるならそれ用の資金としてでかい
「……わかった。シェロさんにちょっと多めに仕事を回してもらえないか頼んでみるよ」
「ついでに安売りの情報も聞いておいてくれ、特に食料品。ローアインやファラちゃんが工夫してくれてるけど、知っての通りこの団のエンゲル係数は半端じゃない」
「あぁ……時々ルリアとかすごいことになってるしね」
「しかも普通に食うだけならまだしも、今日もカタリナさんが
「うーん……イッパツさんとヤイアちゃんに関してはきっちり話をつけておくとして、カタリナさんの料理はどうなったの?」
「ヴィーラちゃんが『お姉様の手料理は私が責任を持ってすべていただきます』って掻っ攫ってった。気合で全部腹に収めたみたいだけどやっぱり
「…………まあ、本人が望んだのならいいか」
「とにかく、最悪の事態に備えての準備はしておくから、当面は活動資金の確保を最優先にしてくれ。資金源は今まで通りよろず屋を仲介した信頼性の高い仕事を中心にするとして、いざとなったらマリーとカルバに頼んでお宝探しか、演奏できるメンツに頼んでリルルのコンサートや大道芸組に公演を開いてもらおう。特に大道芸はウラっちとカルメリーナが組んでやればかなり集まるはずだ」
「わかった。もし必要なら僕もスーパースターになって――」
「団長がやるくらいならジータちゃんたちにジュエルリゾートで『キミとボクのミライ』を歌ってもらったほうが万倍マシだ。男が一人で演奏しながら歌ってるのを見るより、見目麗しい少女たちが歌って踊るほうが断然集まる。誰だってそっちを見る。俺だってそっちを見る」
「ちょっと言いすぎ――って言いたいけど、僕もそうするだろうなぁ……」
「もっと比べやすい例を挙げてやろうか? ソリッズたち男三人衆とディアンサさん含む巫女様たち、どっちの歌を聞きに行く?」
「巫女様たち以外考えられない……っ!!」
「そういうことだ。もしジュエルリゾートいったなら団長はデュエルの賞金でも狙って……あ、ファスティバとテレーズさんも連れてって賞金総ナメという手もあるな」
「それ、クリスさんが絶対認めないと思う」
「参加者がたまたま同じ団に所属していただけだ、問題ない」
「押し通す気満々だ、この人」
「団運用のためには多少のごり押しも必要なのだよ、少年」
「やっちゃいけないことだけは絶対にしないで下さいよ?」
「案ずるな、あくまで合法的にかき集める――それじゃ、次の島に着いたら教えてくれ。すぐにシェロさんに連絡を取るから」
「わかりました」
グランの言葉に満足そうに頷くと、ショウは片手をあげて去っていく。
部屋でいざという時の備えを整えておくために。
オリ主の名前は作者が昔考えた者の中から適当に選びました。