おいでよ獣狩りの町 あの田舎町ヤーナムがオバロ世界にインしました   作:溶けない氷

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獣狩りの短銃 
象ではなく獣を撃て 600 Nitro Express 
頑強な獣相手には牽制にしかならない
獣の頑強さは人間の比ではない
至近距離から対戦車ライフル弾を叩き込んでようやく動きを止められるのが獣なのだ

ヨグ「お前も一度は感じたはずだ!
”あの時、ガチャに回した金でもっと有意義なことができたのになぁ”
とか
”こんだけ注ぎ込んで、爆死とか俺は何をやっているんだ…”
とか!
絶対にお前はガチャで後悔したはずだ!さぁ後悔し、苦悩するがいい!
ガチャの暗黒面に堕ちるがいい!」

モモンガ
「グググ…私は…私は後悔していない!
爆死があったから、今の私がいる!私はガチャのオーバーロードだ!」

「バカな!あれだけガチャ爆死して後悔していないだと!?グワァァァ!
まさかここまでのガチャ廃人がいるとわぁぁぁぁ!」

ガチャ廃人同士、仲良さそうだな

狩人・不死人・レイヴンといったフロム脳が先に召喚された世界

もも「さて、この世界を見てみるか…遠隔視の鏡で…と」

「はっ!血塗れ…」
「うわぁぁぁ!カンストプレイヤー同士が意味もなく殺しあってる!」ピカー
「うわぁぁぁぁ!なんか変な獣を火炙りにして拝んでるぅぅ!」ピカー
「うわぁぁぁ!なんか変な膿ナメクジがうろついてるぅぅ!」ピカー
「街角で変な儀式してたら、住人が悍ましい神話生物に変わってるぅぅ!」ピカー
「もうやだこの世界」


リ・ヨグ・ダァコ
Class :The old one
カルマ:æ–‡å—化ã

たまには最初から”悪”に触れ切ったキャラもいいと思う。

エンリの過去は平凡で故に幸せだった
すべての能力値が平均的


第38話

『ああ、ガチャ。ガチャ。宇宙に境目はなく、故にガチャは巡り巡る

夜を徹してガチャろう、超次元的ピックアップ!』

 

目がさめると、いつのまにかリ・ヨグ・ダコは草原にいた。

そして嗅ぐのだ、血と臓物と腐敗した芳しく悍ましく懐かしい匂い。

そう

『おっ、これは…ガチャ素材の匂い』

異世界転生したのに考えることはまずガチャ。

 

「ねぇ、お母さん。いつまでも寝てちゃ駄目だよ?風邪ひいちゃうよ」

ああ、この子は

1:自分の娘だ

2:誰だろう…

 

1:自分の娘だ

そうこの子は自分の子供のジャック・ざ・リッパーだ

娘にジャックというのも妙だが、世の中には実に男らしい男が女性の名前だという例もある。

その逆もまた、然りである。

 

そして自分は…

1:ガチャを回すものだ

2:重度のガチャ中毒だ

 

両方だな、何が何だかわからないがゴーストが囁く。

『ガチャを回せ。冒涜聖杯星5鯖』

自分はガチャを回さねばならない、常識がインプットされる。

「おお、Majestic!悪夢の中でもガチャとは!でもね、でもね。

イベントはめぐり、終わらないものだろう?」

サァ!思いっきり殺したり殺されたりしてガチャを回そう。

「おかーさん、あっちの方でなんか殺ってるよ」

『あら、お祭りかしら。しっちゃかめっちゃかしっちゃかめっちゃか、うーがおー』

そして数km先の村のようだった所にあったのは中心部で食い散らされた人間の残骸。

『やっぱりただのドッタンバッタン大騒ぎね。

でも魔力供給はできそうにないな、ちょっとそこらへんの新鮮な奴を解体してみるか』

ボリボリとビーストマンの食いさしの“不思議なお肉”を齧って吐き出す。

補充MP0という数字が頭の中にぼんやりと浮かぶ、つまり栄養素0。

 

「ん、あれは…」

一方で巡回していたビーストマンの歩兵は放棄された餌場の一つで動きを完治した、

その直後…

『おい、心臓だけで勘弁してやる』

バコン!という盛大な音とともに兵士の頭蓋骨が弾けとび、背後から腕を突っ込まれると心臓を抉り出された。

これぞケモノスレイヤーである狩人の奥義、『撃って死なない程度に殺してから挨殺』である。

死んだら獣、死ななかったらフレンズという判別方法はヤーナムにおいて最も安全で信頼できる獣の判別方法である。

このビーストマンは水銀弾が直撃した程度で死んだので獣決定。

「ほら、ジャックちゃん。あったかい新鮮な心臓よ」

ぐしゃぐしゃになったビーストマンの残骸からホカホカのドロップアイテムである心臓を娘にあげる。

蕩けた目玉や腐った脊髄といった冒涜聖杯ガチャに必要な素材アイテムを探したが何もない。

「しけてるな、殺してやったのにこれっぽっちかよ」

「ほんと、おかーさんが殺してあげたのに何もくれないなんてケチだよね」

もぐもぐと新鮮な心臓を食べながら

「どう?美味しい?」

「うーん、これあんまり美味しくないね。魔力もちょびっとしかないよ」

 

ビーストマンはキャラメイクが脳筋よりなのかMPストックが少なかったらしい、

「あらごめんなさい、いいわ。お母さんが腕によりをかけて殺してきてあげるから」

と、歩き出すと炎が見える。

「お、篝火かよ。”Bonfire Lit”ますますテンプレだな、殺してあれを灯して進むんだな」

それはまた違うゲームだが、思考を”殺す”から遠ざけてほしい。

そして始まるフロム感覚ドッタンバッタン大騒ぎ。

「ネコ科のみなさーん、ちょっと死んでくださいーい」

ヨグが斧を振り回すたびに焚き火の近くで休息をとっていたビーストマンの兵士たちがミンチになって血肉を大地に撒き散らして死んで行く。

「何だドロップなしかよ」

大虐殺してこれだ

「まぁいい。これでもガチャが引けそうな気がするからな」

 

冒涜聖杯にてガチャを引く場合のやり方は簡単

冒涜聖杯に血肉、腐った脊髄、墓所カビ、血走った目玉、うどん生地を練りこんだものを放り込んで周りでなんか小難しい呪文を唱えるだけ!

「面倒クセェ、呪文とか覚えてねぇし”旧支配者たちのキャロル”でいいか」

ビーストマンに次々と襲い掛かり、冒涜聖杯の儀式によりて世界を悍ましい肉の穢れによって穢す冒涜フレンズでもある“マスター達の化身”

このような大冒涜存在が世界を守る白金の竜王の感覚に止まらぬ道理はない。

 

ヤーナムは生きた町である。

山間のどこにもあって、どこにも無い。

あなたの隣町であり、また世界の果てにある。

 

「ここ…どこ…」

エンリ・エモットは普通の村娘である、であった。

「おや、目覚めたかい…」

そして目の前にいる老人はどう見ても怪しい。

なぜ自分が見たこともない診療所のベッドの上に縛り付けられているのか。

「あ、あなた誰?」

「私が誰かなんてどうでもいいのさ、さぁ契約を。ヤーナムの血を受け入れたまえ」

「私!家に帰りたいんです!」

「皆そういうのさ、だが君は病なのだろう?病を癒さなくては帰れるものも帰れんよ」

病気…自分が?

「それはそうさ、ここは診療所だからね」

あちこちから血の匂いが漂い、田舎の村娘の自分の感覚からしても気味が悪い。

「その…私、字が書けないんです」

「問題はない、名前は?」

 

エンリ・エモットという名前が契約書に記された。

「ああ、これでよし。なに、何が起ころうとも…全て悪い夢のようなものさね」

エンリ・エモットはヤーナムに召喚された!

エンリ・エモットはレベルが上がった!

職業:獣の狩人を習得した!

 

…眼が覚めると、視界の端に何か蠢くものが写った

「ひぃ!」

ワーウルフ、巨大な狼人間。

エンリは話しか知らないが、知らなくともその巨大な体躯には並みの人間は絶対に勝てない。

「こ…来ないで・」

だが狼男はゆっくりと近づき、こちらに爪を向ける…

そして突然燃え上がり、消し炭となった

「な…何!」

するとまたも視界の端に赤ん坊のように小さな不気味なミイラが映る。

しかも複数が自分の動けない体の上に這い上がってくる。

エンリはあまりの恐怖に叫ぼうとした、だが逆に声が出ない。

視界一杯にミイラたちが蠢く中、エンリは気を失った。

失う一瞬前に何か暖かい声を聞いたような気がした。

「Ah,You found yourself a Hunter」

 

 

「今は何もわからないだろうが、今はただ獣を狩ればいい」

どうしてこうなったんだろう…

あれからどれだけの時が経ったんだろう…

家族…もはや顔も思い出せない…そもそも自分に家族などいたのだろうか?

 

右手にノコギリ鉈、左手に獣狩りの短銃を手にした狩人。

エンリ・エモットと呼ばれていた少女はもはやどこにもいなかった。

“血まみれ”長く、そしてただ一夜のヤーナムの獣狩りの夜を駆け抜けた数多の狩人の一人。

永遠に繰り返すような悪夢もすぐに終わるだろう。

「狩人よ、君はよくやった。長い夜は、もう終わる

さあ、私の介錯に身を任せたまえ

君は死に、そして夢を忘れ、朝に目覚める。

解放されるのだ

この忌々しい、狩人の悪夢から

さらばだ、優秀な狩人

血を恐れたまえよ」

 

ああ、そうだ…私は、目覚めるのか…思い出してきた

 

「さらばだ、優秀な狩人

血を恐れたまえよ」

ザンッ!葬送の刃の冷たい感覚…

 

「はっ!」

エンリ・エモットは自宅のベッドで目覚めた。

「お姉ちゃん?まだ寝てるの?もう朝だよ」

妹のネムよりも遅く起きるなんてと、寝ぼけた自分の頭を振る。

ああ、そうだ。自分は…今日は麦畑の手入れをしないと…

右手を藁のベッドに当てるとそこにはあった。

綺麗に磨かれていても拭えない、血臭。

銃身から香る硝煙の香り。

狩人の香り、獣狩の夜の香り。

「何…これ…」

何だろう?とても嫌な夢を見ていたような気がする。

でもあれはただの夢のはずだ…

「ツッ!?」

首の後ろにチクリとした感覚を覚える。

敵の気配、血を纏った獣の匂い。

エンリは感じ取った、敵が来る!獣狩りは終わらない!

「ネム…みんなに伝えて、早く家の中に入ってて」

「お…お姉ちゃん?」

 

いつのまにか姉が不気味な革装束に身を包み、大工が持つよりも大きなノコギリを持っていることに気がついた妹は、怯えて後ずさる。

「獣め、ああ。あなたの言った通りです、長。

穢れた獣、気色悪いナメクジ、頭のイカれた医療者、みんなうんざりです」

やがて聞こえてくる、ドカドカという馬の蹄の足音と帯剣し、鎧をガチャガチャと云わせる兵士たちの足音。

ジャカンと右手に持った鉈を振るい、狩へと臨むエンリ。

「エンリの狩を知るがいい」

 

…『お、お金あげまsybv』

エンリの周りで血飛沫をあげて汚らしい粘膜を外側に曝け出した帝国に扮した法国の兵士たちを遠隔視の鏡で見ていたアインズ様はペカーと光りながら思った。

(異世界怖えぇ!)

最初は粗末な装備の兵士が虐殺しているのかとも思ったが、違った。

途中から黒づくめの小柄な狩人が現れるとそこからはただただ一方的な虐殺になった。

あまりの事態にポカーンとしたアインズ様であったが、アンデッドの特性により精神が冷静となり今起こった事態をセバスに聞く。

「ど、どう思うセバス」

 

「は、恐れながらかなりの手練れです。恐れながら、あれがこの世界の人間の平均的な戦闘力だとしたら私が本気で戦っても勝率は7割と言ったところかと…」

 

「そ、そうか…ふむ、セバスでも二の足を踏むとはな…」

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