機動戦士ガンダムSEED~逆行のキラ~   作:試行錯誤

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お待たせしました。これまた一万ごえです。
ゆっくりお読み下さいませ。

※ラコーニ隊の副官に設定したキルガーロンの名前をジェイデンスキーに変更。

※ゲイツに関してかなり修正をいたしました。前話も修正をしております。




煽られた者達 2

 

 

 

 彼がそれらを耳にした時の、衝撃と混乱。

 それは事態が進み、詳細が判明していくにつれて、感情を刺激するのに十分だった。

 

 取れる選択肢は減っていき、戦わねばならない理由が積み上げられていく。

 

 迷いは増えながらも、止まる事を許されない。

 抗いようがなく、とにかく向かわねばならない先は、嫌でも現実を叩きつけてくる。

 

 プラントの人間、ザフト将兵としてのアスラン・ザラ。

 

 起きていく事態は彼の苦悩を深める事。そして立場への責任を求めてくる事に、どう控えめに見ても威力が十分すぎてしまっていた。

 

 

 

 

 部屋の空気は重かった。

 

 ノーマルスーツに身を包んだ者達が、黙って椅子に座るか、または無重力任せに脱力しつつ宙に浮いているかを選んでいる。

 

 会話はほとんどない。

 他者の息遣いどころか、自分の呼吸の音が耳につく位に、静まり返っていた。

 だというのに気を落ちつけている者は少ない。

 

 殺気だっているのだ。

 誰かの舌打ちと、押し殺すような罵声が時おり聞こえてくる。

 

「くそっ……連合のクズどもがっ……!」

 

「思いしらせてやる……ナチュラルめ……!」

 

 デブリベルト・ユニウスセブン宙域に展開している3隻のローラシア級……内の1隻。

 その格納庫に併設されているロッカールーム内に響いたのが、そんな声だった。

 

 モビルスーツの補給を兼ねた、交替制の短い休息。

 パイロット及びレスキューチームの面々が、体を体めていた所である。

 

 ここに居る者達が、これ程の怒りを内包しているのには理由がある。

 シルバーウィンド周辺と、内部の捜索を担当した者……つまりクルーゼ隊の者が主だった集まり。

 特に酷い光景を目にした者が多い、と言う事だ。

 

 収容が《可能》だった遺体の搬出も伴われており、やり場のない怒りと、今にも爆発しそうな怒りを抱えた者しかいない。

 

 プラントの人口事情からどうしても若手、中堅層以下が目立つ構成にならざるを得ない、という事もあり、彼らは精神的に磐石な隊とは言い難かった。

 割りきりが上手くはないのだ。

 

 先程のように誰かの苛立ちが表に出る度。

 その度に全員の、連合に対する怒りの度合いが少しずつ上がっていき、そしてまた誰かが怒りを露にする……そういう空間になってしまっていた。

 

 この中には赤……若きエリートの証、赤い軍服・赤いパイロットスーツを身に纏う事を許された俊英達……イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン、ニコル・アマルフィの3人が黙って座る光景もある。

 

 いわゆる赤服という物は将兵達の挨拶、話のきっかけとして悪くない類いの物なのだが、今は誰もそれに触れる事もなく、雑談のタネとする事もない。

 3人も周りと積極的に絡もうとはせず、結果、重苦しい沈黙が場を支配する、一つの要素にしかなっていなかった。

 

 だが、重苦しい雰囲気の根本、とでも言うべきか……この場のそれの元として、最も大きいと言える物が別に存在してしまっている。

 前者の3人と同じ、赤いパイロットスーツの一人。

 誰からも離れた所に、もう一人、赤を着た一人の若者の姿が。

 

 肩を落として俯く彼の背中……アスラン・ザラの姿がある事が大きかった。

 

 追悼慰霊団の代表であるラクス・クライン嬢。

 彼女と婚約しているアスランの事情や立場は、婚約当初からの発表や報道もあり、プラント中が知るところだった。

 

 今回の件にあたっても、彼個人に対しての慰めの声や激励は多く、それは捜索の最中に同じザフト将兵からも少なくはなかった。

 アスランは戸惑いを見せながらも市民や将兵からのそれに、控えめながら応えてはいた、のだが。

 

 いざ捜索が始まるとアスランは少しずつ口数を減らしていった。

 判明していく深刻な状況、次々と見つかる犠牲者の姿。怒りの熱量を上げていく友軍の態度。

 

 結果として、今では誰も話しかけていない。……話しかけられなくなっている。

 

 ラクス・クラインが見つかっていないのだ。

 

 アスランの方から離れていったというのもあるが、それ以上に周りが彼に近づけなくなった、と言う方が正しい。

 

 近い間柄の赤服達……親しいが皮肉気に絡む事が多いイザークやディアッカはともかく、穏やかな対応を主とするニコルですら遠慮を覚えると言えば、その気まずさは分かるかもしれない。

 

 休息の命令をほとんど無視しながら、誰よりもシルバーウィンド乗員を探し回ったのがアスランである。

 ついには半ば無理矢理に休まされたのが先程の事。

 

 まだ大丈夫だと言い張り、捜索を続けようとしていたのだが、ある瞬間から不意に絶句して、うなだれてしまっていた。

 

 別の隊から、オーブ系に似た機体が居た痕跡がある、と伝えられ、本隊から別動隊が撤収したと伝えられ。

 別動隊を撃破したのが《足つき》だと。追撃が決定されたと、重ねて伝えられてからは。

 

 それからは何かを思い詰めたかのように、黙りこんでしまっていたのだ。

 

 誰とも目線を合わせず、肩を落としながら物思いにふけるアスラン。

 そしてそんな彼の姿を目にするからこそ、怒りが収まらないのがこの空間に居る者達だった。

 

 ただ……その空気自体がアスランを更に追い詰める要因にもなっている。

 そうなってしまっている事に、気付ける者はいなかった。

 

 

 アスランに余裕は無かった。

 自分の態度が褒められた物ではないと分かってはいる。だが、周りを気遣う余力がない。

 

 別に疲れた訳ではないのだ。

 拗ねているのでも、わざわざひねくれた態度を取りたいのでもない。

 ただ、やりきれなくなっていただけだ。

 

 連合の奴らは何という事をしてくれたのか……それがアスランの正直な所だった。

 

 キラのメッセージを元に動いてみようとしたのだ。

 メンデルという廃棄されたコロニーを、調べてみようと。

 クルーゼ隊長の裏とやらも、必要とあらば。そう思えるようになっていたのだ。

 

 親友であった者から、この戦争は煽られていると、必死に訴えられたから。

 

 短い休暇を使い動こうとした。

 そこへいきなり婚約者が……多くの民間人がまたも害された。そう聞かされた時の心の内。

 

 よりにもよってユニウスセブンで。

 

 瞬間、裏切られたような、酷く馬鹿にされたような……自身でも形容しがたい、《何か》に対しての底無しの怒りが湧いてきた、としか言いようがない。

 

 親友からの訴えに、どこか緩やかな面が、自陣営へのわずかな疑念が。

 この戦争の決着点をどうするべきなのか。……そういった感情が顔を見せ始めていた所に、毒をぶちまけられたと感じてしまったのだ。

 

 次に押し寄せた事態に対しては、強烈な失望と純粋な怒り、そこに酷い疑念が入り混じる。

 別動隊の敗退。

 

 ボアズからの別動隊が、足つきを含む連合の部隊と交戦……壊滅したという報せだ。

 しかもその損害の酷さ。

 

 腹立たしい事に、あいつが居たのならばと納得をしかけて、いや、いくらなんでも異常すぎる、キラが居るとは言えそこまでの事を。と、違和感が拭えない複雑な想い。

 

 尋常ではない損害だ。何か、まともではない事があったのかと思える。

 何があったのか。

 オーブと連合が何かをしたのか。

 

 では、オーブと地球連合はやはり手を組んでいたのか、最初からこの流れを狙っていたのか。

 ならば何故、キラはあんな話を……。

 

 自分を説得しようとしたキラに対して、急激に高まってくる不信。

 もはや勝手に生まれてくる不信感と、それに反発するかのように言い訳じみた何かを無理矢理に作り出している、と言うのが強いて言うならば近かった。

 

 そして今抱いている感情は、アスランが自分自身で分かる程に矛盾する、しかしシンプルな物。

 

 足つきの追撃と撃破。

 

 キラを討つ。

 

 ……できれば、やりたくない。

 だが、やらねばならない。その時は自分が討つと言ったのだ。そう決めていた。

 そして、そうしなければならなくなった。

 

 へリオポリスで逃がしたせいで、仲間を失っている。

 アルテミスで落とせなかったせいで、数百人の同胞が戦死した。

 敵の戦力としては危険度極大……しかも経験と戦果を大量に持ち帰られようとしている。

 

 ならばもう、全力で討つしかないのだ。

 

 ザフトにそう選択させたのは連合であり、そしてキラだ。

 

 しかし……。

 

 アスランはキラを討つ覚悟を、諦めとも言えるそれを固めながらも、一方で、キラの《正しさ》という物も感じ始めていた。

 

 自分もそうだったから、同じように怒りに任せていたからこそ、分かる空気。

 それを強烈に味わい、今も味わっている自分を自覚する……指摘されたからこそ、感じ取れた異常さ。

 周りの《それ》に対する戸惑い。

 

 つい先日まで自分もそうだったのだろう。

 救援に来たにもかかわらず、敵との戦いに意気込みを見せる仲間達。

 ほとんどの者達が《敵の撃破》を当然とばかりに優先し始めているのだ。

 

 優先順位が違うのではないか? ……これはおかしい話なのでは。

 

 本国から追加の捜索部隊が来る……正確には付近を回っていた部隊から、わざわざ1隻を寄越す……だから、自分達は足つきの追撃にかかる、という話になってしまっているのだ。

 

 それが決まってからは通信機ごしに次々と勇ましい声が聞こえてきた。

 沸き立った何人もの仲間が声をかけてくる。

 

 ――クライン嬢の事は本当に気の毒だ、仇をとろう。

 ――足つきを討って手向けにする。

 ――気を落とさないようにな。アスラン。追撃だ。

 ――俺もここで兄弟を失っている、同じだ。力を貸すぜ。

 

 アスランはそれにどう応えていいか分からない。

 

 同胞をまず助けなければ。

 しかし、敵を叩き潰してやりたい、仇を討ってやりたい。その気持ちも分かる。

 根底は同じ、プラントの為にという感情だ。だが方向性が違う物。

 

 だからアスランは彼らを止められなかった。止める資格などはない。

 せめて代わりにと、ラコーニ隊、ポルト隊の副官達……ジェイデンスキー、ランブラーに追撃の不参加を申し出たのだ。

 自分はここに残り、シルバーウィンド乗員を探したいと。

 

 キラと戦うのを先に延ばせるかもと、卑怯な考えがなかったと言えば嘘になる。

 だが、まずシルバーウィンドの救援を優先すべきとの思いは本物、だから申し出たのだ。

 

 その結果は、副官両名や他のパイロット達から同情と共に、怒りと小さな失望を感じる事になった。

 

 アスランは察した。

 彼らは。……プラント市民や彼らは。アスラン・ザラに仇討ちをしてこいと。

 自分達が送り込んだプラントの代表達に、敵を討ってこいと、望んでいるのだと。

 そうでなくては収まらないと、そこで察したのだ。

 

 理屈は分かるのだ。

 ごく一般的な話として、妻になる人間に危害を加えられた時……それで後ろに引っ込んでいる男。

 戦闘兵器のパイロットに、どんな評価が下されるのかは。

 

 同情混じりではあったが、相応に固い声色で、「戦うのが筋だろう」と、何十人ものパイロット達、百名を越す捜索班から非難されれば、アスランには逃げ道がない。

 

 ミゲル・アイマンやニコルが取りなしてくれて、イザークやディアッカですら、アスランをそれとなく庇いに来たくらいに冷たい空気が漂ったのである。

 

 ただ、婚約者が行方不明になっているアスラン・ザラだから、その程度の非難、同情混じりの物で済んだのであって。

 

 仮にラクス・クラインが見つかった状態で……キラと向き合いたくないからと……まだ捜索に残ると言っていれば。

 そこには、まったく容赦のない強烈な罵倒が来たであろう事は容易に考えられた。

 

 ――煽られている。

 

 幼い頃、人の悪意を何より苦手としていた友人からの訴え。

 

 キラのメッセージには事実があると思える。

 思えてきた。

 

 だが、アスランがそれを活かす為には、もはや状況と時間が厳しくなりすぎてしまっていた。

 

 

 

 デブリベルト外縁部に位置しているザフト部隊。内の1隻、ナスカ級・ヴェサリウス。

 

 その指揮官室では、クルーゼ隊、隊長のラウ・ル・クルーゼが体を休めていた。

 椅子に身を預けながら、つい先程まで荒かった息を整えている。

 

 クルーゼは忌々しげに、己の右手に視線を落とした。その手の中には錠剤の入った小さな容器がある。

 薬だ。

 文字通り命を延ばす為の物。

 

 あと数年は持たないであろう彼の体を、もう少しだけ、辛うじてもう少しだけ延命させる薬。

 代わりに、一度服用を始めたが最後、効果が切れた時の副作用として強烈な苦しみがある。そんな代物だった。

 

 この薬も少しずつ服用間隔が短くなっている……そろそろ部屋に置くのではなく、懐に持たねばならないかもしれない。

 

 クルーゼは、そろそろ限界かと渇いた笑みを浮かべた。

 そして不意に歯を噛みならす。

 

 

 自分の体にはこれが必要なのだと分かっていても、見る度、使う度に腹立たしくなるのだ。

《失敗作》だと言ってきたあの男の顔が、あの男の声が思い起こされてくる。

 

 勝手に生きて勝手に死ぬのなら個人の自由だ、好きにやればいい。

 しかし、勝手に生き《続ける為》に、その為にわざわざ自分という存在を作り出した事は、断じて許容できない。

 

 自分の命を増やそうとした愚か者と、目的の為に金を欲し理性を無くした男……生まれたのが寿命の短い失敗作。

 

 笑うしかない。

 

「……笑わせてくれる。思い上がった愚か者どもが」

 

 まったく笑うしかないのだ。

 

 だからやる。

 そんなに欲望が剥き出しの世界が望みとあれば、ぜひやってみせよう。

 欲と傲慢がぶつかり合う世界の結末。それをぜひ全ての人間に見せつけて、全てをぶち壊してやりたいのだ。

 

 世界中で一緒にやってしまおうではないか。行き着く先がどうなろうとも、それが人の望んだ結果だろう。

 これが、貴様らの望んだ事だろうと。

 

 その為の仕込みは予定通りに進んでいる。

 概ね予定通りだ。

 

 クルーゼという存在が心血を注いで作り上げ、描いているシナリオ……それは、現状で、おおよそ予定通りに進んでいるのだ。

 

 連合を煽り、プラントを煽り、ナチュラルを煽り、コーディネーターを煽る。

 次はオーブだ。

 

 妻を亡くしたパトリック・ザラは大変に有りがたい存在になっている。

 

 地球連合の宇宙艦隊を複数撃破、敵の戦力を削り、こちら側の余裕を作り出して、その隙に地球の各ザフト拠点へ戦力を降ろし地上戦力を充実させる。

 ジブラルタル、ビクトリアは悪くはないが、マスドライバーを保有するオーブ攻略を睨み、そこに近いカーペンタリアが最も望ましい。

 

 こんな無茶な作戦に許可をくれるのだから。

 

 地球のザフト部隊へ送るはずだった補給物資や機体。

 開発して間もないゲイツ、その先行量産機まで使わせてくれるのである。

 

 実に滑稽だ。

 

 クルーゼは笑う。

 

 勝つためと提案したが、実際は逆。

 プラントには余力を搾り出させ、地上では連合に更なる危機感を持たせるのが狙い。

 

 マスドライバーという、連合、プラントの両者にとって無視できない宝を持ったオーブ。

 

 そこを舞台にした次の大規模戦闘を画策していたのだ。

 

 マスドライバーにはそれだけの価値がある。プラントがオーブを取り込もうとすれば連合は無視できない。

 仮に連合とオーブが近くなれば、今度はプラントが無視できない。

 

 片方がオーブに近づけば、もう一方も近づかざるをえなくなるのだ。

 

 オーブ国民に対する情報工作も、少しずつ進めている。そろそろ花が開きだす頃だろう。……あの国がどうなろうとも構いはしない。

 

 ただ、両者を一歩、進ませる為にオーブという戦場を用意するつもりなのである。

 これで更に戦火を煽れるだろう、と。

 

 だが、まだまだ。

 

「まだまだこれからだ、まだ、潰しすぎはよくないからな」

 

 もっと局面は進んでもらわねば困るのだ。お互いに引く事など考えもしない所まで。

 考えられなくなる所まで。

 

 それにしても、とクルーゼはふと考える。

 

「…………案外、しぶとい……いや、正直予想を超えてきたか」

 

 綿密な計算……数多くの二次プランを用意、アクシデントを想定するクルーゼだが、予想外と口にしたのは別動隊の大敗。

 足つきに被った被害の大きさである。

 

 別動隊が足つきを捕捉できるか、それ自体は五分五分と考えていた。

 

 本隊であるこちら……アスランに討ちとらせるとパトリックには言ったが、正直、沈みさえすれば、後は適当な手柄をアスランに用意しておこうと、考えていたのである。

 

 連合の宇宙艦隊を複数撃破、それと地球への戦力降下。

 これが成功すれば、言い訳など幾らでも立てられると計算していたのだ。

 

 別動隊が足つきを捕捉できなければ、合流して連合を叩く。

 捕捉して仕留められれば良し。それが不可能で取り逃がす事になったとしても、かなりの損害は与えられるはず。

 止めはこちらで行えばいい、との腹積もりだった。

 

 捕捉できようとも、できずとも次は考えていたのだ。

 どちらでもよかったのである。

 

 それがまさか。

 遭遇しておいて大敗するとは、さすがに思いもよらなかった。

 

「ボアズ駐留部隊が、鈍っているとは聞いていないが……」

 

 艦艇2隻にモビルスーツ22機。

 

 クルーゼが思い出すストライクの動きは鋭かったが、かと言ってこの戦力差を覆すのは微妙な気がする。

 デブリベルト内で海賊に襲撃させるように、わざわざ面倒な手を打ったのだ。

 

 消耗しているはず、なのである。

 

 先程の指揮官達による会議でも出たが、やはり多量の援軍、伏兵でも居たのか。

 しかしモビルスーツ22機に《勝つ》のならば、モビルアーマーは最低でも80機以上……連合の艦艇にして20隻以上は居なければ話にならないのだが。

 

 馬鹿馬鹿しい……クルーゼは頭を振る。

 そんな数が動けば目立つに決まっているだろうに。

 

 こちらの責任を追求してきている、マッカランとやらの報告を思い出した。

 本国経由で伝わってきた話では、X105を危険な強敵だと言っているらしい。

 足つきのデータは送ってやったというのに。

 

 クルーゼに嘲りの笑みが浮かんだ。

 

 ボアズ駐留部隊は油断しすぎたのだ、と。

 何せ彼らはコーディネーターでいらっしゃる。ナチュラル相手に《いつも通りに》油断をしたに違いない。

 

 間抜けどもめ。

 

「まあいい、いずれにせよ足つきもストライクも……キラ・ヤマトも無傷では切り抜けていまい」

 

 シグー、ハイマニューバ、D装備を含む22機とはそれ程の物である。

 仮に、切り抜けたと表現できる状況だとしても、それは辛うじてしのいだ、というレベルのはずであって。

 勝ったとは言い難い状態に陥っているのは、容易く予想できる。

 ムウ・ラ・フラガが居た所で、どうにもなるまい。

 

 哨戒網を潜り、多量の援軍が来ていたとしても、それらは別動隊との交戦でほとんど沈んでいるはずだ。

 本隊の為の露払いだとでも思えば、むしろ止めを刺す可能性が上がったとすら言い換えられるのだ。

 問題は、何もない。

 

 ないはずだ。

 

 そう判断できるにもかかわらず……妙な……妙な胸騒ぎを覚えるのも事実だった。

 わずかではあるが、胸がざわつく感覚がある。

 何に対してか。……やはり、キラ・ヤマトに対してか?

 

 馬鹿な……と、クルーゼは己を案外に小心者だと苦笑した。

 考えすぎだ。何を警戒する必要があるのか。

 

 如何に優れた存在だろうとも、昨日今日モビルスーツに乗った人間が、できる事には限界がある。……限界が。

 

 それとも期待しているとでも? 自身を踏み台に生まれた相手には、己の上を行っていて欲しい……?

 

「……分からんものだ」

 

 何が可笑しいのか、クルーゼはどこか狂気の見える微笑を浮かべた。

 何を笑ったのか、何故なのかは自身にも分からなかった。

 

 ただ、もう一手、確実に事を運ぶ為に保険を打っておくか、とクルーゼは暗号通信の用意を始めた。

 送る先は大西洋連邦、その内容は。

 

《キラ・ヤマトはユーレン・ヒビキの子息》

 

 これで十分だ。

 これを送ってやればブルーコスモスあたりが狂喜してくれるだろう。

 

 万が一、万が一にも有り得ないが、こちらが足つきとストライクを討ち損ても、後は連中が動いてくれるはずだ。

 

「ユーレン・ヒビキ、貴様の最高傑作をそっちへ送ってやる」

 

 地獄での慰めにちょうどいいだろう。

 

 自身を作り出した片割れ……既に死んでいる狂人に対して罵倒を吐き出す。

 ようやく調子が落ち着いてきた身体の感触を確かめながら、クルーゼは席を立った。

 

……足つきを含んでもたった6隻の相手。

 たったそれだけの相手に別動隊が敗北……正面から力負けしたなどと。

 キラ・ヤマト単独にほとんど壊滅させられたなどとは、さすがにクルーゼにも想像はできなかった。

 

 別の理由として、パトリック・ザラがボアズから受け取った報告。

 その内容は多くの者に聞かせる訳にいかない物だった為に、パトリックからこちらへの詳細が送られて来なかった。

 それも原因の一つとしてあった。

 

 そもそもプラント本国やボアズ側の司令部ですら信憑性に疑念をもっていたのである。

 隠しておくべき大敗の情報。加えて正確性を欠いた伝達。

 

 だからこそ、ほんの少し。

 少しだけプラント側の動きが緩んだ事が、少しだけプラント側に慎重さを発生させた事が。

 アークエンジェルと、それと合流を計ろうとしている第8艦隊側に、時間を作り出す事に繋がっていた。

 

 

 

 

「地球連合軍准将、第8艦隊司令。

 デュエイン・ハルバートンです。……お会いできて光栄です、アスハ代表。

 モニターごしで申し訳ありませんが、どうか、御容赦を願います」

 

《こちらこそ。智将と名高いハルバートン提督にお会いできて光栄です。

 作戦行動中の艦隊司令に、他国の者が通信を送るという事がどれだけ非常識かは、理解をしているつもりです。

 緊急時にご迷惑をかけてしまい、心苦しく思います》

 

「迷惑など……」

 

 月、地球、そしてデブリベルト方面への航路を望める宙域。言うなれば《繋ぎ》のような空間。

 その中で、地球寄りになるポイントの一つに、30隻余りになる艦隊の姿があった。

 

 宇宙を海とする地球連合軍艦隊の一つ。

 大西洋連邦准将、デュエイン・ハルバートンが率いる第8艦隊である。

 

 自分達の指揮下に属する新鋭艦アークエンジェルと、それを支援するべく送り出した先遣隊……両者との合流を計ろうとしている最中だった。

 

 言うまでもないが、作戦行動中だ。

 

 連合の宇宙拠点である月から、出撃して来ている所であり。まだ余裕があるとは言え、敵であるザフト宇宙軍の勢力範囲に接近しているのだ。

 ハルバートンは艦隊司令として、旗艦メネラオスの司令席に腰を降ろし、全方位警戒を徹底させている。

 

 後方……それも他国のトップから、ノイズ混じりのリアルタイム通信を受け取るのは、適切ではなかった。

 

 それでも、それがハルバートンの所に来るには相応の理由があり、そして彼がそれを突っぱねる事を出来ない理由があるからこそ。

 この外交的な手順も何もあった物ではない、初対面同士による不思議な組み合わせの会談……それが生まれていたのである。

 

 大西洋とオーブの国力差、そして状況……ハルバートンが下手に出る必要はそれ程にないのだが、彼の態度はあくまでも紳士的だった。

 むしろ申し訳ないとの感情が見えてもいる。

 

 ハルバートンの属する組織。大西洋連邦の問題がそれをさせていた。

 年や階級を考えれば、まだ若々しさを残していると言える顔つきの准将。彼は率直に詫びを口にする。

 

「……一国の代表からの通信をたらい回しとは……わが国の事ながら、まことに申し訳ないと恥じ入るばかりです。

 重ねてお詫びいたします」

 

《貴国にとっては面倒事です。致し方ない。

 むしろ、有能と名高い提督に話を通して頂けた事を、ありがたく思います》

 

 提督の謝意に対して、ほんのわずかに苦笑しながら……目の奥に疲労を滲ませながら……気にしないで欲しいとの気遣いを見せたのは、威厳や貫禄と言った物を身に纏う男。

 

 オーブ首長国・代表、ウズミ・ナラ・アスハだった。

 

 一つの国のトップから、わざわざの通信……何の為に送られてきたのかを、ハルバートンはほとんど察している。

 

「アスハ代表。ご安心ください。

 保護しているオーブ国民は、必ず、無事にお送りしいたします……ただ、あと少し、お時間を頂きたいのです」

 

《……よろしくお願いする》

 

 実際のところ、話は簡単だった。

 

 現在、アークエンジェルに保護しているヘリオポリス避難民。オーブ国民の話である。

 

 ――早く返してほしい。

 ――もちろん。安全を確保し、帰す為に努力している。少々お待ち頂きたい。

 

 言ってしまえば、これだけの話なのだ。

 

 何せオーブ自体による救助はとっくに終わっているのである。……厳密には、未だ行方不明や所在確認のできない“推定犠牲者“が居るのだが……とにかく後は、アークエンジェルに乗っている者だけなのだ。

 

 自国の国民が、望ましくない状態にあるのであれば。

 それを、早く返して欲しいというのは国家代表であれば当たり前の話であり、ここで下手に出たなどという話があれば、公式には好ましくない醜態になる。

 

 オーブ国内でも、《何処か》から妙な伝わり方で話が漏れてきているようで、少しずつ話題になってきている。

 それも、あまり良くはない形で。

 

 アークエンジェルに保護してもらっている者達の家族や、知り合いがオーブ国内で疑問を唱え出してきているのだ。

 抑えるにも限度がある。

 

 オーブは実質、アスハ家の国と言ってもいい政治体制だが、それはアスハ家に対する国民の高い支持……極端に言えば人気があるからできる事だった。

 

 官民問わすに高い支持を持つアスハ家だから、オーブを統治できるのであって。

 だから多少の理不尽や無茶をやる余裕があるのであり。 それを失いかねない真似……その高い支持を下げるような真似は……特に難しい、というのがウズミの苦しい所だった。

 

 ハルバートンがブリッジで申し訳なさそうにして見せたのは、それを分かるからこその配慮である。

 ウズミとしては、国家代表の体面を保ちつつ内心で頭を下げるしかない状態だった。

 

 このように二人が苦吟しているのには、様々な理由が関わってきているのだが……端的に言えば、やはり戦時だからの一言に尽きる。

 

 現場の人間の間では、大変だったな、お疲れ様、困った時はお互い様。

 究極的にはこれで終わる話が、上層部の間では変わってきてしまうのだ。

 

 戦時……宇宙と地球に跨がる大戦の最中。

 中立をうたうオーブと、地球連合の雄である大西洋連邦。

 そして地球に確固たる戦略拠点を築きたいプラント。この関係が絡まっており、厄介な問題になっている。

 

 宇宙を主とするプラントの支配領域を、プラントと敵対している連合の軍艦で引きずり回されて。

 攻撃され応戦したとは言え、オーブ自体は、まだ明確に宣戦布告をしていない現状……それを、なし崩しで戦闘に巻き込まれ、民間人の戦時徴用まで行われているともなれば。

 返還の催促や抗議の一つも入れるのは自然な流れである。

 

 仕方がない面があるにしても、それを出来ないのなら国としての立場がないのだ。

 

 政治体制、外交姿勢。世界情勢、戦局。投入した人員、消費した物資、戦力。

 そして戦死者。その家族に対する説明と補償。

 様々な勢力や派閥による権力闘争。……表には出てこない、ブルーコスモスの意向など。

 

 乱暴に言えば《見返り》を要求されているのがオーブの現状だった。 

 

 もちろん、それを問題というには少々酷な話だ。だが、問題になってしまっているのである。

 

 義理からか、宇宙にいる者の不文律からか、とにかく中立国の国民を助けて保護をする。

 その後は返して終了。

 

 しかし助ける為に戦死者を出し、多量の物資と時間を消費し、作戦や戦力を用意して支援をやって。

 そのついでに、ちょっと使えそうな人員……キラ・ヤマトを取り込もうとした所に、《全員》を確かに返して欲しいと要請をされれば、ブルーコスモスならずとも不愉快にもなるのだ。

 

 そして、また面倒な事に、オーブが自国の拠点から最短で送ったヘリオポリス救助隊は、全員を助けられていない点もある。

 

 単純に戦闘に巻き込まれたであろう者、単純にシェルターに間に合わなかった者。

 空いているシェルターを探している内に、空気の流出に耐えられず窒息したのであろう遺体。

 

 犠牲はやはり皆無とは言えなかった。

 

 惨い話だが、誰にも知られずに瓦礫に押し潰されてしまった者や。

 ザフトの攻撃、またはアークエンジェルの撃った砲撃で亡くなった者。

 宇宙に投げ出されて行方不明になった者もいる。

 

 運良く保護された者達と同じく、シェルターが壊れてしまい、同じく接地しているアークエンジェルを目指して、間に合わなかった者もいるのだ。

 

……むろん、崩壊した時に比べれば、犠牲者の数自体は随分減っているのは確かだ。

 だがそれは、キラ以外には全く意味のない話にしかならない。

 

 いずれにせよ、アークエンジェルが居なければ、助かった者、助からなかった者の両方がいる事が、大西洋、オーブ共に面倒さを引き起こしていた。

 

 オーブ側にも引け目はある。

 

 その結果。ウズミが話を上手く……つまりはオーブ有利に運ぼうとした要請を……同盟も結んでいない国相手に、そこまで融通を利かせるつもりはない、と大西洋連邦に言われたのだ。

 

 中立を守ったまま……それらは変えないままに、相手にお願いを持ってきたのだ。

 他分野での、ある程度の譲歩は用意したとは言え、大西洋・地球連合にとっては遥かに物足りなかったらしく、突っぱねられたのである。

 

 ついにはそのオーブの姿勢にうんざりした大西洋の大統領が……ブルーコスモスの意向もあるものの……忙しいからという失礼すぎる理由を持ち出し。

 必要があれば現場の指揮官、司令部と《ご自分で》話すがよろしいでしょうとウズミからの通信を回してきたのである。

 

 次から次に下部へ回され、地球から月へ回され、責任を取りたくない月本部の者達から今度は、ハルバートンに回って来たのが事の顛末だった。

 

 ただ大西洋も相応には必死なのだ。

 恩を着せても駄目なら、追い込むしかないのである。

 

 戦争が長引き始めたのに、未だにプラントに押されがちな面が強い戦局……そんな中でマスドライバーを持つオーブを、プラントに渡せないのだ。

 

 地球の鉱物資源などを自由に打ち上げられたりなどすれば、ザフトの戦略は重厚さを増す。冗談ではない。

 

――味方になれ、でなければ損をしろ、味方にならないのなら潰れてもこちらは助けない。

 中立をいつまでも守り通せると思うなよ、もし敵になるならば――

 

 その2択を事あるごとに、そして圧力を高めてきていたのだが。

 それが極まったのが、今回のヘリオポリス避難民の件。

 そしてキラ・ヤマトの件だった。

 

 

 それを理解するからこそ、ハルバートンはウズミを気遣った態度をしたのである。

 自国の上層部が、民間人を盾に見返りを要求している。

 政治としては分かる。

 

 だが、軍人として甚だ気まずく情けなく、激しく不快に感じていた。

 

《我が国の民を助けてもらっておいて、お恥ずかしい話だが、……オーブは、決して一枚岩とは言いがたい》

 

「お察しします」

 

 少なくとも今は、大西洋に味方はできないとのウズミの言葉を、ハルバートンは仕方ないのだろうと受け入れる。

 

 わざわざ隠して大西洋・オーブでモビルスーツ開発をやるくらいだ。

 必要だが、面倒事が多いから隠していたのだろうと。

 

 事が露見しても、内外を問わず問題が起きないように、というのは難しいのだと。

 

 コーディネーター排除に染まりつつある地球連合、ナチュラル不要論を進めるプラント。

 共生を掲げるオーブ。

 

 これでは、どちらについても片方からは目の敵。邪魔だと思われる立地なのは明白で。

 そして、どちらについても、守りきってもらえるかは分からないのがオーブの苦しい所だった。

 

 自国を守れる戦力がないのが、更に舐められる一因なのだろう。

 

「……だからと言って、軽んじる人間がどこにいる……」

 

 ハルバートンは現状に憤りを感じるが、それよりも、無力感を大きく感じてしまった。

 

 せめて、自分だけでも大西洋の人間として意地を通したい。

 しかし、大西洋連邦・地球連合の上層部から弾き出されつつある。

 孤立し始めており、立場が苦しかった。

 

 自分は切り捨てられつつある。

 

 副官に連邦上層部寄りの人間……ホフマン大佐が居るのが何よりの証拠。

 先遣隊という酷く神経を使う部隊に、官僚を同行させる無茶を了解しなければならない理不尽さ。

 

 軍人として民間人を守る。

 そんな当たり前の事をやり通すにも、自分の立場か、首を差し出さねばならない状態に陥りつつあるのを、薄々感じていた。

 

 それがついにはっきりと分かってきたのは、ウズミとの会談の最中に、立て続けに入ってきた情報を把握するにつれてだ。

 

 一つは、プラント民間船を、連合が攻撃した。

 一つは、プラント本国より強力な艦隊が編成され、こちらへ進撃中。との通信傍受。

 

 一つは先遣隊がザフトより攻撃され壊滅。との報告。

 

 一つは、アラスカからのアークエンジェルに対する召喚。

 そして、キラ・ヤマト准尉の大西洋連邦本部への召喚。

 

 それらをハルバートンが把握し、何が起きているのかを推測……理解するのに時間はかからなかった。

 

 ザフトの攻勢が強まっており、宇宙の戦闘は激化している。

 これ以上民間人を連れ回すのは不可能だ。

 しかし、オーブ避難民を地球に降ろす為には、踏みとどまらねばならない位置にいる。

 月周辺のザフト部隊は執拗に動いており、援軍は来ない。来る訳もない。

 

「……生け贄に、なれという事か」

 

 智将と評される男はそれらを理解し、わずかに眉をしかめた。

 

 

 

 

 意識を失っていたキラが、目を覚ましたのはそんな時である。

 

 






※ザフトにおいて、宇宙《軍》と《軍》服、という呼称は正しくありませんが、便宜上、このように表現しています。

※ゲイツは、Gの技術を盛り込んだタイプを正式採用機とする原作に準拠します。
 前回の話も修正を施します。

 その為、今の時点で話に出るタイプは、(クルーゼ及びユウキ用)
 Gの技術を盛り込む前のタイプの物です。

 一応は完成している、とされるはずですが、結果的に試作機、または初期型とするのが妥当かなと思います。
 すごい紛らわしいので下をどうぞ。

・Xナンバーの技術が入ってないゲイツ完成。

・Xナンバー奪取。
・Xナンバーの技術をミックスして設計を変更。

・ゲイツの正式採用機が完成。
・少数のゲイツがエースとかに配備。先行生産機。
・ゲイツが量産。量産型

 とてもザックリですが、これで合っている……はずです(不安)

 後は私の趣味でゲイツ初期型、または試作型ゲイツと書きます。
 まあ、ゲイツの三文字で済ませるんですけど(汗)

※プロトタイプドラグーンは止めにします。さすがに早すぎました。
 なので、普通のゲイツさんです。普通てゆーか初期型ゲイツさんです(ああ、ややこしい)

 装備はまあ、ジンとかシグーのを流用かな?
 重粒子砲なら撃てるでしょう。

 最後になり申し訳ありませんが、改めてお礼を。
 お読み下さる方。ご意見を下さる方。
 不自然な所や間違いをご指摘下さる方。誤字脱字の報告を下さる方。
 皆様本当に感謝です。
 すごい助かりました。(深々とお礼)

 てゆーか、お待たせしました。すみません、アスランの感情が難しすぎて……。

 さて、次はアークエンジェル側の描写を(疲労)

 あ、あと作品についてお知らせがあるので、活動報告をできればごらんくださいませ。
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