この素晴らしい算術士に祝福を!   作:鰯の頭

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後半からカズマ達とのカエル狩りになります。


ジャイアントトード再び

長閑に見える平原。一見、平和そうに見えるが空を見上げると、多くの鳥、いや鷲獅子【グリフォン】が飛び交っている。

 

受けたクエストはグリフォンの群れの討伐。報酬100万エリス。なかなかに美味しい。

 

 

「「グァァァァッ!!」」

 

おっと、グリフォン達が襲ってきた。迎撃してやるか。

 

「『ホーリーランス』!」

 

ズシャャシャァァッ!

 

空中に作った無数の光の槍でグリフォン達を貫いていく。

 

 

……全部貫いたかな。

 

辺り一帯にグリフォンの死体が転がっている。

上を見上げても、遮るものが無くなり青空が見える。

 

「クエスト完了。手応えが全然無いな。さっさと街に帰るか。あいつらも待っているだろうし。」

 

あいつら、カズマとアクアは家を飛び出した後しっかり土木工事のバイトをやっている。

 

ヒモになるかという心配は杞憂に終わった。

 

もう少しで装備が買えるぐらいのお金が貯まるらしい。

 

装備が買えたら、あいつらをクエストに連れて行ってやるか。2人だけじゃ不安だしな。

 

 

『ヘイスト』をかけてる高速で街に帰った。

 

 

###

 

日が暮れる頃に家に帰り、今はカズマ達と夕食を食べている。

 

 

「なあカズマ、あとどれ位で装備を買える金が貯まるんだ?」

 

「それなら大丈夫だ!やっと貯まって、ショートソードを買ったんだよ。」

 

カズマが食事を止めて、喜々と話してくる。

 

「おっ、それならクエストに行けるな。俺と一緒にクエスト行かないか?

最初だと色々問題が起こるけど、俺がいれば大丈夫だと思うぞ。」

 

「それはありがたい。遠慮なく頼らせてもらうよ。よろしくな、リーク。」

 

カズマが手を差し出してくる。それに応じて俺も手を差し出してお互い握手をする。

 

「ああ、異世界転生者の先輩としてどんと任せてくれ。」

 

「ねえ、2人とも手が邪魔でそこのローストビーフが取れないんですけど。」

 

空気の読めない奴だな。これは大人しく見守るシーンだろ!

 

「お前、本当に空気が読めないな。…はい、どうぞ。」

 

拍手をやめてローストビーフを渡す。

 

「ありがとう。…うん、美味しいわね。赤身の味が抜群に良いわ。」

 

「ホントか⁉︎俺にも食わせてくれよ。…美味い!肉の味もそうだが、タレがよく絡んで味を引き立ててるな。」

 

カズマは食事を再スタートし始めた。

 

…明日はカズマ達とパーティを組んで戦うことになるな。

そういえば、俺、これが初めてのパーティ戦になるんじゃないか。

ずっとソロでやってきたからな。そう思うと、楽しみだな。

 

明日の戦いに胸を踊らせながら、俺もローストビーフに手をつけ始めた。

 

 

 

###

 

 

「ああああああ!助けてくれ!2人とも助けてくれええええ!」

 

「プークスクス!やばい、超うけるんですけど!カズマったら顔を真っ赤にして涙目で超必死なんですけど!」

 

「とりあえず、自分でなんとかしろー。本当にヤバくなったら助けてやるよー。」

 

雲ひとつない、晴れやかな空の下。

 

カズマは初心者でお馴染みの【ジャイアントード】に追いかけられている。

 

今回は2人がクエストをこなせるようにするのが第一である。

 

だから、ピンチの時以外はなるべく見守ることにしている。

 

まあ、カズマの形相が面白いからというのもあるが。

 

「カズマー、もし助けて欲しければ、まずはこの私をさん付けすることから始めましょうか。」

 

「アクア様ー!」

 

やっと、アクアが助ける気になったな。

 

こいつがどういう戦い方をするか気になるな。

 

アクアの方を振り向くとその視線の先には…

 

「おい!お前、後ろにジャイアントトードがいるぞ!『フラッシュアロー』ッ!」

 

ズドン!

 

急いで指先から一本の光の矢を放ち、カエルの急所を射抜く。

 

「わああああ!こいつ、私を食べようとしていたの⁉︎なんて、罰当たりなの!」

 

「お前らああああ!はやく俺をたすけろおお!」

 

カズマがもう半泣き状態で再度こちらに助けを求めてくる。

 

「おいアクア、お前助けに行ってやれよ。女神パワーでサクッとやってやれ。」

 

「しょうがないわね。この私を食べようとしたカエルに神の怒りを思い知らせてやるわ!うおおお!『ゴッドブロー』ォォォォォ!」

 

拳に白い光を宿らせてカエルの腹に殴りにかかっていった。

 

って、おい!カエルに打撃系は効かねえぞ!バカなのか⁉︎

…しょうがねぇな、助けてやるか。

 

掌に光の球を生み出し、カエルに投げる。

 

「『ライトボール』!」

 

ボォォン!

 

パチッと指を鳴らすと、光の球が爆発し、カエルの頭部を吹き飛ばす。

 

「お前ら、大丈夫か?というか、バカだろアクア!カエル相手に殴りにかかるんじゃねえよ。」

 

カエルの近くにいる、アクアとカズマのところに行く。

 

「女神をバカ呼ばわりしないでよ!ちょっと、忘れていただけなんだから!」

 

「それをバカって言うんだよ!あと、リーク!もっと早く助けろよ!食べられかけたんだぞ!」

 

「お前ら……!少しは感謝しろよ!もう、助けねえぞ!」

 

はあ…。こいつら、次はカエルの餌にしてやろうか。

 

「すみませんでした!これからも助けてください!」

 

「ねえ〜、あなたってそこはかとなく良い感じよ!だから、私達を捨てないで!」

 

全く、しょうがない奴らだな。

 

「はいはい、分かったよ。とりあえず、今日のところは街に帰るぞ。」

 

まだ騒いでいる2人を連れて、街へ歩き出した。

 

 

###

 

 

「ねえ、お願い!リーク抜きじゃモンスターの討伐なんてできないわ!」

 

「そうだぜ!リークがいないと、俺たち死んじまうよ!だから、頼む!次のクエストも同行してくれ。」

 

街に帰還した俺達は、飯を食いながら作戦会議をしていた。

 

俺を頼りすぎるな。自分たちでクエストをこなせ、と言ったら2人が泣きついてきた。

 

「あのな、別に2人だけで戦えって言ってる訳じゃない。仲間なり募集して討伐すればいい話だろ。」

 

「それね!その手があったわ!さっそく、求人の紙をつくるわね。」

 

「そうだな。確かに、仲間を増やせばリークがいなくてもやっていけるかもな。」

 

おお!やっと、自立する気になったか!

 

自分で言っといてなんだが、こんなに素直に聞き入れるとは思わなかった。

 

そう思ってしまったお詫びに、今自分の腰にある短剣『エアナイフ』をあげるか。

 

「やっと、自立する気になったか。じゃあ、餞別にこの『エアナイフ』をやるよ。風の魔法が込められてるナイフだ。切れ味はかなりいいぞ。」

 

「マジで⁉︎ありがとな!やっぱり、お前は良い奴だよー。」

 

「あっ!カズマだけズルいわよ!私にも何かちょうだいよ!」

 

この女神は謙虚さというのを覚えたほうがいい。

 

「お前が謙虚になったら、家にあるロッドぐらいやるよ。」

 

「ねえ、リークさん、あなたって、すごいイケメンよね!すごくカッコイイと思うの!」

 

お前、それは謙虚じゃなくて、ゴマスリだぞ。

 

「目に見えるゴマスリはいいから、さっさと飯を食べろ。後でちゃんとやるよ。」

 

「ありがとう!お礼に宴会芸を見せてあげるわ!よっ、『花鳥風月』!」

 

おお!取り出した扇子から水が出た!スゴイ特技持ってんな!

 

「おい、アクア。なんでそんな技を覚えてるんだ?いらねぇだろ、絶対。」

 

カズマが水を差してくる。

 

「おい、カズマ!せっかく盛り上がってるのに水を差すなよ。それより、アクア、もっと芸を見せてくれよ!」

 

「ふふん、芸は請われて見せるものじゃあないわ。魂が命じる時、自ずと披露してしまうものなの。」

 

アクアが名言っぽい事を言い始めた!こいつ、今は女神っぽいぞ!

 

「ケチらないでやれよ!もっと盛り上がろうぜ!」

 

「おい、リーク!今のお前ちょっと、おかしいぞ⁉︎大丈夫か?」

 

「しょうがないわねー。代わりに指芸を見せてやるわ!機動要塞デストロイヤー!」

 

「おお!その感じ、確かにデストロイヤーだな!」

 

「なんなんだよ、デストロイヤーって!」

 

ワイワイ盛り上がりながら夜が更けていった。

 

 

 




今回は多くなりました。少し読みづらいかもしれませんが、ご理解お願いします。
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