この素晴らしい算術士に祝福を! 作:鰯の頭
キャベツ狩りが終わったその夜、カズマのパーティに新しく入るというダクネスを招いて、俺の家でキャベツ豊作パーティを開いていた。
「リーク、招いてもらったこと感謝する。。特にお礼ができるわけじゃないが、許してくれ。」
「いいよ、そんな事。それよりもっと楽しく飯を食おうぜ!ほら、そんなに堅苦しいと、採れたてのキャベツも不味くなるぞ。」
少し茶化して堅いダクネスを柔和にしようとする。
「そう言ってもらえると、ありがたい。では、遠慮なく食べさせてもらおう。」
そう言って、ダクネスがやっと食事に手をつけ始めた。
ダクネスはどこかの貴族のお嬢様なのかな?振る舞いに気品があるな。
まあ、そういう礼儀正しいのは俺は結構好きだ。それに比べて…
「ねえ、最高級のシュワシュワはないの?パーティなんだから出しなさいよ!」
「そうだぞ、リーク!お前、金持ちなんだからケチらないでもっと高級なもの出せよ!」
「私も爆裂魔法を放ったので、エネルギーが不足しています。より、高価な食事ではないと、明日、爆裂魔法を放てません。」
こいつら!!完全に輩になってやがる!少ししめてやろうか!
「おい、お前ら。そこに出ている料理はどれも一流の食材で一流のメイドゴーレムが作っている。文句を抜かすのなら、光の究極魔法で消し炭にしてやるが…。」
「冗談キツイわよ、クスクスー。ね、ねぇ本当にそんな事しないわよね?」
アクア、お前本当に反省という言葉を知らないようだな。
「冗談だと思うなら、今すぐ家から放り出して消し炭してやるが、試してみーー」
「わああああ!ごめん、ごめんってば!もう調子に乗らないから!許して!」
はあ、全くしょうがない奴だな。残りのヒキニートと爆裂娘はどんな面してんだ。
2人の方をみると…
「リーク様!大変失礼いたしました!お詫びにこちらのキャベツサラダを食べてください!」
「私はもう爆裂魔法が放てるので食事には問題ないです。」
手のひら返して、謝っている…のか?
「そ、それより、やるわねダクネス!あなた、さすがクルセイダーね!あの鉄壁の守りには流石のキャベツ達も攻めあぐねていたわ。」
アクアが急に話を切り替えてきた。
「いや、私など、ただ硬いだけの女だ。私は不器用で動きも速くは無い。だから、剣を振るってもロクに当たらず、誰かの壁になって守る事しか取り柄がない。」
「それも、立派な役割だと俺は思うぞ。よくダクネスを見ていなかったからあまり分からないが、相当硬いんだろ?ぜひ、俺とパーティ組んで欲しいぐらいだよ。」
「そ、そんな恐れ多い事はできん。リークは、王都の英雄であり、テクノカンパニーの社長だ。そんな人とパーティに組むのは私の趣味ではない。」
"趣味ではない"?どういう事だ?…それより、
「なあ、ダクネス。なんで俺の事、王都の英雄って知ってるんだ?」
「い、いや、それはその……」
あまり聞かれたくないって事か。
「まあ、いいよ。あと、めぐみんの爆裂魔法もなかなか凄いな。俺の究極魔法と、どっちが上か比べたいよ。」
「いいでしょう!その申し出、受けて立ちましょう!」
「落ち着け、ロリッ娘。それより、リークって近距離戦闘もできるんだな。あの体捌き、見てて鮮やかだったよ。
お前って具体的にどんな事ができるんだ?ぜひ、聞きたいんだが。」
「ロ、ロリッ娘!?この我が、ロリッ娘……。」
めぐみんがしょんぼりと項垂れている。めんどいし、放っておくか。
「うーん、そうだな。簡単に言えば、あらゆる魔法を使える賢者って言ったらいいかな?
回復魔法から攻撃魔法、補助魔法まで使えるよ。」
「なにそれ⁉︎チート過ぎるだろ!っていうか、お前、職業は《算術士》だよな?なんで、アークウィザードみたいになってるんだ?」
「それは、算術士が覚えれるスキルの中に様々な魔法が習得できるスキルがあるんだよ。あと、算術を使おうと思ったら、算術が適応されるのは、すでに習得している魔法だけなんだ。」
「へえー、そうなのか。なあ、算術ってどういうものなんだ?俺でも教えてもらえれば習得できるのか?」
カズマが興味津々に尋ねてくるが、その答えは残念だが、、
「習得しようと思えば、できない事もないかもしれないが、スキルポイントをバカみたいに食うから、非現実的だな。
あと、算術は魔法を算術、つまり数学で擬似的に再現する技術の事だ。」
「やっぱり無理なのか。しょうがない、諦めるしかないな。」
うん、算術の説明には全く興味を示さないな。こいつにとっては、自分にとって有益であるかどうかだけが必要な情報だもんな。
「まあ、元気出せよ。高級シュワシュワ、持ってきてやるから。」
「おっ!!そのセリフ待ってましたー!」
速っ!調子に乗るの速すぎだろ!まあ、景気付けにしょうがないか。
そう思い、酒の貯蔵庫に歩き出した。